「——つまり、お前は檜山と天之川を殴った後、ホルアドに来て、迷宮に入り、奈落に落ち、探していたら、銃弾が飛んで来た、と?」
「【肯定】多少の誤差はあるけど概ねそんな感じ」
「……機械なのに曖昧だな……」
現在、エクス達はハジメの拠点でお互いのこれまでの経緯を話していた。
「【確認】ハジメは、奈落に落ちた後、魔物食べたら強くなった、と」
「……めっちゃ端折ったな。まぁ概ねそんな感じだけどよ。しかし、檜山が犯人だったとはな、そうかもしれないとは思ってたけど」
「【質問】復讐したい?」
「いや、どうでもいいよ。もう興味がない」
「【質問】ではこれからどうする?」
「そうだな、ひとまずここから出たいな。その後は元の世界に帰りたいなぁ」
「【開示】当機なら地上へ送れる」
ハジメを地上に連れてくことは簡単だ。
「ホントか!じゃあ頼んでいいか?」
「【提案】しかし、このまま奥に進もう」
「……?なんでだ?」
「【解答】世界の色々な書物を読んだが異世界のことを書いてあるものは無かった。なのでまだ調べていない迷宮の奥を調べたい」
エクスの言葉を聞くと、ハジメは手を顎に当て考え始めた。
「……わかった。俺も元の世界に戻りたいからな」
「【了解】【質問】階下への道は見つけてる?」
「ああ、2日前にな。じゃ行こうぜ」
「【了解】」
そして、2人は階下への階段がある部屋へと赴く。
その階段は何とも雑な作りだった。
階段というより凸凹した坂道と言った方が正しいかもしれない。そしてその先は、真っ暗な闇に閉ざされ、不気味な雰囲気を醸し出していた。まるで、巨大な怪物の口内のようだ。
しかし、エクスは恐怖などは特に感じず、ハジメと共に躊躇わず暗闇へ踏み込んだ。
その階層はとにかく暗かった。
地下迷宮である以上それが当たり前なのだが、今まで潜ったことのある階層は全て発光する緑光石という石が存在し、薄暗くとも先を視認できないほどではなかった。
だが、どうやらこの階層には緑光石が存在しないらしい。エクスはまったく問題ないがハジメは何も見えなかった。その為しばらくその場に止まり、目が慣れて多少見えるようにならないかと期待したハジメだったが、何時まで経ってもさほど違いはなかった。
仕方なく、毛皮と錬成した針金で作成した即席のリュックから緑光石を取り出し灯りとする。
はっきり言って暗闇で光源を持つなど魔物がいるとすれば自殺行為に等しいが、こうでもしなければ進むことができないとハジメは割り切った。但し、右手を塞ぐわけにはいかないので、肘から先のない左腕に括りつけようとした。
「【質問】当機が持とうか?」
「あー、じゃあお願いしていいか?」
エクスは頷くと緑光石を受け取った。
この先のことを考えていて思ったんですけど
するとしたらどうやって直しましょうか。機械だから神水は効かないと思いますからね。
あと、迷宮の奥に進む理由が弱い気もしますが迷宮を進んでもらわないとユエが出せないですからね……