そして、今回ハジメに『
エルナとユエの喧嘩でお風呂が使用不能になってから2ヶ月が経過した。
あれから、3人は施設をフル活用しながら、新しい装備を作ったり、特訓をしたりして過ごしていた。
なお、エルナとユエの関係は相変わらずである。
ハジメが新しい装備をとして、義手や“宝物庫”、“魔力駆動二輪と四輪”を手に入れたり、作った。その一環でエルナの武装を義手に埋め込もうとしたことがあった。
しかし、エルナの武装を魔力で稼働出来るようにしたまでは良かったが、ハジメの膨大な魔力量でも稼働させるエネルギーが足りなかった。
しょうがないので、出力を落として、必要エネルギーを減らして、埋め込んだ。
埋め込んだ武装は『
しかし、前者2つはともかく、『
それから、神結晶が蓄えた魔力を枯渇させた為、新たな神水が出てこなくなった。しかし、ハジメはこの神結晶に愛着があったことに加えて、魔力を蓄えることが出来るのでユエにアクセサリーにして送った。
その時、勝ち誇るユエと殺気を迸らせるエルナの姿があったそうな……。
そして、遂に3人は地上へ出る。
三階の魔法陣を起動させながら、ハジメは2人に静かな声で告げる。
「ユエ、エルナ……俺の武器や俺達の力は、地上では異端だ。聖教教会や各国が黙っているということはないだろう」
「ん……」
「【同意】」
「兵器類やアーティファクトを要求されたり、戦争参加を強制される可能性も極めて大きい」
「ん……」
「【同意】」
「教会や国だけならまだしも、バックの神を自称する狂人共も敵対するかもしれん」
「ん……」
「【同意】」
「世界を敵にまわすかもしれないヤバイ旅だ。命がいくつあっても足りないぐらいな」
「今更……」
「【否定】当機が守る。例え神であろうとハジメは殺させない」
2人の言葉に思わず苦笑いするハジメ。2人の頭を優しく撫でる。気持ちよさそうに目を細めるユエに、ハジメは一呼吸を置くと、2人を見回し、望みと覚悟を言葉にして魂に刻み込む。
「俺達は最強だ。全部なぎ倒して、世界を越えよう」
ハジメの言葉を、ユエは無表情を崩し花が咲くような笑みを浮かべ、エルナも穏やかな微笑を浮かべて、返事をした。
「んっ!」
「【肯定】がんばろう」
今回は短いですがここまでです。
次回こそは残念兎が出てきます。