ぼっちが人前で歌などハードルが高すぎる   作:祥和

58 / 70
十話です。

アレ?おかしいな…
私、日曜日くらいにお気に入り800記念番外を書いたと思ったんですが…もう900…
マジですか…


第十話GX

来ちゃったよ、暴走博士…

いや、愛娘が危ない所を助けて貰ったのには感謝するけどね?

その節はどうもありがとうございます。

 

てか何でいんの?

何かネフィリムと融合しちゃってるから、聖遺物扱いで普通の牢獄じゃなくて竜宮城だかどっかに幽閉されるって聞いてたけど、もしかしてここの事だったの?

 

「退屈な日々を送るだけだったが、ようやく世界がボクという英雄を求めたって事だろう!?これこそ!まさに!英!雄!たる!ボクの宿命!!」

 

初っぱなから飛ばすなぁ…

全員が退いてるの見てわからんの?

 

「んー、まぁ、代用にはなるか…」

 

キャロル?どうしたの?

 

「ウェル博士、どうしても英雄の貴方にやって欲しい仕事がある」

 

キャロル?頭打った?大丈夫?

 

「むぉちろんだとも!世界が英雄を求めるのなら!ボクはぬぁんどだって応えてみせるさ!」

 

興奮し過ぎて呂律がおかしくなってるよ?

しかし、こいつと関わるとロクな事にならんからオススメしないんだけど…

 

「オレは今、チフォージュ・シャトーという世界変換装置を作っている。貴方の力で、世界をより良い物に変えようじゃないか!」

 

こいつにここまで言っちゃって大丈夫なのか?

また暴走する未来しか見えないんだけど…

 

「ウェクスェレント!これこそ!まさに!英雄たるボクに相応しい仕事だよ!」

 

同調しちゃったよ…

あー、雪音、月読、暁?

今なら邪魔したりしないから止めてくんない?

 

「切ちゃん、あいつが付くと絶対失敗するから見逃さない?」

 

「たしかにデスね…」

 

チッ、あいつらもわかってやがる…

しかも、なかなかの策士だな…

 

「それじゃあ、パパ。もうここに用は無いから帰ろ?」

 

キャロルがそう言って転移結晶を取り出す。

雪音達は見送る方針のようだ。

とんでもない爆弾を抱えたようにしか思えんのだけど…

はぁ…キャロルと二人きりなのは寂しい思いをさせてしまってると思ってはいたが、よりによってこいつを連れていかんでもいいだろ…

他にいるだろ?

小町とか、小町とか、小町とかさ?

そういや、しばらく小町に会ってねぇな…

そろそろ小町ニウム欠乏症に陥る危険性があるな…

 

そんな馬鹿な事を考えている間にキャロルが転移結晶を投げる。

しかし、それと同時に雪音が高速で飛び掛かってきて、俺だけ拘束されてしまう。

というか、顔に胸が押し当てられてて、しゃべれん…

ナニコレ?胸ってこんな弾力と圧力が生み出せるもんなの?

こ、これがバカみたいなおっぱいの実力か…

 

「八幡は返して貰うぜ!」

 

「パパ!?貴様ァ!!」

 

キャロルが叫ぶが、時既に遅く、転移が完了する。

 

「戻ってきやがる前に急いでずらかるぞ!」

 

「がってんデス!」

 

そうして、強制的に連行されるのであった…

 

***

 

ようやくおっぱいに解放される。

ここは…どの辺りまで来たんだ?

 

「八幡…その…」

 

「…何て事してくれたんだよ?」

 

「八…幡…?」

 

「お前…娘があんな不審者まる出しの奴と二人きりだぞ?キャロルに何かあったらどうしてくれんだよ?」

 

きついかも知れんが、これだけは言っておかなくてはならない。

こいつらにはこいつらの事情があるかも知れんが、俺にも俺の事情がある。

当然の事だ。

 

それに…こいつらはガリィ達を…殺した。

任務だった?仕方なかった?

あぁ、そうだろうとも。

それに、底抜けにお人好しのお前らだ。

対話を試みたが無理だったのだろう。

結果が逆だったら、きっとガリィ達に同じ事を言っていただろう。

そんな事はわかっている、わかっているが…

そこに俺の感情がついていけるかは別問題なのだ。

 

「俺はキャロルのところに戻る。もう…お前達とは歩めない」

 

そう言い残し、深淵の暗闇へと引き返す。

後ろから、ドサッという何かが倒れるような音が聞こえるが、振り返る事無く、歩みを進めるのであった。

 

***

 

「パパ!大丈夫だった?」

 

元の場所まで戻ると、キャロルが出迎えてくれる。

良かった…あんだけ啖呵切っといてキャロルが帰っちゃってたらどうしようかと思ったけど杞憂だったようだ。

 

「心配かけたな、キャロル」

 

俺がそう言うと、キャロルが抱き付いてくる。

 

「パパは、あっちに行っちゃうかと思った」

 

キャロルが泣きそうな声でそう言う。

 

「パパがキャロルを見捨てる訳無いだろ?」

 

そう言って頭を撫でてやる。

 

「うん、パパ…ありがとう」

 

ガリィ達は既に亡く、周囲には英雄願望の強いいつ暴走するかわからん奴が1人いるだけ。

正直、不安しかない戦いだ。

それでも、俺だけは最後までこの子の味方であろうと心に誓ったのであった。

あの人…天羽さんには相棒とその仲間に反旗を翻す形になって申し訳ないが、託された命の使い時がようやく来たみたいだ。

 

「それはそうとパパ?」

 

ん?どうした、キャロル?

 

「あのバカみたいなおっぱいにデレデレしてなかった?」

 

アレレ?幻覚かな?

キャロルの背後に般若が見えるよ?

 

「むぅ…オレだって成長すれば大きくなるんだからね!」

 

キャロルがそう言うが…あんま想像できねぇなぁ…

 

「あ、その顔は信じてない!もう!ほんとにバインバインになるんだから!」

 

俺の血を引いてる訳じゃねぇから、小町は参考にならんが…今がツルペタだからなぁ…

ていうか、あんまお下品な言葉使うのやめようね?

パパ、キャロルが将来ビッチなんかになったら泣いちゃうよ?

 

「むぅ…やっぱりあのバカみたいなおっぱいは敵。次に会ったら容赦しない」

 

…どうやら、我が娘もなかなかに鋭いようである…

俺ってそんなにわかりやすいのかね?

 

***

 

「戻ってきましたね、あなたもつくづく運に恵まれない体質のようだ」

 

シャトーに戻ると暴走博士が出迎えの挨拶とばかりにそう言ってくる。

 

「あぁ、ほんとにそう思うわ」

 

今、俺の目の前に主な原因がいるけどね!

どうやら、過去を振り返らない人種みたいだ。

PDCAって知ってる?

 

「しかし!これも何かの縁です!ボクが英雄として伝説になった暁には、あなたも英雄の従者として語り継がれる事になるでしょう!!」

 

あー、そいつはすごいね!

それじゃあ、俺の為にも英雄になれるようにがんばってくれ!

 

「パパ…」

 

キャロルがひそひそ声で話し掛けてくる。

どうした?

 

「この人…残念な人だね…」

 

え?今頃気付いたの?遅くない?

出だしからフルスロットルでやべー奴だったじゃん?

 

「あ、あの時はパパに抱き締められてて、頭いっぱいで…」

 

…やはり俺の娘は世界一かわいいわ…

ちなみに同率タイに小町という世界一かわいい妹がいる。

これ、豆な。

 

「コホン、ウェル博士、早速だが、シャトーを起動して欲しい」

 

気を取り直したキャロルが暴走博士に依頼する。

 

「任せたまえ!これでボクがこの星のラストアクションヒーローどぅぁ!!」

 

暴走博士が勢い良く左手をシャトーの制御盤に乗せる。

見た目はアレだが、あの手便利そうだよなぁ…

ていうか、ラストアクションヒーローって…

もしかして、英雄英雄言ってるけど、シュワちゃんみたいなムキムキマッチョの英雄に憧れてんの?

がんばる方向性全然違うくない?

 

「まもなく起動しますよぉ!きぃたぁぁーー!!どっこいしょぉぉー!!」

 

暴走博士の手によって、シャトーが起動する。

いちいちうるさくしないと何か出来ないの?

最初会った時、こんなんじゃ無かったよね?

 

「それではシャトーを現界させる。パパ、いよいよ大詰めだ」

 

華麗にスルーしたキャロルが暴走博士の横に立ち、制御盤を操作する。

 

すると、外の様子が映し出される。

どうやら、位相差空間から、通常の空間に出たみたいだ。

ここは…どうやら都庁上空みたいだな。

 

しかし、ここからは確実にS.O.N.G.の妨害があると思っていいだろう。

そういや、キャロルの目的が変わってる事、あっち側は知らねぇもんな…

て事は、キャロルが世界を破壊すると思って全力で妨害に来るはずだ。

もはや、対話の段階はとうに過ぎている。

ここからは、血生臭い戦争だ。

 

海面からミサイルが放たれるのが見える。

どうやら来たみたいだな…

 

「オレはシンフォギア装者を迎え撃つ!パパとウェル博士はここで待って…」

 

「待てキャロル、俺も行く」

 

「パパ!?」

 

自分の娘だけを戦場に送り出して、自分は安全圏で見物するだけの父親などいるだろうか?

誓ったのだ、俺は最後までキャロルの味方だと。

今ここで、あいつらを前に尻込みするような誓いなら、そんな物は『偽物』だ。

断じて違う。俺が求めている物は『本物』だ。

形すらわからない。

本当にあるのかもわからない。

それでも、あって欲しいと願って、ずっと探し続けている。

今動けなければ、二度と手に入らない。

何故だか、そんな予感がする。

 

「でも、パパ…危ないし…」

 

「承知の上だ。足手まといなのもわかってる。それでも、俺は一番近くでキャロルの味方でいたいんだ」

 

「パパ…」

 

「素ぅ晴らしいですねぇ!これこそ!まさに!愛っ!!ですねぇ!」

 

「「何故そこで愛ッ!?」」

 

オレと顔を真っ赤にしたキャロルがハモる。

いや、このツッコミお約束になってて条件反射でやっちゃったけど、なるほど、確かにこれは愛だわ。

なんだよ…たまにはいい事言うじゃねぇか…

いや、たまにどころか初めてだな。

 

「そんな貴方にプレゼントです」

 

ウェル博士から2種類のアンプルを受け取る。

 

「LiNKERとアンチLiNKERです。どう使うかは、貴方にお任せします」

 

ん?シンフォギアが相手だからアンチLiNKERはわかるけど何でLiNKER?

俺、装者でも、何でもないよ?

 

「ボクの勘、ですよ」

 

まぁ、どう使うかはお任せという事なので、一応貰っとこうか…

 

「じゃあ、パパ」

 

「あぁ、行こう」

 

キャロルと手を繋ぐ。

 

世界を再錬成する、最後の戦いだ。




完全に原作と逆転してしまってますが、正義とは何なのでしょうね?
敵側にもちゃんとした正義や信念があるのが、シンフォギアの魅力の一つだと思います。
八幡は装者達と関係修復できるのでしょうか?
そのあたりは、また次話以降で書いていきたいと思います。

それはそうと…
5月25日は風鳴翼生誕祭です!!!
もう一度言います。
5月25日は風鳴翼生誕祭です!!!

残念ながらその日は、仕事で大阪に行く予定なので、予約投稿になると思いますが、防人メインの番外を書くと思います。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。