第1話
その
その事実に気づいた瞬間から即座に精霊以外の方法で稼動できるように自己を作り替えた。
わずか30秒で完了し、再び戻ろうと上を見上げたが、すでに穴は消えていた。
すぐに元の世界に戻るのを諦め、とりあえず情報収集をしようと辺りを見回した。
どうやら何処かの森らしい。さらに空が青く白いものがあった。おそらく太陽だと
まずは近くの知的生命体と接触しようと飛んだ。その時に服を着ていないことに気が付いた。その時に
しばらく飛んでいると爆音や金属音、人の声が聞こえてきた。そちらは向かうと、薄橙色の肌の人間と思われる種と黒い肌の人間と思われる種が争っていた。
それらは魔法と思われるものを使っているのを見て
さらに観察を続けるとその薄橙色の肌の人間と思われる種と黒い肌の人間と思われる種はそれぞれで保有するエネルギーの量が黒い方が多く、数が薄橙の方が多いことがわかった。
種族が違うのかも知れない、と
そして劣勢の方と接触することに決めた。理由は人間なら弱いはずだという人間に喧嘩売っているかのような理由だ。
どちらに接触するかが決まったので黒い方を殲滅しようと武装を展開した。
「【
下で争っていた人間と魔人は突如上空に紫色の光が出現したことに驚愕した。さらにそれが一条の光となり降り注いだことにさらに驚愕し、それに照準されている魔人はとっさに防御魔法等を出したが、まったく役に立たず魔人、魔物合わせて1000近くいたのが7割以上が消し飛んだ。
残った魔人達は我先にと逃げ出した。
人間達は何が起こったのかわからないように放心していたが、
肩まで伸びた太陽の光を反射しているライムグリーン色の髪。仄淡い焔が揺れるような魅惑的な蒼白い瞳。輝くような白い肌。白いワンピースを押し上げる豊満な胸。
神々しささえ感じさせる容姿を持つ、10代半ばと思われる少女だったからだ。頭部や所々に機械があったり、尻尾のような2本の配線があったりはするが……
しかし、流石にこの軍を指揮する者はわずかに放心したが、すぐに正気を取り戻し、質問した。
「……君がこれをやったのか?」
「【肯定】当機の所有する兵器——『
「……君は何者なんだ?」
「【解答】異世界の存在。
「異世界?そんなものが存在するのか?」
「【肯定】
「……その穴を通って来たと?」
「【肯定】正確には来てしまった」
「君の言ってることはにわかには信じがたいがこれだけは聞かせて欲しい。君は敵か?」
「【否定】この世界の情報が欲しい。【要求】沢山の本がある場所を教えてほしい。加えてこの世界の偉い人に合わせて欲しい」
指揮官である男はしばらく考えていたが、この少女と敵対するのは良くないと考え、
「……わかった。俺たちの国に案内しよう」
周りの人達がザワザワしたが
「【感謝】ありがとう。じゃ、行こ?」
「ああ、俺はメルドだよろしく。君は?」
「【謝罪】
「そ、そうか。じゃあ仮にエクスと呼ぶことにするよ」
「【了承】エクスマキナだからエクスは安直だけどわかった」
「君は意外と毒舌なのか?」
無表情のエクスと苦笑いしているメルドを先頭に歩き出した。
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数日歩き、ついたそこは大きな山の麓にある大きな街だった。
「ここがハイリヒ王国だ。これから案内するのはここの王宮だ」
エクスは頷き、先を促した。
王宮に着くとエクスは玉座の間に案内された。
「魔人族討伐部隊帰還したしました!」
メルドは扉の前で大声でそう言った。すぐに「入れ」と返事があり、メルドは扉を開けた。
中には玉座に座って待つ、覇気と威厳を纏った初老の男がいた。さらに隣には王妃と思われる女性と金髪碧眼の10歳前後の美少年と14.5歳の美少女が控えていた。
そして他にも玉座までのレッドカーペットの左側には、甲冑や軍服らしきものを着た人たちがおり、右側には文官と思われる人達がざっと30人以上いた。
普通の人ならば緊張する場面であるがエクスは普通でも人でもないため無反応である。
周りの人達はエクスを見て誰だ?と疑問に思っているようだ。見惚れている人も多々いる。玉座に座ってる人が、
「その少女は誰だ?」
メルドに聞く。
「はッ、そのことも含めまして報告したいことがございます」
そして、メルドは魔人族が魔物を使役していたことやエクスのことを話した。
「ほう。やはり魔人族共は魔物を使役出来るようになったか。そして君がそれらを撃退したのは事実かね?」
「【肯定】当機がやった。楽勝」
「そうか……できれば君の話を聞かせてくれるかね?」
「【肯定】当機は異世界の
そしてエクスは玉座の間にいる全員に自分が元いた世界のことについて説明した。それを聞いた全ての人が驚愕し、疑ったがこの世界で同じことができるのはそれこそ神しかいないため信じるしかなかった。
「……なるほどわかった。君の話を信じよう。それで本が見たいんだったかな?」
「【肯定】この世界のことを知りたい」
「わかった。図書館に案内させよう。……それで君の力についてだが、我らに協力してから無いだろうか?魔人族共への戦力として」
「【拒否】戦う理由がない。しかしこの街に攻めてきた時は対応する」
「……わかった。それでいいだろう。」
王——エヒリドとしては魔人族共が魔物を使役しているため戦力が欲しいところではあるが、敵対してしまうことはしたくはないのでエクスの要求を呑むことにした。
こうして、エクスは王にこの国の滞在を許可してもらい、それからずっと図書館に入り浸り本を読み漁った。
次回から主人公達が出ます。