インフィニットストラトス 光の英雄、闇の英雄   作:kue

14 / 51
第十二話

「やはり弱すぎるな」

「くぅ!」

「うぅ!」

ラウラは傷つき、倒れ伏している2人を見下しながら仁王立ちしていた。

セシリアと鈴の装甲は所々砕けておりエネルギーも、

もう戦闘を行えるほど残ってはいない状況であっても、

ラウラは二人を殴り続けた。

「弱い! 弱すぎる! 止めだ!」

ラウラが二人にとどめを刺そうとレールカノンを、

二人に至近距離でぶつけようとした瞬間

「ぐわぁ!」

極太のレーザーがラウラに直撃し壁まで吹き飛ばした。

「な、何?」

「なんなんですの?」

二人が何事かと辺りを見回すとそこには二丁の銃を持った

一夏が立っていた。

「誰だ貴様は!」

ラウラは上体を起こしながら叫んだ。

「神門、覚えなくて結構です」

「ふざけるな!」

ラウラは激昂し一夏にレールカノンを放つが一夏はそれを

少し身体を傾けるだけで避けた。

「な!」

「滅びろ」

「くそ!」

一夏は避けると同時に引き金を引いてBTを放つが

ラウラはそれをAICを発動させて止めると別の方向に逸らした。

「AIC……ですか」

「貴様もそこにいる奴と同じようにゴミにしてやろう」

「……滅しろ」

一夏はもう一度引き金を引くが放たれたのはBTではなく

ただの実弾だった。

「馬鹿か貴様は!」

ラウラは一夏を嘲笑いながらAICを発動させ弾丸を止めようとするが

その弾丸は少し動きが遅くなっただけでそのままラウラに向かっていた。

「な!」

ラウラは弾丸を完全停止させるのは諦め別の方向に

そらすことでどうにかして避けた。

「そうか……そらすので精一杯か」

「何ぃ!? ぐぁぁ!」

ラウラが一夏に聞こうとした瞬間、後ろから凄まじい衝撃が

伝わりよろけてしまった。

「な、何をした貴様!」

「俺の弾丸は相手にあたるまで絶対に止まらない」

「貴様ぁぁぁ!」

ラウラはエネルギー手刀をコールし一夏に斬りかかろうとした瞬間に

横から別の剣によって止められてしまった。

「大丈夫!? 君!」

「織斑!」

それは白式を展開した真夏だった。

「……」

一夏は用がすんだといわんばかりにその場を去った。

その後、千冬によって戦闘は中断され大会でけりを付けろと

言われたので一時中断となった。

鈴とセシリアはすぐに保健室に運ばれたが命に別条はなく

ピンピンしているがISの方がダメージが大きく大会は無理との事。

 

 

 

 

 

 

 

「にしてもあいつは一体」

「あの人……強かったですわ」

鈴とセシリアは真夏よりも先に来た男子の事を考えていた。

自分たちが2対1で戦っても圧倒された相手を二丁の銃だけで

圧倒した男子、自分たちよりも遥かに強い存在。

「真夏、本当に知らないのか?」

「うん、知らないよ。一応姉さんにも聞いたんだけど知らないって言ってるし」

箒もあの戦いを見ていたのか話に加わっていた。

するとどこからか地鳴りのような音が聞こえてきた。

「ん? 何の音?」

「織斑君!」

「デュノア君!」

いきなり大人数の女子生徒が雪崩のように保健室に入り込んできて

シャルルと真夏の前に一枚の紙を出しながら頼みだした。

『私と組んで!』

「な、なんの事?」

訳が分からない真夏が聞くと一人の女子生徒が一枚の紙を見せてきた。

そこには重要連絡と書かれており今度のトーナメントは一対一ではなく

二人一組のペアで戦う仕様に変更すると書かれていた。

恐らく理由は非常時の為であろう。

「え? 今度のトーナメントって二人一組になったの!?」

「うん!だから!」

大勢の女子が男2人にズズっと迫ってきて真夏もシャルルも

戸惑うしかなかった。

「ご、ごめん! 僕、真夏と組むんだ!」

「え、あ、うん! そうなんだ! 僕はシャルルと組むから! ごめんね?」

「まあ、デュノアくんなら良いか」

「はぁ、はぁ。シャルル×真夏……今日の具ね」

一瞬、腐ネタが聞こえたが聞こえないふりを

して今日のところは部屋に帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえ、シャルル」

「ん? 何かな、真夏」

部屋で真夏は今までかなり気になっていた事をシャルルに聞いた。

「君、本当に男?」

「……な、何を言ってるのかな? 僕は男だよ」

「ん~でもさあ、シャルルの後に僕がトイレに入ると必ず

便座が下げられているんだよね~それに……わぁ!」

「きゃ!……あ」

真夏は話している途中で大きな声をあげてシャルルを脅かすと

シャルルは女の子の様な声を上げた。

「ね? 初めて会った時も女の子みたいな声あげてたしそれに今も。

しかも、この年にしては声も高すぎるよね。もう一度聞くけど

……君は本当に男なのかい?」

シャルルは顔を俯かせ、数分間ダンマリをしていたが顔を上げ、

真夏の顔を見つめながら話し始めた。

「………はは! 凄いな真夏は。やっぱり天才って言われてるだけあるね」

シャルルは観念したのか乾いた笑い声を一回出したあと

おもむろに制服の中に手を入れてコルセットを取ると男子にはない

二つの胸のふくらみが現れた。

「やっぱり君は」

「うん、僕の本当の名前はシャルロット・デュノア。僕が

男としてIS学園に入ったのは」

「僕の白式のデータを盗むため?」

真夏の言葉にシャルルは頷く。

「うん、実は僕の家はね名前から分かると思うけどデュノア社なんだけど

最近、経営難に陥ってね。政府から今度の選考で落ちたら援助金は無くすって言われてね」

 

 

 

 

 

それからシャルは自分の親の事を言った。

自分は社長の愛人の子供でその母親が死んでから会社に引き取られ

本妻の女に殴られたことや父親とは数回しか話したことがないこと。

そして何となく調べたIS適性が高いため、IS学園に男として入り

会社の広告塔になって男性操縦者のデータを奪うこと。

「シャルロットはこれからどうなるの?」

真夏がそう彼女にそう聞くとシャルロットは苦虫をかみつぶした

様な表情をしてこれから起きるであろうことを淡々と話し始めた。

「君にばれた以上は国に呼び戻されるだろうね。よくて牢屋行き

悪くて……死刑かな」

「……シャルロットはどうしたいの?」

「え?」

「自分の父親に道具のように使われて辛くないの!?」

真夏は声を荒げてシャルルに言い寄った。

「ま、真夏? 落ち着いてよ」

「あ、ごめん。僕と姉さんは………両親に捨てられたから」

「そ、そうなんだ」

それから数分は二人の間には気まずい雰囲気が流れたが

突然、真夏がシャルロットに提案をした。

「IS学園にいれば3年間は無事が約束される。その間に

何とかする方法を探そう!」

「真夏……何でそこまでしてくれるの?」

「何でって………助けたいから助ける」

「ふふ、そんなの理由になってないよ」

シャルロットは嬉しいのか目から大粒の涙を流しながら笑った。




感想くださいです
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。