ありふれた職業の世界最強と歩む機凱少女   作:エルナ

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遅れてしまい大変申し訳ありません!
GWに色々用事があったもので……

後、そんなに長くなりませんでした。
主人公最強から主人公無双へタグ変えようかな……


第13話

「「…………」」

 

 

現在、ハジメ達が準備を整えてから10層ほど降りてきた。そこは十メートルを超える木々が鬱蒼と茂っている樹海だった。

 

 

そこには何故か頭に花が生えた魔物がたくさん居た——のだが……現在急速に減少中だ。

 

 

理由は言わずもがな、あの機凱種(デタラメ)だ。

 

 

もはや、黙って半眼を向けるしかないハジメとユエの視線の先には——

 

 

「【典開(レーゼン)】——『偽典・緋槍(フランツェアポクリフェン)』——ッ 『偽典・蒼天(ブランメアポクリフェン)』——ッ」

 

 

ユエの魔法を模倣した兵器で魔物達を殲滅するエクスがいる。

 

 

さて、何故エクスがユエの魔法を模倣した兵器を持っているかというと少し前にユエがうっかり、そううっかり——いや、まぁわざとなのだがそれはともかく、魔物ごとエクスに魔法を当てたことがあったのだ。

 

 

もちろん機凱種(デタラメ)に傷を付けることなど出来る筈も無く当然のごとく無傷だったのだが、それを見たユエが悔しがり、最上級魔法を打ったのだ。

 

 

これまた当然のように無傷だったエクスは当てられた“緋槍”と“蒼天”を模倣した。

 

 

その模倣した兵器で魔物を大量虐殺している理由は、ユエの吸血タイムがそろそろ我慢ならなくなったからだ。

 

 

初めはエクスもハジメに抱きついたりして誤魔化していたのだがあれからちょくちょくハジメから吸血するユエにストレスが募り、ユエの魔法を模倣したのをこれ幸いとユエの代わりに魔法をバカスカ打ちここ二層ほどハジメとユエは何もしていない。

 

 

「……ねぇ、ハジメ——」

 

 

「言うな。俺も思ってる」

 

 

ハジメとユエの心境は一致していた。即ち——

 

 

エクスだけで良くね?、と。

 

 

そんな2人の心情を知る由も無いエクスは数百の魔物の死体を築く——もちろん比喩で実際は灰になり殆ど残っていないが——が違和感に首を傾げる。

 

 

数や頭に花を付けているのもそうだが動きが単純で特殊攻撃等も無く上の階の魔物の方がマシなほど弱かった。

 

 

気のせいとも思ったが気になったので調べてみようとハジメ達に声をかけようと後ろを振り返ると、とても微妙そうな表情を浮かべこちらを見ている2人に再び首を傾げた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「こっちか?」

 

 

「【肯定】こっちに向かう時は行動が激しくなる」

 

 

そうかな〜、とハジメは周りに目を向ける。

 

 

全方向から絶えず魔物達が襲来するが、その方向を見もせずに淡々とエクスが排除していく。

 

 

樹海であった筈だったこの階層だがもはや木は見る影も無く、荒野と化していた。

 

 

違和感を感じたエクスはハジメ達にそのことを話し、この階層を探索した結果を踏まえてエクスの視線の先の迷宮の壁の中央付近にある縦割れの洞窟だ。

 

 

中に入るとハジメが入り口を錬成で割れ目を塞ぐ。

 

 

「ふぅ、これで魔物は入ってこれないだろう」

 

 

「……少し……暑い」

 

 

そのユエの言葉にハジメは苦笑いを浮かべる。当然だ、あれだけバカスカ火属性魔法を打ったのだ。ハジメも同感だ。

 

 

「【進言】早く進も」

 

 

しかし、暑さを感じない機凱種(デタラメ)さんは涼しい顔で先を促す。別に熱中症になるほどの暑さではないのでハジメ達は道なりに洞窟を進んでいく。

 

 

すると、広間に出た。奥にはさらに縦割れの道が続いている。ハジメは“気配探知”で辺りを探るが何も反応はない。しかし、エクスの観測装置には反応があった。

 

 

「【警告】あの割れ目に何かいる。注意して」

 

 

「了解」

 

 

ハジメ達は警戒しつつ進み、部屋の中央までやって来た時全方位から緑色のピンポン玉のようなものが無数に飛んできた。3人は一瞬で背中合わせになり、飛来する緑の球を迎撃する。

 

 

流石のエクスも優に百を超え、尚、激しく撃ち込まれる物を1人で防ぐのは無理——ではないがユエの火属性魔法しか模倣していないので密閉空間で使うのは2人が危険な可能性がある。他の兵器は火力が高く出力を下げても生き埋めになる可能性が高い。

 

 

なので1人でやらずハジメ達にも任せる。エクスは『偽典・森空攝(ラウヴァポクリフェン)』で吹き飛ばし、ハジメは錬成で石壁を作り出し防ぎ、ユエは速度と手数に優れる風系の魔法で迎撃している。

 

 

「おそらく本体の攻撃だ。エクス、奴は動いたか?」

 

 

「【否定】まだあそこにいる」

 

 

「そうか、じゃあ防ぎながら向こうへ——」

 

 

「……逃げて……2人とも!」

 

 

その声に反射的にユエの方を向く2人。ユエの手はいつの間にかこちらへ向いており、その手には風が収束していた。回避をしようとするハジメにエクスは抱きつき、

 

 

「【典開(レーゼン)】——『進入禁止(カイン・エンターク)』」

 

 

するとエクス達とユエとの間に青い円形の壁が出現した。次の瞬間、甲高い音を立て風の刃が弾かれる。

 

 

「ユエ⁉︎」

 

 

まさかの攻撃に驚愕の声を上げたハジメはユエの頭を見て状況を理解する。そう、ユエの頭にも魔物達のように花が咲いていたのだ。

 

 

「くそっ、さっきの緑玉か!?」

 

 

ハジメは自身の迂闊さに自分を殴りたくなる衝動をこらえる。

 

 

「ハジメ……うぅ……」

 

 

ユエが無表情を崩し悲痛な表情をする。花をつけられ操られている時も意識はあるということだろう。体の自由だけを奪われるようだ。

 

 

ユエを操る者は『進入禁止(カイン・エンターク)』を破れないと悟ったのだろう。回り込む。

 

 

そして、ユエが魔法を使おうとした瞬間。

 

 

「【典開(レーゼン)】——『偽典・電磁砲(レールガンアポクリフェン)』」

 

 

ドパンッ!!

 

 

広間に銃声が響き渡る。

 

 

パサリ、とユエの頭上から花が落ちてくる。

 

 

ユエは自分の体が動くことと確認するように手を開いたり閉じたりする。そして、ハジメと共にエクスに目を向ける。

 

 

しかし、エクスはユエの動きを確認した後、後ろへ振り向き、

 

 

「【典開(レーゼン)】——『偽典・蒼天(ブランメアポクリフェン)』」

 

 

縦割れの道へ向かって放たれた青白い光は爆発を引き起こす。

 

 

反応が消えたことに満足したエクスは2人を見て、言った。

 

 

「【報告】終わったよ。行こ?」

 

 

顔を引きつらせたハジメとユエが心の中で思うことは1つ——

 

 

躊躇無しっすか、と。

 

 

何については言うまでもない……

 

 




姿すら出ませんでしたw
ぶっちゃけカットでも良かったかも……

武装の名前の由来はドイツ語の炎がフランメ、青がブラウ、槍がランツェなのでそれを文字ったものです。
間違っていたらすみません。

さぁ、次回はついにボスのヒュドラ戦です!

エクス「【断定】どうせ瞬殺」

いや、流石に次回はならない筈……

ハジメ「なぁ、俺ら必要?」

必要だわ!原作主人公とヒロインだろ!
次回は活躍の場がある……筈……

ハジメ「断言してくれよ……」
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