BanG Dreamasters!   作:toku3

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早速のデュエマ回です。

カード名については《》、用語で初めて出てきたものに関しては『』を付けています。



vs赤緑モルトNEXT(前編)

(外道盛人はデュエマをやっている話は事前に聞いてはいたが………まさか相手の方から持ち掛けてくるとはな)

 

『デッキ』と呼ばれる40枚のデュエル・マスターズカードの束を丁寧にシャッフルしながら俺―――高宮 翔(たかみや しょう)はここに至るまでの出来事を思い返していた。

 

 

 

今日、とある人から呼び出しを受けていた俺は盛大に寝坊をした。考えられる原因は夜遅くまでデュエマの大会の動画を見ていたからであろう。

 

そんなわけで、必死に集合場所へ急いでいた俺は途中で俺の行く先と逆方向に走るどこかで見たことあるような女の子とそれを追いかけるおっさんを発見。その光景を呼び出し人に伝えたところ、急遽その子を追いかけるようにとの指示に(その時に外道のことを教えてもらった)

 

何とか見失わずに追いついた俺の目に映った光景は―――――というわけだ。

 

 

 

(暴力沙汰になったらどうしようかと思ったが…デュエマなら問題ない)

 

外道が暴れたりして彼女や俺が怪我をしたら…俺はともかく彼女が怪我をすることだけは避けなければならない。

 

(さて、そろそろ勝負に集中しよう)

 

 

 

無事にデュエマでの勝負に持ち込めたということで思考を相手の『超次元ゾーン』に集中する。

 

『ゾーン』とはカードを置く場所のことで、その中でも超次元ゾーンはゲーム中に出すことの出来る特殊な『クリーチャー』カードなどを置いておく場所だ。初期状態で最大8枚まで(同じ名前のカードは4枚まで)置くことができる。このゾーンから現れるクリーチャーは非常に強力でゲームの展開を大きく揺るがすことが多い。

 

この超次元ゾーンは『公開情報』であり、ゲーム前にお互いに確認する事ができる。既に駆け引きは始まっているというわけだ。

 

(相手の超次元ゾーンは………うげぇ)

 

相手の超次元ゾーンを見て思わず嫌な顔が出てしまう。《爆熱剣(ばくねつけん) バトライ()》に《闘将銀河城(とうしょうぎんがじょう) ハートバーン》…どちらも非常に強力な効果を持つカードだ。特にバトライ刃に関しては一部のカードとの組み合わせが猛威を振るい、使用する際には制限をかけられている程のカードである。

 

「フヒヒィ……僕のカードを見てビビっているのかい?怖いなら降参しても…フヒッ」

 

「誰がするかよ」

 

「ッチ……超次元も用意できないガキが」

 

外道の言う通り、俺は超次元ゾーンにカードを置いていない。超次元を使わないから不利―――というわけでもない。置かないことによって相手にどんなデッキなのかを隠すことが出来るからだ。

 

 

 

 

超次元ゾーンのカードを確認した後、お互いにデッキの上から5枚のカードを裏向きに見ずに『シールドゾーン』に置く。これが自分の身を守る『シールド』だ。これが全て無くなった後にもう一度攻撃を受けると敗北してしまう。その後、デッキの上から更に5枚引き自分の手に持つ。これが『手札』でここからカードを使ってゲームを進めていく。

 

 

 

 

「最終確認だ。おっさんが勝ったら俺はこの場であったことは何も言わずに立ち去ることを約束する。俺が勝ったらその子を返してもらう」

 

「いいだろう………待っててね、彩たん!このクソガキを僕がボッコボコにしてあげるからね!」

 

 

 

 

 

 

「「デュエマ・スタート!!!!!」」

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

 

 

(始まった………よくわからないけど頑張って!)

 

名前の知らない男の子と外道さんのデュエマが始まった。何がなんだかよくわからないけど……あの子が勝ってくれることを祈るしかない。

 

「先行は譲ってあげるよ………フヒヒ」

 

「ああそうかい、そんじゃお言葉に甘えて先行はいただくぞ」

 

男の子の番から先に始まるみたいだ。

 

「先行の1ターン目は山札からカードを引くことは出来ない、そのまま手札から《ダイヤモンド・ソード》を『マナチャージ』」

 

手慣れているのか、カードを1枚置いた後にすぐにそのカードを横に捻る。

 

 

 

 

「そして1マナで《預言者(よげんしゃ)クルト》を『バトルゾーン』に出す!」

 

男の子の手に持ったカードから更にもう1枚のカードが置かれると丸いヒヨコのような生き物が現れた!

 

「か、かわいい………」

 

「『召喚酔い』の為、クルトは『攻撃』できない。これで俺の番は終了だ」

 

 

 

 

「フヒヒヒッヒヒヒヒヒ!!!!!クルトとかwwwwww」

 

外道さんが男の子の場にいるクルトを見て笑い出す。どういうことなの…?

 

「彩たんに教えてあげるよぉ!あいつが出したのは『パワー』がたった500で能力もないただの雑魚『クリーチャー』さぁ!」

 

「そ、そんなぁ………」

 

「そんな雑魚を使っているようじゃ僕のドラゴン達には到底敵わないさぁ!フヒヒィ」

 

「………」

 

男の子は喋らない。秘策があるのか、それとも本当に………?

 

 

 

 

「僕のターンだ!ドロー!《ボルバルザーク・エクス》をマナチャージ!これでターン終了!」

 

外道さんは1枚カードを置いてターンを終える。男の子のようにクリーチャーは出さなかったものの、これで問題ないとどこか余裕そうな顔だ。

 

「俺のターン、マナを『アンタップ』、ドロー。《ミラクル1 ドレミ24》をマナチャージ。そしてクルトで攻撃」

 

男の子の攻撃の宣言と共にクルトが外道さんを攻撃しようと動き出す。

 

 

 

 

「する時に《タイム3 シド》に『革命チェンジ』!」

 

更なる宣言と共に動き出していたクルトの背後から星のような乗り物に乗ったクリーチャー―――シドが現れクルトとバトンタッチをするとクルトは男の子の手に戻りシドが代わりに外道さんに向かう!

 

「クリーチャーが入れ替わった!?」

 

「クリーチャー同士の絆の連携………それが革命チェンジだ!シドでシールドブレイク!」

 

シドの攻撃が目の前まで差し掛かった時、シールドが外道さんの目の前に現れ直撃を防いだ。防いだシールドはそのままカードへと戻り外道さんの手へ。

 

「フヒッ!?………チッ」

 

「これで一歩リードってとこだな。ターン終了」

 

 

 

 

シールドの枚数は外道さんが1枚減り、4枚。男の子の言う通り一歩リードしたと言えるだろう。

 

「い、1枚割っただけで調子に乗るなよガキ!僕のターン!ドローして《熱血龍(ねっけつりゅう) バトクロス・バトル》をマナチャージ!2マナでっ………!」

 

外道さんは勢いよくカードを叩きつけ2枚になったカードを横に捻り何かをしようとするが………

 

「!?!?か、カードが唱えられない!?」

 

どうやら手に持っているカードが使えなくて困惑しているようだ。もしかして………

 

 

 

 

「あのシドってクリーチャーが何かをしてる………?」

 

「ふっ。あの子の方が先に気づくとは、おっさんとは大違いだな」

 

「こ、小僧!な、ななな何をしたぁ!!!!!」

 

「《タイム3 シド》の能力だよ。こいつがバトルゾーンにいる限りおっさんの『呪文』を唱えるコストは2多くなるんだ。大方《メンデルスゾーン》でも唱えようとしたんだろうが……もっと盤面をよく見ることだな」

 

「ぐぬぬぬ………クソガキめぇ……!!!ターンエンドだっ!!!」

 

 

 

 

「す、すごい……!」

 

よくわからないけど、外道さんのやりたいことを読み切って邪魔をしたってことなのかな…?

 

「アンタップアンドドロー!《音精(おんせい) ラフルル》をマナチャージ!2マナで《タイム1 ドレミ》を召喚!出た時の能力で1枚引いてターン終了だ!」

 

「僕のターンっ!!!《無双竜鬼(むそうりゅうき) ミツルギブースト》をチャージして終了だ!!!」

 

「俺のターン、《タイム1 ドレミ》をマナチャージ、3マナで2体目のシドだ」

 

「んがああああああああああああああっっっっっ!!!!!」

 

更に呪文のコストが増え何もできずに外道さんが怒りを露わにする。完全に男の子がこの場を支配していた。

 

「クソガキがあああっ!!!バトクロスをマナチャージしてターンエンドだああああ!!!」

 

 

 

 

「このターンで決めるっ…!ドローっ!」

 

男の子がこれまでにない勢いでカードを引いた。どうやらこのターンで決着を付けるようだ。

 

「クルトをマナチャージ、2マナで《黙示賢者(もくじけんじゃ)ソルハバキ》を召喚!出た時の能力で召喚に使用したマナゾーンのダイヤモンド・ソードと手札の《コアクアンのおつかい》を入れ替える!」

 

神々しい建造物のクリーチャーが現れ男の子の手札のカードが入れ替わる。更に男の子の展開は続くみたいだ。

 

「『シンパシー』能力で自分の場にいる光の3コスト以下のクリーチャー――――シド2体、ソルハバキ、ドレミの4体分コストを軽くして3マナで降臨せよ、《共鳴(きょうめい)精霊龍(せいれいりゅう) サザン・ルネッサンス》!」

 

 

 

 

男の子がカードをかかげた瞬間、空から眩しい光があふれ出す。その光が収まると天使の翼を生やした神々しい龍が場に降り立っていた。

 

「サザンがバトルゾーンに出た時、自分の光の3コスト以下のクリーチャーの数だけドローすることが出来る!よって4枚ドロー!残った1マナでクルトをバトルゾーンに!」

 

これで男の子の場には6体のクリーチャーが並んだ。外道さんのシールドは残り4枚だから…

 

「外道さんに攻撃が届く………?」

 

「まぁだだぁ!!!今出した3体は召喚酔い!このターンには攻撃はできな「それはどうかな?」!?」

 

 

 

 

「ドレミでおっさんのシールドをブレイク!する時に…こいつと革命チェンジだ」

 

革命チェンジ宣言。それによりドレミが戻り新たな別のカードが送り出される。

 

「《ミラクル1 ドレミ24》にチェンジ!」

 

先程戻ったドレミと似たようなクリーチャー―――――ドレミ24が現れた。

 

「ドレミ24はバトルゾーンに出た時に手札から『光文明』か『水文明』のコスト3以下の呪文をただで唱えることが出来る!俺が唱えるのはソルハバキの効果で戻した《ダイヤモンド・ソード》!」

 

ドレミ24は持っているステッキを振ると剣の形をした光が場に降り注ぐ。

 

「これによりこのターン、俺のクリーチャーは召喚酔いに関係なくおっさんを攻撃することが可能!そのままドレミ24でシールドブレイク!」

 

「やった!」

 

「フヒィ!?し、しまっ………」

 

これで男の子の勝ち――――――そう思った瞬間、

 

 

 

 

ドレミ24の攻撃を防いだ外道さんのシールドから稲妻の形に似たアイコンが現れた。

 

 

 

 

「………なぁ~~~んちゃってぇ!!!『(シールド)・トリガー』《爆殺(ばくさつ)!! 覇悪怒楽苦(ハードラック)》超・動!」

 

 

 

 

外道さんがシールドから加えたカードをかざすと同時に、2体のシドとソルハバキの上から戦車が降りかかる。

 

シド達はよけることが出来ず下敷きとなってしまい爆発。バトルゾーンから消えてしまった。

 

「な、なにこれ………!?」

 

「フヒヒィ…S・トリガーを持つカードはシールドから手札に加わるときに、ただで発動させることが出来るのさぁ。そしてハードラックは相手のクリーチャーを、コストの合計が8以下になるよう好きな数選び、破壊するんだよぉ!」

 

ドレミ24の攻撃で外道さんのシールドは3枚になったものの、男の子の場に攻撃ができるクリーチャーは2体になってしまった。

 

「さぁて、どうするんだぁい?サザンには『(ダブル)・ブレイカー』………シールドを2枚ブレイクする能力を持ってるけど僕には届かないねぇwwwwwwフヒッ」

 

このターンにとどめとはいかないが外道さんの残りのシールドは今いるクリーチャー達でも全てブレイクすることは出来るらしい。でも、

 

「……………ターン、エンドだ」

 

男の子はそのまま何もせずにターンを終了してしまった。

 

 

 

 

「フヒヒヒヒヒヒ!!!!!!どうやらあのクソガキは諦めてしまったようだねぇ、彩たぁん」

 

「そ、そんな………」

 

「さぁて面倒くさい雑魚(シド)もいなくなったし、調子に乗ったクソガキは僕がボッコボコにしてあげなきゃねぇ!ドロー!」

 

シド達がいなくなったことで呪文を自由に使えるようになった外道さんの反撃が始まる。

 

「バトクロスをマナチャージっ!まずは3マナで呪文、《スクランブル・チェンジ》!これで次に出す火のドラゴンのコストを5下げるぅ!よって2マナでぇ………」

 

 

 

 

「《超戦龍覇(ちょうせんりゅうは) モルト NEXT 》召・喚!!!!!」

 

 

 

 

膨大な炎が場を渦巻く。その中から炎を引き裂き一つの影が飛び出した。

 

右腕に赤き龍、左腕に青き龍を宿す男――――――モルトNEXT、爆誕。




初デュエル回なのもあって用語が多いこと多いこと…

次回はvs外道決着です!
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