魔法少女リリカルなのは~カレイドの魔法…少年?~ 作:朱羽総長
この作品を読んでいる方々なら「またか・・」といった感じですよね。
就職して、聞いていた仕事がコロナで出来なくなり一番やりたくない仕事に強制的に配属され、あげく腰を痛めるといった日々を過ごしていました。
さて、久しぶりの本編の前にもう少しだけ。
実はこの作品、前々から似たようなことを言ったりしたような気もしますが、リメイクしようかと考えています。
詳しくはあとがきにて。
では本編どうぞ!
新しい家族
「Aa──────!!!」
叫びと共に降り下ろされた一撃を障壁を貼って受け止める。
「
振り下ろされた槍、その先端に2個と両腕に1個ずつ、障壁の応用で固定する。
「
エメラルドを
腕と武器を固定された相手は、尻尾を振り回してくる。身体をひねり、それを避けながら背後へと回り込むように肉薄する。
「ふっ!」
聖剣で尻尾を切り落とす。と同時、拘束を砕いて身体を回しながら繰り出す槍の一撃を上へと急上昇することで回避する。
「
聖剣を解除し、ステッキへと戻す。そして威力重視の魔力砲を下の相手へと放つ。
翼を広げ追おうとしていた相手は槍で防ごうとしたが、そのまま砲撃へと飲まれていった。
[対象消滅 模擬戦闘 終了シマス]
機械的なアナウンスが流れ、周辺の景色が崩れる。
地下にある訓練場での仮想戦闘、それが終わったことを示している。
以前の出来事(間違って起動し閉じ込められた件)以降使うことを少し躊躇っていたのだが、最近は黒化英霊も出てこないので腕がなまってはいけないと思い使い始めた。
「今日はこれくらいでやめとこうかな」
「ですね。明日は特別な日ですからね」
「色々と準備しないといけないし」
さて、と部屋の電源を落とし地下から地上へと戻ってくると
「あっ、悠斗~!」
ドタドタと走ってくる人物がいる。
「どうかした
「今日はなのは達とご飯食べて帰ってくるから!」
「わかった。でも遅すぎるとシュークリーム食べちゃうよ」
「えっ!?それはダメ!!ちゃんと帰ってくるから!」
「はいはい、いってらっしゃい」
いってきまーす!、と言いながら家をとび出していく。
プレシア・テスタロッサ事件、PT事件と名付けられたあの事件から数日経った。
アリシア・テスタロッサ・・彼女はかつて神さんから送られた試作品、長方形のパスケース[
このアイテムはパスケースの形をしていることからわかる通りカードを入れられる。クラスカードを一枚入れ、人の体、おおよそ心臓の上を意識して体に乗せる。その後、英霊召喚のように魔法陣と改変された詠唱を行うことで起動する。
起動後、このアイテムは対象の体内へと溶け込み新たな心臓として機能するようになる。使用したクラスカードの英霊の力を使えるようになるそうだが、アリシアは今のところ出来ないようだ。
このアイテムの問題点、使うことはないだろうと考えていたのは分かっているだけで二つのデメリットがあるからだ。
一つは、新たな心臓として機能する、つまり生者には使用出来ないということだ。とはいってもこの生死の判定はかなりあやふやで、仮死状態や脳死などどこからを死者とするかの判定がはっきりしてないそうだ。
もう一つは、
「これなんだよなぁ」
右手の甲に浮かんだ赤い特徴的な痣を見る。そう、これは『令呪』だ。
使われ蘇生した者と、その儀式を行った者の間にはサーヴァントとマスターのような繋がりが発生する。かといってサーヴァントのように現界するための魔力供給や依代としての役割が必要な訳でもないの。この令呪による絶対命令権は機能するのだ。
そして、この令呪を使い切ってしまうと
「とりあえずプレシアさんが帰ってくるまでだし、使うことはないだろう」
蘇生したアリシアと涙の再開をしたプレシアさんは、フェイトと共に時空管理局で事件の取り調べと裁判が行われることになっている。いつ終わって、そしてどんな判決が出るのかはわからないがプレシアさんが帰ってきたらこの令呪を託そうと考えている。まずはその手段を考えることからだが・・・。
「さて、お昼食べたらまずは翠屋へ行ってシュークリーム買って来るのと明日の打ち合わせ」
「その後は、はやてちゃんを迎えに病院ですね」
「うん。会場はなのは達が用意してくれるらしいし」
さっきから打ち合わせだとか会場だとか言っているのは訳がある。今日は六月三日。
明日六月四日は、はやてと僕の誕生日なのだ。
「いつもこんな感じなの?」
「二人の誕生日のこと?」
なのは、アリサ、すずかの三人と合流してプレゼント選びの休憩中。ふと気になったことを聞いてみた。
「そうね。いつもならここに桜がいるけど」
「今年は用事があるらしくて」
「桜って、なのは達の下の学年の子」
「うん!
「年下と思えないくらい大人びた子なんだよ」
(それはすずか達もだと思うけど・・)
私、アリシアはまだ会ったことのない子への興味とともにそんなことを考える。
本来私はここにはいない。
ママの執念、悠斗との出会い、いくつもの奇跡とともに私はここにいられる。
「アリサちゃんかすずかちゃんのお家でやることが多いよね」
「今回は翠屋でしょ」
「桃子さん毎年気合い入ってるから楽しみだね」
この誰かを祝うために集まったり、雑談をしたり、こうした何でもないような日常を過ごせることが嬉しいのだ。
心臓の辺りに手を当てる。ドクン、ドクンと動いてることを感じれる。どういった原理なのかは知らない。
いつか終わりが来るとしても、その時笑って終われるように、
「翠屋のケーキ美味しいから楽しみ!大人数でパーティーなんて初めてかも」
全力で楽しむんだ。救ってくれた新しい家族と共に。
前書きにて記載したリメイクなのですが、この話を除いた全話を予定しています。
理由としては、
・自分で読み直して、読みにくかった
・模索しすぎて個人的にひどいほど文章が安定していない
・いらない要素が出てきた
というものです。
仕事と他の作品も進めたいのでゆっくりですが改修していく予定です。
詳しくは活動報告にて記載します。
ついでに、このリメイクを行うにあたって疑問や不安要素あったりするのでお暇な、親切な方は活動報告も見てコメント頂けたらなぁと思います。
相変わらず超ゆっくり更新ですが、これからもよろしくお願いします。