ぼっちが人前で歌などハードルが高すぎる   作:祥和

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本編最終話です。

今まで沢山の感想ありがとうございました。

推奨BGMはここまで読んでくれた方なら説明不要だと思います。


最終話

ハッチを空けて外に出る。

 

場所は都庁だから…あっちか…

勢い良くジャンプするが…うぉっ!?

ナニコレ?とんでもない飛距離なんだけど…

ガングニール纏ってた時でもこんな身体能力無かったよ?

 

『ガリィちゃんが力貸してんだ☆当たり前だろ?』

 

マジかよ…お前こんな高性能だったの?

うわっ、本部の甲板凹んでんじゃねぇか…

弁償しろとか言われたらどうしよう…

 

『いや、まぁ、あの行き遅れに魔改造された結果というか何というか…何か内蔵でデュランダルとかいう完全聖遺物を組み込んでて、エクスドライブまで達すると理論上は人類最強とも互角で戦える性能らしいよ?』

 

……………何やってんだよ、あのアラサー…

物には限度があるだろ…

あの人外と互角とか、頭おかしいレベルじゃねぇか…

いや、こんだけの性能でようやく理論上互角?の司令がまずおかしいんだけどね?

しかし、戦う覚悟(アームドギア)はちゃんと俺に出せるのかね…

まぁ、やってみるしかねぇか…

 

待ってろよ、キャロル。

 

『お熱いねぇ☆ガリィちゃん火傷しちゃいそう…』

 

バッカお前、これは娘を想う純粋な気持ちだっつうの!

 

『どうだか?』

 

何で急に不機嫌になってんだよ…

俺何か悪い事……いっぱいありすぎて、どれか言われてもわかんねぇわ…

 

***

 

エクスドライブを纏った私達はキャロルちゃんと対峙する。

 

「奇跡を纏ったくらいで調子に乗るな!」

 

キャロルちゃん…?

 

「オレの実の父親は、資格なき奇跡の代行者として、焚刑の煤とされた…」

 

泣いて…?

 

「奇跡とは蔓延る病魔にも似た害悪だ!故にオレは殺すと誓った!だからオレは、奇跡を纏う者にだけは負けられんのだ!!」

 

キャロルちゃんがアルカノイズを放つ。

なんて数…

 

「何もかも、壊れてしまえばっ!!」

 

キャロルちゃんの号令と共にアルカノイズ達が破壊を始める。

 

「泣いている子には、手を差し伸べなきゃね」

 

そうだよね?ハチ君…

 

「翼さん!」

 

「わかっている、立花」

 

「スクリューボールに付き合うのは、初めてじゃねぇからな」

 

「その為にも、散開しつつ、アルカノイズを各個に打ち破る!」

 

泣いているあの子を助ける。

その為に私達は、この戦いの空に歌を歌う!!

 

***

 

何か見た事無いノイズが出てきたから、とりあえずぶん殴ってるけど、これ、どういう状況?

またあの博士が暴走でもしたの?

 

『これはアルカノイズだよ☆そういや、見るの初めてか?マスターがいよいよ後先考えなくなってるって事だよ』

 

マジか…て事は急いでキャロルの所に行かねぇと…

でも、こいつらほっとくのも不味いんだが…

 

――流星――

 

これは…

 

「八幡!!ここは私に任せて!!」

 

小日向…恩に着る。

 

「ありがとな!愛してるぜ、小日向」

 

「んな!?」

 

あれ?何か思いついた事そのまま言っちゃった気がするな…何言ったっけ?ガリィ覚えてる?

 

『知らない!!』

 

?何怒ってんだよ?

 

『………ばか』

 

うーん、何かまずい事言ったみたいだな…

相手は小日向だし、俺最悪死ぬんじゃねぇかな…

 

っと、アレ何?ル◯バ?

何かでっかいル◯バがアルカノイズを掃除してんだけど…

………よし、俺は何も見なかった。

 

そろそろキャロルの所まで着いてもいい頃合いだが…いた。

 

『マスターいたみたいね、ふん!』

 

そろそろ機嫌治してくんない?

場合によっては戦うかもしれねぇんだし…

 

『お前はガリィちゃんより、あのどう見てもヤンデレのバケモノの方が好きなんだろ?』

 

…は?いやいや、何でそこで小日向が出てくんだよ?

いや、その表現で誰かわかるってのもすげえな…

 

『悲しいけど、コンビ解散だね…音楽性の違い?』

 

いやいや、ガリィ様が一番です。

頼りにしてます。

だからこんな土壇場で見捨てないでください。

 

『…んー、仕方ないなぁ☆…惚れた弱みか…』

 

ん?今何て?

 

『何でもない!ほら、ちゃっちゃとマスター助けるぞ!』

 

…何かお前、シンフォギアになってから2割増しくらいで感情豊かになってない?

 

なんて馬鹿なやり取りをしている内に、キャロルが糸を使い碧の獅子のような物を生み出し、中に取り込まれていく。

何アレ?グレ◯ガ?

 

『ガリィちゃんも初めて見たけど、あれがダウルダブラの奥の手だろうね…マスター、あの様子じゃ相当な思い出を燃やしてるんじゃないかな?』

 

クソッ、やっぱ戦いは避けられないのかよ…

てか、思い出を燃やしてるって!?

 

『これも知らなかったのかよ…マスターは思い出を燃やす事で力を錬成してんだよ』

 

マジか…じゃあ、このままじゃキャロルは…

 

『良くて廃人だろうね…』

 

あんな所から一刻も早く連れ出さねぇと…

 

そうこうしている間にあいつらがアルカノイズの殲滅を終えて集まってくる。

 

「ハチ君!」

 

まぁ、先ほどまで敵だったのだ。

言いたい事も沢山あるだろう。

しかし、今は時間が惜しい。

 

「話は後だ、俺はキャロルを助けたい!だから、みんな…力を…貸してくれ!」

 

都合のいい話だ。

今まで散々好き勝手して、困ったら助けてくれ?

まったくもって救いようが無い。

しかし、恥を晒してそれでも尚、助けたいんだ。

こんな安い頭で良ければいくらでも下げる。

 

「やっと頼ってくれた」

 

………は?

 

「比企谷、私達はずっと待っていたんだぞ?」

 

「まったく、付ける薬がねぇな…あたし達が八幡を手伝うなんて、当たり前だろ?」

 

「八幡が大丈夫って言う時は、ずっと大丈夫じゃ無い時だった」

 

「だから、いい傾向って事デスよ!」

 

「八幡が頼ってくれた!どうしましょう!?小日向未来、私どうしたらいいかしら!?これはもう結婚するしかないんじゃないかしら!?セレナ!私達に祝福を!!」

 

「マリアさんは…もう…うろたえるなっ!!」

 

「はっ、私は一体!?」

 

最年長(笑)ほんと何やってんの?

 

「八幡?後でさっきの話、詳しく聞かせてね?」

 

っべー、小日向の奴、やっぱり覚えてやがる…

 

「うす…」

 

「では、防人の剣が露を払おう!共に駆けるぞ!マリア!」

 

風鳴先輩がポンコ…マリアさんと向かい合わせで突撃していく。

その…何だ?胸囲の格差社会が…

風鳴先輩…強く生きてください。

 

しかし、キャロルのグレ◯ガは強固でビクともせず、首を振り回しただけで吹き飛ばされてしまう。

 

「くっ、あの鉄壁は金城ッ!散発を繰り返すばかりでは突破できない!!」

 

「ならば!アームドギアにエクスドライブの全エネルギーを集中し、鎧通すまで!!」

 

え?ちょっと待って?

だいぶ慣れたと思ってたけど、鎧通すって何?

 

「身を捨てて拾う瞬間最大火力…」

 

「ついでにそれも同時収束デス!!」

 

え?誰もつっこまねぇの?

おかしいの俺だけ?

 

「ゴタクは後だ!マシマシが来るぞ!!」

 

拡散ビームっぽいのが飛んで来る。

ここは、アームドギアが出るかわからん俺の出番か…ガリィ、頼む!

 

『ほーい☆ガリィちゃんにお任せ☆』

 

水の盾でグレ◯ガの攻撃を受け止める。

 

「俺が受け止めてる間にやってくれ」

 

装者達がアームドギアにエネルギーを集中させる。

 

「はぁ!」

 

「はぁ!」

 

「やぁ!」

 

「はぁ!」

 

「はぁ!」

 

「やぁ!」

 

「デェス!」

 

暁…お前…まぁ、ただの気合いだからいいんだけどさ…

しかし、装者達の一撃でようやくグレ◯ガにダメージが通ったようだ。

ようやくキャロルと対面できるか…

 

「アームドギアが一振り足りなかったようだな…ってパパ!?」

 

「よう、キャロル、帰ろうぜ?」

 

「そうか、これはパパを手に掛けたオレの未練が見せている幻覚!」

 

キャロルさん?おーい?

 

「奇跡など認めん!オレは奇跡の殺戮者に!!」

 

やっぱあの中から出さんと対話は無理か…

グレ◯ガが咆哮と共にビームを打ってくる。

 

「比企谷ぁ!!」

 

「ふん、オレの弱さなど、この場で消し去ってくれる!!えッ!?」

 

「まったく…これが反抗期かよ?」

 

グレ◯ガのビームにはビビったが、何とか出たみたいだ、俺の戦う覚悟(アームドギア)

 

それは…青く輝く盾…

 

『全てを守りたい、お前らしい覚悟だよ』

 

そう、俺には誰かを傷つける力など要らない。

痛みなら知っている。

だから…こんな物、誰にも味わわせたくない。

ただ、目に映る全てのものを守りたい。

 

「俺は全てのものを守りたい。奇跡なんかに頼るかよ、俺は俺自身の手で掴み取る!それが…俺の『本物』だ」

 

「しつこい幻影だ!鈍は潰す!!にゃ!?」

 

…にゃ?えらくかわいいな…

動画撮っときゃ良かった…

 

『ばっちり保存してるから大丈夫☆』

 

でかした!

…俺は明さんかよ…

万能兵器丸太ならあのグレ◯ガ何とか出来るかね?

 

「こんな時に拒絶反応!?違う、これはオレを止めようとするパパの思い出!?」

 

おや?キャロルのようすが…

 

「認めるか!認めるものか!オレを否定する思い出など要らぬ!全部燃やして力と変われ!!」

 

バカっ!?お前、実の親父さんの記憶まで!?

ダメだ!早く何とかしねぇと!!

ガリィ、頼む!

 

『ガリィちゃん使いが荒いなぁ、でもマスターの為だ、デュランダル、フル稼働でいくよ!!』

 

盾を構えたまま、グレ◯ガのビームを反らしつつ、キャロルに向かって突進する。

 

「うぉぉぉぉぉっ!!」

 

柄にも無く叫ぶ。

しかし、あちらもフルパワーだ。

このままじゃ、押し負ける…

 

「比企谷に力を!アメノハバキリ!」

 

「イチイバル!」

 

「シュルシャガナ!」

 

「イガリマ!」

 

「アガートラーム!」

 

「シェンショウジン!」

 

「ガングニール!!」

 

あいつら…助かる!

いくぞ!ガリィ!!

 

『オッケー☆』

 

『「ガヴリィィィィィル!!!」』

 

――Groulious Break――

 

俺達の突進は、碧の獅子を貫き、キャロルを無事この手に抱き寄せたのだった。

それにしても、このギア高性能過ぎねぇ?

エクスドライブ無しでこれかよ…

 

***

 

「パパッ!?え!?もしかして本物!?」

 

抱き寄せたキャロルがひどく慌てる。

いつの間にか、元のロリ状態に戻っていた。

 

「何だと思ってたんだよ…」

 

「だって…パパはあの時…」

 

「お前を親殺しにはさせられねぇからな」

 

「パパ…」

 

「疲れただろ…後はやっとくから、少し寝とけ」

 

「うん、パパ?」

 

「何だ?」

 

「夢じゃないんだよね?」

 

「当たり前だ」

 

「良かった…おやすみ、パパ…」

 

「あぁ、おやすみ、キャロル」

 

寝息を立て始めたキャロルを横に寝かせる。

少し寝づらいかも知れんが、我慢してくれ。

それじゃ、後始末の時間だな…

 

間もなく、あのグレ◯ガが爆発しそうなのだ。

俺の盾で衝撃を殺しつつ押し上げて、宇宙空間まで飛ばせれば…

まぁ、この高性能過ぎるギアなら死ぬ事はねぇだろ…

 

「えい!」

 

――漆黒――

 

………は?

小日向の放つ黒い光がグレ◯ガを飲み込み、やがて何も無かったかのようにあたりは静寂に包まれたのであった…

やっぱ、あいつやべー奴だわ…

 

人って理解を超える事が起きると立ち尽くすしか出来ねぇんだな…

久しぶりだが、改めてそう思ったのだった…

 

***

 

久しぶりの登校。

色々あったが、ようやくリディアン音楽院に復学できた。

かなり休んでいた為、出席日数が不安だったが、S.O.N.G.職員で成績も授業態度も悪くないという事もあり、休学扱いにしてくれていたようだ。

司令には拳骨の上、定期的にギア装着して、司令の憂さ晴らしに付き合う事で何とか許して貰えた。

俺、死ぬんじゃないですかね?

 

『ちょっと…定期的にあの人外相手とか勘弁して欲しいんだけど…』

 

言うな、ガリィ…俺も同じ気持ちだ…

 

『同じ気持ち…えへへ…』

 

ん?どうした?

 

『な、なんでもない!!』

 

?何怒ってんだ?

 

そういや、キャロルはあの後、監視の名目で比企谷家で引き取る事になった。

やはり、思い出はかなり失っており、俺を父親と認識している以外は、ほぼただの幼児と変わらん状態になっている。

たまに獲物を見る肉食獣の目で見られるんだが、何なんだろうね?

 

『相変わらずニブチンだなぁ…』

 

いや、何でそこで罵倒されんの?

まぁ、俺が知らんうちに怒られるのはデフォだからいいんだけどさ?

 

話が逸れたが、急に叔母になってしまった小町だったが、心配は杞憂だったようで毎日キャロルを猫可愛がりしている。

アラサーは相変わらず、カマクラ以外の事に興味無いみたいだ。

エルフナインという社畜精神旺盛な部下と何故か今回の功績で解放されてしまった天災博士という右腕が出来た為、ますます帰宅が早くなってカマクラの世話をせっせとしている。

ほんと、ブレねぇよな…

 

しかし、後悔などは全く無いが、未婚で未経験でシングルファーザーになってしまった…

専業主夫の道は夢のまた夢という奴だ。

そもそも、日々小町の英才教育を受けているキャロルが認めてくれそうもないのである…

 

はぁ、愛する娘の為に登るしかないと言うのか…この社畜坂を…

 

「あ、ハチ君!おはよう!」

 

「お、おはよう、八幡」

 

立花達が声を掛けてくる。

そういや、小日向とはあの後、怒られるでもなく、何故かギクシャクしてしまっている。

俺、よっぽど酷い事言ったみたいだな…

 

「そういえばさ?ハチ君は今回がっつり歌ってたけどさ?どういう心境の変化?」

 

お前…普通そういう事本人に聞いちゃう?

まぁ、そう問われたら、こう答えるだけだ。

 

()()()()()()()()()()()()

 

「え?それって…?」

 

「八幡…?」

 

「もう行くぞ、遅刻する」

 

「あ、待ってよ!?ハチ君!」

 

やはり、ぼっちが人前で歌などハードルが高すぎる。

 




これにて、本編終了です!

グロブレの歌詞って八幡にも当てはまるよね?ってところから生まれたお話でした。
彼を主人公らしく、締めたかったのもあります(笑)

AXZですが、作者がGX以上の物を書くのが難しいので、本編は終了とさせて頂きます。

この後、幕間を書いて、各ヒロインルートを書く予定です。
番外はちょこちょこ書きます(笑)
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