ゼロライブ! サンシャイン!!   作:がじゃまる

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3rdライブ。なんかもう、色々と最高だった(語彙力)。
と言うか4rdライブを東京ドゥームでやるんなら、FINALどこでやるんだろう。日産スタジアム?
劇場版の公開日も発表されましたねー。受験生泣かしの一月四日。まあ、俺の受験来年じゃないけど。
この日までにアニメ二期までの話は終わらせろって事ですね。了解しました。
という訳で本編どうぞ。


四十九話 真夏の色

 

 

 

「ヤッホ―――ウッ!」

 

「まっぶし――――っ!」

 

 合宿当日。

 Aqoursの誇るみかん髪と銀髪の元気っ子二人が、勢いよく海に突撃していく。

 

「・・・・・・元気だな、アイツ等」

 

〈・・・特訓どこ行ったんだよ〉

 

 朝四時に集合して練習を始めるとかいう話はどこに消えたのやら。

 と言うかちゃんと朝四時に集合したのは花丸だけだったのだ。ゼロに叩き起こされて朝五時半に来たら花丸が涙目になっていて対応に困った。

 

「つか、言った本人が遅刻するってどういう事なんすかね? ダイヤさん」

 

「そ、それはそれとして・・・、海の家と言うのは一体・・・」

 

「あれです」

 

 陸がダイヤの探す海の家を指さしたのだが、何故かダイヤはまだ周囲をきょろきょろと見回している。

 

「はて? そのお店はどこですの?」

 

「・・・・・・現実を見るずら」

 

 現実逃避に走るダイヤに花丸が的確なツッコミを入れる。

 まあでも、ダイヤがああなるのも無理はない。

 Aqoursが手伝う海の家は、ハッキリ言ってしまうとオンボロだ。所々劣化も進んでいるし、今にも崩れてしまいそうにも見える。

 こんな所に好んで入って行く人はそうそういないだろう。

 

「・・・・・・それに比べて・・・」

 

 壊れたダイヤを一瞥すると、陸は隣にある別の建物に視線を移す。

 一応あっちも海の家なのだが、まず造りがこっちと根本的に違う。

 全体的にオープンな造りになっており、飾りつけも華やか。そして既に客も大勢入っている。

 

「・・・・・・駄目ですわ・・・」

 

 遂に現実を受け入れたらしいダイヤがガックシと肩を落とす。

 もう勝ち目のない無理ゲーな事を察し、皆苦笑いを浮かべる。

 ただ一人を覗いて。

 

「都会の軍門に下るのデースか?」

 

 不意に鞠莉が腕組みをしながら言葉を発し、皆の視線が集中する。

 

「私達はラブライブの決勝を目指しているのでしょう? あんなチャラチャラした店に負ける訳には行かないわ!」

 

「関係なくね?」

 

〈一番チャラついた見た目してる奴が何言ってんだか〉

 

 陸とゼロは冷めた視線を鞠莉に向けるが、ダイヤは今の言葉に感銘を受けた様にプルプルと震えていた。

 

「鞠莉さん! 貴方の言う通りですわ‼」

 

 ポンコツ生徒会長がやる気を出したことにより、全員、嫌な予感を察するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・で、何それ?」

 

「なんかダイヤさんに着せられた・・・・・・」

 

 あの後ダイヤは何を考えたのか、宣伝役に抜擢された千歌と梨子に海の家と書かれた四角い箱を身に付けさせていた。

 二人がこんな有様なのに対し、もう一人宣伝役に抜擢された果南は水着姿でチラシ配り。

 ダイヤ曰く、他の砂利共では大人の魅力に欠けるかららしい。おっさんかあの人は。

 

「仙道さん!」

 

「はい⁉」

 

 Aqours全員に指示を飛ばし終えたダイヤは、最後に陸を指さした。

 

「貴方は曜さん、善子さん、鞠莉さんと共に料理を担当して頂きますわ! 曜さんからある程度料理は出来ると聞きましたので」

 

「・・・・・・まあ、一応独り暮らしなんで・・・」

 

 両親が中々帰って来ないが故に身についた悲しき料理スキルだ。特別上手いという訳でもないが、まあ人並みには出来る。ちなみに少し前まで仙道家に居候していたガイとリクには割と好評だった。

 

「あの三人はそれぞれオリジナルの料理を作りますので、貴方は元々海の家にある料理を担当してください」

 

「ちょっと待ってください⁉ メニューどんだけあると思ってんすか⁉」

 

 ラーメン、焼きそば、フランクフルト、etc・・・。

 ざっと三十種類以上ある。

 

「何をごちゃごちゃと! 男でしょうが!」

 

〈そうだ陸! 根性見せろ!〉

 

「ああもう・・・、何でコイツ等は頭の中が昭和のスポ魂漫画なんだよ・・・」

 

 反論するだけ面倒くさそうなので、陸が渋々厨房へ向かおうとした時、

 

 

――――――ゴオォォォォォ・・・・・・。

 

 

「〈・・・・・・ん?」〉

 

 空から音がする。

 怪獣の鳴き声の様にも聞こえるが、それとはまた違う。

 

「・・・・・・なんですの? この音は?」

 

 陸とゼロだけでなく、この音はダイヤにも聞こえたらしい。

 海の家の外に目を向けると、皆空を指さして何やら騒いでいた。

 

「・・・・・・何だあれ?」

 

 陸も外に出て空を見上げると、赤い光の尾を引きながら落下している黒い物体が。

 

〈・・・・・・隕石か?〉

 

「・・・おい。何かあれこっちに来てね?」

 

〈・・・・・・来てるな・・・〉

 

 その落下物は徐々に大きくなっているような気もする。

 つまり、こっちに向けて落下してきているのだ。

 

「・・・あれもダークネスファイブの仕業か?」

 

〈知らん。けどこのままじゃいけねぇ。迎撃するぞ!〉

 

「おう!」

 

 出現したウルトラゼロアイを手に取り、海の家の中に駆け込む。

 

「ダイヤさん、ちょっと仕事外れますよ」

 

 海の家の中にAqours以外誰もいなかったのは幸いだろう。ここならば変身するところを見られて問題になる者はいない。

 

「〈シェア!」〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・ウニ・・・?」

 

『・・・・・・めっちゃ刺々しいな・・・。ホントに隕石かよこれ・・・』

 

 内浦に向けて落下している謎の物体は、近くで見るとまるでウニのような刺々しい見た目をしていた。

 

「・・・・・・どーすんだこれ。受け止められねぇぞ・・・」

 

 こんなもの受け止めたら全身に穴が開く。何がどうしたらこんなキュピズムチックな隕石が誕生するのだろうか。

 

『押し返すより吹っ飛ばした方がよさそうだな・・・。フッ!』

 

 そう言ったゼロの身体が煌き、全身が蒼く染まる。

 

『レボリウムスマッシュ!』

 

 ルナミラクルゼロの掌から放たれた衝撃波が隕石の軌道を変え、その進行方向は大海原へと向けられた。

 恐らく内浦の上空で爆砕したらその破片が町に降り注ぐ、それを回避するために海の上へと移動させたのだろう。

 

『やるぞ、陸』

 

「了解」

 

 

 

「『俺に限界はねぇ!」』

 

 

 

『ワイドビヨンドショット‼』

 

 ゼロビヨンドとなり、ワイドゼロショットの上位互換、ワイドビヨンドショットが隕石を貫かんと迫る。

 が、

 

「『なッ・・・・・・!」』

 

 何と強化されたその光線が直撃しても、隕石は傷一ついていなかったのだ。

 

「何だよあれ⁉」

 

『マズイ! もう海に落ちるぞ!』

 

 あの隕石は、大体ゼロと同じくらいの大きさをしている。

 あんなサイズの物体が海に落ちれば、かなり大きい波が立ってしまうのは確実だろう。

 

『ちぃ・・・・・・、こうなったら』

 

 ゼロは猛スピードで隕石の真下に飛んでいくと、両腕に紫色のオーラを纏う。

 

『覚悟はいいか? 結構な衝撃だぜ・・・?』

 

「・・・上等だ・・・」

 

『ビヨンドディフェンサー!』

 

 小型の球体バリアが生成され、隕石を包み込む。

 棘はバリアに包まれたので、この状態ならば受け止めることが出来る。

 

「『ぐッ・・・・・・おぉ・・・・・・」』

 

 だが流石は宇宙空間から降ってきた隕石。衝撃が怪獣の攻撃の比ではない。さながら交通事故にでもあったかのような威力だ。

 

「『ウオラァ‼」』

 

 受け止め切るのは不可能と判断し、押さえるのを辞めてオーバーヘッドキックで更に沖へと蹴り飛ばす。

 

『エメリウムスラッシュ‼』

 

 三つのビームランプから放たれた極太の光線が隕石を飲み込み、更に沖へと吹き飛ばしていく。

 

『あそこまで吹っ飛ばせば問題ないだろ・・・・・・』

 

「・・・あぁ・・・、身体痛ぇ・・・・・・」

 

 一応隕石を海に叩き込んだことで発生した波をビヨンドディフェンサーで抑えこんだ後、変身を解除してAqoursの所へと戻った。

 

 

『ふふ・・・・・・』

 

 

 この時はまだ想像もしていなかった。

この隕石が、後々更なる騒ぎを引き起こす事になろうとは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・こんなに余ったのかよ・・・」

 

「「申し訳ない(デース)!」」

 

 その日の夜。

 昼間の営業で余った食材は自分達で処理することになり、練習終わりのAqoursは再び海の家に集合していた。

 そんな中鞠莉と善子が頭を下げているのには訳がある。

 厨房を見れば、大量に在庫を残す結果となった鞠莉の作ったシャイ煮。そして善子の作った堕天使の涙が。ネーミングでここまで食欲を沸かせない食べ物もそうないだろう。

 ちなみに曜の作ったヨキソバとやらは完売だったらしい。

 

「それって、どんな味がするんですか?」

 

「ちょっと気になるね」

 

 陸は隕石を処理した後、反動で爆睡してたのであの料理がどんなものなのかは知らない。多少は興味もある。食いたいとは全く思わないが。

 

「まるも食べてみたいずら!」

 

 今の花丸の一声が決定打となり、鞠莉と善子は「いいですわ!」と言ってそれらを温め直し始めた。

 

「「さあ! 召し上がれ!」」

 

 数分後、温め直された未知の料理に、鞠莉と善子を除く八人は好奇と畏怖が混じった視線を向ける。

 

「・・・・・・じゃあ、まずシャイ煮から・・・」

 

 善子の堕天使の涙は見た目からして明らかにヤバそうなので、まずは鞠莉のシャイ煮から手を付け始める。

 

「んっ!」

 

 真っ先に手を付けた千歌が目を見開く。予想外に美味しかったのか、はたまたああなってしまう程マズかったのか。

 

「シャイ煮美味しい!」

 

 良かった。前者だった。

 他のメンバーもその意外なお味に驚いているようだ。花丸に至っては必死にシャイ煮を口の中にかっ込んでいる。

 

「・・・・・・で、鞠莉さん。これ一杯いくらするんですか?」

 

「さあ? 十万円くらい?」

 

「じゅっ・・・・・・!」

 

 普段食べている料理と桁が三つくらい違っていて流石に吹き出す陸。なるほど、何故この味で売れていないのかと思ったら、値段か。

 

「高すぎるよ!」

 

「えぇ? そうかなぁ?」

 

「・・・・・・これだから金持ちは・・・」

 

 いくら何でも金銭感覚が壊れ過ぎではないだろうか。

 

「あはは・・・・・・、次は、堕天使の涙を・・・・・・」

 

 苦笑を浮かべながら、ルビィが堕天使の涙を一つ爪楊枝で刺す。堕天使の涙は、一言で表すならば黒いたこ焼きだ。ネーミングも相まって本当に食べる気が起こらない。

 が、鞠莉のシャイ煮が美味しかったという前例があるので、ルビィも少しは期待しているのだろう。

 皆の視線が集まる中、ルビィは爪楊枝に刺さったダークマターを口にいれ、固まる。

 

「・・・・・・ルビィ・・・?」

 

 怪訝そうにダイヤが顔を覗くと、ルビィはプルプルと震え始め、顔面も真っ赤に染まっていく。

 そこで色々と察し、陸、そして花丸は耳を塞いで防御態勢に移る。

 

「ピギュアァァァァァァァァァァァァァ‼ 辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い‼」

 

 烈火の如し速度でルビィは外に飛び出して行き、ゴロゴロと砂浜を転げ回っている。ルビィは風呂に入り直しか。

 

「ちょっと! 貴方一体何を入れたんですの⁉」

 

「タコの代わりに、大量のタバスコで味付けを・・・・・・。これぞ堕天使の涙!」

 

 激昂するダイヤをよそに、善子は何食わぬ顔で自身も堕天使の涙を口に運ぶ。今さっきのルビィの件が嘘のように、善子は平然としている。

 だがそれは善子が異常なだけ、他の皆は一切手を出そうとしない。

 値段を除けば大好評だった鞠莉のシャイ煮に比べると、えらい違いだろう。それを受けて善子の表情が少し陰る。

 

「・・・・・・決めるぜ。覚悟」

 

「ちょ! 陸⁉」

 

 ジードからセリフを拝借して堕天使の涙に手を伸ばす陸を見て果南が声を上げた。

 

「・・・食ってやらねぇと津島に失礼だろ。こんな有様だけど、一応は頑張って作ってたんだからよ」

 

「リトルデーモン・・・・・・」

 

「・・・先輩。カッコイイずら・・・・・・」

 

 少し陸の株が上がる中、堕天使の涙を口に放り込み、やはりそのあまりの威力に悶絶する事となった。

 

〈・・・・・・五感切り離しておいて助かったぜ・・・・・・・・・〉

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう言えば歌詞は?」

 

「う~・・・ん。中々ね・・・」

 

「難産みたいだね。作曲は?」

 

 陸が堕天使の涙によって悶えている一方、少し離れた場所で二年生三人は歌詞についての話し合いをしていた。

 

「色々考えてはいるけど、やっぱり歌詞のイメージもあるから」

 

「いい曲にしないとね」

 

「・・・・・・うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぴぃ~・・・・・・・・」

 

 夕食後。梨子が外に出ると水の入ったカップを両手で持ってまだ辛そうに舌を外気に晒しているルビィの姿があった。

 そんなルビィを微笑ましく見た後、携帯を起動して先日届いたコンクールの招待メールを開く。

 

〈いいのか? それで〉

 

 メッセージを消去しようとした瞬間、不意に脳内に声が響く。

 正体を問うまでもない、ゼロだ。

 

「・・・・・・いいの。今はラブライブの方が大事だから」

 

〈・・・・・・別に、悩んだ末にその結論が出たんなら俺は止めねぇけどよ。・・・ただ〉

 

「ただ?」

 

〈・・・・・・その理由を聞く限りだと、今のお前のそれは、ピアノからの逃げじゃないのか?〉

 

「っ・・・・・・!」

 

 ゼロのその言葉で、過去の記憶がフラッシュバックする。

 大きな会場。そこに集まった大勢の人々。そして、その中で曲を演奏できずにそっとピアノの鍵盤を閉じる自分の姿。

 

「ううん! そんな事ないよ。本当にラブライブで優勝して、学校を救う方が大事だって思っただけ!」

 

 トラウマの記憶とゼロの言葉を振り払うように、梨子はピアノ協会からのメッセージを消去した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(・・・・・・ゼロの奴どこ行った・・・?)

 

 放浪癖にでも目覚めたのか、最近やたらと陸の身体から出てはどこかに行っている。

 

「千歌ちゃーん。ソース切れちゃった」

 

「分かったー。家からとってくるね。陸ちゃん。一緒に来て―」

 

「一人で行けるだろ・・・・・・。まあ、いいか」

 

 渋々腰を上げて千歌の共に十千万へと向かう。

 

「・・・ねえ、陸ちゃん」

 

「あ?」

 

 海の家から少し離れた場所に来ると、唐突に千歌の声が耳朶に触れた。

 

「どした? なんかあったのか?」

 

「いや、私じゃないんだけどね。・・・・・・なんか、ちょっと梨子ちゃんが変だなーって」

 

「変?」

 

 別に陸の見た感じだと、特に変わった様子は見受けられなかったが、同じ女の子の千歌だからこそ何か感じ取るものがあるのかもしれない。

 

「うん。時折何か考え込んでるみたいな・・・・・・。なんか悩みでもあるのかな?」

 

「別に俺はいつも通りの桜内だと思ったが・・・・・・」

 

「まあ、陸ちゃんニブちんだからね」

 

 そう言って何故か頬を膨らませてくる千歌。一体何が何なんだか。

 

「つかなんだ。わざわざそれ聞くために俺の事連れてきたのか?」

 

「まーね。あの中だと皆も聞いてるし」

 

 もし千歌の言う通り梨子が何かで悩んでいるならば、あまりそれは人に知らせるべきではないという千歌なりの思いやりだろう。

 そんなこんなしている内に十千万に辿り着き、志満か美渡からソースをもらおうと暖簾に手を駆けると、玄関先で志満と話をしている梨子の母の姿があった。

 

「――――――それであの子、出るとも出ないとも言ってなくて・・・」

 

「いえ・・・、千歌からは何も・・・」

 

 どうやら梨子はピアノコンクールの誘いが来ているらしいのだが、まだ出るか出ないかハッキリしていないらしい。

 

「「・・・・・・」」

 

 千歌の睨みが正しかったことが証明され、二人は顔を見合わせた。

 

 

 

 

 




予告します。次回、ネタ要員の宇宙人を無理矢理登場させます。繰り返しますがただのネタです。作者が全力で遊びました。物語、そしてAqoursの皆とも一切関係ありません。




それでは次回で!
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