とは言ってもこれを書いてる日はウルトラの日だからセーフなはず。・・・・・・ね?
自分が最初に見たウルトラマンはコスモスですね。当時は幼稚園生だったかな?
あの出会いがあったからこそ今の自分があると思うとなにか感慨深いものがあります。
・・・その後にネクサス見てトラウマになったのはいい思い出。今は大好きですけどね。
今回からアニメ十三話の話です。
前回言った通り原作パートは皆無になりますのでご了承ください。
『・・・・・・時は来ました』
紅い瞳が幾つも向き合う中、メフィラス星人魔導のスライは厳かに声を出した。
『メトロン星人が裏切ったのは予想外でしたが・・・・・・、問題はありません。高海千歌の光は水準値にまで発現しました。計画を更なる段階に移す時です』
『ヒェヒェヒェ・・・・・・、まさかこうも順調に事進むとは思わなかったよなぁ・・・』
『グゥゥゥゥ・・・』
『・・・遂に吾輩達が動く時という事か。・・・・・・腕が鳴るわい』
『落ち着きなさいヴィラニアス。貴方が動くにはまだ早いです。・・・・・まずは貴方に頼みましょうか。ジャタール』
『ギョポッ・・・! 任せるがいい』
『ケケ・・・、今度は早々に退場するなんて事はねーようにしろよ・・・?』
『今のところそのような事態は想定していませんが・・・、まあ、一応用心しておきなさい』
ジャタールに指示を飛ばした後、スライは両腕を広げて高らかに宣言する。
『他の者は急ぎゼガンの準備を! 偉大なる皇帝陛下復活の礎となれることを誇りに思いなさい。・・・ウルトラマンゼロ、今回のゲームは我々が勝たせて頂きますよ。我等ベリアル陛下直属隊――――――』
『『『『『ダークネスファイブが!(グオオォォォォォ!)』』』』』
「・・・・・・誰だよ高いアイス頼んだ奴・・・」
練習中のAqoursの皆に見事にパシリにされた陸は、頼みの品をアイスが入ったレジ袋をぶら下げながら皆の待つ浦女に足を進めていた。
地区予選を明日に控え、ここ最近は毎日練習だ。
毎日毎日必死に汗かいている皆と比べればアイスのパシリ程度大したことはないし、ゼロと一体化しているおかげで暑さも苦ではない。
ただレジ袋の中に入っているアイスは暑さに弱いので急ぐとしよう。
〈しかし、ちょっと前まで初心者のぺーぺーだったあいつ等が、まさかこんな短期間でここまで大きくなるとはな〉
「ああ、それは俺もびっくりだ」
μ‘sに憧れた千歌が始め、曜、梨子と続いて入り、体育館でファーストライブを行った。
そこからさらに個性豊かな六人が加わり、今や地区大会に出場できるレベルである。
とても始めたばかりの頃からは考えられまい。
〈まあ、それでこそ今まで見守ってきた甲斐があるってもんだよな〉
「だな。あとは入学希望者さえ増えれば完璧なんだろうけどな」
先日商店街で行ったライブの結果も芳しくなく、依然浦の星女学院の入学希望者数はゼロ人のままである。
「原因お前なんじゃね? 一緒にいるとゼロを呼び寄せるとか」
〈アホ抜かせ。だったら予選突破出来てねーよ〉
「だよなー」
これだけ頑張っているのに入学希望者数が増えないのは、単純に浦女の事が全く世間に知られていないからだろう。
いくらAqoursが有名になろうと、それに比例して浦女の名前が広まる訳ではない事は現状を見ればよく分かる。
〈まあ、流石に全国区で歌えば一人くらいは増えるんじゃねーの?〉
「全国で歌って一人かよ。・・・まあ、それがフラグにならなきゃいいけどな」
「・・・・・・誰と話してるの?」
浦女の校門に差し掛かったところで、聞き馴染みのない声が耳朶に触れた。
振り返るとそこには、どこかで見覚えのある私服姿の三人の少女が。
「えっと・・・・・、仙道君・・・だっけ・・・?」
「・・・え? あ、ああうん。そうだけど・・・・・・」
確かこの三人は浦女の生徒で、千歌達二年生のクラスメイトの・・・・・・。
「・・・・・・覚えてないって顔してるね・・・」
「・・・・・・面目ない」
何度か千歌が彼女達の名前を呼ぶところを見た事はあったが、如何せん人の名前を覚える機能が死んでいるので覚えていない。
一度でも会話すれば何とか覚えられるのだが・・・、彼女達とはそう言う機会もなかったので尚更だ。
一応名前を教えてもらい、彼女達は右からそれぞれむつ、よしみ、いつきという名前だという事を脳内にインプットする。
「・・・で、俺に何か用でも?」
「いやー、何か一人でぶつぶつ言ってるなーって」
よしみに言われ、普通にゼロと声を出しながら会話していた事に今更ながら気が付く。一人だから完全に油断していた。
Aqoursの皆にはゼロの事が知られているので基本的には陸もゼロも声を出しながら会話しているが、この三人の少女は知っている訳がないので当然変に見えただろう。
「いや・・・その・・・、独り言だから気にしないでいいぞ?」
ちょっと苦しい気もしたが、三人は納得してくれたので良しとする。とりあえず今後は一人の時もあまり気を抜かない様にしようと決心しつつ、陸は三人の顔を見据えた。
「・・・で? お三方はどうしてわざわざ夏休み中に学校に?」
「あーうん。借りてた本を図書室に返しに」
「となると花丸か・・・・・。多分図書室に皆もいるけど、顔出してくか?」
「おお、そうなんだ。じゃあ顔出してこっと!」
その言葉を聞いたいつきを筆頭に、三人とも校舎の中に入って行く。
陸もアイスが溶ける前に届けなければいけないのでその後に続いた。
「・・・ところで、仙道君はAqoursの誰かと付き合っているので?」
夏休み中の校舎は当然の事ながら人の気配はなく、外でやかしく鳴き続けるセミの声と陸達の足音だけが反響していた。
そんな世界に、にやけながらむつが発した声が割り込んでくる。
「・・・・・・どうしてそうなる」
なんか少し前にもこんな事あったよなと既視感を感じつつも、陸はむつに聞き返す。
「いやー、他校の仙道君がわざわざウチの学校の部活に協力するのは、Aqoursの中にそういう関係の人がいるからかと思ってたんだけど・・・・・・、違うの?」
「・・・まあ、やっぱり俺がいるのは変だよな」
鞠莉さんにも言ってやってくれよと文句をぼやきながら陸は続けた。
「・・・・・・別に誰かとそう言う関係にゃなってねーよ」
むつはふーんと鼻を鳴らしながら、不思議そうに陸の顔を覗いてくる。
「・・・じゃあ、何で仙道君はAqoursのマネージャーやってるの?」
「え?」
そりゃあ、から続けようとして、言葉に詰まってしまう。
・・・・・・そう言えば、何でだ?
「あ! 陸ちゃーん!」
「・・・・・・千歌、お前もか・・・」
翌日。ラブライブ東海地区地方予選当日。
そんな大事な日に盛大に朝寝坊をかました陸は、法定速度を遥かにオーバーする勢いで路上を走行していたところ、同じく寝坊したらしい千歌と十千万の前で遭遇する。
「美渡姉も志満姉も、梨子ちゃんまで起こしてくれなかったんだよー⁉ それに誰も連絡してきてくれないし!」
自己中な文句を垂れながら、千歌は一秒の迷いもなく自転車の荷台に腰を下ろした。どうやらこのまま乗せていってもらう気満々らしい。
「ていうか、何で陸ちゃんまで寝坊してるの⁉ 曜ちゃんは?」
「・・・昨日ちょっと喧嘩しまして・・・・・・、拗ねて口聞いてくれなくなった」
「相変わらず仲いいね・・・・・・」
『子供なだけだろ』
少し呆れ気味に笑いながら、千歌は陸の腰に手を回した。
それを合図に全力でペダルを踏み、人間の限界を遥かに超えた速度で浦女へと急ぐ。
本当は直接沼津駅に行ければベストだったのだが、ギリギリまで練習をしたいとの事で早朝に少しリハーサルをやる事になっていたのだが・・・、この分ではもう無理だろう。
ダイヤに説教される事はもう腹をくくり、自転車は浦女に続く坂道へと差し掛かった。
「・・・そう言えば陸ちゃん。昨日むっちゃん達と何か話したの?」
「・・・・・・どうした急に」
「いや、むっちゃん達と一緒に図書室に入ってきた時からなんか変だなって・・・・・・」
どうやら気付かれていたらしい。流石幼馴染。
ここでごまかしても無駄だし、きっとそうしたら怒るだろうから正直に話す事にした。
「・・・・・・聞かれたんだよ。何でAqoursのマネージャーやってんのかって」
「え・・・?」
「・・・そんで、そーいや何でだろうなって思ってよ・・・」
思ってみれば、今こうしてAqoursと共にいるのは流され続けた末だろう。
子供を甘やかす感覚で千歌に協力しようと思った矢先にゼロと出会い、リトルスターを発症した梨子を守る過程で仲良くなり・・・・・・、その後も流されに流されて今の陸がある。
彼女達を守りたいと思っているのはウルトラマンとして戦っている陸の願いだ。
だったら、Aqoursのマネージャーとしての陸はどう思っているのか。
それを考えた時、何も浮かんでこなかった。
「・・・今は何かそれが当たり前みたいになってるからさ、考えた事なかったなーって」
以前曜に居場所に意味を求めるのではなく、その場所にいたいから居ればいいと言ったが、それとはまた別物なのだ。
流されていたとは言え、今もこうして彼女達に付き合っているのは何かしらの理由があるからだ。
けれどもそれが漠然とし過ぎていて、うまく形になっていない。
それがどうにももどかしい。
「・・・よく分かんないけどさ・・・」
陸の背中にしがみつきながらそれを聞いていた千歌は、ほんの少しだけ腕に力を込めて小さな身体を押し当ててくる。
「・・・私が陸ちゃんにマネージャーをやって欲しいって思ったのは―――――」
―――ピリリリリリリ‼
「お?」
千歌の言葉を遮るように、陸の携帯が着信音を鳴らす。
「・・・・・・?」
その着信主に少し違和感を覚える。
電話を掛けてきたのは曜で、恐らく早く来いという催促の電話だろうが・・・、日課を放棄する程へそを曲げている彼女が掛けてくるとは思えない。
それにこういうのはいつも梨子かダイヤの役目のはずだ。
「・・・も、もしも~し・・・・・・?」
『陸‼ どこで何してんの⁉ 早くしないと予選に間に合わないよ‼』
恐る恐る携帯を耳に押し当てると、鼓膜を劈く勢いで曜の怒声が響いた。
『皆カンカンだから! 早く来てよね‼』
その言葉を最期にプツリと通話は終了してしまった。
どうやら遅刻した事に対する怒りで昨日の事は吹き飛んでしまったらしい。
ただ一つ気になる事があるとすれば・・・、
「・・・千歌。お前誰かから連絡来てる?」
「え? いや、さっきも言ったけど誰からも・・・・・・」
「・・・・・・?」
同じく遅刻している千歌には一本も連絡を入れず、陸だけに早く来るようにと催促をしてきている。
仮に陸と千歌が一緒にいると変わっていても、やはり不自然だ。
とは言えこれ以上皆からの顰蹙を買うのも嫌だったので、陸は浦女へと向けて更に速度を上げた。
「遅い!」
浦女に着くや否や、案の定曜に説教を喰らう陸と千歌。
「あはは・・・、ごめーん・・・・・・」
両手を合わせながら千歌が謝っても、彼女の怒りは収まらなかった様で。
「とりあえず皆の所行くよ。・・・相当怒ってるからね」
その言葉に千歌はぶるりと身体を震わせ、陸は必死に言い訳を頭の中で模索する。
「ほら、早く」
「あー・・・、う――――――っ!」
曜が手を伸ばしてきたのを見て背筋に悪寒が伝い、反射的に腕を引き戻してしまう。
(・・・・・・なんだ、今の感覚・・・)
〈・・・・・・これは・・・〉
殺気に近い、本能的に恐怖を覚える感覚。
「? どうかした?」
「いや・・・、何でもない・・・・・・」
一瞬とはいえ、どうして曜からそんなものを感じたのか。
そしてこの感じ、前に一度どこかで体験した事があるような気がする。
〈っ・・・! 気を付けろ! 何かある!〉
(は?)
いざ部室に入ろうとした瞬間、突如ゼロが警戒を促してきた。
だが聞こえたのは直接脳内に声が響いた陸だけで、千歌は申し訳なさそうな顔をしながら部室のドアを開き――――――そこで固まる。
「え・・・・・・?」
声にならない声を漏らす千歌は、今自分の目の前に広がっている光景を理解できていないといった表情で硬直している。
陸もまた部室で何が起きているのかを確認すべく千歌の隣に移動し、そこで見たものは。
「・・・・・・なんだ、これ・・・」
声を出すのに時間がかかった。
部室には昨日まで無かった物達が鎮座しており、昨日までいた者達の姿はどこにも見当たらない。
「・・・銅像・・・?」
中にあったのは、それぞれ梨子、花丸、善子、ルビィ、ダイヤ、鞠莉、果南を模った銅像が七体。
皆どれもただの銅像とは思えない程に精巧で、苦しんでいるようなその姿は今にも動き出しそうな錯覚を覚える。
「・・・皆・・・・・・?」
「・・・なんだこの趣味の悪いモンは・・・」
『・・・コイツは・・・、前にグレン達が・・・!』
「・・・・・・皆、ブロンズ像にされちゃったんだよ・・・」
二人が驚愕の表情で銅像達を見やる中、ただ一人その背後で落ち着き払っている曜は陸の方へと手を伸ばし――――――、
「ッ⁉」
首元に迫った剣線を後方に飛びのいてかわした。
「陸ちゃん⁉」
陸が曜を攻撃したという事に驚き目を見開く千歌の前で、身体の主導権を握ったゼロはブレスから取り出したゼロランスを曜に突き付ける。
『この俺に同じ手が通用すると思ったか――――――ブロンズ野郎』
「チッ・・・」
ゼロにブロンズ野郎と呼ばれた曜は、舌打ちをしながら自身の輪郭を歪ませていく。
『相変わらず・・・・・・、戦闘に関する勘は流石だな』
やがて曜の姿をしていたそいつは、赤と青の体色を持ち、ノズル状の口を弄ぶ宇宙人の姿へと変貌した。
「お前は・・・・・・、ダークネスファイブの・・・!」
主導権が戻ってきた陸も、かつてその者とエンカウントした事がある千歌も一歩引いて身構える。
『ギョホホ・・・、久々だな』
「地獄の・・・、帰国の・・・・・・? 遅刻の・・・・・・? ッ! 遅刻のテンパール‼」
『地獄のジャタールだッ‼ 人の名前覚える機能死んでんのか⁉』
相変わらずの不憫な扱いに憤慨するジャタールだが、すぐに平静を取り戻して続ける。
『・・・渡辺曜に化ければ、貴様も簡単にブロンズ像に出来ると思ったんだがな・・・』
「・・・貴様も・・・? どういう事だ・・・」
『あの銅像は、皆本物のAqoursの皆だって事だ。奴は触れたものをブロンズ像にする能力があるからな』
ゼロの言葉に、陸も千歌も弾かれた様にAqoursの皆のブロンズ像を見やった。
苦しんでいるように見えたのは、ブロンズ像にされる過程で・・・・・・。
「・・・曜ちゃんは? 曜ちゃんはどうしたの⁉」
『奴等と同じ状態だ』
ジャタールが手を叩くと、梨子の隣に皆と同様ブロンズ像にされた曜が出現する。どうやら別空間に隠されていたらしい。
『訳も分からずに自分の身体がブロンズ像に変わっていく事に怯えるこやつらの表情と言ったら・・・・・・、滑稽で滑稽で笑いが止まら―――――へぶあぁぁぁッ⁉』
下品な笑いを掻き消すようにゼロランスが顔面にめり込み、油断しきっていたジャタールは情けない声と共に壁に叩きつけられる。
「・・・ふざけてんじゃねーぞ・・・・・・」
「え・・・・・・?」
攻撃を仕掛けた陸を見て、千歌は初めて彼に対して恐怖に近い感情を覚えた。
「・・・陸ちゃん・・・・・・?」
陸の表情にはかつてない程怒りが滲んでおり、その目は赤く煌いている。
「ダアラッ‼」
『があぁぁ・・・!』
横薙ぎに振るわれたゼロランスが黒い剣線を描き、闇を迸らせながらジャタールを部室の外まで吹き飛ばす。
『ベリアルの力が増幅して・・・・・・』
「ッ‼」
『おい陸‼』
ゼロの制止の声も聞かずに陸は床を蹴り、確固たる殺意を乗せた刃がジャタールの首元へと迫り、
『ったく。やっぱこうなったじゃんか』
突如割って入った銀色の刃にそれは阻まれた。
『ヒァハハ! 感謝しろよジャタールよぉ! オラァ‼』
「がはッ・・・!」
ゼロランスによる攻撃を受け止めた銀色の影―――氷結のグロッケンはヤクザキックを腹部に叩き込み、陸を部室の机ごと蹴り飛ばした。
『テメェ等・・・。一体何だってんだ! さっさとコイツ等を元に戻せ‼』
闇が弱まった一瞬を突いて主人格を奪ったゼロが、ランスを構えながら千歌を背後に隠す。
『だったら、俺等と一緒に来てもらうぜェ・・・・・・』
『なんだと・・・』
『おっと、言っておくが貴様等に拒否権はない。ブロンズ像は私の管理下にある。その気になれば粉々に砕く事も出来るのだぞ?』
『・・・何が目的だ・・・』
『別に。ただ計画を実行に移す時が来たってだけだよ』
グロッケンが両腕の刃を床に突き立てると、奴の足元からワープゲートが広がっていき、グロッケン、ジャタール、そしてブロンズ像になったAqoursの皆を別の空間へと転送していった。
『こやつらを助けたければ共に来い。来なければ・・・、分かっているな?』
最後にジャタールが吐いた声のみが荒れた部室に反響し、Aqoursの中でただ一人残された千歌の不安を煽る。
「・・・ゼロちゃん・・・」
『チッ・・・』
ゼロは舌打ちと共に身体の主導権を陸に戻し、ブレスを介してゲートを見据える。
『落ち着いたか? 陸』
「・・・・・・あ、ああ・・・。ワリィ・・・」
どうやらまだ完全にはベリアルの力を制御しきれていないらしい。
一度火が付くと我を忘れてしまうのは陸の悪い癖だ。
『・・・どうする? 行くか?』
「当り前だ。このままじゃ予選間に合わねーし、それ以前に皆が危ない」
『・・・まあ、お前ならそう言うよな』
「・・・行くぞ。千歌、手ぇ離すなよ」
「・・・・・・うん」
自分達が寝坊していなければこうはならなかったはずだ。
きっと千歌もそれは同じ、どうせ一緒に行くって言ってきかなかっただろうし、残すのは彼女に危険がある。
ジャタールとグロッケンがこうしてAqoursを襲ったという事は、本格的にダークネスファイブが動き出したという事だ。
「・・・・・・別に、陸ちゃんのせいじゃないからね」
「・・・そ」
震えながら力を込めてくる千歌の手を自身も強く握り返し、陸はワープゲートの中へと飛び込んで行った。
いよいよ本格的に動き始めたダークネスファイブ。
ブロンズ像にされてしまった千歌を除くAqoursの皆。
何やらおかしな症状に蝕まれ始める陸。・・・・・・ラブライブ要素が見当たらねぇ。
そう言えば今まで触れてなかったって事で、今回は主人公である陸の解説をしますか。
千歌、曜、果南を幼馴染に持つ高校二年生。
面倒ごとに巻き込まれるとぶつぶつ文句を言いつつも、最終的には助けてしまう典型的なツンデレ。
幼少期から生ける暴走特急みたいな幼馴染達に振り回され続けたため、落ち着きはある方。
けど一度怒りの導火線に火が付くと中々止まらない。
漁師の仕事で基本的に家にいない両親によって物心つく前からお隣さんの渡辺家に預けられていたので、渡辺家の面々とは仲がいい。当然ながら一番付き合いが長いのは曜。
曜ちゃんは他のメディアとかだと小さい時はちかっちのご近所さんだったとかいう話があるらしいですけど、今作ではそれは無視します。
それでは次回で!