仮面ライダーディケイド 旅の続き   作:島田正二

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トーティスの村へ来た士達は、リリスという女性の案内でチェスターの家にたどり着いた。
なんとXライダーこと神敬介が居候をしていたのだ。
チェスターを待つ間、彼の口からアポロガイストやシャドームーンの暗躍を聞いた士であったが、もう一つの出会いもあった。

第2話です、ここでは神敬介がテイルズオブファンタジアの世界にいる理由とチェスターの話を聞く感じです。
なりきりダンジョンXの主人公の二人も出ます。


双子との出会い

神敬介、かつて某超大国が秘密裏に手を結んだ悪の組織GOD機関によって父の啓太郎と共に襲撃され、父が重傷を負いながらも改造手術を施し深海開発用改造人間カイゾーグとして復活、婚約者でGOD、インターポールの二重スパイだった水城涼子、その妹の霧子を眼の前で喪うがそれでも戦い続けた男である。

 

「君達だったとはな…」

 

 

「どうしてあんたがここに居るんだ?」

 

士がそう思うのも無理はない、本来『この世界』にいるはずのない人間なのだから。

リリスは怪訝な顔をする。

 

「もしかして神さんのお知り合いですか?」

 

「まあ知り合いといえば…そうなるな、訳も話さなきゃならないから君たちも上がりなさい」

 

敬介は、士とテーブルを挟んで向き合う。

リリスは台所で食器を洗っていた。

ユウスケと夏海もその手伝いにいっている。

 

「事は数週間前になるんだが、実は久しぶりにオヤジさん、つまり立花藤兵衛さんのところで風見先輩、一文字さん、本郷さん、結城さんと久しぶりに日本に戻ってたんだ、それで集まったのは様々な悪の組織の残党の動向をそれぞれ連絡し合おうと思ったからでな」

 

「しかしそれぐらいの連絡ぐらいなら、通信でも済ませられるだろう?」

 

士の疑問に敬介は複雑そうな顔をして答えた。

 

「それが…気になる情報もあったから全員が集まったんだ」

 

「気になる情報…?」

 

「デストロンの残党が死んだ筈のGODのアポロガイストと密会をしていた事と、アポロガイストがゴルゴムのシャドームーンと会っていた、更に地獄大使や死神博士もショッカー残党を統率して東南アジアで暗躍している…って情報だ」

 

「アポロガイストにシャドームーン、地獄大使に死神博士か…」

 

士はアポロガイストだけでなくシャドームーン、大ショッカーの幹部だった地獄大使や死神博士とも因縁がある。

いづれも士達を苦しめた強敵であった。

士は続いて尋ねる。

 

「だが、どうしてそれが分かったんだ?」

 

「…ヨーロッパで風見先輩がシャドームーンと遭遇したらしいんだ、それでバダン暗躍の線は薄いと判断したけどな、シャドームーンの護衛にショッカー戦闘員が居たんだが、ベルトのマークが知ってる物と違ったのが決め手だ…」

 

そう言った敬介の顔は信じられないという感じであった。

 

「どんなマークだった?」

 

「マークは双頭の鷲にDCDと書かれた地球儀だった、それがどうかしたのか?」

 

士は顔をしかめた。

 

「少し気になってな、大ショッカーか…死神博士や地獄大使のほうはどうだったんだ?」

 

「そっちの方は、見慣れた鷲のマークだったんだから妙なんだ、また大首領が動き始めているのかもしれないな」

 

大首領、かつてショッカーからバダンまで続く、悪の秘密結社の黒幕にして、宇宙から来た侵略者だった。

 

「可能性としては有り得るな...ところで、どうしてあんたはこのアセリアに?」

 

世界を渡る方法がない敬介がどうしてこの世界にいるのか。

敬介は周りを見ると、声の調子を下げて話した。

 

「集まった時に、急に部屋の中が光って…そして気づいたらここの村の近くの森でオヤジさんのところで外に置いた筈のクルーザーと倒れていたみたいだ」

 

「チェスター達には何て説明したんだ?」

 

「名前以外記憶喪失だって言ってある…良心が痛むがね…」

 

思うところがあったのか士も敬介の話に頷いた。

 

「そうか...」

 

食器洗いが終わり、話をこっそり聞いたリリスは一人呟いた。

 

「神さんも私と同じように別の世界から来ていたなんて...」

 

それを聞いていた夏海がリリスに話しかけた。

 

「もしかして貴方も別の世界の人間なんですか?」

 

「…はい、クレスさんに預けていたディムロスを引き取りにこの世界に来たんですが、帰るときに誰かに邪魔されて、戻ってきてしまったんです」

 

「誰かか...少なくとも味方じゃないかもしれないな」

 

ユウスケは不安げに呟いた。

すると玄関のドアが勢いよく開いた。

チェスターが帰ってきたのだ。

 

「ただいま!今日は大物だったぜ」

 

リリスと敬介が応えた。

 

「お帰りなさい、チェスターさん」

 

「チェスター、大分遅かったな」

 

「今日は大物獲るまで帰らないって決めてたからな、そろそろ冬に備えなきゃなんないわけだし」

 

「なら仕方ないな」

 

「獲物を置いてくるから待っててくれ」

 

取り敢えず外に獲物を置いてきたチェスターは、家の中に入ってきた。

服や顔には汚れが付いている。

そしてリビングに入って士達の姿を見て驚いた。

 

「士…来てたのか、こんな恥ずかしい格好で悪いな」

 

「まあ狩りに出かけたっていうのは聞いてたからな」

 

「ところで、どうしてこの家だって分かったんだ?」

 

「リリスに案内して貰ったんだ、村の入口の雑貨屋で会ってな」

 

「リリスが…?」

 

チェスターは少し驚いたような顔をする。

 

「まぁいいか、とにかく昨日お前が疑問に思った事を話そう」

 

「あぁ」

 

敬介と入れ替わりにチェスターが座る。

 

「まずはマーテルの事から話すか」

 

「お前が呟いたあの絵の女の名前の事だな?」

 

「正確には精霊の名前だけどな」

 

「精霊?」

 

「この世界には様々なものに精霊が宿ると信じられてて、火ならば火の精霊が、風なら風の精霊ってな感じで精霊がいるわけよ」

 

「それで…そのマーテルっていうのも精霊なわけか」

 

「そうそう、マーテルはこのトーティスの南の森にある世界樹ユグドラシルに宿る精霊なんだ」

 

「世界樹ユグドラシル…?」

 

「クレス達から聞いたんだけど、どうやらこのアセリアのマナ全ての源らしいんだ、もっとも本当なら枯れてた筈だったんだ」

 

「どういう事だ?」

 

「過去に遡ったときにこの時代に帰る前に、枯れる前のユグドラシルを復活させたんだとさ、それをやったのはミント、俺たちの仲間の法術士だったらしい」

 

士は疑問に思い、チェスターに尋ねた。

 

「そのミントってのは、今どこにいる?」

 

「ここの聖レニオス教会で、カウンセラーをやってるけど…忙しくてな、お前が初めて村にきた時に見た行列がそれだよ」

 

「そうだったのか…」

 

「他に何か気になる事はあるか?」

 

「そうだな…実はお前に聞きたい事があるんだが」

 

すると入り口から、チェスターと同じぐらいの男がやってきた。

 

「おーいチェスター!」

 

「なんだよ急に…すまない、ちょっと席外すよ」

 

「チェスター、俺も念のためついてくよ」

 

チェスターと敬介は入り口に向かう。

 

「どうしたんだ?」

 

「いや、クレスとミントに会いたいって13ぐらいの男の子と女の子が今来てるんだ」

 

「おいおい…その2人、クレスとミントが手が離せないの知らないのか…どういう用で来たんだ?」

 

「何でも火急の用で来たらしい…だから追い返そうにも困ってるんだ…」

 

そこで敬介はある提案をしてみた。

 

「せっかく頼ってきてるのに追い返すのは酷だろう、だったらクレスは今いない、ミントは今忙しいって事情を説明してチェスターが会ってみたらどうだ?」

 

「俺が…?」

 

「緊急だったらしょうがないさ」

 

「神さん、すいません」

 

チェスターはドアを開けて、その2人に会ってみた。

 

「すまないな、今クレスはある事情で出払っててミントも手が離せないんだ、代わりに俺が話を聞くよ」

 

緑の服を着た少年、少年と似たような柄のピンクの服を着た少女、あとタヌキのような謎の生物と背中に羽が付いた小さい妖精がそこにいた。

 

「一応クレスさんとミントさんについて話は聞いてます」

 

少女の方は礼儀正しく答えた。

 

「クレスさんじゃないとしたら…あんたは一体誰なんだ?」

 

「ちょっとディオ…!」

 

ディオと呼ばれた少年の方は、少し目上への話し方がなっていなかったが。

 

「まあ無理もないよな、俺はチェスター・バークライト、クレスとは幼馴染だ」

 

ディオの方は目を輝かせて、声を張り上げた。

 

「チェスターって、あの時空戦士の!?」

 

「誰が呼んだか分からないが、まあそういう事」

 

「クルールゥ?」

 

タヌキのような何かの鳴き声だろう。

それを聞いて、少女は驚いた。

 

「あぁすいません!、自己紹介がまだでした、メルって言います」

 

「オレはディオ!でこっちがクルールっていうんだ」

 

「クルール!」

 

「ぼくは、エトスって言います」

 

「ディオにメル、クルールにエトスか、ここで話すのも難だし、中に入ってからだな...しかし士達をどうするか」

 

チェスターが疑問に思うと奥から士の声が聞こえてくる。

 

「俺たちなら大丈夫だ、急ぐ用でもないからな」

 

「ならここの宿屋に泊まって、待っててくれ」

 

「チェスター、俺が宿屋に案内するが大丈夫か?」

 

「あぁ、名義はアルベイン流剣術道場でお願いします」

 

敬介と士達は村の南東にある宿屋やすらぎに行き、チェスターは家の中に双子達を案内した。

しかしこれが、全員の運命を変える出会いになるとは誰も思わなかった。

 




キャラクター紹介


仮面ライダーより

神敬介

仮面ライダーX(Xライダー)
沖縄で海洋学を勉強していた学生であったが、GOD機関によって科学者で父である啓太郎と共に命を落とすが啓太郎の決死の改造手術によってカイゾーグとして蘇った。

シャドームーン

暗黒結社ゴルゴムの世紀王の1人であった男。
別の世界では大ショッカーの影の首領として君臨していた。

死神博士

ゾル大佐亡き後、ヨーロッパから派遣されてきた二人目の大幹部。
科学者であるだけでなく占星術や催眠術にも詳しい呪術的な側面を持つ。
スイス支部で雪男を改造した改造人間スノーマンを、後に失敗により更迭された南米支部でもナマズギラーやサイギャングを作った実績もある。
またプライドが高いため、地獄大使とは馬が合わず彼に関係なく作戦を展開したこともある。

地獄大使

ショッカー最高幹部で死神博士が南米支部に更迭された後のショッカー日本支部三人目の大幹部である。
細菌によるテロや海底基地建設など、大規模な作戦が多かった。
非情にして残酷な性格で、作戦を知らなかったとはいえインチキ殺虫剤を売ったゴロツキを作戦の障害になるとして、口封じのために怪人に改造したこともある。

テイルズオブシリーズより

ディオ

テイルズオブファンタジアなりきりダンジョン及びなりきりダンジョンXの主人公の男の子。
アセリア暦4408年になりきり士という不思議な力を13歳で授けられて、ある事情から時空を飛び回っている。
力押しの出来る剣士やガンナー、ランサーなどになれる。
時空戦士に憧れている。

メル

テイルズオブファンタジアなりきりダンジョン及びなりきりダンジョンXのもう1人の主人公の女の子。
アセリア暦4408年になりきり士という不思議な力を13歳で授けられて、ある事情から時空を飛び回っている。
魔法を使える魔女っこや騎士、肉弾戦が得意なアマゾネスなどになれる。
しっかり者である。

クルール

とにかく謎の生き物、ただしこちらの言葉はわかる模様。
アセリア暦4408年にヴァルハラ町で襲われていたのをディオ達が助け出した。
何か秘密があるようだが…

エトス

なりきりダンジョンXでのディオとメルの育ての親、行き倒れで衰弱していたところをある人物に助けられて2人を託された。
少し過保護なところもある。


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