ご期待の声が思いの外多かったのと、お気に入りが1000を越えましたので、何とか無理矢理神を降ろしました(笑)
季節感が仕事してませんが、G直後くらいの時間軸です。
クリスマスをどう過ごしますか?
去年の私なら、確実に響と二人きりで熱い夜を過ごすと答えただろう。
でも、今年は…
「だから、ツリーの手配は先輩が山行って適当に伐採してくりゃいいだろ?あたしは八幡とチキンの買い出しを担当するからよ?」
「何を言う雪音!木を切るだけなら、月読や暁でも問題無い。私こそ比企谷と買い出しを担当させて貰う!雪音は料理を担当すれば良いだろう?適材適所だ」
「勝手な事言わないで。八幡は私達と飾り付けを担当する。買い出しなら1人で行ってくればいい」
「デスデスデース!」
「あなた達もう少し自重しなさい!私が車を出して彼と買い出しに行くから、みんなは他を担当して頂戴?」
「あははは…みんな積極的な意見だけど、ハチ君に一言も言ってないんだけどなぁ…」
こうなっている。
響を含め、みんな、クリスマスを八幡と過ごしたい。
でも、彼がクリスマスに女の子と二人きりなんて絶対に首を縦に振る訳が無いので、妥協案でみんなでパーティーを企画中という事らしい。
響の言うとおり、八幡には一言も言ってないけど。
もう一度言うね?
八幡には、一言も、言ってないけど。
というか、ツリーを用意するのに木を切ってくる必要は無いんじゃないかな?
でも、響と二人きりじゃないのは残念だけど、実は私もこのパーティーを割と楽しみにしていたりする。
だって、このパーティーに全員が参加する限り、彼を独占する人はいないって事だから。
私自身、響の事は心から愛してると胸を張って言えるけど、八幡の事が本当に好きかは自分でもわからない。
…訂正。厳密には、好きだ。
それはもう間違いない。
今は、この気持ちがlikeなのか、loveなのかがわからない。
響に向ける気持ちとは違うし、だからといって、他のみんなとも違う。
そんな感じだ。
でも、クリス達を放置して、響と過ごす選択肢を取ったら…
----------------------------
『話はベッドで聞かせて貰う!(直球)』
『聖なる夜の幕を上げましょう!(意味深)』
『小っちゃいって言わないで?』
『地獄極楽どっちがいいデス?』
『イイ子はネンネしていな!!』
----------------------------
………自分の勝手な想像なのに、なんだかムカムカしてきた。
八幡がそんな男の子じゃないってわかってるはずなのになぁ…
でもそれは、裏を返せば、たとえ自分が彼にアピールしても、結果が撃沈になるという事だ。
それはそれで、何だかモヤっとする。
はぁ…響といい、八幡といい、私の気になる人は何でこんなに難易度が高いのかなぁ…
おまけにあの自称ぼっちは、難易度高い癖に無自覚に、私以外の6人をほぼ陥落させているのだから余計に質が悪い。
小町ちゃんが私とくっつけようと裏で色々手を回してた頃が懐かしいなぁ…
全部潰しちゃったけど、あの時、私が受け入れてたら、今頃八幡と恋人になってたのかな?
あの時の私は響一筋だったから、絶対に無いけど。
そう、絶対に無いんだけど…
***
何故か八幡を誘う役に任命されてしまった。
あれだけみんな積極的だったのに、なんでいざって時に全員ヘタレるかなぁ…
そんなだから、八幡に気付いてもらえないんだよ?
…それは私も同じか…
まぁ、任されたからには誘うけど、そのまま言っても絶対逃げるだろうから、何とかしないとね。
うーん…小町ちゃんを味方に付けるか、逃げない口実を作ってあげるかだけど…
後者は最終手段かな…彼の優しさに付け入る感じがして、あまり良い気分じゃないと思うし。
せっかく参加するなら、楽しんでもらいたいしね?
「ごめんなさい。小町、クリスマスは学校の友達とパーティーする予定でして…」
…いきなり頓挫しちゃった…
どうしよう…そのまま言ったら、八幡の事だから絶対に逃げると思う。
どうしよう…八幡の負担になるようなやり方は、良くないと思うし…私も嫌だ。
八幡が自分から参加したくなるような…無理だね、うん。
小町ちゃん関連か責任関連でないと絶対参加しないよね…
はぁ…めんどくさい男の子だなぁ…
***
八幡のところに行く。
このまま誘っても、絶対に断られるので、私に借りを作って貰おう。
少しずるいとは思うけど、日も迫ってるし、作戦を考えてる時間が無いから、仕方ないよね。
「八幡」
「…小日向か?どうした?」
…ん?何か警戒してる感じ?
クリス達が何かしたのかな?
…あれ?何かムカムカしてきた…
「何か警戒してるみたいだけど、どうしたの?」
「け、警戒にゃんてしてねぇし」
…噛んだね。
これは確実に女の子関連で何かあったね…
ちょっとどころじゃなく、イライラしてる自分を落ち着かせつつ、少し探りを入れてみる。
「クリスに何かされた?」
「ゆ、ゆゆ雪音は関係ねぇだろ…」
…クリスで決まりだね?
いきなり当たるとは…
「もしかして、キスされたとか?」
「………」
あれ?これはほんとに冗談だったのに…
何この反応?
…え?ほんとに?
「……当たり?」
「……知らねぇよ…」
クリス…八幡にキスしたんだ…
………そっか…
「…小日向?」
「…っ!どうしたの?」
「いや、何か用があったのはお前じゃねぇの?」
いけないいけない。
一旦、自分の中から湧き上がる黒い想いを閉じ込めて、八幡に向き合う。
もう先ほどまで考えてた方法なんて、ショックで飛んで行っちゃったから、正攻法で行こう。
至急、クリスに話を聞かなきゃいけなくなったしね?
「クリスマス、みんなでパーティーやるんだけど、八幡も参加してね?」
「え?こういうの普通、参加しない?とかって聞く感じじゃねぇの?俺の意志は?」
「さ・ん・か・し・て・ね?」
「ひゃい!しゃんかしましゅ!」
…八幡、噛み噛みだね…
どうしたんだろう…?
まぁ、いっか。
八幡も快く参加を了承してくれたし、クリスに話を聞かないとね?
***
その後、クリスから話を聞いたら、盛大に惚け話を聞かされた。
キスした時、八幡がどんな感じだったかとか、そういう話だ。
極力普段通り聞いてたつもりだったけど、心中はまったく穏やかじゃなかった。
「…未来?何か怒ってねぇか?」
「ううん、怒ってないよ?どうしたの?」
「いや、それならいいんだけどよ…何か、あのバカが八幡と何かあった時みてぇな感じがしたからよ…」
やっぱり、いつも通りじゃなかったみたい。
クリスはこう見えて、気遣い上手なので、私の微妙な変化に気付いたんだろう。
自分にも、もう誤魔化しは効かない。
あぁ…やっぱり私、八幡の事が好きなんだ…
ついに393が目覚めました。
これからはずっと393のターンになりそうです(笑)