やはり俺の社畜物語は間違っている。   作:雪楓❄️

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本当におんぶに抱っこになってしまっているこのコラボ……。

本当に申し訳ないです…


番外編:3

side比企谷八幡

 

リサリサ「ど、どうも~…今日から皆さんが復帰するまでの間、臨時でA級部隊になった『アーシス戦闘潮流エリザベス・ジョースター隊』の比企谷小町…じゃあなかった、エリザベス・ジョースターで~す…」

 

小町がそう言うと、俺も一色も、陽乃さん、めぐりさんもひきつった顔をした。

冗談にしても笑えん。

 

八幡「小町のカワイイ顔も、お前だと悪魔にしか見えないな。何の用で来た?」

 

中身が違うと言うだけでカワイイ小町も途端に憎らしくなる。

 

リサリサ「ええっと……一応挨拶を……」

 

いろは「要りませんよ。というか、先輩の中にいる悪霊の魂を回収して早く帰ってくれませんか?ボーダーの隊員の半分近くを壊滅させてボーダーA級の隊員になるとかホント意味がわからないのでやめてくださいごめんなさい」

 

一色の早口お断りがこんな形で出るとはな。

 

陽乃「わたしも勘弁して欲しいかな?出来れば小町ちゃんを拒絶するのは嫌だけど、あなたを見ているとイライラしてくるの。私なんかじゃ歯が立たないのはわかってるけど…正直今すぐにでもトリガー起動したくてウズウズしているのが本音かな?」

 

陽乃さんの気持ちは気持ちはわかる。それに対してこの小町は好戦的な目をしている。来るなら来てみろ…と。押さえているであろうに殺気が隠しきれていない。

本当に化け物だ。

 

ジョセフ「済まんかったのう。うちの小町が好き放題してしもうて…。この場は何を言われても甘んじて受け入れるつもりじゃ。じゃから、話だけでも聞いて欲しいんじゃがダメかのう?」

 

これまで黙っていた知り合いじゃないこの中の唯一の年長者であるおじいさんがため息をついて話に入ってくる。一見話が通じそうな人だし、顔は笑顔だ。だが、このじいさんもただ者じゃない。目の眼光が鋭すぎる。

 

遥「あなたは?」

 

ジョセフ「ワシはジョセフ・ジョースター。奇妙だが、ワシの世界での八幡の前世の孫で、このアホ娘の前世の息子じゃ。こう見えてももうじき百歳になる」

 

前世とかよくわからん。それに、百歳のジジイにはとても見えん。

 

八幡「百歳…どうみても50代くらいにしか見えん…」

 

そう、どうみても初老の感じだ。

 

八幡「それで、話って何ですか?ジョースターさん…で良いんですよね?」

 

ジョセフ「もちろんじゃ。それで話というのはじゃな…」

 

ジョセフさんは忍田本部長との話を俺に伝える。

それを聞いて怒りがこみ上げる。

一色と陽乃さんも同じなのか顔を怒りに染め、めぐりさんも遥も困った顔をした。

 

八幡「お前らがボーダーのA級?ふざけるんじゃない!今日いきなり現れていきなりA級なんて誰も認める訳がないだろ!」

 

ふざけるな。ボーダーのシステムでは最初は訓練生としてC級でポイントを稼ぎ、B級になってからも防衛任務をこなしながら他のチームと競いあって数少ない枠を取り合って初めてなれる。こんな例外なんて認めたら、他の苦労している隊員に示しがつくか!

それもネイバーみたいな存在が、他のチームを潰してその座を手に入れるなんて。

 

遥「それが……忍田本部長の判断らしくて…。他の隊が復帰するまでは代わりに防衛任務にあたって責任を取るようにって……」

 

八幡「忍田本部長が!?何を考えてるんだ?」

 

遥「それで八幡には忍田本部長から特別任務が付与されたの。これが命令書」

 

八幡「俺に?見せてくれ」

 

遥から受け取り、それに目を通す。

 

命令書『比企谷隊特別命令。比企谷八幡、雪ノ下陽乃、一色いろは、城廻めぐりは異世界から現れたジョセフ・ジョースター、比企谷小町ら6名と一羽(以下エリザベス・ジョースター隊)のボーダーにおける隊務の公私における支援及び監視の任を与える。なお、その際におけるランク戦等を含める私闘については禁止はしないが、一切の責任をボーダーは負わない。極力トラブルは避けるように』

 

八幡「なっ…!!」

 

この特例を認めたということは、実質、ボーダーが敗北を認めたようなもの…。

それに内容を要約すれば…。

 

八幡「俺が……こいつらの面倒を見ろ……だと?」

 

こいつらが手に負えないのはわかる。太刀川さんクラスやブラックトリガー持ちが多数相手でやっと通用するタイプだ。

 

八幡『何を考えてるんだ!忍田さんは!』

 

ジョジョ『上手く負けたんだよ。忍田さんは』

 

八幡『上手く負けただと?ちっ……そう言うことか』

 

一瞬何を言っているのかわからなかったが、冷静になれば理解できる。最近そっちの方面で物を考える事は少なかったからすぐには理解できなかった。

 

ジョジョ『意味が解るのか?』

 

八幡『俺だってボーダー立ち上げの頃から関わってるからな。その辺りの政治的・戦略的な判断力は持ってるつもりだよ』

 

逆にこいつは何でわかる?と聞きたくなるが、考えてみれば当然だとも思った。世界的企業の関東支社の社長だなんて立場なら、政治的な判断が出来なければ話にならない。

 

八幡『今日のこいつら…小町と呼ぶのも抵抗があるな。ええっと…』

 

小町ではあるが小町だと思いたくない。

 

ジョジョ『エリザベス。言いにくいならリサリサと呼べば良い』

 

八幡『そのリサリサによって完全に敗北した。無条件降伏を受けても不思議じゃないくらいにな。そうはならないようにある程度の条件を受ける代わりに防衛任務に参加してもらうように上手く立ち回ったんだろ?上手く負けたとはこの事だ。完敗したが、駆け引きで何とか少しでも有利に動いたんだろ』

 

感情ではムカついて仕方がないが、現実的な落としどころとしてはこんなところだろう。

 

八幡『リサリサ達の目的はお前の回収。それが上手くいくように生活面や待遇を含めて支援する。だが、代わりにリサリサがもたらした被害の穴埋めをしてくれないと立ち回れないから手伝って欲しい。俺が死にでもしたら困るだろ?的な、簡単に言えばそんな内容だろ』

 

俺をダシにするのは気に入らないが、交渉の材料になるなら何でも使うくらいの気持ちは必要だ。でないとボーダーが社会的にも終わる。

 

ジョジョ『やっぱりお前は凄いな』

 

素直に誉められている気になれん。

 

八幡『嫌味か?』

 

ジョジョ『そんなんじゃあねぇよ。本気で感心してるんだ。頭に血が上っているだろうにそれを押さえ込んで状況判断をしている。立場が逆なら俺だってそう判断出来たかわからん。だから素直に凄いと思ったんだよ』

 

嘘つけ。そんな修羅場だってお前は日常的だろうが。変なお世辞は要らねぇよ。

そうこうしている内に奴らがどやどやと比企谷隊の隊室に入ってくる。図々しい人達だな。

 

ジョセフ「とりあえずどのくらいの付き合いになるかわからんが、自己紹介をしようかのう。ワシはジョセフ。ジョセフ・ジョースターじゃ。お前さんの中でねむっちょる比企谷八幡の前世、ジョナサン・ジョースターの孫じゃ。今は八幡の事を孫同然に可愛がっておる。しごきはするがのう。スタンド能力はハーミット・パープルの念者じゃ」

 

いろは「あ、あのぅ…スタンドって何ですか?」

 

普通はそうだろうな。いきなりスタンドと言われても電気スタンドかガソリンスタンドくらいだろ。

 

ジョセフ「う~む…一言で言えば超能力じゃ。ビジョンのある超能力で能力はいろいろある」

 

陽乃「サイドエフェクトみたいなもの?」

 

サイドエフェクト?聞いた限りの能力だったらそんなんで済むか!

 

八幡「そんなカワイイものじゃない。この人達の俺、ジョナサン・ジョースターと名乗ってるが、そいつの話を要約するとブラックトリガーも良いところだ」

 

三輪達がやられたデータを見てみてもブラックトリガークラスとしか言いようがない。

 

ジョセフ「そうかも知れんの。スタンドの説明を続けるぞ。スタンドを使うものはスタンド使いと言う。スタンドはスタンド使いにしか見ることは出来ない。スタンドにダメージを与える事が出来るのはスタンドのみ。スタンドにダメージか入ると本体にもダメージが入る。スタンドは一人につき1つ…なのじゃがジョナサンは二つのスタンドを持っておる」

 

見えないし触れられない…でも待てよ?あの時、確かに見えたぞ?リサリサに引っ込む化け物のような赤い人間が…

 

めぐり「見えないしダメージを与えられないって…本当にブラックトリガーじゃないですか」

 

リサリサ「例外もあるよ。一般人に見えたり触れたりするスタンドも」

 

それだって録な物じゃなさそうだがな。

 

いろは「信じられません!なら見せてください!」

 

ジョセフ「見られれば良いんじゃがのう。ハーミット・パープル」

 

ジョセフさんの右手から紫色のバラのようなトゲ付きのつたが出てきた。

 

八幡「なっ!なんだその紫色の蔦は!」

 

ジョセフ「ほう、スタンドが見えるのか」

 

あれがスタンドというものか…。やっぱりリサリサから出ていたのもスタンドだったんだな。

 

ジョジョ『たぶん、俺の影響だな。俺の影響でお前は俺のスタンドを使うことが出来るかもしれない』

 

八幡『ブラックトリガーが二つ増えたような物か…ゾッとするな…』

 

ブラックトリガー級が二つかよ。ジョセフさんのは大したことが無さそうだが。

 

ジョセフ「どれ、そっちの八幡よ、お前さんのスマホを貸してみい」

 

八幡「あ、ああ…」

 

俺はスマホをジョセフさんに渡す。するとジョセフさんはスマホにスタンドのいばらを巻き付けて写真を撮影する。何してんだ?置きっぱなしのスマホで写真を撮影したって真っ黒な画面が写るだけだろ。

 

ジョセフ「ほれ、これがワシの念写じゃ。次にお前さんは『バカな!置いたまま撮影したから写っているのは真っ暗な画面のはずなのに何故俺が写っている!』と言う」

 

ジョセフさんは撮影した画面を俺に見せた。

 

八幡「バカな!置いたまま撮影したから写っているのは真っ暗な画面はずなのに何故俺が写っている!…はっ!」

 

このじいさん…俺の言う言葉を先に言って当てやがった。ただのじいさんじゃないとは思っていたが…

心を見透かされた気分になるっていうか、相手に恐怖心を持つっていうか…。やはりこのじいさん、心して対応しないと良いようにやられる…。

リサリサ以上に修羅場を潜り抜けていると見ていい。

 

ジョセフ「昔は1つ300ドルもするポラロイドカメラをぶっ壊してやっと念写が出来る経済に優しくない能力じゃったが、今じゃワシの能力が成長したのか科学の進歩によるものなのか。で、ほれ。何が写っておるかね?」

 

それには、スタンドを出しているオーラを放ちながら、本来ではあり得ない俺の姿が写し出されている。見たことのないスタンドも……。

 

八幡「な……ジョセフさんと同じ紫のいばらと黄色い人間……?」

 

ジョセフ「八幡のハーミット・パープルとザ・ワールドじゃな。じゃが、おかしいのう。ザ・ジェムストーンじゃあ無いんじゃな」

 

ジョジョの本来のスタンドとは違うのか…。

 

八幡「これが……ジョジョのスタンド…」

 

ジョセフ「少しは信じて貰えたかね?いろはに陽乃、めぐりよ」

 

ジョセフさんがそう言うと、三人は気味悪そうに頷いた。初対面の人間に名前を呼ばれれば気味悪いのは当然だが、このスタンド能力が見えないながらも普通じゃ無いことが分かったのだろう。

 

リサリサ「次は小町だね。小町は比企谷小町。だけど、同一人物がいるから前世のあだ名のエリザベス・ジョースターで良いよ。前世はジョセフおじいちゃんの母親で、お兄ちゃんの前世の義理の娘。スタンド能力は…一言で言うのは難しいなぁ。まぁ、波紋でいいや」

 

また新しい単語が出てきた。

 

八幡「波紋?」

 

ジョジョ『長くなるから後にしてくれ。波紋なら俺も使えるから後で教えてやる。トリオンに似たエネルギーを呼吸法でコントロールする技術だと思え』

 

胡散臭い技術だな。だが、三輪達は確かに生身のリサリサになす術なくやられていた。それが波紋…なのか?

 

八幡『そんな技術が……』

 

SH「次は自分だな。自分は材木座義輝。前世はナチス軍人大佐のシュトロハイム。スタンドはガンズ・アンド・ローゼズ。能力はターミネーター2のT-1000に変身するとでも思うが良い」

 

ジョジョ『一般人でも見えて触れるタイプのスタンド能力だ。稀にそういうタイプのスタンドがある』

 

八幡『T-1000だと?倒す方法があるのか?』

 

あの映画は俺も見たことがある。T-1000の無敵性はとんでもない。

 

ジョジョ『簡単な方法は生身の時に倒すくらいしか思い付かんな。倒す方法も無くは無いが…』

 

あるのかよ。T-1000倒す方法が。溶鉱炉か?

 

シーザー「俺は川崎大志ッス。前世は波紋の戦士、シーザー・アントニオ・ツェペリ。スタンドはビッツロール・トパーズ。能力は手に触れた物を圧縮する能力ッス」

 

八幡『圧縮か。それなら大したこと…』

 

ジョジョ『あるよ。その手で人体に触れてられてみろ。神経とか血管とかを無視して圧縮されたらもげるぞ』

 

八幡『あれもブラックトリガークラスかよ…大志のクセに…』

 

あの害虫がぁ……。

 

ジョジョ『ん?川崎兄弟とは会ってるのか?ならあの子とも?』

 

ん?誰だ?あの子。川崎の関係者なのか?

 

スージー「はーい!けーかはねー。川崎けーかって言うんだよー。前世はジョセフおじいちゃんのお嫁さんのスージーQっていーまーす!スタンドはねぇ。リーリャウロン・アクアマリンって言うの~!のーりょくはみんなをにこにこさせる爆弾だよー」

 

八幡『川崎や大志の妹か。能力もカワイイものだな』

 

ブラックトリガークラスばかりのスタンド能力ばかりの中で、ノーマルトリガー以下の能力は微笑まし……

 

ジョジョ『八幡、けーちゃんを絶望的なまでに怒らせたり悲しませたりするな。あの子のスタンドはあの子自信が知らない禁断の力が眠ってる』

 

禁断の力?大袈裟な。

 

八幡『禁断の力?ブラックトリガークラスならもう驚かないが?』

 

ジョジョ『そうだな…ブラックトリガーなんかカワイイもの…とでも言っておく。リーリャウロン・アクアマリンにはレクイエムと呼ばれる究極形態が存在する。本来のレクイエムは手順を踏まなければならないが、あの子のレクイエムはそんなものを必要としていない』

 

レクイエム…。聞くからに恐ろしげな…。ブラックトリガーがカワイイものなんて…流石に嘘だろ?

 

八幡『ブラックトリガーすら生易しいだと!?どういう事だ?』

 

ジョジョ『強いとか弱いとか…そんなものは一切関係無いんだよ。けーちゃんのリーリャウロン・アクアマリン・レクイエムは……デュオロン・オブシディアン。自らに悪意を向ける者、敵意を向ける者に対して無数の手が伸びる…その手に捕まれば…問答無用で魂が永遠の地獄に引きずり込まれる……』

 

声が出なかった。問答無用で魂が永遠の地獄に引きずり込まれるって…。なんだそれは!だがその程度なら。

 

八幡『なっ!じゃあその手から逃れられれば…』

 

ジョジョ『出来ねぇんだよ。レクイエムがそう判断すれば確実に捕まる事が真実になるんだ。レクイエムに理屈は存在しない。絶対に逃げられない。それがスタンドの究極到達点の1つ…だから、絶対にけーちゃんを怒らせるな。永遠の地獄に引きずり込まれたくなければな』

 

理屈が通じない…睨まれればそれで終わりなんて…どれだけ質が悪い!本当に…

 

八幡『ブラックトリガーなんて目じゃない…何て存在を連れてきたんだ!』

 

ジョジョ『俺しかレクイエムを展開された空間を見ることが出来ないからな。発動させた本人すらも知らないんだよ』

 

八幡『……お前、何か隠してるな?』

 

こいつの言葉の穴を見つけた。何故禁断の力を知覚すること出来るんだ?本人すらも覚えてないことを。

 

八幡『だんまりか…まぁ良い。けーちゃんの件は分かった……』

 

そして、最後に一番聞きたくない奴の自己紹介が始まった。

 

ガハマ「あたしは由比ヶ浜結衣…。あたしは転生とかないんだ。だからあたしのことは…」

 

リサリサ「ガハマさんね」

 

ガハマ「……うん。それで良いよ」

 

ん?由比ヶ浜にしては大人しい…

 

リサリサ「結衣さん…冗談だったんだけど…」

 

ガハマ「ううん。あたしはガハマで良い…あたしには自分の希望を言う資格なんて無いんだから……だからあたしはガハマって呼んで…」

 

ジョジョの奴が何か悲しんでいる。だが…俺はこいつが…。

 

ガハマ「あたしのスタンドはリバース・タウン。能力は殴った相手の運勢を最悪に落とすこと…」

 

八幡「お前らしいイヤな能力だな」

 

言うつもりは無かったのについ言ってしまった。

 

ガハマ「ヒッキー……うん、あたしでもそう思うよ」

 

八幡「ヒッキーって言うな。俺はそのあだ名が嫌いだ」

 

ガハマ「うん……そうだよね。ごめんね、比企谷くん」

 

すぐに訂正してきた。うちの世界のあいつなら何度言っても聞き入れないんだけどな。

 

ジョジョ『おい、この由比ヶ浜はお前の世界の由比ヶ浜とは関係ない別人だ。何があったかはわからんが、今はそっとしてやってくれ。頼む』

 

!!

しまった…小町が小町じゃないように、由比ヶ浜も由比ヶ浜じゃない…この子にあたってどうする!

 

八幡『……そうだったな。確かに由比ヶ浜はこんなにしおらしくねぇ。あの面を見るとイライラしてついあたっちまった』

 

ジョジョ『ちっ……体を借りるぞ』

 

お前は引っ込んでろ。そう言外に含めて体のコントロールを奪われた。

 

八幡『何っ!』

 

体が……動かせない。いや、乗っ取られた!

 

ジョジョ「由比ヶ浜……。俺だ、お前の世界の比企谷八幡だ」

 

由比ヶ浜はうつむいていた顔を上げて奴を見る。

 

結衣「その目……ヒッキーだ……ヒッキーの目だ!」

 

由比ヶ浜は俺に抱きつき、わんわん泣き始めた。

おい、俺の目はどうなったんだよ!気になるじゃないか!

 

結衣「ヒッキー!ごめん……ごめんね!あたしのせいで…あたしが柱の一族なんかにやられたせいで……あたしを元に戻してくれてありがとう…でも、そのせいでヒッキーの魂はこんな事に……うっ…ううう……うわぁぁぁぁぁぁん!」

 

ジョジョ「違う!お前は悪く無いんだよ由比ヶ浜!俺が勝手にやったことだ!お前が責任を感じるな!」

 

ガハマ「………でも、あたしは自分を許せない……」

 

そう言って由比ヶ浜は泣きながら出ていった。

あまりの事に口を挟めなかった…。こいつがこんなことになったのは由比ヶ浜が原因だと聞く。だが、どうやら複雑な事情があるようだ。だが、それよりも…。

 

八幡『おい!早く俺の体を返せ!ふざけんな!』

 

ジョジョ『まぁ、後は俺の自己紹介をしてから返してやるよ』

 

口の端がニタァと笑うのがわかった。こいつ、マジで性格悪いな!

 

ペットショップ「クェェェェェ!」

 

けーちゃんの頭に停まっていた隼が俺の…というかジョジョの肩に停まる。

動物になつかれない俺にしてみれば珍しいこともあるものだ。

 

ジョジョ「後はこいつと俺の自己紹介だな。この隼はペットショップ。俺の愛鳥だ。スタンドはホルス神。能力は氷を生成し、操る事だ」

 

なにっ!?袖の白雪と同じ能力…だと!?この鳥が!?

 

八幡『なっ!俺のブラックトリガーと同じだと!?』

 

ジョジョ『そうなのか?雪ノ下のスタンドも似たような物だが』

 

八幡『そっちの雪ノ下もかよ……ちっ!』

 

まじか……異世界のとはいえ、雪ノ下も氷の能力かよ。

 

ジョジョ「そして、俺だ。俺は比企谷八幡」

 

いろは「先輩、さっきから何言ってるんですか?当たり前じゃないですか」

 

一色が怪訝な顔をしている。気付いてなかったのかよ!一色!

 

陽乃「まさか……比企谷君に取り憑いている……」

 

流石は陽乃さんだ…すぐに気付いたのか。

 

八幡「その通りだ。俺はこいつらの世界の比企谷八幡。スタンドはハーミット・パープルとザ・ワールド。能力は念写と……8秒間時を止める能力だ」

 

時間を止める……それが新たに俺に付いた似非ブラックトリガーの能力か…。

 

←To be continued


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