七草家の養子   作:シシィ

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前回の続きです。
間に合ったー!
今回は美綴さんが出てきますよ。それとあのセイバーさんにある変化が!


ではどうぞ

※この小説は百合です


幕間 的当ての姫 後編

「あの声は、綾子!」

アサは声のした方に走って行きました

 

「てことはもう着いたの?」

 

「はい」

 

「それにしてもあんな亜佐ちゃん初めて見た」

 

「私もです、いつもあんな感じなの?桜」

 

「いえ普段はそんなことはありませんが、今日は久しぶりの再会でしたから、私たちも行きましょう」

私たちはアサの後について行きました

 

「久しぶり!亜佐!」

 

「久しぶり!綾子!」

 

「さあ、やるわよ。今度こそ勝つわよ勝って奢ってもらうんだから」

 

「それはいつになるのかしら、あれ?他の子達は」

 

「みんな道場でいつもの掃除やってるわよ」

 

「懐かしいわね、みんな元気にしてた?」

 

「もちろんよ。で、この人たちは?」

 

「紹介するわね、左から義姉の七草真由美お姉様、義妹の香澄と泉美、学校の先輩兼私のファンの渡辺摩利先輩、今の同級生で友達の遠坂凛、そして留学生のセイバー。みんな見学しにきたの」

 

「ちょっとこんなに多いなんて聞いてないわよ」

 

「だって言ってないもの」

 

「ったく、まあいいわ改めまして美綴綾子です。亜佐とは親友でライバルです。どうぞよろしくお願いします」

 

「さっさすが運動部ね」

 

「さてじゃあ入りましょうか」

 

「そういえば今日はどんなものを奢りにするの?」

 

「それはもちろんあそこのケーキ屋でしょ」

 

「うわぁ、あそこの高いんだもんな。ちょっとまさか全員分じゃないでしょうね」

 

「そこまで鬼じゃないわよ、私の分だけでいいわよ」

 

「良かった」

 

「そういえば、あの人たちに会った?」

 

「会えるわけないでしょ?連絡とかは私の入学祝いのメッセージあったきりでそれ以降連絡してないのよ、多分お忙しいのもあると思うし」

 

「まあそうよね、私の方も似たようなものよ」

この話は彼女たちの日常会話なのだろう

私たちも彼女達に続き道場に向かいました

 

「ねえ、桜?あの子達が話してる人って誰?」

 

「きっと柳瀬加奈先輩と田代有希先輩ですね。あの2人は亜佐先輩達にとって憧れの先輩ですから、ですがなかなか会う機会がないそうで」

 

「ふーん」

 

「それと皆さん、入る際は少し耳に気をつけてください」

 

「どうしてなの?」

 

「それは」

ガラガラ

 

「真榊亜佐入ります」

 

「美綴綾子入ります」

2人が名乗った瞬間

 

「キャーーーーーーーー!」

思わず身構えてしまうほどの女性部員達の黄色い声が道場中に響いた

 

「すっすご、何これ」

 

「みんな久し振り」

 

「「「お久しぶりです!」」」

 

「じゃあ私たちも着替えに行きますか」

 

「そうね、みんなまた後でね」

 

「「「はい!」」」

 

「もしかして、これもいつも通り?」

 

「はい、お二人はこの弓道部のエースで私たちにとってアイドルみたいな存在でしたし、しかも弓道の時はかっこいいですからね、そこに憧れて入った人もいるくらい凄い人気だったんですよ。ファンクラブもこっそり出来ていたくらいですから」

 

「そんなに人気なの⁉︎」真由美

 

「凄いわね、ある意味色んなことがわかるかも」凛

 

「なるほど学校内ではそんなことが」メモメモ 摩利

 

「お姉ちゃんスゴイ」香澄

 

「さすが私たちの自慢のお姉様ですね」泉美

 

私たちはアサの意外な一面に驚いていました

 

「ちなみに私はあさあやファンクラブの第1号です!」ドヤッ

 

「それ桜が創設者ですって言ってるようなもんじゃない」

 

「いやだからさ、どうしたらお会いできるかな?」

 

「うーん時間とかが合えばね」

2人は道着に着替えたらしい、アヤコはもちろんアサも道着姿がとても似合っていた

 

「キャーーーーーーーー!見て見て!真榊せんぱいの

道着姿よ!」

 

「やっぱりかっこいい!亜佐先輩はやっぱり道着姿が1番よ!」

 

「しかも今手に持ってるの!亜佐先輩の伝説の弓『雪月花』よ!」

 

「凄いな」

 

「こんなに人気があったなんてお姉ちゃん知らなかった」

 

「でもお姉様素敵、こんなに凛々しいお姿初めて見ました」

 

「さて、最初はいつも通りみんなの練習を見てそのあとにやりましょう」

 

「そうね、じゃあみんないつも通りに位置について、どんどん射っちゃって」

 

「「「「はーい」」」」

ギーイ シュッ!

 

 

 

ギーイ シュツ!

さっきの雰囲気とは異なり、アサたちが声かけた一瞬で変わった

 

「胴造りは、作ったら微動だにしないくらいの安定性がないと駄目だよ。重心をやや前に預け、膝の裏をのばし、丹田にしっかりと力を入れてね。引き分けの際の力は、丹田にかかるから。手の内は、まずは基本をきっちりと。天文線を合わせ、虎口をまきこみ、爪揃えを整えて、その状態で角見をしっかりと効かせ、手の中で弓をねじる意識を忘れないでね。片目は閉じないでしっかり両目で的を見て、伸び合いは、会に入ってから力の流を止めず、的に向けてしっかりと伸びていく事、そうすることでいい打ち込みができるから」

 

「「「「はい!」」」」

彼女の言っていることはまるで分からなかった

 

「すごい何言ってるか全然わかんなかった」

とリンが言い、

 

「こんなに専門的なこと、今までやってたなんて」

マユミが言い

 

「こんな貴重な光景は今まで見たことこない」

マリが驚いていた

 

「あはは」

するとアサがこちらに近づき

 

「桜何してるの?あなたも稽古に加わりなさい。おしゃべりはその後」

 

「あ!すみません先輩」

サクラは慌てて練習へと向かいました

 

ギーイ シュッ!

 

「うん、桜しばらく見ないうちに上手くなったわね」

 

「ありがとうございます、綾子先輩」

 

「そうね、正直驚いちゃった。ちょっと気を抜いたら越されそうだわ」

 

「そんな、まだまだ先輩たちには及びませんよ」

 

「油断していられないわね、、、さて、綾子そろそろやりますか」

 

「そうね、種目は近的にして、どっちが先にやる?」

 

「いつも通りコインで決めましょ」

ピンッ!

アサはコインを投げ左手の甲でキャッチした

 

「裏」

 

「表」

抑えてた右手を退けるとコインは、、、

 

「表、ということは綾子が先ね」

 

「了解」

そして試合が始まった、正直このスポーツのことはよく分からないが、これが始まった瞬間に空気が変わったことは分かる

 

「ねえ桜ちゃん、この競技のルールは何かしら?」

マユミはサクラに尋ねたら

 

「今先輩たちが行おうとしているのは近的という種目です。近的とは文字通り的の距離が近くて長さ28メートルの射程で行われる種目です。もう一つ遠的という長さ60メートル射程のもあります。お2人はそのどちらの競技も経験はあります。ルールはいたってシンプルです。競技には団体戦と個人戦があります。団体戦ではただ的に矢が中てればいいだけです。個人戦では真ん中により近い人が勝ちです。ちなみに矢は1人4本持つことができます。」

 

「ふーん、もっと難しいルールかと思ったけど本当にシンプルなのね」

 

「でもそのシンプルなことができないのよね」

 

「そうですね、あっ、始まるみたいですよ」

 

「今回的は矢一本につき一枚ずつにしない?」

 

「いいわよ、てかいつも通りでしょ」

そんな会話をしてアヤコは的の前に、アサはそのアヤコの1メートルぐらい離れたところに正座をしてアヤコの方をじっと見ていた

 

「すごい集中力ね、こっちまでそれが伝わってくるわ」

 

「亜佐先輩達の凄いところはこれだけではありませんよ」

 

ギーイ シュッ タン!

 

ギーイ シュッ タン!

 

ギーイ シュッ タン!

 

「凄いわ、あの美綴さん、3本とも真ん中に当ててるわ」

 

「あと一本」

 

(綾子、ちょっと見ない間にすごい成長してるこれはうかうかしていられないわね。でも私だってただぼーっとしてたわけじゃないってところを見せつけてやるわ。さて最後の一本はどうなる?)

 

ギーイ シュッ タン!

結果は真ん中ではなくと隣の的だった

 

「ふぅー、あーあ。いつもあーなんだよね」

 

「お疲れ綾子」

 

「はいはい、次はあなたの番よ」

 

「ええ、わかってるわ」

そう言ってアサは髪を結び始めた

 

「ねえ、桜あの子なんで髪を結んでるの?」

 

「ああやって髪を結ぶことは、先輩にとってのルーティンワークみたいなものなんです。ああすることで集中力が高まるみたいです。」

 

「そうなんだ、凄いわねその集中力がこっちまで感じるわ」

 

「さて『的当ての姫』の真の強さがどんなものか楽しみだな」

 

ギーイ シュッ タン!

 

「!、何今の威力!」

 

「あれ、絶対に反対側まで突き刺さってるだろ!1本目から凄いぞ」

 

 

他の人たちがアサの実力に驚いているなか私はずっとアサを見ていた。まるで時が止まったように目が離せなかった、瞬き一つも惜しい、それぐらいアサの立ち姿は美しかった。『美しい』この言葉だけでは語れない。これが見惚れるということなのか。それになんだこの胸の高鳴りは今朝もそうだった彼女の姿を見るたびに胸が高鳴ってしまう、この時の私はまだこの高鳴りの正体を知らなかった

 

ギーイ シュッ タン!

そう思っているといつの間にか最後の矢を射ったあとだった

 

「ふぅー、こんなもんかな」

そう言って彼女は結んでいた髪ゴムを解いた

 

「はあー、あんたを負かす日はいつくるのかしら」

 

「いつになるかしらね」

 

「それにしても相変わらず、化け物みたいな威力を出すわね」

 

「そう?あまり意識してないんだけど」

 

「はあー、こりゃ適わないわ」

 

「でも私なんてまだまだよ、あの人たちは私の倍の威力を出すからね」

 

「そうなんだよねー」

 

「すごいとしか言いようがない、、」

 

「鳥肌たちまくりだったぞ」

 

「こんなに強いなんて、そりゃバーサーカーの目に当てられるわよね」

 

「何度見ても先輩の立ち姿はお美しい」

 

「さて、罰ゲームの時間ね、今日は何にしようかしら♪」

 

「私金欠だから、あまり高くないのにしてね」

 

「わかってるわよ、そうだ!あのモンブランにしよーと♪」

 

「ちょっと!それ高いやつじゃない!」

 

「じゃあそこに向けてしゅっぱーつ!あ、凛とセイバーの分は私が出すね。他の人は自腹でお願いします。なんせあそこのケーキ屋は高いので」

 

「ラッキー!そんな高いところのケーキなんて絶対美味しいでしょ♪」

 

「もちろんよ、妹に奢らせるなんて姉としてそれは許せないわ」

 

「ふふふ」

 

☆★☆

それから私たちはけーきやというところでケーキというなんとも美味な菓子を食べました。

 

「いやー、美味しかったー」

 

「でしょー?あそこのは何回言っても飽きないのよ」

 

「はあー、これで私の財布は寒いことになったわ」

 

「財布があったまるのは私に勝てるようになってからね」

 

「分かってるよ!じゃあ私はこっちだから」

 

「またね綾子、おやすみ」

 

「ええ、おやすみ。桜も」

 

「綾子先輩、おやすみなさい」

アヤコは帰っていった

 

「じゃあ私達も帰りますか」

 

「ねえ、お姉ちゃん?」

 

「ん?どうしたの?」

 

「今日お姉ちゃん家に泊まってもいい?」

 

「え?」

 

「今日で別れるのが嫌なの、また会えないんじゃないかって思っちゃって怖いの」

 

「香澄」

 

「私もできればお姉さまのお家に泊まりに行きたいです!」

 

「泉美まで、んーどうしましょう?真由美お姉さま」

 

「良いんじゃない?お父様には私の方から言っておくわ」

 

「やったー!」

 

「ありがとうございます!」

 

「ただし、私も泊まって良いのなら」

 

「え?お姉さまも?」

 

「私だって亜佐ちゃんとまだ一緒にいたいもん」

 

「私の方は構いませんよ、凛やセイバーは大丈夫?」

 

「まあ今夜くらいは」

 

「私も構いません。アサがそうしたいのであれば私はそれに従うだけです」

 

「そっか、ありがとう」

 

「羨ましいな」

 

「摩利は良いの?」

 

「遠慮しておく、家のこともあるしなここらで帰るとするよ」

 

「そうですか」

 

「今日は楽しかった。ではまた明日学校でな」

 

「はい、また」

 

「じゃあね、摩利」

マリも帰っていった

 

「さて私たちも帰りましょうか。その前に少し寄りたいところがあるのですが構いませんか?」

 

「ええ、良いわよ」

 

「ありがとうございます」

 

「でも大丈夫?こんな大人数で」

 

「全然構いませんよ、布団もぎりあると思うので」

 

「じゃあ明日の朝ごはんはたくさん作らなくてはですね」

 

「そうね、ふじねえもくるだろうし明日は私も手伝うわ。」

 

「ありがとうございます、先輩」

 

「あ、ここでここ」

 

「ここって冬木公園よね?」

 

「ええ、10年前に起きた事件の現場。そして、私が元いた場所」

 

「、、、っ」

ここは見覚えがある、前の聖杯戦争の時最後に見た場所だ

 

「それって」

アサはその先を歩いっていった

 

「確かここに、あっ、あった!」

そこはまるで広場のような大きな空間ができていました

 

「ここは?」

 

「ここは私が昔いた孤児院『ひまわり孤児院』よ」

 

「「「「「「!」」」」」」

 

「今日は弓道とこれのために来たんだ、今日までの償いと覚悟をここにいるみんなに伝えに来たの。今までは勇気が出なくていけなかったけど、今はみんなと一緒にいるから行けた。今まで会おうとしないでごめんなさい。会うのが怖かった、あったら自分が恨まれそうで」

 

「亜佐ちゃん」

 

「お姉(さま)ちゃん」

 

「亜佐」

 

「先輩」

 

「アサ」

 

「さて終わったから、帰りましょう!」

あれだけ強いと思っていた彼女は本当はこんなにも脆く弱いのか、『守ってやりたい』なぜだかわからないがこの言葉がずっと繰り返されている。なんなんださっきから彼女が誰かを好きといった瞬間に胸が痛むし、この話を聞いただけで守りたいと思ってしまうなんなのだ

 

そういえば生前の頃に誰かがこんなことを言っていた

「彼女が誰かといる時私は胸が苦しくなります。守ってもやりたいと思います。これはどういった感情なのでしょう」

 

「それは私にはわかりません」

 

「僕はわかるよ」

 

「なんなのですか?」

 

「それは『恋』というものさ、君は『彼女に恋をしている』のさ」

 

 

 

そうかこれが恋というものなのか私は彼女に恋をしているのか、そう思うと心にすんなりとはいった。しかしこれは私の胸の内にしまっておきましょう。この恋は叶わぬものだから




どうでしたか?ついにセイバーさんが自覚しましたね。さてこの恋はどうなるのでしょうね?

ではまた次回に
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