エクスがこの世界に来てから1週間が経った。あれからエクスはハイリヒ王国の図書館の本を全て読み、時々他の街にも行ったりして本を読んだが、異世界へ行く方法はわからなかった。
しかし、エクスは元々あまり期待はしていなかった。メルドや王達が『異世界』という言葉に半信半疑だったことから異世界という考え方がほとんどないのだろう。
だが、先日メルドが興味深い話をしていた。なにやらエヒト神とやらのお告げで異世界から勇者を召喚されるらしい。
この世界の神はどうやらエヒト神と魔人族が崇めてる神しかいないらしい。
さて、異世界からの召喚と聞いてエクスはとても興味を持っていて、王に勇者に会いたいと言うくらいだ。王は、玉座の間で待つことを許可した。
そして、今日が召喚される日だそうなのでこれから玉座の間へ転移するところだ。しかし、その前に図書館にメルドが入って来た。そしてメルドはエクスに近付き、話しかけてきた。
「よぉ。……相変わらず図書館の一角を占拠してんのか」
エクスは案内された図書館の一角を占拠し、他の街からパク——借りて来た本を置いてある。図書館の司書が何度注意しても聞かず、一度無理やり退かそうとしたが大男を手加減を誤り、半殺しにしてからもう誰も注意しなくなった。
「【質問】何か用でも?」
「迎えに来たんだよ今日が召喚の日だって言ったろ?」
「【開示】問題ない。当機の持つ武装——
「……ホントにデタラメだな。ていうかいきなり現れたら驚くだろ。歩いて行くぞ」
「【正論】【了承】それじゃ、行こ」
「おう」
2人?は王宮へ向かって行った。
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玉座の間では王を始め、ほとんどの人が揃っていた。エクスはメルドの隣で勇者達が来るまで待つことにした。その間エクスを見ている者がたくさんいたが、エクスは無関心を貫いた。
しばらく待つと、勇者一行が来たことを大声で告げられ扉が開けられた。先頭にいた、70代くらいの老人が悠々と扉を開ける通り、その後ろに居た者達が一部の者以外は恐る恐ると言った感じで入ってくる。
エクスはその者達を観察して、自分の世界の出身ではないことを悟った。
その者達はエクスを見ると見惚れるがやはりエクスは無関心を貫いた。
それからは王を始めとした王妃や王子、王女、そして騎士団長など地位の高い者が自己紹介をした。
その後は晩餐会だったがエクスは食べないので図書館へ戻り、次の日の訓練の時間まで本を読んで過ごした。
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次の日、訓練所へ転移したがまだ誰も居なかった。エクスは知らないが今、勇者達は朝食を食べているところだ。
しばらく待っているとメルドが勇者達を連れて歩いて来た。
「おっ、早いな」
「メルドさんこの人誰ですか?」
サラサラな茶髪と180cm近い身長の勇者達の1人——
「ああ、こいつはお前らと同じ異世界の住人だ。人間ではないみたいなんだが……よくわからん!」
「【紹介】初めまして、当機は異世界の種族、
「異世界!つまり貴方は世界を渡れるのですか⁉︎それができるなら私達を元の世界に戻せませんか⁉︎」
ボブカットの髪と150cm程の身長の勇者達の1人——畑山愛子がそう叫ぶ。
「【謝罪】当機が此方の世界に来たのは事故。凄まじいエネルギーによって世界に一時的に穴が開きそこを通って来てしまった」
「そう、ですか」
愛子は目に見えて落ち込んだ。
「こいつは元の世界に戻るために同じ異世界の住人のお前らを観察したいらしい」
「エクスマキナ?ってどんな種族何ですか?」
「【解答】種そのものが機械の種族」
「さぁ、話はそのくらいにして、訓練を始めるぞ」
そう言ってメルドは勇者達にステータスプレートを配り、その説明を始めた。
ちなみに
どうやら勇者達のステータスはかなり良いようだ。メルドが驚いている。
しかし、その中に弱い者が居たようだ。メルドが微妙そうな表情をしている。さらに勇者の何人かが騒いでいる。それを愛子が静め、自分のステータスプレートを見せ、励まそうとするがそれを見た、その勇者は遠い目をした。その勇者に1人の勇者が声を駆け寄り声をかける。
エクスはその勇者に興味を持ち、その勇者の目の前に転移した。文字通り、顔が触れそうな距離に。
「うあ⁉︎な、何ですか⁉︎」
それには答えず、顔を真っ赤にして後ずさる勇者——南雲ハジメをジーーーと音が聞こえそうなくらい見つめる。
「な、何なんですか⁉︎離れてください!」
ハジメに駆け寄っていた勇者——
「【通達】これからあなたの側にいる。よろしく」
「え⁉︎何で僕なの⁉︎」
「【解答】この中で1番興味深いから?」
「いや僕に聞かれても……」
「駄目ですよ!何でハジメ君じゃないきゃいけないんですか⁉︎」
しかし、香織の言葉は無視して、
「【質問】名前は?」
「え、えっと南雲ハジメです」
「無視しないで質問に答えて!」
「【理解】ハジメこれからよろしく」
「無視するなぁぁ!」
エクスにぎゃあぎゃあ言っている香織とそれを無視するエクス、そしてクラスメイトの視線を感じながら。ハジメはこれからのことを考えてため息を吐いた。
あと、個体識別番号は適当です。