エルナを描いていただいちゃいましたうへへ。
まあ、実は3月くらいにも1度描いて頂いていたんですけどね。
色々あって紹介出来ませんでした。
というわけで今回2つとも紹介しちゃいます。
【挿絵表示】
これが3月くらいに頂いたもので、
【挿絵表示】
これが今回描いて頂いたものです。
2つとも東条カリン様に描いて頂きました。
本当にありがとうございました!家宝にします!
私のエルナのイメージとしては1枚目がドンピシャでしたね。そもそものイメージがノゲノラ9巻のイミルアインだったので。
でも2枚目もいいですね。大人っぽくて。この後容姿変えたりしようかな?
皆さんのエルナのイメージはどちらに近いですか?そしてどちらのエルナがお好きですか?教えてくださると嬉しいです。
完全に話は変わるのですが最近
エルナのデタラメ度が上がりますがでも想像してみて下さい。
傷だらけのハジメ。自分で神水を飲む力がない彼に唾液のように体内で生成した神水もどきをキスしながらエルナがハジメに飲ませる様をッ!
読みたいでしょう?
要検討ですね(๑╹ω╹๑)
「断る」
ハジメの端的な言葉が静寂をもたらした。
何を言われたのか分からない、といった表情のシアは、ポカンと口を開けた間抜けな姿でハジメをマジマジと見つめた。
そんなシアを無視してハジメは話は終わったと魔力駆動二輪に跨る。
そこで、シアは漸く我を取り戻し、物凄い勢いで抗議の声を張り上げた。
「ちょ、ちょ、ちょっと! 何故です! 今の流れはどう考えても『何て可哀想なんだ! 安心しろ!! 俺が何とかしてやる!』とか言って爽やかに微笑むところですよ! 流石の私もコロっといっちゃうところですよ! 何、いきなり美少女との出会いをフイにしているのですか! って、あっ、無視して行こうとしないで下さい! 逃しませんよぉ!」
シアの抗議の声をさらりと無視して出発しようとするハジメの脚に再びシアが飛びつく。
足を振っても微塵も離れる気配がない
「あのなぁ~、お前等助けて、俺に何のメリットがあるんだよ」
「メ、メリット?」
「帝国から追われているわ、樹海から追放されているわ、お前さんは厄介のタネだわ、デメリットしかねぇじゃねぇか。仮に峡谷から脱出出来たとして、その後どうすんだよ? また帝国に捕まるのが関の山だろうが。で、それ避けたきゃ、また俺を頼るんだろ? 今度は、帝国兵から守りながら北の山脈地帯まで連れて行けってな」
「うっ、そ、それは……で、でも!」
「俺達にだって旅の目的はあるんだ。そんな厄介なもん抱えていられないんだよ」
「そんな……でも、守ってくれるって見えましたのに!」
「……さっきも言ってたな、それ。どういう意味だ? ……お前の固有魔法と関係あるのか?」
一向に折れないハジメに涙目で意味不明なことを口走るシアにハジメは尋ねた。
「え? あ、はい。“未来視”といいまして、仮定した未来が見えます。もしこれを選択したら、その先どうなるか? みたいな……あと、危険が迫っているときは勝手に見えたりします。まぁ、見えた未来が絶対というわけではないですけど……そ、そうです。私、役に立ちますよ! “未来視”があれば危険とかも分かりやすいですし! 少し前に見たんです! 貴方が私達を助けてくれている姿が! 実際、ちゃんと貴方に会えて助けられました!」
シアが言うには“未来視”とは、任意で発動する場合は、仮定した選択の結果としての未来が見えるというものらしい。
これには莫大な魔力を消費し、一回で枯渇寸前になるほどだ。
また、自動で発動する場合もあり、これは直接・間接を問わず、シアにとって危険と思える状況が急迫している場合に発動する。
これも多大な魔力を消費するが、任意発動程ではなく三分の一程消費するらしい。
どうやら、シアは、元いた場所で、ハジメ達がいる方へ行けばどうなるか? という仮定選択をし、結果、自分と家族を守るハジメの姿が見えたようだ。
そして、ハジメを探すために飛び出してきた。こんな危険な場所で単独行動とは、よほど興奮していたのだろう。
「エルナ、ホントなのか?」
嘘はないのかとハジメはエルナに問うと、
「【驚愕】本当らしい」
珍しくエルナ驚いた様子で答えた。
「驚愕ってお前の世界じゃ未来視って出来ないのか?」
「【回答】
呆れたように首を振るエルナにハジメは半眼で問う。
「訳分からん言葉使うのやめてくれよ。そのオールドデウス?とかドラゴニア?ってなんだよ」
「【回答】
「……つまり、神と龍ってことでおk?」
「【肯定】」
ハジメは一先ず納得することにして話を戻す。
「んで……そんなすごい固有魔法持ってて、何でバレたんだよ。危険を察知できるならフェアベルゲンの連中にもバレなかったんじゃないか?」
ハジメの指摘に「うっ」と唸った後、シアは目を泳がせてポツリと零した。
「じ、自分で使った場合は暫く使えなくて……」
「バレた時、既に使った後だったと……何に使ったんだよ?」
「ちょ~とですね、友人の恋路が気になりまして……」
「ただの出歯亀じゃねぇか! 貴重な魔法何に使ってんだよ」
「うぅ~猛省しておりますぅ~」
「やっぱ、ダメだな。何がダメって、お前がダメだわ。この残念ウサギが」
呆れたようにそっぽを向くハジメにシアが泣きながら縋り付く。ハジメが、いい加減引きずっても出発しようとすると、何とも意外な所からシアの援護が来た。
「……ハジメ、連れて行こう」
「ユエ?」
「!? 最初から貴女のこといい人だと思ってました! ペッタンコって言ってゴメンなッあふんっ!」
ユエの言葉にハジメは訝しそうに、シアは興奮して目をキラキラして調子のいい事を言う。次いでに余計な事も言い、ユエにビンタを食らって頬を抑えながら崩れ落ちた。
「……樹海の案内に丁度いい」
「あ~」
確かに、樹海は亜人族以外では必ず迷うと言われているため、兎人族の案内があれば心強い。
ただ、シア達はあまりに多くの厄介事を抱えているため逡巡するハジメ。
「【反論】当機ならあの森でも問題なく進める。問題ない。当機だけで十分。【提案】だから2人とも置いていこう」
そんなハジメに、エルナは提案した。
それにハジメが反応するより早く、
「……私達がいればエルナの代わりになれる。乱暴者のエルナこそ置いていくべき」
「【嘲笑】ユエとそれでは当機の代わりなど不可能。さようなら」
そう火花を散らして睨み合う2人にシアも入る。
「貴方何でそんなこと言うんですか!?いいじゃないですか!助けてくれても!」
そう開き直るシアにエルナは冷ややかな目を向けて言った。
「【回答】自分達の問題くらい自分達で解決してどうぞ」
「みんながみんな貴方達みたいに強いわけじゃないんですよ!」
「【嘲笑】この程度の環境なら十分貴方達でも生存出来る」
「出来るわけないじゃないですか!?」
エルナはそこが疑問だった。
ただの人の身であの地獄を生き残ったのだからそれより性能の高いハウリア族が生き残れないわけがないと。
しかし、あんなのは例外中の例外だ。
普通なら全滅する。
「【不解】そもそも、ハウリア族の行動は理解不能。1人のために種族全体を危険に晒すとは。バカ」
エルナの脳裏に過ぎるのは、多のために小を切り捨てる人間達。
その真逆の行動をしたハウリア族が理解できなかった。
「私の家族を馬鹿にするのは許しませんよ!」
エルナの言葉に叫ぶシアだが、エルナは顔色1つ変えずに返す。
「【嘲笑】貴方が怒って当機をどうにか出来るならこの状況をどうにかしてどうぞ」
そう言い争う2人にハジメが待ったをかける。
「おい、落ち着け。論点がズレてる」
そう言って2人を窘めたハジメは3人の話を聞いて考える。
安全策を取るならシア達は無視してエルナを頼るべきだ。
そんなハジメの考えを断ち切るようにユエは真っ直ぐな瞳を向けて、告げた。
「……大丈夫、私達は最強」
それは、奈落を出た時のハジメの言葉。
この世界に対して遠慮しない。
ハジメは自分の言った言葉を返されて苦笑いするしかない。
「そうだな。おい、喜べ残念ウサギ。お前達を樹海の案内に雇わせてもらう。報酬はお前等の命だ」
確かに言っていることは間違いではないが、セリフが完全にヤクザである。
しかし、それでも、峡谷において強力な魔物を片手間に屠れる強者が生存を約束したことに変わりはなく、シアは飛び上がらんばかりに喜びを表にしよう——
「あ、ありがとうござむぎゅッ!」
——としたシアの顔を踏みつけエルナが疑問の声を上げる。
「【疑問】何故?」
「あ〜、確かにエルナに頼った方が安全だってことは分かる。問題が増えるのは確実だ。……だけどさ。俺、奈落の時からエルナに頼ってばっかな気がするんだよ。好きな女に頼りきりなのは嫌なんだよ。悪い。でも、エルナがどうしても嫌ならやめるけど……どうだ?」
そのハジメの言葉を聞いたエルナは
「【回答】バカ///」
と一言呟いた。
「…………」
可愛らしい行動にハジメは思わず固まっていたが、前にいたユエがハジメの太ももを抓り、我に帰った。
「——ッ!さ、さっさと乗れよ残念ウサギ!」
痛みを堪えながら八つ当たり気味にそう叫ぶハジメだったがシアは未だにエルナに踏みつけられ、じたばたしていた。
「もご!もごもご、もごーーッ!!」
何を言っているのか分からないが、恐らくエルナに抗議の声を上げているか、ハジメに助けを求めているんだろう。
ようやく離して貰った抓られていた部分を擦りながら、ハジメはため息をついて背中に顔を埋めたままのエルナに話しかける。
「なあ、助けていいなら離してやってくれないか?」
「…………」
ハジメのその言葉を聞いたエルナは無言のまま、シアを離した——
「ぶはッ!た、助かぶほぉ!」
——が、最後にシアの顔を蹴飛ばした。
「ひ、酷すぎます〜。一体私が何をしたって言うんですか……」
そう落ち込みながら、立ち上がるシアには気を取り直したように3人に話しかける。
「あ、あの、宜しくお願いします! そ、それで貴方達のことは何と呼べば……」
「ん? そう言えば名乗ってなかったか……俺はハジメ。南雲ハジメだ」
「……ユエ」
「ハジメさんとユエちゃんですね」
二人の名前を何度か反芻し覚えるシア。しかし、ユエが不満顔で抗議する。
「……さんを付けろ。残念ウサギ」
「ふぇ!?」
ユエらしからぬ命令口調に戸惑うシアは、ユエの外見から年下と思っているらしく、ユエが吸血鬼族で遥に年上と知ると土下座する勢いで謝罪した。
どうもユエは、シアが気に食わないらしい。
その視線はシアの体の一部を捉えている……。
「そ、それでそちらの方は……」
「…………」
シアがエルナの名前も問うが、エルナは無視を決め込む。
「はぁ、エルナだよ」
「エルナさんですね」
「【憤怒】気安く呼ぶな。クソウサギ」
ハジメの背中に顔を埋めたままのエルナが苛立たしげにそう言う。
「クソ!?」
「いいから早く残念ウサギも後ろに乗れ」
エルナのあまりな呼び方に叫ぶシアにハジメは面倒くさそうに言う。
「う、後ろ」
ハジメの言葉にシアは少し戸惑う。
見たことの無い乗り物に戸惑っている——という訳では無く、僅かに顔をズラしたエルナの鋭い眼光によってだ。
その目が語る。「殺すぞ」と。
それにより、さながら龍に睨まれたウサギのように震えるシアにハジメは天を仰ぎ、「やっぱこいつ置いていくべきか」と考える。
しかし、ハジメが何かしらの行動を起こす前に、ハジメの腰に手を回していたエルナが手を魔力駆動二輪の横に手を翳す。
「……【
そして、不本意そうにそう言うと、エルナが手を翳した虚空に輪郭を描くように光が走り、シルエットが浮かび上がり——具現化した。
ユエとシアにはそれが何か分からない。だがハジメにはそれが何か分かった。
車輪が付き、ハジメ達が乗る魔力駆動二輪に接続されたそれは——サイドカーだった。
「え?何で知ってんの?」
「…………【回答】ハジメに聞いた話から予想した」
その言葉にハジメは思い出す。魔力駆動二輪を作ってる時にそんな話をしたなと。
しかし、大雑把な説明から、魔力駆動二輪の情報を組み合わせて最適化し、作ったエルナにハジメは「やっぱり、エルナだけでよくね?ていうか結局頼ってるし」と内心で気落ちする。
「……早く乗れよ」
「あ、はい」
目の前で起こった非現実的な光景に固まっていたシアにハジメが命じる。
そして、シアがしっかり乗ったのを確認したハジメは魔力駆動二輪に魔力を注ぎ込み、出発した。
本当はもう1週間くらい投稿しない予定だったんですけど、絵を貰って舞い上がっちゃいましたw
しかし、この作品のハジメは臭いことばかり言いますね。
ハ「てめぇが書いたんだろうが」
だってそうすればエルナを赤面させられる——すみません!ごめんなさい!反省しました!許してくだ——
エ「【
ギャァァァァアッッ!!
エ「【懇願】次回も見てね」
じ、次回は今年中に投稿します……ガクッ。