インフィニットストラトス 光の英雄、闇の英雄   作:kue

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第三十六話

場面は変わり続いての場所は更識家の宴会場。

「一夏君の誕生日+2人のお付き合いを祝って」

「「「「「乾杯!」」」」

非常に盛り上がっていた。

家が家なだけにクラスの皆を呼ぶことはできなかったが全員からは

たくさんのお祝いメッセージが携帯に送られてきた。

そして今は更識家、布仏家、神門家が集まっての誕生日パーティーが行われた。

「いや~にしても一夏も16か」

「一夏君も男になりましたね」

一夏の義理の父と、氷菓の父、布仏姉妹の父達は大きくなった娘を

マジマジと見て酒をガブガブ飲んでいた。

「氷菓も17歳、簪と本音ちゃんももうすぐ16歳。

虚ちゃんなんかもう18ですもんね~」

「早いものですね~」

「「「ね~」」」

それぞれの奥様方は奥様方で集まって酒をチビチビ

飲みながら幼いころの話しなどで盛り上がっていた。

「も~らい」

「あ! わ、私の海老フライが」

「簪様、よろしければ私のを」

「良いの!?」

「はい!」

未成年は未成年で色々と盛り上がりを見せていた。

 

 

 

 

「あ、一夏これ」

「氷ちゃん、これは」

一夏は氷菓から受け取った小さめの箱を開けてみると中にショートケーキが入っていた。

「あ、もしかして前に作ってたのって」

「良いから食べてみて」

一夏は氷菓にせかされながらもショートケーキを口に運ぶと

程よい甘さが口の中に広がっていった。

「うん、美味しいよ」

「……それね……織斑先生の手作りなの」

「っ!」

一夏は氷菓からの話を聞き一瞬は動きを止めたが

またすぐにフォークを動かしケーキを食べ始めた。

「そ、その……氷ちゃん」

「何?」

「……これ作った人に美味しかったって言っておいて」

一夏は顔を少し赤くして氷菓に千冬に礼を言うようにお願いをすると

氷菓は少し笑い了承した。

「それで、本番はここから!」

氷菓のその一言を合図に簪は隠しておいた一夏へのプレゼントを取り出した。

「はい、誕生日おめでとう一夏」

「あ、ありがとうございます! 簪様!」

一夏は感激しながらも包装を開けていくと中には少し長めのマフラーが入っていた。

「それは虚さんと本音と私で作ったの」

試しに一夏は首に巻いてみるがかなりの長さが余ってしまうほど長かった。

「あ、あの少し長いです」

「このあまりの長さは」

隣に氷菓が座ったかと思うと急に自分の首にもマフラーを巻き始めた。

「お姉ちゃんと一夏がいつまでも隣にいるためのマフラーだよ」

「……ありがとうございます!」

一夏は本当にう嬉しそうに笑いながらパーティーを楽しんだ。

豪華な料理を食べ氷菓の作ってくれたケーキをデザートに食べてパーティーの時間は過ぎていく。

 

 

 

 

そして楽しかったパーティーは全員が寝るという形で幕を閉じた。

氷菓は一夏の肩に頭を乗せて幸せそうにしながら寝ていた。

「今日はありがと。氷ちゃん」

一夏は彼女の綺麗な青色の髪を撫でながら寝ている彼女の唇に

キスをして起こさないように外へと出かけた。

 

 

 

 

 

「うぅ~夜は風が出るな」

一夏は真っ暗な夜の町をブラブラと歩きながら散歩し近くにあった

自販機で冷たい飲み物を買ってベンチに座り飲んでいた。

「……幸せだ。本当に幸せだ」

「私も兄さんに会えて幸せだよ」

「っ! 誰だ!」

突然聞こえてきた第3者の声に一夏は警戒心を強め辺りを見回すと

奥の方から一人の女性が歩いてきた。

「お、お前……織斑千冬か」

歩いてきた女性の顔は織斑千冬と瓜二つの顔をしていた。

「違うよ兄さん。私はマドカ、織斑マドカだよ」

「マドカ? 聞いたことないな。まず、織斑の家は姉と男が……2人の家族の筈だ」

「仕方無いよね。兄さんと私は物心つく前に

離されてしまったから知らないのも無理はないよ」

マドカと名乗る女性は穏やかの笑顔をしたまま一夏に走って近づきその胸に抱きついた。

「ああ、兄さん。やっと出会えた」

一夏は抱きついてきたマドカを押し飛ばそうとするのだが何故か

体が動かず、さらには何故か安心感を抱いていた。

「兄さん?」

「は、離せ!」

どうにかして一夏はマドカから離れた。

「ふふ、兄さんはシャイなんだから。家族の抱擁だよ?

……あ、ごめんなさい兄さん。そう言えば兄さんは記憶をなくしたんだよね?」

「な、なんでそれを知ってる!」

「ふふ、兄さんの事なら何でも知ってるよ。そして今は

織斑の名を捨てていることも皆知ってる。あんな名前捨てて正解だよ」

先程からマドカは穏やかな笑みを浮かべているが対照的に一夏は

安心感と警戒心の板挟みで複雑な表情をしていた。

 

 

 

「兄さんは……全てを知りたくない?」

「すべてだと?」

「うん。兄さんの全て、そして私の全て。もちろん兄さんの過去の記憶も全部」

一夏はそう言われて一瞬、知りたいという衝動に駆られるがすぐに首を振り

冷静に現状を把握し始めた。

「最近は真夏というクソな名前を聞いても暴走はしなくなったんだよね?」

「……どこまで知ってるんだ、お前は」

「全部だよ、兄さん。兄さんが過去に暴走して楯無とかいう奴を

傷つけたこともメモリーという兄さんのISは使えば使うほど兄さんの

記憶が周りから消えていくこともね」

一夏はマドカがペラペラ話している事に理解が追いつかなかった。

「な、何言ってんだよ。俺が楯無様を傷つけたって……メモリーを

使えば記憶がなくなるってどういう事だよ!」

「ふふふ、その全てを知りたかったら私のところに来て兄さん。

また今度、IS学園に行くから。じゃあね」

マドカはサイレント・ゼフィルスを展開し真っ暗な夜の空へと飛んでいった。

真実を告げられ狼狽している一夏を放置して。




書置きが無くなってしまったぁぁぁぁ!
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