WeAre MeTuber エナツキ!   作:SAMICO

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久々に登場するあの人です


アメリカへの旅~パルクールガールズと島風~

JFK(ジョン・F・ケネディ)空港に到着したエナツキは、ホテルに荷物を置くと、

早速身軽な服に着替えてロビーに集合する。

夕張と晋太郎はニューヨーク観光に行くよ、とそのまま出かけて行ってしまう。

 

「近くにパルクールの施設があるから行くよ!」

恵奈と結衣と美雪と杏子、暁と雷、それに響がジャージ姿で、

運動の苦手な真由と仁美さんはジャージで見学兼撮影係である。

 

その施設はストリートを模して作られており、電話ボックスや地下鉄の階段、

手摺りやビルの隘路に消防栓等、アメリカンのストリートセットが屋内に作られている施設であり、

他にも、トランポリンや鬼ごっこ(ChaseTag)コート、SASUKEのような施設があったりする。

もちろん、事前に撮影許可は貰っている。

 

「それじゃあ体動かしていこっか」

しっかり柔軟体操をすると、早速ストリートエリアに足を運ぶ。

身体能力が高い恵奈と、元軍人の結衣は、早速隘路に立ち入って、壁蹴りで反対側の煉瓦の壁の隙間に摑まって、反対側の壁を蹴って摑まるのを繰り返す。

そのまま二階建ての屋上に攀じ登ると、自然と鬼ごっこになっていく。結衣が追いかけ、恵奈が逃げる。

アスレチックや広いフィールドがあると行われる、()()()鬼ごっこである。

屋上から、隘路に設置してある登り棒を摑んで滑り降りると、結衣も滑り降りる。

そのまま地下通路の階段を駆け下りると、結衣も追いかける。

見学組の真由と仁美さんがカメラを持っていて、それを追いかける他に、恵奈と結衣もGoPro(小型カメラ)を頭に着けて、一人称視点で動画が撮れている。

暁もカメラを持っていて、トランポリンで体を温めている面々を撮っている。

 

恵奈が走り込んだ先は行き止まりで、左右に手摺りが付いている。

振り向いた恵奈は、左右にフェイントを掛けながら結衣の動きを見ており、

結衣も、そのフェイントに対応しながら、両手を()()()()とさせながら、じりじり距離を詰めて行く。

 

「んっふっふ~、追い詰めたよ、恵奈ちゃん。たーっち」

結衣が、つい私欲に駆られ、()へと手を伸ばし駆け寄ったところ、恵奈は一気に身を屈め、手摺りを摑み反動でスライディングして、それを避ける。

「うわっ!!」

そのまま摑むものを失った結衣は、前のめりになるも、前方受け身をして立ち上がる。

そのまま地下通路の階段を駆け上る恵奈を、結衣が追い掛ける。

「待てやこらー!!」

追いかけてきた真由や仁美さんをするりと躱すと、結衣も階段を二段飛ばしで駆け上がる。

駆け上がった結衣に、ある程度距離を取った恵奈が、「べろべろばー」のポーズをすると、くるっと向きを変えて走り出し、その先にある反り立つ壁に駆け上がって登って行き、そこに繋がっている狭い壁のスパイダーウォールみたいなものに足を掛けて、両方の壁を両足で蹴りながら進んでいく。

「よいしょ、よいしょ」

まだまだ()()()()の恵奈と、もう()()()()()の結衣とでは、体力に差がある。

「はぁ……はぁ……()()()()()()()()()()に本気だすんじゃねー!!」

いくら元軍人とは言え、体力も曲がり角な結衣は、一度反り立つ壁を失敗し、諦めて先回りする作戦に打って出る。恵奈はそれに気づくと、くるっと180度ターンをして、今度は両手も使って来たところを戻って行き、反り立つ壁の横にある登り棒をするするっと降りると、それに気づいた結衣が戻ってくる間に距離を稼ごうとした……時に、

「ターッチ!」

「え!? わっとっと」

と、背中に触れられる感触がして振り向くと、バランスを崩して前方受け身を取りながらゴロゴロ転がり、立ち上がってタッチした人物を見ようと、顔を見上げた。

そこには、サングラス姿の()()が立っていた。

「おっそーい」

「あれ、島風さん!?行方不明になったんじゃあ!?」

「島風、久しぶり!」

事情を知らない恵奈と、事情を知ってる結衣で反応が違っていたが、島風は()()()()復帰して、退役した()()()()()()()()為、

動画に出ても問題ない、と島風が言ってくれた為、そのまま動画を撮影する。

陽子妖精さんは今日は留守番、とこっそり教えてくれた。

 

準備運動という名の、()()鬼ごっこが終ったところで、各々思い思いの準備運動が終わり一汗かいた皆が集合する。

「エナツキ恵奈!」

「美雪っ!」

「杏子だよ」

「暁に」

「雷」

「響だよ」

「結衣でぇ―っす」

「真由です」

「ハーイ!ゲストの島風だよ」

 

「という訳で、準備運動も終わったところで……」

「結衣、半分バテてるからね…」

恵奈の言葉に、結衣が疲れたような表情でツッコミを入れている。

結衣も恵奈も汗びっしょりで、Tシャツが濡れている。

島風はタンクトップにショートパンツ姿で、割と色っぽくなっている。

「二人共元気ねー」

そんな二人に、暁がツッコミを入れる。

 

「パルクールの施設に来てるんですけど、今日も結衣さんは()()()()()ができませんでした、ということで早速、皆で遊んでみましょう」

『おー!』

 

暁達も、ストリートエリアでパルクールを楽しんでいく。

身体能力は、島風、恵奈、暁、結衣、雷、響、美雪、杏子の順で高く、

全然()()なのは、真由と仁美さんである。

恵奈と暁以外は、島風を追いかける鬼ごっこを始めている。

島風は、米国に渡って以来日頃からパルクールを楽しんでおり、五人がかりで追い掛けるのをスイスイ逃げ廻っている。

真っ先に、体重がやや重い杏子がバテてダウンし、次にアラフォーの結衣が、先程のガチ鬼ごっこの疲れもありダウン、その次に美雪がヘロヘロになって、響と雷が島風を追い掛けている。

だが、エナツキ参加歴が一番浅く、アスレチック経験の少ない二人は、島風のトリッキーな動きに従いて行けなくなっている。

「おっそーい!」

鬼ごっこをやっている間、()()()()()()()のコースに取り組む、運動の苦手な真由と仁美さんを、後ろからカメラ片手に撮影しながら進んでいく恵奈と、先導して手本を見せる暁。

恵奈は、常日頃からアスレチックコースも、()()()()()()()()()()()()()()元気娘である。

二人(真由・仁美)は本当に運動がダメで、初心者向けコースでもぜえぜえいっている。

 

「ちょっと暁、カメラ持って!」

「ふぇっ!?」

島風が「おっそーい!」と言っているのを聞くと、闘争本能が燃え上がり、カメラを暁に渡して、恵奈が走って行く。

隣のコースから、トランポリンで跳んで仕切りの網に摑まると、そのまま攀じ登ってパルクールエリアに飛び降りて、島風に向かって走っていく。

「えっ!?」

「今だっ」

不意を突かれた島風が一瞬動きが固まった隙に、恵奈がダイビングで飛び込んでタッチする。

「おー、さすが恵奈ちゃん。まさか飛んでくるとは思わなかったよ」

「えへへー」

タッチした勢いでゴロゴロ転がって大の字になっている恵奈は、()()()()()()()()()()()()

 

その後、島風と別れた恵奈達はホテルへと帰って来る。

恵奈と美雪と杏子と真由がメインの動画を撮っている中、隣の部屋では暁達がセカンドチャンネルの動画を撮っていた。

 

「はい、エナツキ日和 暁!」

「雷!」

「響だよ」

()()()()()()の結衣()()()()だよ」

結衣は、ベッドで寝転がりながらフレームに入っている。

「結衣さんは()()()()()()()でお送りしてるよ」

アスレチックに行った日のセカンドチャンネルは、大抵この四人でやっている。

「いやあ、今日こそ恵奈ちゃんを捕まえられると思ったんだけどなぁ」

アップロードタイミングは一緒なので、メイン動画の話題から入る。

「追い詰めた時は、今日は恵奈さん捕まる、と思ってましたよ」

フレームの外から仁美さんの声が入る。

セカンドチャンネルは、仁美さんはフレーム外から喋るのが恒例で、今の所メインチャンネルのみ顔出し出演となっている。

そのまま届いたピザを持って、出て行ってしまう。

「いやあ、邪念がちょっと胸に行っちゃってさぁ」

「いつもの事じゃないの」

えへへと笑う結衣の頭に、チョップでツッコミを入れる暁。

「あだっ、いいじゃない減るもんじゃなし」

「結局、今の所1on1鬼ごっこで恵奈ちゃんを捕まえたのは結有だけかぁ」

 

以前エナツキにゲストで結有が出た時に、アスレチック鬼ごっこで恵奈は瞬殺されたのだ。

さすがは、20代で身体能力も全盛期の、特別教導隊のエースである。

速度も体力も桁違いで、一気に距離を詰められ、アスレチックに攀じ登って逃げようとした恵奈を、ジャンプで食らいついてタッチする、という離れ業をやってのけたのである。

「あれはバケモン」

結衣は、結有のことを人外(化物)呼ばわりしている。

「まあ、結有は凄い身体能力よね」

「そうだね」

暁の言葉に響も同意する。

 

セカンドチャンネルは、いつもこうやって撮影の裏話やこぼれ話を撮影して終わるのだ。

メインチャンネルの撮影が終わった頃に、暁は部屋に戻って恵奈と共に編集を行う。

恵奈と暁は忙しい中でも、こうやって二人で雑談しながら、動画を編集していく。

そして、編集の区切りがいいところで一緒のベッドで仲良く眠るのだ。

恵奈と暁の、忙しい中でのほっと一息つける時間が、この睡眠時間なのだ。

 

翌朝、恵奈と暁は元気一杯で、MTFFの会場に皆と向かう。

()()()()()()()()暁と、()()()()()()恵奈は、()()()()()が楽しくて仕方がないのだ。

 

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