オリ展開になってからの反響っぷりに驚きを隠せません…
自分で読んでてもだんだん魔境になってるのですが、お楽しみ頂けているなら幸いです。
では、駄文ですがお付き合いください。
あたしはずっと独りで生きてきた。
パパとママを亡くしてから、心が休まる時などありはしなかった。
あたしは歌が嫌いだ。
あたしからパパとママを奪った歌が大嫌いだ。
だからあたしは否定する。
歌を、そしてそれを力だと信じている奴らを。
全部、全部、全部、全部、全部否定してやる。
***
「比企谷、無事だったか?」
風鳴先輩が声を掛けてくる。
「え?えぇ、はい、まぁ…」
さっきまで見惚れていたせいか、中途半端な返事になってしまう。
「そうか、それは重畳だ」
風鳴先輩はそう言って、抱き締めてくる。
…抱き締めてくる?
ちょ!?柔らかいいい匂い柔らかい。
誰だよ!?『絶刀・天羽々斬』じゃなくて『絶壁・天羽々斬』じゃねぇの(笑)とか言った奴!?
誰も言ってねぇよ!
「てめえ!!何してやがんだよ!?」
「翼さん!何してるんですか!?」
雪音と立花がそれぞれ抗議する。
君たち仲いいね?さっきまで喧嘩してなかった?
「?立花と比企谷は奏の…謂わば私の半身の忘れ形見だ。無事を喜ぶのは当然だろう?」
あなたちょっと前まで立花を拒絶してませんでした?
この数日でどんな心境の変化があったんだ?
「…というかそろそろ離してもらえませんかね?」
「ん?あぁ、そうだな」
ようやくハグ状態から解放される。
「ハチ君、何か微妙に嫌がってなくない?私が抱きついた時は全力で引き剥がした癖に…」
「八幡?後で話あるから」
小日向さん?立花の事になると反応速すぎません?
「それで、こちらは?」
風鳴先輩が雪音を見る。
雪音はいまだに警戒して唸っている。
お前は犬かよ…
「あたしは比企谷クリス、そこの八幡の嫁だ!」
おい!小日向!全然改善されてねぇじゃねぇか!?
おい!目を反らすな!
「ん?そうなのか?しかし比企谷は16だからまだ結婚できる歳では無いはずだが…」
うん、そうっすね。
的確なツッコミありがとうございます。
「な、なんだって!?み、未来…あたしはどうすりゃいいんだ!?」
「クリス、大丈夫。愛があれば大抵の事は許されるから」
やっぱりお前が原因じゃねぇか…
立花さん?さっきから静かだと思ったらまたハイライトさんが仕事してませんよ?
早く職場復帰させて下さいね?
***
その後、雪音を連れて、二課の本部に報告に行く事になった。
「比企谷君、無事だったか!?」
風鳴司令にそう言って迎えられる。
「えぇ、まぁ…ご心配をお掛けしました」
「まったく、心配したぞ?君の事だから下手に誘拐犯を刺激したりするような無茶はしないとは思ったがな。とはいえ、すぐに助けに動けず、すまなかった」
風鳴司令がそう言って頭を下げる。
「頭を上げて下さい。あれは俺の不注意でもあるんで」
「いや、いくら装者とは言え、君たちはまだ子供だ。子供のピンチにすぐに動けないなんて、大人として失格だ」
やはり、この人はいい人だな。
尊敬できる大人とは、こういう人の事を言うのだろう。
「で、彼女が報告にあった…」
「はい。第2聖遺物、イチイバルの適合者、比企谷クリスです」
風鳴先輩が報告を引き継ぐ…
やべっ!名前の件、訂正してねぇじゃねぇか…
「比企谷?比企谷君の関係者か?」
「嫁だ」「嫁です」
雪音と小日向が口々に言う。
小日向お前覚えてろよ…
絶対許さないリストに書いてやるからな!
「そ、そうか…彼女の身柄は二課で預かる事になるだろう」
まぁ、シンフォギア装者だし、それが妥当だな。
「それで、住居なんだが、手配が済むまでの間…」
「八幡の家でいいんじゃない?」
小日向お前俺にどんだけ恨みあんだよ?
「未来!それはさすがに…」
いいぞ、立花。お前は味方だと信じてた。
「でも、私達の家は寝る所無いし、翼さんの家は人が生活できる環境じゃ無いし、八幡の家くらいしか無いんじゃないかな?」
何故かみんな納得してるけど風鳴先輩の家は一体どんな所なんだよ?
「私達の家で私と未来が一緒に寝ればいいんじゃないかなぁ?」
よし、いいぞ、立花。
その攻撃は小日向にはクリティカルだ。
「…で、でもクリスと八幡は昨日まで一緒に生活してて何も間違いが起きて無いし、小町ちゃんもいるし大丈夫でしょ?」
な…なんだ…と…
小日向が立花の誘惑を蹴りやがった…
どんだけ雪音を俺に押し付けたいんだよ…
「いや、普通にホテルで生活してもらおうと思ってたんだが…そういう事なら比企谷君に任せよう」
ちょ!?司令!?ホテル!ホテルでいいじゃないっすか!?
「また、一緒だな?八幡!」
雪音は満面の笑顔だった。
…ほんと、ぼっちに不意討ちはやめてくれ
そして、後ろで聞いてた藤…藤…藤なんとかさんに「チッ!リア充爆発しろ!」との言葉を頂いた。
ぼっちとリア充なんて対極だと思うんだが…解せぬ。
***
雪音を少し待たせて、
「あら?八幡君、無事だったのね?」
「えぇ、おかげさまで。櫻井さん、いいえ、フィーネさん」
さぁ、どう出る?
「…どこで気付いた?」
櫻井さんの目の色が文字通り変わる。
これがフィーネとしての彼女なのだろう。
「スピーカーで誤魔化してましたが、変声器でも使うべきでしたね」
「そう…今後の参考にさせて貰うわ?それで、私をどうするつもりだ?」
今後…ね。
「別に何も」
「…は?」
フィーネさんが呆けた顔をする。
きっと先ほどの時点で最悪を想定していたのだろう。
「いや、別にどうこうするつもりは無いっすよ。あぁ、でも何かやる時は事前に教えて貰いたいっすね。妹避難させなきゃいけませんし」
「わ、わかった。けど…そんな事でいいのか?」
「俺が言ったくらいでやめるなら最初からやって無いでしょう?なら、やる前に教えて貰う方がありがたいっすね」
「…くっくっくっ。つくづく英雄には向かん男だな、君は?私は君の怨敵かも知れんのだぞ?」
「私情より、身内の安全の方が俺には大事っすよ。そういうのは立花とか風鳴先輩に任せます」
「あ、それと…」
「?」
「ああいう命令出すときは情操教育くらいちゃんとやった方がいいっすよ」
「…あの歳で知らないなんて普通思わないじゃない…」
うん、それには心底同情するけどね?
「それじゃ、一応、連絡が来ないことを祈ってます」
「それは難しいわね」
そうっすか…
まぁその時は、あのまっすぐな少女にぶん殴られて目を覚ましてもらうとしよう。
自分の命に価値を見出だせない俺の出る幕など初めから無いのだから。
毎回八幡モノローグに入れる小ネタに四苦八苦してます(笑)
追記
クリスの一人称がブレブレなのを直しました