仮面ライダーディケイド 旅の続き   作:島田正二

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マクスウェルの下に着いたディオ達、そこでマクスウェルから力試しを言い渡される
四大精霊を統括する彼にどうやって勝つのだろうか?


マクスウェルの試練

先ず仕掛けてきたのは、マクスウェルであった。

 

「トラクタービーム!」

 

対象の足元に魔法陣を発生させて重力を操作し落下させてダメージを与える魔術であるトラクタービーム、しかしディオとメルはジャンプしてやり過ごすがマクスウェルは杖から光弾を飛ばして攻撃してくる。

ディオとメルの服は、それぞれ侍と格闘家である。

ディオが光弾を刀で防いで、メルがマクスウェルの真上からドロップキックをかます。

さすがのマクスウェルも反応が追いつかずに仰け反って隙ができる。

直ぐに体勢を立て直すと向かってくるメルに対して、炎を出して攻撃してきてメルは躱し切れずにかすってしまう。

ディオが背後から刀で斬りかかるが、難なく避けられてしまった。

 

「クソッ!」

 

「闇雲に向かってくるだけが、戦いではないぞ?」

 

隙を突いて杖から光弾をディオに飛ばし、もろに直撃した。

 

「筋は悪くないが惜しいのぉ、お主らはまだやるつもりか?」

 

「まだ勝負は終わってない!」

 

「こんなところで負けられない…!!」

 

ディオとメルは立ち上がって、対峙する。

 

「そうこなくてはの、ではもう一発いってみるか!」

 

マクスウェルは召喚術を使うつもりであった。

チェスターは少し驚き気味であった。

 

「爺さん、あんたも使えるなんてな!」

 

「召喚術は召喚術士だけの特権だと思ってもらっては困るよ、巡り踊れ地水火風の精霊よ!自然の統括者たる我が前に結集し仇なす者を打ち砕け!!」

 

まず火の精霊、イフリートを召喚し火球を浴びせかけ次に風の精霊シルフを呼び出して竜巻で切り裂き、更に地の精霊のノームが身体をミサイルのようにして2人に降り注ぎ、最後に水の精霊ウンディーネが剣を振りながら向かってきた。

 

「まあこれがお主らがやろうとしている四大精霊を制御するという事じゃな、そろそろ止めと行くか、サンダーブレード!」

 

ディオとメルの頭上に雷を放射させて、2人を狙う。

しかし、2人は防いでジャンプして攻撃を仕掛ける。

ディオはマクスウェルの頭上から斬りつけて、横薙ぎに振るう。

遅れてメルは空中で一回転してキックを放った後に三連続で蹴りつけた。

そのまま2人はコンビネーションで息もつかせぬまま連続で攻撃を叩き込む。

ディオは刀を構えて一気に振り下ろした。

 

「行くぜ、烈衝蒼破塵!」

 

すると衝撃波が発生しマクスウェルに直撃する。

最後にメルはマクスウェルに組みついて、回りながら上昇して投げ飛ばした。

 

「ライダーきりもみシュート!!」

 

(アレは本郷さんのか!?)

 

神敬介はその技を見て驚いた。

本郷猛、仮面ライダー1号のライダーキックに次ぐ得意技のひとつだったからだ。

回転しながら投げ飛ばされて壁に直撃したマクスウェルであったが、まだまだ顔は余裕そうであった。

 

「やれやれ…最後の最後で投げ技でやられるとは予想外じゃったよ、まあ2人は合格じゃな」

 

「はぁ…はぁ………良かった……」

 

「では始めるぞ」

 

マクスウェルが2人に限界を引き出す術式をかけた。

 

「ぐっぅぅっ…!」

 

「ば……バラバラに…なりそう…!」

 

2人は立っているのがやっとな程だった。

 

「身体に応じた耐久力で抑制されてとるからの」

 

「ディオ、メル!!」

 

エトスは2人を心配して駆け寄ろうとするが、ロディに止められる。

 

「大丈夫だよ、あの2人は強い子だから」

 

「でも爺さん…大丈夫なのかよ!」」

 

「こればかりは2人次第じゃ」

 

「く…苦しいよ……!」

 

「うっ……うぁぁぁっ………!」

 

2人はなおも苦しんでいた。

 

(アミィと変わらない歳の子が苦しんでいるのに、俺は何もできないのかよ…!)

 

チェスターは拳を握っていた。

一方で敬介は心の中で叱咤していた。

 

(身体の限界を超えるという事は後は心次第だ、洋と比べるわけではないが本気で世界を救いたいと思うならば打ち勝てるはずだ、2人とも負けるな!)

 

敬介は他の6人の仲間と共に筑波洋に肉体の限界の力を引き出させるために大特訓を施した事がある。

彼もまた、人間の自由と平和を守るために戦っていた男だった。

メルとディオの身体が眩い光に包まれて、次の瞬間倒れていた。

2人とも肩で息をしている状態だった。

 

「はあ…はぁ……はぁ…」

 

「ふぅ……はぁ…死ぬかと……思った……」

 

「大丈夫か、2人とも!」

 

チェスターとエトス、クルールは駆け寄る。

 

「2人ともよく耐えたのぉ」

 

敬介は2人に滋養薬のグミを渡すとマクスウェルの方に向く。

 

「マクスウェル、本当にこれで良かったのか?」

 

「あぁ、あとは力を制御する方法を掴めば完璧じゃ、ではもう一戦やるかの?」

 

チェスターとエトスは驚いた。

 

「おいおい、何考えてるんだ爺さん!?」

 

「もう止めさせて!これ以上やったら…!」

 

2人は立ち上がって身構える。

 

「平気…です、チェスターさん……!」

 

「覚悟しやがれ……!」

 

すると敬介は驚くべき発言をした。

 

「待ってくれ、その相手を私にに任せてほしいがよろしいですか?」

 

「えっ!?」

 

「敬介さんが!?」

 

エトスとチェスターは思わず驚いた。

 

「流石にこれ以上やるのは酷かもしれない、でも2人の決意を改めて手合わせの中で確認したいんです」

 

「…分かった、お主に任せよう」

 

マクスウェルも敬介の目を見て本気だと感じていた。

 

「神さん…」

 

敬介はロッドとレイピアをそれぞれ袋から取り出して対峙する。

 

「2人とも本気でこい…!」

 

「敬介さん…胸を借りるつもりで行きます!」

 

「どっちが負けても…恨みっこなしだぜ」

 

まず先に仕掛けたのは敬介であった。

敬介はレイピアで2人に斬りかかる。

2人はさっきのマクスウェルの術のおかげか身体能力も少し上がっていた。

敬介の一撃を躱してメルが背負い投げをしようとする。

しかし、敬介は受け身をとって体勢を立て直しメルに肘打ちを叩き込む。

ディオも一撃かまそうとするが、敬介はレイピアで防ぐ。

鍔迫り合いになり、レイピアと刀が打ち上がるとロッドで攻撃しようとする。

ディオはそれを受け止めて刀を取ってロッドを弾く。

メルがその隙をついて3回蹴った。

敬介は持ち直すと続く一撃を防いだ。

 

「そこまでじゃ、どうやらリミッターの外し方のコツを掴んだようじゃな」

 

「…2人の決意、確かに本物だな」

 

「敬介さん、ありがとうございました!」

 

「敬介さんも中々やるな!」

 

「だてに40年近く戦ってはいないからな」

 

「終わった…んだよね?……良かった…」

 

「じゃあ爺さん、世話になったな」

 

「あぁ、幸運を祈る」

 

ディオ達は魔法陣に戻ったが、敬介はマクスウェルの元に残っていた。

 

「マクスウェル、少しお尋ねしたい事があるのですが大丈夫でしょうか?」

 

「ほぉ、わしに答えられる範囲でならば大丈夫じゃが一体なんじゃ?」

 

「私の仲間の風見志郎、本郷猛、一文字隼人を知りませんか?」

 

マクスウェルは少し残念そうな顔をした。

 

「残念じゃが…この最深部まで尋ねてきたのは過去と未来も含めるとクラースとお主らだけじゃな」

 

「そうでしたか…しかし『過去と未来も含める』というのは?」

 

「ああ、我々精霊は本来精神世界に存在するものでな、時系列関係なく精霊は全て同一の存在であるから一つの記憶を持ち合わせているわけじゃ」

 

「つまり、過去と先の未来の記憶もあるということですか?」

 

「そういう事じゃ、取り敢えずその3人はここを訪ねてはおらんよ」

 

「そうでしたか、貴方に聞けばわかると思っていたのですが」

 

「精霊とて万能ではないのじゃ、お主が3人と会える事を祈るぞ」

 

敬介は礼をすると、魔方陣に戻っていった。

一行はモーリア坑道を出て、アルヴァニスタの都に向かう事になった。

ロディはアルヴァニスタで調べたい事があると言って、別れたが。

アルヴァニスタの宿で休息をとったときの事である。

 

「ふぅ…死ぬかと思ったよ……」

 

「あぁ……本当に生きてて良かった…」

 

ディオとメルは宿屋に着いた途端倒れるというハプニングに見舞われたのだ。

 

「本当に無茶をするよ…あのマクスウェルにたった2人で勝っちまうんだから」

 

チェスターは苦笑いしていた。

エトスも安堵していた。

 

「でも本当に無事で良かったよ…」

 

チェスターはモーリア坑道で気になっていた事を聞こうと思っていた。

 

「そういえば、ディオとメルは訓練とかしてるのか?」

 

その質問にはメルが答えた。

 

「特別何かやっているわけじゃないですけど…なりきり士の服を着ているとしっくりくるような感じで」

 

「やっぱなりきり士の力のおかげだよな!」

 

ディオも満面の笑みで答える。

 

「なるほどな…でも力があるからって、それに頼りきりになるのはあまり良いとは言えないぜ?」

 

チェスターは自分の経験のように語る。

 

「そうなのか?」

 

「あぁ、天から降って湧いた力は、突然水が干上がるみたいに無くなるかもしれねえからな、そうなった時慌てないように元からある力をちゃんと鍛えておいた方がいいぞ」

 

「そっか…確かにそうだよな、なら明日から超特訓だ!」

 

「クールクール♪」

 

「ディオったら本当に調子が良いんだから…」

 

燃えているディオとクルールを見てため息を吐くメルであった。

しかしチェスターも心の中でため息をついていた。

 

(……なんてな、随分腕が鈍っちまった俺が言えた事じゃねぇけどな…)

 

(チェスターの言う通り…俺も気をつけないとな)

 

敬介も心の中で少し自戒していた。

その後にメルを呼び出してある事を尋ねた。

 

「どうしたんですか、敬介さん?」

 

「実は尋ねたい事があってな、マクスウェルとの試練の時に君が使った技なんだが…」

 

「えっ!?…あの…ライダーきりもみシュートですね?」

 

「…あれは俺の仲間が、習得するのに大分手間取った技なんだが…どうしてそんな技を君が使えたのか気になって」

 

メルも少し戸惑っていた。

 

「私もよく分からないんです…どうしてあの技が出来たのか、本当に急に頭の中にイメージが流れ込んできて…その通りにやったら、完成していたんです……」

 

「イメージがか…」

 

「はい…他にもそれ以外の技を初めて使う時に色々なイメージが流れ込んで来るんです」

 

「そうか…恐らく変な話になるんだが、なりきり士の服を通じて君たちは達人の技を身につけているんじゃないんだろうか?」

 

「達人の技を…?」

 

「あぁ、そうじゃなければあのライダーきりもみシュートを簡単に身につけるなんて無理だ」

 

「……そんな事になっていたなんて…」

 

「…だが身につけた技をどう使うか、どう発展させていくかは君たち次第だ」

 

「敬介さん…」

 

宿屋の方からエトスがやってくる。

 

「メル、それに敬介さん、ここで何をやっていたんですか?」

 

「少し尋ねたい事があったのを聞いていたんだ、そろそろ戻るよ」

 

「分かりまシた!」

 

3人は宿へと戻っていった。

休息をとった後アルヴァニスタからトーティス方面への連絡船に乗せてもらい、トーティスに戻っていくルートをとった。

この連絡船はアルヴァニスタからの片道であるため、トーティスからアルヴァニスタへ行く時に使えなかったのだ。

 

「そういえばチェスター…前にトーティスで話を聞いた時に世が世ならクレスさんと合わなかったろうなって言ってたけど、どうしてなんだ?」

 

ディオがチェスターに気になった事を聞いた。

 

「どうしたんだ急に?」

 

「どうしても気になっててな、この機会に聞こうと思って」

 

「まあ良いぜ、あいつとの出会いは最悪でな、俺の母さんが亡くなった後の葬式の場で取っ組み合いになったのが馴れ初めで…そっからケンカばっかりで、俺も若かったな」

 

チェスターは懐かしむように語る。

 

「当時の雑貨屋の親父さんが後見人になってもらってたけど、村の人とも上手くいかなくて、ある時ユークリッドを騒がせてた盗人共にトーティスを襲撃する手助けをしろって言われて最初は応じようとしたが、俺だけならまだしもアミィに危害が及ぶのだけは許せなかったから、連中をクレスと協力して捕らえたんだ」

 

「それからクレスと仲良くなったのか?」

 

「その時は距離は縮まったんだが、もう一つ驚きの出来事が起こってな…ダオスの配下だった魔物の企みを止めた事件があってクレスと協力して止めたんだ」

 

「えっ!?それ本当かよ、そんなのアーチェさんの本にも載ってなかったぜ!」

 

「まあアーチェもその事件まで知らなかったろうしな、俺もダオス配下の残党だったってのはモリスンさんから聞いて初めて知ったんだ、トーティスにドルジェフ、まあ俺とクレスはドル爺って呼んでたんだけどな、その爺さんがモンスターを倒せる毒を作り方を記した石板を探しにやって来た時にその魔物と出くわして慌てて逃げ帰ったんだ、それで魔物はアミィを攫って行きやがってな…それを俺とクレスが追いかけて、クレスの父さんのミゲールさん達と見事止めたんだ」

 

「そんな事があったのか……でもどうやって魔物と出くわした時に逃げ切ったんだ?」

 

「ピンクの髪の女に助けられたんだ…今思ったらアーチェにそっくりだったな」

 

「案外本人だったりして」

 

「そんなのあるわけ…いや、ハーフエルフだからあり得そうだな」

 

ディオとチェスターは大笑いしていた。

船がトーティス付近の船着き場からトーティスへ戻っていった。

 




あとがき

この作品まで読んでいただきありがとうございます。
一先ずディケイド+なりダンXの4306年、モーリア坑道探索編はこの回で終了です
今回なりきり士の服を着て使う技についてテイルズシリーズ以外の技が出てしまいましたが、なりきりダンジョンXでどうしてファンタジア以外の歴代作品の技を使えるのか?という疑問について自分なりに絞り込んだ解釈です。
なりきり士の服とそれぞれの達人達のビジョンが共鳴して新しい技を使っていくような形になりました。
完全に今回士達が空気になってしまったので、次は気をつけたいと思います。
次は4306年の山場ヴァルハラ村解放作戦編に突入していきます。
楽しみに待っていてください。

[chapter:技解説]

裂衝蒼刃塵

テイルズオブデスティニー2のカイル・デュナミスの大技でセルフカバー版テイルズオブデスティニーにもウッドロウ・ケルヴィンの技として逆輸入された風を纏った剣で斬りあげて、衝撃波を叩き込む技。
元々は侍の服にちなんでテイルズオブベルセリアのシグレ・ランゲツの嵐月流・荒鷲の予定だったのですが、少し変更してこちらになりました。


ライダーきりもみシュート

初代仮面ライダーの仮面ライダー1号のライダーキックに次ぐ得意とする相手に掴みかかり回りながら上昇しつつ投げ飛ばす投げ技で、イカデビルを始めかなりの怪人達を倒した技。
仮面ライダー2号も1度エイドクガーに対して使っている。


テトラリーダー


自然を司る地水火風の四大精霊を連続で呼び出す召喚術。
クラースも研究中の術である。
原典ではマクスウェルは使用しない術であるが、エレメンタルボールという四大精霊のアドミスムコアを呼び出してぶつける技を使うため四大精霊を統轄するマクスウェルならば使えると思いこちらを採用しました。
詠唱は、エレメンタルボールとテイルズオブエクシリアのマクスウェルが使ったエレメンタルメテオを合わせたオリジナルの物。
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