ぼっちが人前で歌などハードルが高すぎる   作:祥和

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お待たせしました。

出張やら検査入院やらなんやらでバタバタしてました。


番外 正妻戦争・参

文化祭当日。

 

何とかこの日までたどり着いた。

あの後も結局相模はサボり続けたが、生徒会とか何故か現れた葉山の手伝いや、俺の裏技で何とか乗り切った。

新しく参加したちみっ子、アヴェンジャーは見た目に拠らず、かなり優秀だった為、アーチャー、ライダー、キャスターと4人でほぼ完璧なサポートをしてくれた。

他の連中?当然、謹慎だ。

バーサーカーには体を動かす仕事は手伝ってもらったが、セイバー、ランサー、アサシンは何やるかわかんねぇし、また雪ノ下にネチネチいびられるのはたまらんからな…

 

『マスター、この剣に汚名を灌ぐ機会を…』

 

『納得いかないのデス!』

 

『あれは、たまたまだって言ったじゃない!くっ、前日のご飯が唐揚げだったらこんな事には…』

 

『ははは…書類仕事は苦手だけど、体動かすのは得意だから…』

 

いや、バーサーカーの言うとおり、人には得手不得手があるからね?

変な見栄張らなくていいよ?

後、ランサーさんは小町の飯に何か文句あんの?

というか食べ物で仕事の出来が、そんな劇的に変わると思えんのだけど…

 

『ハッ、こりゃあたしの勝ちだろ?マスター、さっさとあたしを正妻に…』

 

『功績なら私も一緒。それに私は料理もできる。だから私が正妻』

 

『私と響以外なら誰を選んでも文句言わないよ?』

 

『お前ら、ほぼ全部オレにやらせといて、よくそんな図々しい事が言えるな…まぁ、マスターがどうしてもと言うのならオレも吝かではない』

 

いや、確かに助かったけど、それで正妻選ぶってのは違うだろ…

てか、アヴェンジャーはどうしたの?

初対面の時と全然態度が違うんだけど…

 

そんなやり取りをしているうちに、壇上で相模が盛大な噛み噛みの挨拶をしていた。

まぁ、ぼっち的には気持ちはわかる…あんな大勢の人の前で何か喋るとか、噛めと言っているようなもんだ。

しかし、今回の挨拶自体雪ノ下の考えたものの上、ずっとサボりっぱなしで、練習すらしていないのだ。

これは当然の結果と言えるだろう。

己の責任すら果たせないのなら、何故立候補などしたのか?という話だ。

自業自得過ぎて同情などできる筈もない。

 

***

 

昼過ぎ、俺は何故かサーヴァント達から執拗な詰問を受けている。

由比ヶ浜からハニトーの差し入れを貰った後、一緒にハニトーを食べに行く約束をしたのがお気に召さなかったようだ。

 

『マスター、やはり胸か?胸なのか!?くっ、この身をこれ程呪った事は無い…なぁ、ライダー?』

 

『だから、私を巻き込まないで…さすがに胸だけじゃないと信じてる。それに、マスターに大きくしてもらえばいいだけ』

 

『くっ、オレが大人の姿で現界していればこんな屈辱は…』

 

『なぁ、胸ならあたしだって負けてねぇと思うのに何でだよ?』

 

主に残念な方々からは俺が胸で女性を選んでいると思われ、横綱からは何故自分じゃないんだ、といった感じだ。

いや、部活仲間の社交辞令に付き合っただけで、何でこんな言われないといけないの?

胸に関しては俺だって男子高校生なんだから、それなりに興味くらいあるよ?

あくまで興味あるだけで、それメインで好きになる訳じゃないからね?きっと、たぶん…

後、ライダーはちょっとませ過ぎじゃね?

それ、都市伝説って噂だぞ?

 

『そう言えばマスター?さいちゃんって男の子だったんだね…マスターってもしかしてそっち系の人?』

 

『八幡!私、八幡を応援するよ!!』

 

『でも、女の子よりかわいいとか反則デスよ…』

 

バーサーカーさん?

戸塚は戸塚だよ?

性別など戸塚の前では意味の無い言葉だから今後控えてくれる?

後、キャスターは何でそんな力強いの?

でも、今日、俺は君を初めていい奴だと思ったわ。

俺の戸塚愛を理解できる奴が、海老名さんとキャスター(ガチユリ)だけってのが、悲しくなってくるけど…

 

***

 

宴も(たけなわ)、間も無く文化祭も終わりなのだが、トラブル発生である。

相模が行方不明なのだ。

何なの?あいつ…

いちいちトラブル起こさないと気が済まないの?

お前はリ◯さんかよ?ToLOVEっちゃうの?

違うか?違うな…

 

まぁ、ぶっちゃけあいつ自身はいなくても何の問題も無いのだが、諸々の賞の結果をあいつが持っているので、探さない訳にもいかない。

何とか、場を繋ぐ必要があるのだが…

 

「私達に任せて貰おうか!」

 

「フッ、翼と立つステージにしては少し小さいけど、存外、悪くないわね」

 

…え?何勝手に実体化してんの?

 

「うそ!?あれ、TSUBASAとMARIAじゃない!?」

 

…え?何で由比ヶ浜が知ってんの?

面識ある訳無いよね?

 

「え!?ヒッキー知らないの!?動画サイトで超人気の二人だよ!?歌とか超上手いんだよ!?」

 

二人を見る。

おい!目を逸らすな!

 

こんな大掛かりなやつ、こいつら二人だけで出来る訳ねぇし、たぶん小町もグルだな?

俺が見る訳ねぇと思って好き放題やりやがって…

はぁ…この件に誰が関わってて、どこまでやってんのか後で尋問が必要だな…

しかし、今このタイミングに関してだけは助かるのも事実だ。

 

「マス…八幡に私の勇姿を見て貰えないのは、残念だが、この場は私に任せてくれ!」

 

「マ…八幡、後でご褒美期待しているわ?」

 

バッ、お前ら!?

 

「え!?ヒッキー知り合いなの!?っていうか凄い親密な間柄っぽいんだけど!?」

 

「比企谷君?これはどういう事かしら?」

 

「じゃあ、俺は相模探してくるわ!」

 

「ちょ!?ヒッキー待つし!」

 

「比企谷君!待ちなさい!」

 

あいつら、雪ノ下と由比ヶ浜の前でなんつう事言うんだよ…

しかし、この場は逃げれたが、手ブラジーンズ先輩みたいに無かった事に出来る能力など持っていないので、後々奴らが説明を求めて来る事は確実だろう。

あいつら、何でそんなにぼっちの交友関係に敏感なの?

ぼっちの癖に生意気だ、とかスネちゃま的な事言うつもりなの?

はぁ…何て説明するかね…

 

***

 

川なんとかさんから、相模が屋上に向かった事を聞き出し、屋上に向かう。

 

『マスターは天然タラシデス!』

 

『これは赦されない。やっぱり胸が好きなのかな…』

 

しかし、川なんとかさんと話してから、このようにこいつらはやたらと機嫌が悪いし、川なんとかさんは顔真っ赤にしてたし、何なの?

俺、そんな川なんとかさんが怒るような事言ったっけ?

でも、それならそれでこいつらの機嫌が悪くなるのも不明だ。

何故かキャスターだけは見た事無いくらいニッコニコだけど…

君、もしかして人の不幸を見て喜ぶタイプ?

性格悪すぎない?

ブーメラン?知ってるっつうの…

 

そんなこんなで屋上に着く。

相模は…居た。

 

「お前、何やってんだよ…みんな探してんぞ?」

 

「探してるのはウチじゃなくて、賞の結果でしょ!?ホラ、さっさと持って行けば!?」

 

うわっ、めんどくさっ…

まぁしかし、確かにこいつではなく、賞の結果があれば何の問題も無い。

さっさと持って行くか…

アレ?バーサーカーさん?

何で実体化して…

 

「甘えないで!」

 

バーサーカーが相模の頬を平手打ちする。

相模の頭が吹っ飛んでないので、手加減はしているようだ。

 

「い…いきなり何すんのよ!?ていうか、あんた誰よ!?」

 

「私は立花響!16歳!趣味とかは…また今度!」

 

「い…一体何なのよ!?もうウチの事はほっといてよ!」

 

「生きるのを諦めないで!!今日の失敗は、南ちゃんが普段がんばってなかったから、起きた事!でも…きっとやり直せるし、がんばれる!」

 

…もう理解が追い付かんが、どうやらバーサーカーにも思うところがあったらしい…

相模は泣き崩れてしまったが、今この状況で俺に出来る事などまったくと言っていい程無いので、とりあえず賞の結果回収して、雪ノ下達のところに戻るか…

やべっ、言い訳考えてねぇわ…

 

その後、結局相模が戻ってきて、締めの挨拶をしたのだが、さっきまでのウジウジめんどくさいのが嘘のような清々しい表情で噛みながら挨拶していた。

あの後、バーサーカー置いてっちゃったけど、何があったらこんな劇的に変わんの?

なんということでしょう!

え?バーサーカーって匠だったの?

 

とりあえず、セイバーとランサーに関しては、小町の友人という事にしておいた。

あいつら…絶対に全部吐かせるからな…

 

***

 

後日、学校にて、急に相模に声を掛けられる。

…え?ぼっちに何の用?

 

「あのさ…比企谷…」

 

え?何なの?何でそんな頬染めて、潤んだ瞳してんの?

何、また罰ゲーム?

高校生にもなって恥ずかしくないの?

 

「響様と知り合いなんだよね!?響様を紹介してくれない!?」

 

………は?

待て、落ち着け俺…

もしやこいつ…あの時のバーサーカーの説教で、そっち方面に目覚めちゃったの?

ていうか、響様って…

 

「ウチ、あんな素敵な(ひと)に会ったの初めて…あぁ、響様…もう一度お会いしたい…」

 

…完全に恋する乙女の顔をしてらっしゃる…

 

『響?どういう事かな?』

 

『うぇぇ!?普通にお話しただけだけど…私にも訳がわからないよ…』

 

OHANASHIね…

どうやら、相模には刺激が強すぎたようだ…

 

「いや、俺も連絡先は知らんから…」

 

「そう…もし次に会う事あったら、ウチに絶対に教えてね!」

 

「お、おぅ…」

 

なんということでしょう!

今までは、葉山の取り巻きの一人に過ぎなかった相模南が、匠の手によってガチユリの仲間入りを果たしたのです。

 

結論を言おう。

 

やはり、バーサーカーは匠だったらしい…




正妻戦争を久しぶりに書きました。

文化祭のところ読んだのだいぶ前なので、大まかなストーリー以外、ほとんど忘れてますね…
勝手に実体化したりと、そろそろフリーダムな面子が増えていってます。
しかし、おかげで八幡の悪評が立たなかったり、悪い事も無い感じです。
ゆきのんとガハマさんにはかなり怪しまれていますが(笑)

次はたぶん絶唱しない2を書くと思います。
新人の受け入れとかあるので、少し投稿遅れるかもですが、気長にお待ち頂ければと思います。
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