「今日はありがとうございました」
と、最後に挨拶などをし、病院を出た。
また、来た道を戻っていく。
その間にも、色々な思いを抱えながら、歩いていた。
考え事をしていると、時間というのはあっという間に過ぎているものだ。
もう自宅についていた。
自宅に入ってすぐ、女の子になってから初めて感じたものがある。
尿意だ。
つまりは、トイレに行ってあれこれしないといけないのである。
取り敢えず、トイレの中には入ったのだが……、確か座るんだったよな?
ズボンと下着を下ろした。そこには、やはりといって言いか、棒は無い。代わりに、裂けた部分があった。だが、不思議と興奮等はしない、というよりも見ていて気味が悪いとさえ思ってしまうくらいだ。
こういう所から、改めて性別が変わってしまったんだと感じる。
そう考えながら、便座に座った。そして、少し脱力してみると……。
膀胱からスーッと尿が通り抜けていく感触を覚える。
そして、自然とシィーといったような音も聞こえる。
男だった時は、ただ尿が水面に当たる音だけしていた。
そういえば、どこかで聞いたことがあるのだが、男女で排泄音は違う、と聞いたことがある。そのことを身をもって体験した。
十数秒経って、全て出たような気がしたので、立ち上がろうとしたのだが、尿が垂れてきそうだった。すかさずトイレットペーパーで拭いた。万一は逃れたのだが、この先これに慣れていかなければならないのかと思うと少し憂鬱に思う事もあるのだが、いつまでも憂鬱であると思っていたらダメなんだろうと思った。
そして、トイレから出ると、空腹を感じた。
食材はいくつか冷蔵庫にあるものの、最近は配給で配膳されたものばかり食べているので大それたものは入っていない。というか、料理を作れる自信はない。中学が高校の時、調理実習したのが最後だと思う。
でも、とりあえず料理をしなければならないと思う。
仕方ないと腹を括って、冷蔵庫から肉と焼肉のタレを取り出した。
何故か置いてあるフライパンと菜箸を手に取り、水道水で少し洗った。
コンロの上にフライパンを置いたところで、主食をまだ決めてないことに気づいた。ただ、今あるものといえば食パン程度である。自ずとその選択肢が選ばれることになって、食パンを主食とすることにした。
それはさておき、フライパンの上に置いて、コンロに火をつけた。
菜箸で数十秒間なんかしてたら、肉が焼けてきたのを感じた。
それから少し待って、肉が完全に焼けてそうだと感じたところで皿を用意してなかったことに気づいた。
コンロの火を消して、すぐに食器を取り出して、水洗いをした。そしてフライパンからその用意した皿へ肉を移動させた。
焼肉のタレをそれらの肉に掛けて、食パンも別の皿に置いた。
食パンに至っては何も施してないが、何も調理せずとも食べれることくらいは知っていた。
いただきます。と言って、食べ始めた。
量は明らかに少ないものの、何も食べないよりはましだと思って食べていたのだが、食べきった時、充分であったと思った。
まさか、これは食べる量が減ったということに相違無い。
だが、それによってまた新しく調理する必要もないから、逆にこれはメリットなのかもしれない。
そして、ふと時計を見ると、今が正午頃であると気づいた。そういえば、朝何時に起きたかを確認してなかったなぁとも思い出した。確認してないものは分かる筈がないと括った。
食べ終えて、何もすることが無くなった。
やはり、生きる希望は無いものなのかとも思う。
けれど、そんな下らない日常も後二週間もすれば終わる。
早く終わって欲しいものだ。だが、そういう時に限って時間というのは長く過ぎてしまう。
これから何をしていこう……。
昼食です。朝起きたのはだいたい午前9時くらいじゃないかなぁと思っているので、まだ3時間程度しか経っていません。
冗長的すぎるかなぁ。