対深海棲艦兵がブラック鎮守府に着任しました 作:トラバース伍長
西暦2000年代、世界は突如海から現れた謎の生物深海棲艦により制海権を奪われていた。
人類はすぐさま制海権奪取のため反撃に出るが既存の兵器は深海棲艦には通用せず大敗していった。
しかし、救世主が現れた。太平洋戦争時に沈んだ艦船の魂を宿し艤装を用いて妖精と共に戦う少女達、通称艦娘。彼女たちの活躍により人々は一部の海域を奪還していった。
深海棲艦の侵攻から数ヶ月後、ある科学者は艦娘の艤装を利用して普通の兵士でも深海棲艦を倒せる計画を打ち出した。
開発計画は成功し、深海棲艦倒す兵器は完成した。
そして対深海棲艦の兵器を使い人類は艦娘と共同戦線を展開していった。対深海棲艦の兵器を使う兵士達はいつしか【対深兵】と呼ばれるようになった。
月日が経ち各地の戦線では鬼級や姫級と呼ばれる新種の深海棲艦が出現し戦いは凄惨を極めた。
また月日がたち前線ではある兵士達の噂が流れていた。
その兵士達は一人で姫級を倒し、本気を出せば敵の基地ですら壊滅させる強さを持つと。
噂のためその話を信じる者はあまりいなかったがある出来事を境に信じるものは急激に増えていった。
なぜ信じる者が増えたのか。それは数日前に大本営から実施された作戦で起こった。
実施された作戦は敵深海棲艦の前線基地を強襲し壊滅させしばらく太平洋での侵攻を止めることが目的だった。
二週間の激闘の末、兵士や艦娘の奮闘により基地を壊滅させることに成功した。
大本営はこの作戦の成功を喜んだのも束の間、ある報告を聞き愕然とした、壊滅させた前線基地とは反対方向から姫級を含む100を超える深海棲艦の大艦隊が本土に向けて接近していたのだ。
すぐさま残存戦力で防衛線を構築するが戦力のほとんどを基地壊滅に向けていたため破られるのは時間の問題だった。
だが敵艦隊は現れない、先の作戦に参加した者たちも加わり防衛線を強化して待つが何時まで経っても敵は来なかった。
複数の偵察隊を出し報告を待っているとすぐさま偵察隊の一つから通信が入った、しかしそれは驚きの内容であった。
なんと敵の大艦隊は何者かによって撃破されていたのだ。
艦娘や兵士たちに戦慄が走る。
一体誰が?
まさか噂の兵士がやったのか?
同士討ちしたんだろ。
いや、軍の秘匿兵器で倒したんじゃないか?
皆に波紋が広がっていく。
しかし別の偵察隊がその正体を見つけた。
正体は七人の兵士であった。
有り得ない、と誰かはボソッと呟いた。
通常鬼級の深海棲艦を撃破するためにかなりの戦力を必要とするのにそれをたったの七人でしかもそれより上の姫級が含まれた大艦隊を倒せるはずがない、誰もがそう思った。
誰もが信じようとしなかったため偵察隊の一人が目の前の事実を伝えるため音声通信から映像通信に切り替えた。
そこには深海棲艦を沈めた七人の姿が映し出された。
その映像を見た誰もが言葉を失った。
しかし普通の兵士ではない、ガスマスクやゴーグル、中世の鎧のような防具を身に付け旧式の武器を持っていた。
その姿はまるで世界大戦の兵士ではないか。ある者は気づいた今映っている七人が噂の兵士であると。
最後の姫級を倒した彼らは自分たちを撮影している偵察隊を気にすることなく風のように去っていった。
この出来事がきっかけで人々は畏敬の念を込めてこう呼んだ 【亡霊の七英雄】と。
そして数ヶ月後その一人がある鎮守府の提督になるとはこの時誰も知らなかった。
続く・・・
続きを早く書かないと・・・