ゼロライブ! サンシャイン!!   作:がじゃまる

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一時的にとは言え、投稿ペースを夏休み前の速度に戻してみて思ってことがあります。

ちょっと前の俺、どうやって毎週こんなに早く出筆してたの?

すみません。もう今の俺には過去のペースで小説を書く力はありません。ここから先書くのが難しい場面が続くので尚更です。
基本的に三日に一回、頑張って二日に一回が限界ですのわたくし。でもってそろそろ受験生ですの。

今後さらにペースが落ちる可能性がありますが、何卒お付き合いお願い致します。



九十三話 月面の邂逅

 

 

 

「ぐおぉぉぉ・・・・・・!」

 

 今し方全部グループのパフォーマンスが終了したラブライブ予選の会場。

 その建物に隣接された人気のないゴミ置き場で、倒れたゴミ箱が中身を零しながらゴロゴロと転がる。

 

「ぐっ・・・うぅ・・・! ちょっ・・・! ゼロッ・・・!」

 

 ゴミ箱を倒した犯人である仙道陸は、意地でも左腕に装着されたウルティメイトブレスレットに触れてなるものかと全力で抵抗していた。

 

「ちょっと待て! 終わったらすぐ行くから! だから今変身だけは止めろっ・・・・・・!」

 

『うるせー! 急ぎの要件だって言ってんだからこっちが優先だ!』

 

 一体化しているウルトラマンゼロと身体の主導権を奪われては奪い返す。

 ついさっき光の国にある宇宙警備隊本部からウルトラサインが来たらしく、ゼロは早急に指定された場所に向かおうとしているのだ。

 だが、この後には・・・、

 

「結果発表だけは何が何でも見ないといけないんだよっ・・・・・・!」

 

『んなモン帰ってきてからでも分かるだろうが! そんな事より今は出動するんだよ!』

 

 今回の予選は全パフォーマンス終了後その日の内に会場で結果が発表される。

 ラブライブ本戦にAqoursが出場できるかどうかだけはその仕事の前に知っておきたいのだが、身体の共有者が言う事を聞いてくれない。

 

「これっ・・・! だけは―――うおぉ⁉」

 

 半端に身体を操られ、先日千歌があれだけ苦労して完成させたバク転で積み上げられたゴミ袋の山に突っ込む。

 

「ゼ・・・ロォ・・・・・・!」

 

 ゴミ袋を辺りに散乱させ、その上を転がりながら尚も抗うが、遂にブレスに到達した右手の中にウルトラゼロアイが収まってしまう。

 

「おいゼロ? ダメだからな? ホントに怒るぞ・・・・・・⁉」

 

『いいからサッサと・・・・・・・・・・・・行くんだよ‼』

 

「あ˝ああぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ‼」

 

 陸の絶叫空しくゼロアイは目元に装着され―――、

 

『シェアッ‼』

 

 無事変身を遂げたウルトラマンゼロは、予選会場から大空目掛けて飛び上がって行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 悲しくも陸がゼロに連れ去られた一方。

 

『それでは皆さん! ラブライブ、ファイナリストの発表でぇ――――――す‼』

 

 頭に響く甲高いハイテンションな声がマイクの拡声器に乗って響き渡る。

 それによりライブの余韻でどよめき立っていた会場内は一瞬にして静まり返り、その場にいる全員が巨大なモニターに視線を集中させた。

 

「決勝に進めるのは三グループ・・・・・・」

 

 モニターに表示されたグラフが右肩上がりに伸びていくのを見て、他のメンバーと共にステージ上に集まった鞠莉がそう呟く。

 

「・・・・・・」

 

 千歌の頬を汗が伝う。

 

「お願い!」

 

 曜が両手を合わせ、集団から抜きん出た水色、赤色、緑色のグラフに祈る。

 

『上位三組はぁ・・・・・・! このグループです‼』

 

 パッと切り替わったモニターに決勝に出場できる三グループが映し出され、会場は再び爆発的な歓声と熱気に包まれる。

 そんな中上位三グループにライトが当てられ、呆然としていたAqoursはようやく自分達が一位で予選を通過した事を自覚した。

 

「千歌ちゃん‼」

 

 感極まった曜が千歌に抱き付く。

 

「や・・・やったの・・・・・・?」

 

 それでも千歌はまだ今自分の目の前で起こっている喜ばしい現実を理解しきれておらず、他のメンバーへと問う。

 それへの返しがメンバー全員の微笑みだった事で、千歌の顔にも笑顔が広がっていく。

 

「夢じゃないよね・・・・・・? あ・・・ってならないよね・・・・・・?」

 

「ならないわ・・・・・・」

 

 梨子の肯定に続き、果南、鞠莉、ダイヤの三年生がサムズアップで答えてくれた。夢ではないのだ。

 

「本当? だって決勝だよ? ドームだよ? ホントだったら奇跡じゃん・・・」

 

「奇跡よ・・・・・・、奇跡を起こしたの・・・・・・私達・・・」

 

「・・・・・・うん・・・!」

 

 しっかりとその感動を噛み締めながら、千歌はゆっくりと頷いた。

 

「さあ皆! いっくよ―‼ 全速前し―――ん・・・・・・」

 

 曜が集団から離れ、Aqours全員に見えるように右腕を掲げる。

 彼女の掛け声に合わせ、メンバー達も右手を人差し指を伸ばし、

 

「「「「「「「「「ヨーソロー――――――‼」」」」」」」」」

 

 決勝進出と、以前超えられなかった壁を突破した事を祝い、勝鬨を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そろそろ、目標地点だぞ』

 

 目標地点を完全に構え、ゼロは宇宙空間を飛翔していた。

 

「・・・一応曜に地球離れるって連絡入れときたいんだけど。勝手にいなくなるとキレられるし・・・・・・・・・ここ圏外だよな」

 

『ったくうっせーな・・・・・・。ああ、多分な』

 

 インナースペースの中で不貞腐れる陸に舌打ちをしつつ、更にその速度を上げる。

 

『なんか前にレイトが似たような事言ってた気がするな・・・・・・なんで俺と一体化する奴は問題のある奴ばっかなんだか』

 

「・・・お前自身が問題児だからじゃねーの?」

 

 何があっても光の国の生命線とも言えるプラズマスパークに手を出すような奴の事を優等生とは呼ばないだろう。類は友を呼ぶというやつだ。

 

『・・・ま、確かに俺も人様に誇れるような人生送ってねーけどよ。・・・・・・さあ、到着だ』

 

「・・・・・・ここって・・・」

 

 見渡す限り岩と砂だけが広がる荒涼とした世界で、顔を上げれば星々と、先程まで陸達がいた青い地球が目に入った。

 この風景は陸も本やテレビで見た事がある。

 

「・・・月か?」

 

『ああ。何でもここに来いっていう内容だったが・・・・・・、一体何だってんだ』

 

「何? 呼び出されたの?」

 

 ヤンキーの「ちょっと体育館裏来いや」的な感じで呼び出されていたならどうしようという不安が一瞬頭を過ったが、聞く話によると善良な人柄がほとんどらしい光の国でそんな事をするのは素行不良のゼロとベリアルくらいだろう。

 

「・・・ちなみに誰から?」

 

『それが送り主無記名でな』

 

「・・・・・・露骨に怪しくないかそれ。罠とかじゃ―――」

 

 陸が口にした刹那、途端に月面の大地がまるで生きているかのように唸りを上げ始めた。

 

『―――――――ッ!』

 

『っ! なぁ⁉』

 

 怪獣の咆哮らしき揺れの後、地面を突き破って飛び出してきたのは先端に鉤爪のついた四本の青い触手。

 内二本がゼロの身体を絡めとり、瞬く間に拘束してしまった。

 

『何なんだこりゃ⁉ 気持ちワル⁉』

 

「ああもう! やっぱ罠だったじゃねーか!」

 

『お前が余計な事言ったからだろ‼』

 

 こんな状況でも言い争いを始める陸とゼロに対し、触手はここぞとばかりに次々と飛び出してきては襲いかかってくる。

 

『クソッ・・・! キリがねぇ・・・』

 

 行動を制限されながらもゼロスラッガーやエメリウムスラッシュで触手軍を切り捨て続けるが、威力が足りない。

 そして迎撃の網を掻い潜った一本がゼロの腹部目掛けて突っ込んでくるのが見えた。

 

『ぐっ・・・!』

 

 万事休すかと思われたその時、

 

 

 

『ショウラァ‼』

 

『ヅォリヤッ‼』

 

 

 

 上空から降り注いだ光が、一瞬の内にゼロに巻き付いていた触手を弾き飛ばした。

 

『っ・・・! 今だ!』

 

 捕縛から抜け出し、一度大きく距離を取る。

 

『ワイドゼロショットォ‼』

 

 L字に組んだ腕から光の線を伸ばし、根元を叩いて全ての触手を地中の中へと撤退させることに成功する。

 

『ふぃ~・・・、あっぶねー・・・』

 

「・・・・・・にしても、さっきの攻撃は・・・・・・って!」

 

 自分達を救出した光線の出所を探り顔を上げてみれば、巨大な二つの影がこちらに向かって急降下してくるのが見えた。

 そしてそれらが目の前に着地し、そのシルエットが露わになる。

 

『ハァァ・・・』

 

 方や赤と銀のスリムかつマッシヴな肉体を持ち、全身についたクリスタルが特徴の巨人。

 

『フッ・・・』

 

 方や赤と黒を基調とした肉体に銀色のラインを走らせ、全身のV字型のクリスタルと同じくV字型をした胸のランプが特徴の巨人。

 それ等は―――、

 

『お前等・・・!』

 

 

 ―――――ウルトラマンギンガと、ウルトラマンビクトリーの姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「緊張で何も喉が通らなかったずら~・・・・・・」

 

「アンタはずっと食べてたでしょ!」

 

 無事決勝へ駒を進め、結果発表までの緊張から解放されたAqours一同。

 制服に着替えた後会場を後にし、改めて安堵の息をついていた。

 

「にしても、アキバドームかぁ・・・・・・」

 

 果南がそう零したのを皮切りに、「どんな場所なんだろう」「いい曲を作りたい」「ダンスももっと元気にしたい」と皆がそれぞれ内に秘めた思いを口にしていく。

 

「ん? ・・・・・・見て!」

 

「「んん?」」

 

 不意にルビィが声を上げ、全員で流した視線の先には会場にあった物と同じぐらいのサイズを誇る巨大なモニター。

 そこには、先程千歌達が披露した楽曲とパフォーマンスが映し出されていた。

 

「凄い再生回数‼」

 

 五万台に迫る再生回数を見て驚きと喜びの声が上がる。

 つい先ほど公開されたと考えると物凄い伸びだろう。

 

「本当・・・・・・こんな沢山の人が・・・・・・」

 

 今までAqoursが積み上げてきた努力が、想いが、見てくれた大勢の人々に伝わったからこその数字だ。

 

「・・・・・・そういえば、いつもなら真っ先に顔を出しに来るはずの陸先輩が見当たらないずらね」

 

「・・・あぁ・・・、言われてみれば・・・・・・」

 

 Aqours結成当初から彼女達を見守り続けてきた古株がいない。

 

「ミラちゃん達は? 何か知らない?」

 

「・・・全グループのパフォーマンスが終わった後、外の空気を吸ってくると言って・・・・・、それ以降は私も把握していませんね」

 

「俺も知らねーな。まあ、多分ゼロの野郎が何かやってるんだろうけどよ」

 

 たまにフラーっといなくなる事はあったが、何の連絡もよこさず、しかも重要なライブ中にいなくなるとは過去にない。

 

「もー、こんな大事な時にいなくなるなんてー」

 

 ゼロと一緒なので身の心配はそこまでしなくてもいいだろうが、決勝進出という快挙を見届けぬままどこかへ行ってしまったのは少し腹立たしい千歌だった。

 

「まあまあ、戻ってきた時に驚かせてあげればいいじゃん。予選突破と、ライブ映像の再生回数の事。今までの私達じゃ出来なかった事だからきっと陸ひっくり返るよ」

 

「生徒数の差を考えれば当然ですわ。これだけの人が見て、わたくし達を応援してくれた」

 

 早々に切り替えたらしい果南の言葉に同調するようにダイヤがそう言う。

 

「あっ! じゃあ入学希望者も‼」

 

 最高のパフォーマンスは最高の宣伝に繋がる。

 それを思い出した面々は、一斉に浦女の入学希望者数の閲覧権限のある鞠莉へと視線を集中させた。

 

「・・・・・・・・・」

 

 だが、当の鞠莉はサイトが開かれているであろうスマホの画面を見ながら硬直していた。

 

「どうしたのよ?」

 

「うそ・・・・・・」

 

「まさか・・・・・・」

 

 訝しむ善子の声と、嫌な予感を察してしまった梨子とダイヤの声が重なる。

 それらを受けた鞠莉は、信じられないといった様子で口を動かす。

 

「携帯、フリーズしてるだけだよね? 昨日だって何人か増えてたし・・・・・・」

 

「・・・おい。まさか全く増えてないんじゃないだろうな・・・・・・?」

 

 掠れた鞠莉の言葉の続きを疑問としてグレンが紡ぐ。

 それに対する彼女の沈黙は、肯定と取っていいものだった。

 

「・・・鞠莉ちゃんのお父さんに言われてる期限って、今夜だよね?」

 

 純粋な不安によって口から漏れたルビィの借問の波が広がり、徐々に皆の表情も曇っていく。

 

「大丈夫、まだ時間はありますわ」

 

 戦勝ムードから一変した重い空気を壊したのは、ダイヤが普段通りの凛々しい声音で放った気散じだった。

 

「学校に行けば、正式な数が分かりますわよね?」

 

「・・・・・・うん」

 

 これ以上空気は重くしまいという意思をくみ取った鞠莉が頷く。

 

「よし! 帰ろう!」

 

 統率を取ったリーダーに続き、Aqoursは自分達の母校へとその足を進めていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ギンガ・・・・・・ビクトリー・・・・・・』

 

 場所は再び月面に移る。

 

『よう。ゼロ』

 

『久しぶりだな』

 

 突然大地から伸びた触手からゼロを救出したのは二体の巨人、ウルトラマンギンガとウルトラマンビクトリーだった。

 ゼロは二人と面識があるようで、今こうして予期せぬ再開に驚いているところだ。

 

『助かったぜお前等。ウルトラサインもお前等のか?』

 

『『は?』』

 

 ギンガとビクトリーはこの宇宙出身のウルトラマンではない。

 わざわざ別宇宙に来ていたという事は何か事情がありそうだったのでゼロが問いかけると、今度は二人が驚いたような様子を見せた。

 

『何言ってんだよゼロ。そっちが俺達の事呼んだんだろ? ゼロが呼んでるってタロウが言うから来たんだぞ?』

 

『は? いや、俺ウルトラサインなんて送ってねーぞ? つか俺もウルトラサインでここに呼ばれただけなんだが・・・・・・』

 

 どうにも話が食い合わない。互いにウルトラサインを受け取っているが、これまた互いに送っていないという。

 

『なら・・・、誰かが俺達をここに呼んだという事か?』

 

 首を傾げ、顎に手を当てるビクトリー。

 

『・・・てっきりさっきの触手の案件で俺達もここに呼ばれたのだと思っていたが―――』

 

『ククク・・・・・・、揃ったようだな』

 

『『『っ⁉』』』

 

 その疑問を裏付けるように、この中の三者の誰のものでもない邪悪な声音が耳朶に触れる。

 

『この声・・・・・・』

 

 ギンガが低く耳語を打つ。

 彼だけでなく、ビクトリーも、ゼロも、陸もその声には聞き覚えがあった。

 

『どこだ! どこに隠れてやがる‼』

 

『姿を現せ‼』

 

 ゼロとビクトリーが咆哮を周囲に散らした刹那、

 

『そうか・・・・・・、ならばお望み通り、見せてやろうではないかァァァ‼』

 

『『『なっ――――――⁉』』』

 

 禍々しい高笑いと共に地が裂け、ゼロ達の身の丈を遥かに超える超巨大な影が地中から突き上がってくる。

 

『フハハハハハ‼ 久方ぶりだな! 我等が因縁のウルトラ戦士共‼』

 

『ぐっ・・・!』

 

 怪物が出現した衝撃の余波が身体に襲いかかる。

 骨の髄まで響いてくるその威力に身を屈めながらも、ゼロは苦し気にその声の持ち主の名を呼んだ。

 

『・・・・・・ヤプール・・・・・・!』

 

『ハハハ・・・! ヤプールの強大なマイナスエネルギーが蘇ったのだ‼ 今こそウルトラ戦士共への復讐の時! 貴様等はその最初の犠牲者という訳だ! ・・・・・・さあやれ、Uキラーザウルスゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ‼』

 

『ッ――――――――――――‼』

 

 ヤプールの指示に従い、金色の獣がその巨体をこちらに進行させてくる。

 

『チッ・・・! しつけ―野郎だな・・・・・・! 行くぞお前等‼』

 

『『おう‼』』

 

 三人の戦士もすぐさまスイッチを入れ、見るからに今までの敵とは格が違う究極超獣を迎え撃った。

 

 

 

 




ニュージェネレーションシリーズという新規軸を作ってくれた俺の恩人ギンガ。そしてめっちゃカッコイイ、とにかくカッコイイ、ただひたすらにカッコイイビクトリーが参戦!

何だかんだでニュージェネの登場は久々ですね。

そんでもってウルトラマンシリーズの財団Xことヤプールも復活。Uキラーザウルスとか言うとんでもないのを引き連れてきましたが、三人の運命や如何に!

そして浦の星女学院は統廃合を免れることが出来るのか⁉

果たして余ったエックスはいつ参戦出来るんでしょうね~?


それでは次回で!
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