いやー、新シリーズが始まる時ってどうしてこうテンションが上がっちゃうんだろ。
楽しみで楽しみで・・・・・・、深夜テンションも相まってとんでもない事になってますよ。
この小説に登場させるかは分からない(多分出さない)けど、超絶期待してます!
そして新ウルトラマンの放送開始を(勝手に)記念致しまして、私がじゃまるは七月十四日までの一週間、毎日投稿します!
テンション上がりまくってるって事もあるけど、早く二期の話に突入したいんじゃぁぁ‼
そういう訳で私がんばルビィします! 皆さまお楽しみに!
俺色に染め上げろ! ルーブ‼
『貴様等ァァァァァ‼』
因縁の相手を前にし、ヤプールは怒号を上げる。
七体の怪獣と対峙する、七体の巨人。
『そこまでだ。ヤプール』
宇宙警備隊隊長にして、六兄弟の長男―――ゾフィー。
『貴様が何度復活し、何度悪事を働こうと、私達がそれを阻止するだけだ』
初代の名を冠する、怪獣退治の専門家―――ウルトラマン。
『息子が意地を見せたのだ。我々がそれに答えずにどうする』
不屈の闘志を秘めた戦士にして、ゼロの父親―――ウルトラセブン。
『お前の好きなようにはさせない』
宇宙警備隊随一の武器の使い手―――ウルトラマンジャック。
『私達の仲間に敗れた事を忘れたか、ヤプール』
かつてヤプールから地球を守った、光線技の名手―――ウルトラマンエース。
『貴様の悪行。到底看過できるものではない』
ウルトラの父譲りのパワーを誇る、宇宙警備隊筆頭教官―――ウルトラマンタロウ。
『・・・・・・コイツはすげぇ。ウルトラ六兄弟が揃い踏みとはな・・・』
そしてセブンの息子にして、宇宙最強の肉体の持ち主―――ウルトラマンゼロ。
「ウルトラマンが・・・・・・、いっぱい・・・」
十一人の少女が見上げる中、七体の巨人は東京の大地を蹴る。
『ジェア!』
ゾフィーはバラバ。
『シェア!』
ウルトラマンはカメレキング。
『ジュワ!』
セブンはルナチクス。
『シュア!』
ジャックはブラックピジョン。
『トワアァァ!』
エースはドラゴリー。
『ンン・・・、タァアァァ!』
タロウはサボテンダー。
歴戦の勇者達の戦いはどれも貫録を感じさせるもので、超獣達を手も足も出させずに翻弄している。
『ぬぐぅ・・・・・、貴様等はいつもいつも・・・・・・。覚えてい―――ッ⁉』
『逃がすかよ』
超獣たちがウルトラ六兄弟に圧倒されるのを見て戦況は不利と判断したのか、ヤプールは異次元空間に逃げ込もうとするが―――ゼロはそれを許さない。
『正々堂々! タイマン張りやがれ‼』
『ぐおぅ・・・・・・!』
裂帛の気合と共に突き出した拳が、遂にヤプールを捉える。
『行くぜ陸!』
「おうよ!」
「『俺に限界はねぇ‼」』
「『デェェェヤァァァァァ‼」』
『がッ・・・・・・はあッ・・・・・・!』
ゼロビヨンドが繰り出した左ジャブからの右ストレートのコンボが連続して命中し、ヤプールは苦しそうに嗚咽を漏らしながらその巨体を浮かび上がらせた。
『ビヨンドツインエッジ』
四本のゼロスラッガーが二本ずつ融合し、ゼロが両手にそれぞれ一本ずつのゼロツインソードを構える。
「『ズエリャアァァァァァ‼」』
『ぐオおぉォォォォおォォォ⁉』
二本のゼロツインソードが果てのない斬撃の嵐を繰り出し、ヤプールの赤い身体を滅多切りにしていく。
『調子に乗るなぁ‼』
「『フッ!」』
強引に斬撃を振り払って薙ぎ払われた裏拳を掴んで受け止め、力任せに振り回して天高く投げ飛ばした。
『ッ・・・・・・!』
そこでヤプールが視界に映したものは、
『ガアァァ⁉』
ゾフィーがバラバの頭部から射出された剣を受け止め、逆に投げ返して胸元を抉る。
『フッ!』
悲鳴を上げた隙に背後を取ると、後頭部に眼球が飛び出してしまう程強烈な回し蹴りを叩き込む。
何も見えなくなったバラバの左腕に装着された鎌を引き千切った上に奪い取り、横一文字に振り抜いて首を切断した。
『シェア!』
ウルトラマンはカメレキングが振るった腕を前転で回避すると、勢いそのままに懐に潜り込んで正面からホールドし、バックドロップを繰り出す。
『キァ・・・・・・』
『シャアァ!』
頭から落下したせいでへし折れたカメレキングの首を、ウルトラマンの放った八つ裂き光輪が跳ね飛ばした。
『ジヤ! ジヤ! ジヤ!』
固く握った両腕の拳を何度もルナチクスの胸部に叩き込むセブン。
『ジヤァァァ‼』
背後に回り込んで頭部のアイスラッガーを手に取り、銀色の剣線が頸動脈を切り裂いた。
『シュア!』
二体の超獣の攻撃をうまく捌くジャック。
上空から襲いかかってきたブラックピジョンの嘴をバク転で回避し、腕のウルトラブレスレットから出現させたウルトラランスを投擲して空を舞う巨大な影を貫いた。
更に待ち構えるエースの方へとドラゴリーを蹴り飛ばす。
『トワアァァ!』
渾身の力を込めた正拳突きでドラゴリーの腹部に風穴を開け、腕を×字に組む。
そこから上下に開いたエースの両腕から巨大な光の刃―――バーチカルギロチンが放たれ、落下してきたブラックピジョンもろともドラゴリーの身体を真っ二つに両断した。
『タァアァァ!』
空中で素早くムーンサルトスピンを繰り返したタロウが、急降下と共にサボテンダーに蹴りをお見舞いする。
『タァ! ハァ!』
流れるような動きで張り手からの回し蹴りを繰り出し、着実にサボテンダーの身体にダメージを蓄積させていく。
『ンン・・・・・・、トァアァァァ!』
十時に組んだタロウの両腕から三日月型の刃が二本放たれ、サボテンダーの両腕を切り落とした。
『今だ!』
長男であるゾフィーを筆頭にウルトラ六兄弟はM87光線、スペシウム光線、ワイドショット、シネラマショット、メタリウム光線、ストリウム光線を放ち、まだ微かに息の残っていた者も含め六体の超獣を跡形もなく粉砕した。
残るはヤプールただ一人。
『おのれ・・・、ウルトラ兄弟ィィィィィィィ‼』
『俺の刃を刻み込め』
一本に融合させたゼロツインソードにエネルギーを流し込み、ゼロの身の丈を超える超巨大な光の刃を作り出し、落下してくるヤプール目掛けて振り抜いた。
『ツインギガブレイク‼』
『があァァァぁぁァァァあァァァぁぁぁァぁ⁉』
Z字の斬痕が刻まれ、赤き悪魔の身体は膨れ上がり、ところどころから光が漏れ出て行く。
『覚えていろ・・・! マイナスエネルギーがある限り・・・、我々は何度でも蘇る・・・・・・、いつの日か・・・、必ず復讐に舞い戻るぞぉぉぉォォぉぉぉォォォォ‼』
断末魔の代わりに復讐を誓ったヤプールは真後ろに倒れ、人々の歓声を掻き消す轟音を立てながら大爆発を起こした。
「よっ・・・・・・と・・・」
ゼロへの変身を解除し、傍らで戦いを見守っていたAqoursの元へと戻る。
かつてない程の大決戦が行われた事で東京の街から人はすっかり消えていて、残っていたのは彼女達ぐらいなものだ。
「陸ちゃんお帰り――――――って・・・・・・」
駆け寄ろうとしてきた千歌だが、自分達と共にSaint Snowがいた事を思い出し、青い顔を陸向けてくる。
「ちょっと陸ちゃん! 見られちゃっていいの⁉」
「あー・・・、妹の方はともかく、姉の方にはもうバレてるから問題ない」
「えぇ⁉」
千歌が視線を移した先には、まだ驚きが抜けきっていないような表情で理亜の目を塞ぐ聖良の姿があった。
妹にゼロが陸に戻る瞬間を見せていない辺り、本来は秘密にすべき事だという事は理解してくれたらしい。
「・・・・・・貴方・・・、何者なんですか・・・?」
「マネージャーっすよ、ただの」
一言そう答えると、振り返って自分達を見下ろしているウルトラ六兄弟を見上げた。
そして一度主導権をゼロに渡す。
『親父。今回は助かった。・・・・・・ありがとな』
『気にするな。前にも言っただろう。たとえ形にならずとも、想いや心はいつでも繋がっている。・・・私はいつでも、お前を見守っていると』
『・・・・・・そうか』
セブンの言葉通り目には見えないが、確かに親子の絆があることは分かった。
『仙道陸くん・・・・・・だったか』
「は、はい⁉」
突如セブンに声を掛けられ、予期していなかった事もあって若干声が上擦ってしまう。
『・・・こんな息子だが・・・、これからもよろしく頼む』
「・・・・・・! 勿論ですよ」
〈けっ・・・、何だよこんな息子って・・・。つかお前もそれで納得すんなよな〉
ゼロは陸の中で悪態付くが、セブンは満足したように頷き、両腕を空に向けて広げた。
『ジイィィヤ‼』
セブンが飛び立っていったのを皮切りに、他のウルトラ兄弟も一斉に大空へと向かって行った。
「結構愛されてんのなお前」
『うるせぇ。過保護なんだよ親父の奴は』
「ツンデレか」
『お前な――――――』
ゼロが何か言い返そうとした時、自分達のすぐ上、UTXの巨大スクリーンに映像が映し出される。
どうやら管理していた人が電源を入れっぱなしにして避難してしまっていたらしい。
そして、そこに映し出されたものは。
「・・・アキバドーム・・・」
次のラブライブ決勝大会の舞台はアキバドームだという事だった。
ただか一部活動に過ぎなかったスクールアイドルがあれほど大きい会場でライブをできるようになったのも、μ‘sやA-RISEの尽力が大きい。
「・・・つか、何でここに映ってるの?」
「毎年、ここで発表になるんですよ」
理亜の目から手をどかした聖良が、陸に説明を入れてくれる。
「私達はそろそろ行きますね。もう戻らないとなので」
「・・・・・・随分と帰り早いんすね」
「ええ、ラブライブに向けて頑張らないといけないので。・・・・・・それに、貴方の信じる強さと言うものも、分かりましたからね。・・・あ、あの事は内緒にするのでご安心を」
聖良は最後に不敵に笑うと、理亜と共に避難警報が解除されて徐々に人が戻りつつある街中へと姿を消していった。
Saint Snowが去り、皆の視線がスクリーンに戻る。
「ホントにここでやるんだ・・・・・・」
「ちょっと、想像できませんね・・・」
アキバドームは数万人規模で人が入る会場だ。
今まで地方の小さい会場でしか歌った事のない彼女達にとって、そこは未知の世界。不安や緊張を抱くなと言う方が無茶がある。
皆の表情が硬くなる中、梨子がとある提案をした。
「ねえ、音ノ木坂行ってみない? ここから近いし。前は私がワガママ言ったせいで行けなかったから」
「いいの?」
「うん! ピアノちゃんと出来たからかな? 今はちょっと行ってみたい。自分がどんな気持ちになるか確かめたいの。皆はどう?」
梨子が問うと、皆首を縦に振った。
その中で最も目を輝かせていたのは、言うまでもなくμ‘s大好き黒澤姉妹である。
「音ノ木坂?」
「μ‘sの?」
「「母校~~~?」」
子供の様にはしゃぐ二人を筆頭に、十人は音ノ木坂学院へと向かって行った。
「うぅ・・・・・・、何か緊張する・・・・! どうしよう! μ‘sの人がいたりしたら・・・」
「へ、平気ですわ! その時はさ、さささサインと・・・写真と・・・、握手を・・・・・・」
「単なるファンずら・・・」
「もうほっとこうぜ」
先程からIFの話をしては落ち着きを失っている黒澤姉妹を一瞥すると、陸は目の前に聳える長い階段を見据えた。
この先に伝説のスクールアイドルμ‘sの母校、音ノ木坂学院があるという。
「っ・・・!」
「・・・⁉ おい千歌!」
皆が感慨に耽っていた中、千歌がそれを打ち破って一気に階段を駆け上り始めた。
「抜け駆けはズルい~~~!」
「ずら~~~!」
負けじと他のメンバーも階段を駆け上り始め、少し遅れて陸も地面を蹴り飛ばす。
ウルトラマンとしての力を使えば全員を追い抜いていち早く頂上に着くことも出来たが、それをしない。
今は、自分達なりに答えを出そうとしている彼女達の背中を見守ろうと思った。
「ここが・・・、μ‘sのいた・・・!」
「この学校を・・・、守った・・・!」
「ラブライブに出て・・・・・・」
「奇跡を成し遂げた・・・・・・!」
階段を登り切った先に、その学校はあった。
正門前に並び立つ少女達の瞳は、一様に輝いて見える。
μ‘sが愛し、守りたいと願った学校。
今同じ境遇にある彼女達は、μ‘sが守り抜いたこの学校を見て何を思うのか。
Aqoursがμ‘sに至らないものを、見つけ出すことが出来るのか。
「あの・・・」
「「「「「「「「「「・・・・・・?」」」」」」」」」」
不意に柔らかな声が鼓膜を打ち、十人同時にその発生源へと視線を移す。
前に千歌に見せられた画像の中でμ‘sが着ていた制服―――つまりは音ノ木坂学院の制服に身を包んだ少女が、いつの間にかAqoursの近くで佇んでいたのだ。
〈・・・不自然だな・・・・・・〉
避難警報が解除されてからは、さほど時間は経っていない。
仮に避難した先から学校に戻って来ていたとしても、流石に早すぎる。
現に今周りに人は全くいないのだから。
まるで見計らったかのようなタイミングだ。
「・・・何か?」
陸とゼロが訝し気に視線を注ぐ中、少女はそれを一切意に介す様子もなく千歌達に瞳を向けた。
「すみません。ちょっと見学してただけで・・・」
「もしかして・・・・・・、スクールアイドルの方ですか?」
「あぁ。はい。μ‘sの事・・・、知りたくて来てみたんですけど・・・・・・」
「そういう人、多いですよ」
伝説のスクールアイドルの母校な事だけあって、やはり今のAqoursのように見学に来るものも多いらしい。
その事を伝えた後、彼女はどこか儚げに笑った。
「・・・でも残念ですけど・・・、ここには、何も残ってなくて・・・」
「え?」
「μ‘sの人達、何も残していかなかったらしいです。自分達の物も・・・。優勝の記念品も・・・。ものなんか無くても、心は繋がっているからって」
「〈っ・・・・・・!」〉
奇しくも、先程のウルトラセブンのゼロに対する言葉と同じものだった。
「・・・・・・それでいいんだよって」
セブンの言葉も、μ‘sの言葉も、きっと伝えたい事は同じなのだ。
たとえどんなに離れても、目に見える繋がりを失っても、想いはずっと心に残る。
その想いがある限り、心はいつでも一つになれると。セブンもμ‘sも、そう信じていたからこその言葉。
人々の光と、その絆を信じた者達だからこそ言える言葉なのだ。
「どう? 何かヒントはあった?」
梨子の問いに、千歌は少し間を置いてから頷く。
「・・・・・・うん。ほんのちょっとだけど・・・。・・・梨子ちゃんは?」
「うん。私は来てよかった。ここに来てハッキリ分かった。・・・・・・私、この学校好きだったんだって!」
梨子の言葉を嬉しそうに受け取った後、千歌は音ノ木坂学院に向けて深々と頭を下げる。
それを見て、他の皆も頭を下げた。
「「「「「「「「「ありがとうございました―――――‼」」」」」」」」」
「っ・・・?」
〈・・・消えた・・・?〉
しばらく千歌達を見守っていた陸が視線を戻すと、あの少女はいなくなっていた。
伝えるべきことは伝えた。そう言わんばかりに。
「・・・・・・行こっか」
千歌はそれに対して何も言わずに、全員で音ノ木坂学院を後にした。
空をオレンジ色に溶かしていく夕日が差し込む中で、Aqoursと陸は電車に揺られていた。
「結局、東京に行った意味はあったんですの?」
「そうだね・・・。μ‘sの何がすごいのか、私達と何処が違うのか、ハッキリとは分からなかったかな」
千歌の隣で、三年生の会話に耳を傾ける。
「果南は、どうしたらいいと思うの?」
「私? 私は・・・・・・、学校は救いたい。けど、Saint Snowの二人みたいには思えない」
顔を伏せながら果南は答える。
自分達の目標としたA-RISEと同じ景色を見たいという一つの信念を貫き、純粋に強さと勝利を求めるSaint Snow。
それは学校を救いたいと思うあまりに、大切な繋がりを失ったかつての果南達三年生と似ている。
「・・・・・・ん?」
「ビッグになったね。果南も」
「訴えるよ」
感傷に浸る果南の胸を、鞠莉が思いっきり頬を擦り寄せていた。つくづく彼女じゃなかったら犯罪だと思う。
「ねえ! 海、見ていかない? 皆で!」
徐々に磨きがかかりつつある鞠莉の闇の仕草に陸が苦笑いをしていると、今の今まで夕日を眺め惚けていた千歌が突然そう提案してきた。
何か言うよりも早く千歌は電車から降りて行ってしまったので、寝ていた連中を急いで起こすと、陸もまた電車から飛び出した。
〈・・・これは・・・〉
「? どうした?」
〈・・・この場所から、何か強い残留思念を感じる・・・。終わりと別れに対する寂しさや葛藤・・・・・・、だがそれでいて強い絆がある・・・・・・、温かいな・・・〉
「・・・・・・?」
訳の分からない事を言い出したゼロは放っておき、陸は太陽が沈みゆく海を眺めるみかん髪の少女を視界に映した。
「私ね、分かった気がする。μ‘sの何がすごかったのか」
「本当?」
「・・・うん。・・・多分、比べたらダメなんだよ。μ‘sも、ラブライブも、輝きも・・・・・・」
―――輝いた者の栄光はいつだって後世の者に道を示す。時に希望の火を灯し、時に救いの手を差し伸べ、時には夢を与える。
「μ‘sの凄いところって、きっと何もないところを・・・、何もない場所を、思いっきり走った事なんだよ」
―――先駆者達も初めはそうだったのだ。輝く夢に魅せられ、自らもまたそうなりたいと願った。
「皆の夢を、叶えるために・・・自由に、真っ直ぐに、だから飛べたんだ!」
―――だがいつか気付く。同じ輝きは二つとしてないと。自分達の道を歩まなければいけない時が来ると。
「μ‘sみたいに輝くって事は、μ’sの背中を追いかける事じゃない。・・・・・・自由に走るって事なんじゃないかな⁉」
―――それは決して一人で進める道ではない。仲間と共に、たくさんの者の想いを背負って駆け抜けるからこそ、その先にある光を掴むことが出来る。
「・・・・・・全身全霊! 何にも囚われずに! 自分達の気持ちに従って!」
―――そしてその想いが、次の世代へと受け継がれていく。それは我々ウルトラマンとて変わらない。
それが彼女達の出した答え。
―――未熟だったお前が、仲間と共にそれを理解することが出来た。
初めは純粋な憧れだった。
自分達も、μ‘sと同じように輝きたいと願ったから。
でもいつまでもμ‘sの背中を追いかけていては、決してその光に手は届かない。
μ‘sが、そしてゼロがそうしたように。
自分達の道を見つけ、走り出さなければいけないのだ。
それこそが、輝くという事。
「・・・・・・じゃあ、どこを目指して走るんだ?」
「私は・・・・・・、ゼロをイチにしたい」
自分達に寄り添い続けてきた光の巨人。東京のライブで味わった大きな挫折。そして入学希望者。
Aqoursはいつだって、ゼロと共に歩んできたのだ。
ゼロがいた。ゼロがあったからこそ、今のAqoursがある。
そしてAqoursはまたゼロに還る。
「あの時のまま、終わりたくない!」
憧れを捨て、自分達だけの道を歩み出す為に。
「千歌ちゃん・・・」
「それが今、向かいたいところ」
「ルビィも!」
「そうね、皆もきっと」
「なんか、これで本当に一つにまとまれそうな気がするね!」
「遅すぎですわ」
「皆シャイですから!」
学校を守り抜く為に、前に進んで、自分達の道を貫き、慈愛を胸に、未来の可能性を信じ、光と絆を結び、輝きと言う勝利を目指し、諦めずに想いを繋ぐ。
Aqoursとはそう言う力なのだ。
「ふふ・・・・・・! じゃあ!」
「ああ、待って。指、こうしない? ・・・・・・ゼロから・・・イチへ!」
自然に円陣が組まれ、九人の手が大きな円を描いたその時、
「〈っ・・・・・・⁉」〉
千歌の胸に光が宿る。
失いかけた曜との絆を繋ぎ止めた際に発現し、ダークザギが異常な反応を見せた彼女の光。
〈・・・・・・あの光は一体・・・?〉
リトルスターとはまた違う。彼女自身の光。
千歌の中に眠っている光、力とは一体何なのか。
「ほら! 陸ちゃんとゼロちゃんも!」
「『え?」』
円陣を組んだまま、九人の少女は傍らでそれを見守っていた陸とゼロに笑いかける。
「二人も、Aqoursの一員だよ!」
「っ・・・・・・!」
少し前まで、ずっと自分はAqoursにはいらない存在なのだと思っていた。共にいる資格なんて、無いのだと思っていた。
戦いに巻き込みもした。自らの手で傷付けもした。
それでも彼女達は陸とゼロを仲間の一員なのだと受け入れてくれた。
―――私達は、皆でウルトラマンなんだよ・・・・・・。
ああ、そういう事か。今になって気付かされた。
もうとっくに、一人なんかじゃなかったのだ。
『行こうぜ、陸』
「お前いいの? ゼロは否定されるぞ」
『・・・アイツ等がゼロから始まるなら、俺はその始まりを築いた事になるからな。変な事を気にするのは止めだ。さ、早く行こうぜ』
「・・・・・・おう」
Aqoursが自分達の道を進もうとするのなら、陸はそれを見守っていればいい、そう思っていた。
でもそれは違う。彼女達と一緒に駆け抜ける事こそが、共にいる陸の為すべき事。
だからこそ、この足を進めなければなるまい。
―――この大会が終わったら! μ‘sは・・・、お終いにします‼
「っ・・・・」
踏み出した陸の頭に、とある少女達の声が響いた。
〈? どうした? 陸〉
「・・・・・・いや。・・・確かに温かいな」
いつかAqoursも、μ‘sのように輝ける日が来るのだろうか。
それは誰にも分からないし、今知るべき事でもない。
だから今は、彼女達に寄り添うだけだ。
「イチ!」
「ニ!」
「サン!」
「ヨン!」
「ゴ!」
「ロク!」
「ナナ!」
「ハチ!」
「キュウ!」
九人の作る輪に陸の手が加わり、さらに大きな円を作る。
「・・・・・・ジュウ・・・」
『ジュウイチ!』
ここからまた、始まるんだ。
「ゼロからイチへ! 今! 全力で輝こう‼」
陸の腕で、ウルティメイトブレスレットが輝きを放つ。
―――――――Aqours‼
―――――――サ―――ン・・・・・・シャイ―――ン‼
・・・・・・ウルトラ兄弟は超獣に何の恨みがあるんだろう。まあ、バラバは仕方ないとしてさ。
ラストシーンの砂浜がμ’sの解散宣言が行われた場所なのかは定かではありませんが、この作品では同じ場所という事にさせていただきます。
もうちょっと無印に詳しければ良かったんだけど、自分無印時代はアニメ二周しかしてないにわかなので・・・・・・、何故か無印はそこまでハマらなかったんだよね。
次回から十三話突入・・・と言いたいところだけど、前に言った通りオリジナル回挟みます。
丁度この一週間連続投稿で一期の話を終わらせたい願望。じゃあオリジナルやるなやって話ですよね。
それでは次回で! ・・・・・・前書きと後書きでテンションの差あり過ぎだろ。