ありふれた職業の世界最強と歩む機凱少女   作:エルナ

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 ハーメルンよ私は帰ってきたァ!
 ……いや、ハーメルンでは活動普通にしてたんですけどね……。

 というわけで皆様大変!大っ変長らくお待たせ致しました!
 全力でモチベが死んでました……。
 しかし今日チラリとお気に入り数みたら1000の大台に乗っていて震えながら執筆を開始しました……。
 予言しよう。これを更新したら確実に大幅にお気に入り数が減少すると……。

 さてさて、今日で毎日更新9日目です!
 なんのこっちゃって方は活動報告をご覧下さい!

 さて、ここからはここまで更新しなかった言い訳をさせてください……。
 まず、この作品を書き始めた当初勘違いをしていたんですが大戦後の機凱種(エクスマキナ)って精霊を使用せずに活動できるようになった訳じゃなくて精霊を殺さずに運用できるようになったってだけだったんですよね……。
 まぁ、良く考えれば当たり前のことでファンタジーで魔力無しで魔法使えるわけがないですよね〜……。
 だから精霊無しで活動できるようにするなんて不可能なんですけどでも代わりに魔力でってなると機凱種(エクスマキナ)を活動させるほどの莫大な魔力をどこからってなるんですよね……。
 原作との大きな矛盾に頭を悩ませました……。

 後は、エルナが強すぎて物語を成り立たせるのが難しそうな気がするんですよね……。
 エルナが無双して終わってしまう(苦悩

 まあ、そんなこんなで色々悩んでいたわけです。
 逃げていたとも言う(

 本っ当に申し訳ないと思っております!
 さすがに1000に届くお気に入り数で打ち切ったり書き直すわけにもいかないのでなんとか頑張ってみます!

 あと、この1年以上の間にまたしても絵を書いて頂いてしまいました!(✽´ཫ`✽)


【挿絵表示】


 まずはこちら。
 第20話にてシアを「殺すぞ」と睨むエルナと怯えるシアです。
 いつものように東条カリン様に頂きました。
 もうカリン様にゃ、足を向けて寝られません(平伏
 ありがとうございました!


【挿絵表示】


 続いてはこちら。
 こちらはTwitterにて頂いたものです。
 お名前を言う許可は貰ってないので言いませんがとても素晴らしい絵ですね!
 機械部とかどう描いてるの……。
 ありがとうございました!

 それでは前置きが長くなりましたがどうぞ!
 ………原作とそんな変わってないけどね(ボソッ


第21話

「え、それじゃあ、お二人も魔力を直接操れたり、固有魔法が使えると……」

 

 

「ああ、そうなるな」

 

 

「……ん」

 

 

 ハジメは、道中、魔力駆動二輪の事やユエが魔法を使える理由、ハジメの武器がアーティファクトみたいなものだと簡潔に説明した。

 エルナについてはハジメもよく分かっていないので異世界の種族だという話だけした。

 暫く呆然としていたシアだったが、突然、何かを堪えるように顔に手を当て、そして、何故か泣きべそをかき始めた。

 

 

「……いきなり何だ? 騒いだり落ち込んだり泣きべそかいたり……情緒不安定なヤツだな」

 

 

「……手遅れ?」

 

 

「手遅れって何ですか! 手遅れって! 私は至って正常です! ……ただ、一人じゃなかったんだなっと思ったら……何だか嬉しくなってしまって……」

 

 

「「……」」

 

 

 どうやら魔物と同じ性質や能力を有するという事、この世界で自分があまりに特異な存在である事に孤独を感じていたようだ。家族だと言って十六年もの間危険を背負ってくれた一族、シアのために故郷である樹海までも捨てて共にいてくれる家族、きっと多くの愛情を感じていたはずだ。それでも、いや、だからこそ、“他とは異なる自分”に余計孤独を感じていたのかもしれない。

 

 

 シアの言葉に、ユエは思うところがあるのか考え込むように押し黙ってしまった。いつもの無表情がより色を失っている様に見える。ハジメには何となく、今ユエが感じているものが分かった。おそらく、ユエは自分とシアの境遇を重ねているのではないだろうか。共に、魔力の直接操作や固有魔法という異質な力を持ち、その時代において“同胞”というべき存在は居なかった。

 

 

 だが、ユエとシアでは決定的な違いがある。ユエには愛してくれる家族が居なかったのに対して、シアにはいるということだ。それがユエに、嫉妬とまではいかないまでも複雑な心情を抱かせているのだろう。しかも、シアから見れば、結局、その“同胞”とすら出会うことができたのだ。中々に恵まれた境遇とも言える。

 

 

 そんなユエの頭をハジメはポンポンと撫でた。日本という豊かな国で何の苦労もなく親の愛情をしっかり受けて育ったハジメには、“同胞”がいないばかりか、特異な存在として女王という孤高の存在に祭り上げられたユエの孤独を、本当の意味では理解できない。それ故、かけるべき言葉も持ち合わせなかった。出来る事は、“今は”一人でないことを示すこと事だけだ。

 

 

 すっかり変わってしまったハジメだが、身内にかける優しさはある。あるいは、ユエと出会っていなければ、それすら失っていたかもしれないが。ユエはハジメが外道に落ちるか否かの最後の防波堤と言える。ユエがいるからこそ、ハジメは人間性を保っていられるのだ。その証拠に、ハジメはシアとの約束も守る気だ。樹海を案内させたらハウリア族を狙う帝国兵への対策もする気である。

 

 そんなハジメの気持ちが伝わったのか、ユエは、無意識に入っていた体の力を抜いて、より一層ハジメに背を預けた。まるで甘えるように。

 

 

「あの~、私のこと忘れてませんか? ここは『大変だったね。もう一人じゃないよ。傍にいてあげるから』とか言って慰めるところでは? 私、コロっと堕ちゃいますよ? チョロインですよ? なのに、せっかくのチャンスをスルーして、何でいきなり二人の世界を作っているんですか! 寂しいです! 私も仲間に入れて下さい! 大体、お二人は……」

 

 

「「黙れ残念ウサギ」」

 

 

「……はい……ぐすっ……」

 

 

 泣きべそかいていたシアが、いきなり耳元で騒ぎ始めたので、思わず怒鳴り返すハジメとユエ。しかし、泣いている女の子を放置して二人の世界を作っているのも十分ひどい話である。その上、逆ギレされて怒鳴られてと、何とも不憫なシアであった。ただ、シアの売りはその打たれ強さ。内心では既に「まずは名前を呼ばせますよぉ~せっかく見つけたお仲間です。逃しませんからねぇ~!」と新たな目標に向けて闘志を燃やしていた。

 

 

 さて、ここにもう1人——1機2人の世界を作ることにムカつくお方が。

 

 

「……………」

 

 

「っ!?え、エルナさん!?」

 

 

 メキメキメキ…ッと。

 そんな音がしたとかしないとか。

 苛立つエルナが腕に力を込めハジメが悲鳴を上げる。

 

 

「………ふっ」

 

 

「【憤怒】……潰す」

 

 

 ハジメを挟んで機械と吸血鬼の2種族の女と戦いが繰り広げられる。

 

 

「ちょっ、運転中に暴れるな!」

 

 

「キャァァァァァァァアアア!!!」

 

 

 暴れる2人に車体が左へ右へと暴れ、ハジメとシアが悲鳴を上げた。

 

 

 暫く、そんなこんなで進んでいると遠くで魔物咆哮が聞こえた。どうやら相当な数の魔物が騒いでいるようだ。

 

 

「! ハジメさん! もう直ぐ皆がいる場所です! あの魔物の声……ち、近いです! 父様達がいる場所に近いです!」

 

 

「だぁ~、耳元で怒鳴るな! 聞こえてるわ! 飛ばすからしっかり掴まってろ!」

 

 

 ハジメは、魔力を更に注ぎ、二輪を一気に加速させた。壁や地面が物凄い勢いで後ろへ流れていく。

 

 

 そうして走ること二分。ドリフトしながら最後の大岩を迂回した先には、今まさに襲われようとしている数十人の兎人族達がいた。

 

 

ライセン大峡谷に悲鳴と怒号が木霊する。

 

 

 ウサミミを生やした人影が岩陰に逃げ込み必死に体を縮めている。あちこちの岩陰からウサミミだけがちょこんと見えており、数からすると二十人ちょっと。見えない部分も合わせれば四十人といったところか。

 

 

 そんな怯える兎人族を上空から睥睨しているのは、奈落の底でも滅多に見なかった飛行型の魔物だ。姿は俗に言うワイバーンというやつが一番近いだろう。体長は三~五メートル程で、鋭い爪と牙、モーニングスターのように先端が膨らみ刺がついている長い尻尾を持っている。

 

 

「ハ、ハイベリア……」

 

 

 肩越しにシアの震える声が聞こえた。あのワイバーンモドキは“ハイベリア”というらしい。ハイベリアは全部で六匹はいる。兎人族の上空を旋回しながら獲物の品定めでもしているようだ。

 

 

 そのハイベリアの一匹が遂に行動を起こした。大きな岩と岩の間に隠れていた兎人族の下へ急降下すると空中で一回転し遠心力のたっぷり乗った尻尾で岩を殴りつけた。轟音と共に岩が粉砕され、兎人族が悲鳴と共に這い出してくる。

 

 

 ハイベリアは「待ってました」と言わんばかりに、その顎門を開き無力な獲物を喰らおうとする。狙われたのは二人の兎人族。ハイベリアの一撃で腰が抜けたのか動けない小さな子供に男性の兎人族が覆いかぶさって庇おうとしている。

 

 

 周りの兎人族がその様子を見て瞳に絶望を浮かべた。誰もが次の瞬間には二人の家族が無残にもハイベリアの餌になるところを想像しただろう。しかし、それは有り得ない。

 

 

 なぜなら、ここには彼等を守ると契約した、奈落の底より這い出た化物がいるのだから…

 否、謹んで訂正しよう。

 正確にはその化物をさらに超える怪物。

 ユエだけでなくシアの乱入でさらにフラストレーションの溜まった心を得たばかりの機械。

 神速で銃を抜き放ち、ハイベリアへ発砲しようとしたハジメの後ろの某機械はそれより早く消失(てんい)するとハイベリアへ拳を振り下ろす。

 するとハイベリアは間抜けな悲鳴を上げて地面に墜落し、潰れた虫けらのように息絶えた。

 

 

 直後再び転移したエルナはこちら側に気を取られているうちに接近していたもう一体のハイベリアにアッパーカット。

 無残にも頭を粉砕され、天高々と打ち上げられた《それ》は先のハイベリアと同じく虫けらように墜落した。

 

 

 兎人族やハイベリアはもとよりシアやハジメ達でさえ呆然とする中、苛立ちが収まりつかぬ!と呆然と滞空する残ったハイベリア達を睨みつけた。

 睨まれたハイベリア達は我に返り、悲鳴を上げ、逃げ出そうとするが——

 

 

 「【典開(レーゼン)】——ッ!」

 

 

 悲しきかな、この天災を相手に逃げることなど叶わない。

 一体につき豪華に1兵装を使用し、オーバーキルで文字通り消し飛ばすと地面に着地した。

 

 

 エルナは心を得てから日が浅い。

 故に怒りなどのストレスを堪えるのが難しいのだろう。

 それを身をもって教えてくれたシアを襲っていた双頭のティラノモドキ“ダイヘドア”と同等以上に、この谷底では危険で厄介な魔物として知られている彼等に感涙の1つも零さずにはいられない。

 

 

「エルナ……その……お、怒ってる?」

 

 

 やっと追いついたハジメがエルナに恐る恐る尋ねる。

 

 

「【回答】別に」

 

 

 プイッと顔を逸らしながらおっしゃられても……。

 怒ってる。

 その確信をハジメは持った。

 

 

 

「シア! 無事だったのか!」

 

 

 やっと我に返ったのか真っ先に声をかけてきたのは、濃紺の短髪にウサミミを生やした初老の男性だった。

 

 

「……父様!」

 

 

 同じく唖然としていたシアがその声に我に返りウサミミオッサンという誰得属性持ちの兎人族に走りよる。

 ハジメはそれよりもと、エルナの機嫌を何とかしようと四苦八苦するがユエのイチャコラ攻撃によりますますエルナの機嫌は悪くなった。

 ……機嫌が悪くなるにつれて僅かに膨れる頬にちょっとハジメが惹かれたのは内緒だ!

 その間にシアと父様と呼ばれた兎人族は話が終わったようで、互の無事を喜んだ後、ハジメの方へ向き直った。

 

 

「ハジメ殿で宜しいか? 私は、カム。シアの父にしてハウリアの族長をしております。この度はシアのみならず我が一族の窮地をお助け頂き、何とお礼を言えばいいか。しかも、脱出まで助力くださるとか……父として、族長として深く感謝致します」

 

 

 そう言って、カムと名乗ったハウリア族の族長は深々と頭を下げた。後ろには同じように頭を下げるハウリア族一同がいる。

 

 

「まだ礼を言われるようなことはしてないけどな……」

 

 

 遠い目をして返すハジメにカムはエルナにも向き直る。

 

 

「もちろんエルナ殿も深く感謝致します」

 

 

 そう言って頭を下げるカムにだがエルナは無反応だった。

 ハジメに対する気持ちはもちろんユエやシアに向けていた怒りや嘲笑すらない完全なる無感動な瞳で返されてカムは困惑する。

 

 

「まぁ、礼は受け取っておく。だが、樹海の案内と引き換えなんだ。それは忘れるなよ? それより、随分あっさり信用するんだな。亜人は人間族にはいい感情を持っていないだろうに……」

 

 

 気まずげな沈黙をハジメが破る。

 シアの存在で忘れそうになるが、亜人族は被差別種族である。実際、峡谷に追い詰められたのも人間族のせいだ。にもかかわらず、同じ人間族であるハジメに頭を下げ、しかもハジメの助力を受け入れるという。それしか方法がないとは言え、あまりにあっさりしているというか、嫌悪感のようなものが全く見えないことに疑問を抱くハジメ。

 

 

 カムは、それに苦笑いで返した。

 

 

「シアが信頼する相手です。ならば我らも信頼しなくてどうします。我らは家族なのですから……」

 

 

 その言葉にハジメは感心半分呆れ半分だった。一人の女の子のために一族ごと故郷を出て行くくらいだから情の深い一族だとは思っていたが、初対面の人間族相手にあっさり信頼を向けるとは警戒心が薄すぎる。というか人がいいにも程があるというものだろう。

 

 

「えへへ、大丈夫ですよ、父様。ハジメさんは、女の子に対して容赦ないし、対価がないと動かないし、人を平気で囮にするような酷い人ですけど、約束を利用したり、希望を踏み躙る様な外道じゃないです! ちゃんと私達を守ってくれますよ!」

 

 

「はっはっは、そうかそうか。つまり照れ屋な人なんだな。それなら安心だ」

 

 

 シアとカムの言葉に周りの兎人族達も「なるほど、照れ屋なのか」と生暖かい眼差しでハジメを見ながら、うんうんと頷いている。

 ハジメは額に青筋を浮かべドンナーを抜きかけるが、何時までもグズグズしていては魔物が集まってきて面倒になるので、堪えて出発を促した。

 

 

 一行は、ライセン大峡谷の出口目指して歩を進めた。




 この先原作とどう変えようかなぁ……

 じ、次回は早いと思いますことよ?
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