~前回のあらすじ~
ガールズバンドデュエマフェスに出場することになった『Pastel*Palettes』。彼女らにデュエマを教えることになった翔は偶然持ってきていたカップラーメン型の容器に入っていたデッキを使いティーチングデュエマを始める………
「二人とも、準備はいいかな?」
「手札が5枚、シールドを5枚だっけ?………よーし、オッケーだよ、しょーくん!」
「私も、準備ОKだよ!」
丸山さんと氷川さんが向かい合い開始前の準備を終える。
「それじゃあ、改めて説明するけどデュエル・マスターズ…デュエマは並べてある相手のシールドを全て破壊した後に相手に攻撃を決めると勝利となるゲームだ。ゲームの流れはこれから説明するからとりあえず、ゲームを始めようか。掛け声は『デュエマ、スタート』だ」
「よーし、負けないよ、彩ちゃん!」
「こちらこそ、よろしくね、日菜ちゃん!」
「「デュエマ・スタート!!」」
俺と白鷺さん達が見守る中、丸山さんと氷川さんのデュエマが始まった。
「最初は私の番だね!えーっと…」
「『ドロー・ステップ』…デッキの上からカードを1枚引いて手札に加える………なんだけど先攻の最初のターンはこのステップはない」
「ええっ!?そんなぁ…」
「その代わり相手より先に動くことが出来るのでその利点をうまく活用するってところだな」
「うう…次がマナチャージだよね?高宮君、どれを置いたらいいかな?」
丸山さんが手札を見せてくる。今回丸山さんに渡したのは赤…火文明と緑…自然文明のカードを組み合わせたデッキだ。この手札なら………
「そうだな…このカードがいいかな。このカードの出番はまだ先なのと、
「うん、わかったよ!じゃあ、この《メガ・キリキリ・ドラゴン》をマナチャージ!」
「次に『メイン・ステップ』。メインステップはクリーチャーの召喚とかを行うステップなんだけど、今丸山さんのマナは横になっているキリキリドラゴンだけ。使えるマナは0マナだからそのまま『ターン・エンド』」
「次のターンから、だね…ターンエンド!」
「これがデュエマの基本的な流れになる。ここまででわからないこととかはあるかな?」
「質問、いいかしら?もし、デッキのカードがなくなって引けなくなってしまった場合はどうなるの?」
おおう、いきなり『山札切れ』についてか………
「引けなくなったら、というよりデッキのカードがなくなった瞬間そのプレイヤーの敗北。たとえとどめの攻撃をしている途中でもデッキがなくなった時点でそのプレイヤーの負けになる。」
「無くなった瞬間敗北って…結構厳しめなのね………」
「デッキがなくなるのってそう頻繁に起きるものなんですか?」
「相手の山札切れを目標とした戦略やデッキのカードを引くことを主眼に置いたデッキだとそう珍しいことではないかと」
「イクサの兵糧攻め、ですね!本で読んだことがあります!」
「今回の丸山さんと氷川さんのデュエマは山札切れによる決着は恐らくないとは思うがそういった戦略もあるということは覚えておくといいかもしれない」
まぁ、山札切れ…『ライブラリアウト』で勝つのは始めたばかりのみんなにはあまりおすすめはしたくない。安全に勝つという一点としてはとても魅力的ではあるが。
「ねー、あたしの番進めてもいいかなー?」
「あー、ごめん!氷川さんの番だったな」
「それじゃあ、あたしの番いっくよー!ドロー!」
氷川さんが勢いよくカードを引く。
「えーっと…この子がるんっ♪としないかな?《タイム
「………完璧、というかもしかして氷川さんってデュエマやったことある…?」
「やったことないよー?でも彩ちゃんの番を見てたらなんとなくこんな感じかなーって」
流石、天才はどんなモノにも適応出来るもんなのな…
「それじゃあ次は丸山さんのターンだ。まずは横になっているマナを起こす『アンタップ・ステップ』から。このステップで前のターンに使ったマナやクリーチャーを起こす…『アンタップ』することが出来るんだ」
「えーっと、マナをアンタップしてドロー。でいいのかな、高宮君」
「そう、その調子その調子!」
丸山さんも飲み込みが早い。この調子なら次のターンにはティーチングはいらないかもしれないな。
「手札の《イフリート・ハンド》をマナチャージ。これで2マナ使えるから…このクリーチャーが呼び出せる?」
「カードの左上に書かれているのがそのクリーチャーを召喚したり呪文を唱える為に必要な『マナコスト』。そのクリーチャーは2マナ…マナゾーンのカードを2枚横にする…『タップ』することで召喚できるね」
「すみません、質問いいですか?」
「大和さん、質問どうぞ」
「ありがとうございます!マナコストを払えるならどんなクリーチャーでも召喚出来たりするんですか?」
「おっと…説明不足だった。召喚や呪文を唱える条件として召喚や唱える呪文と同じ色のマナを含めたマナコストを払う必要があるんだ。自然文明のマナだけで出せるのは自然文明のクリーチャーや呪文だけ、といった感じだね。多色カードに関してはその含まれている文明分の色マナが必要だよ」
「ということは…例えば彩さんのマナゾーンに置かれている《メガ・キリキリ・ドラゴン》は火と自然文明のカードだから、火と自然のマナを含めて5枚のマナを使えば召喚できるってことですね!」
「その通り!ちなみに1つのマナが持つ文明は最高1色って決められていて、マナゾーンの多色カードはタップする際に生み出すマナの色を決める必要がある。今、丸山さんのマナにあるキリキリドラゴンは火か自然のマナを生み出せるけど使うときにはどっちかの色を選ぶ必要があるんだ」
「なるほど…勉強になります!」
「それじゃあ、続けるね!2マナタップして《
丸山さんのバトルゾーンにクリーチャーが召喚される。いい立ち上がりだ。
「………?」
丸山さんが首をかしげる。あれ、どこかで間違えたか―――?
「高宮君の時みたいにクリーチャーが出てこない………?」
「………あー、そういうことね」
俺が外道のおっさんとやったデュエマが初めて見たデュエマだったようだし勘違いしても仕方ない。
「俺がやった時は【RDS】を使ってたんだ。今回は特に何も使ってないからクリーチャーが出てきたりとかはしない」
「「「「RDS………?」」」」
聞き慣れない単語に首をかしげる4人。唯一大和さんのみ知っていたのか、顔をパッと輝かせる。
「聞いたことがあります!Real Duel System………リアルデュエマシステムはいつでもどこでもダイナミックなデュエマを提供する革命的な技術!と雑誌に載ってましたよ!」
「へぇ~!なんだかすっごく面白そう!それ、今からやろうよ!」
「ま、まぁまぁ!とりあえずこれが終わってからRDSのことは説明するから今はこのデュエマに集中、集中!」
興味津々な氷川さんを落ち着かせ、デュエマを再開させる。
「クリーチャーは召喚したターンは攻撃できないんだよね?」
「そうだね。例外はあるけど基本的は攻撃は出来ないよ」
「それじゃあ、これでターン終了!」
「あたしのターン!アンタップしてドローだよ!《音階の精霊龍 コルティオール》をマナチャージして2マナで《
氷川さんも丸山さんと同様にクリーチャーを召喚してターンを終える。
「私のターン、マナをアンタップしてドロー!」
ドローした後に丸山さんは手札を見て、何かを考え始めた。
「………うん、こっちかな。《
丸山さんが二手目に選んだ手は、目の前の脅威の排除。
「ピアラハートがバトルゾーンに出た時、パワーが1000以下のクリーチャーを1体、破壊する!日菜ちゃんのアクロアイトを破壊するよ!」
「っ!………へぇ~」
氷川さんのアクロアイトが墓地に送られる。アクロアイトもトップギアと同じように光のクリーチャーの召喚コストを減らす効果がある。氷川さんのテンポを遅らせながら自分の展開をスムーズに行う。非常にいい動きだ。
「トップギアでそのまま日菜ちゃんのシールドを攻撃するよ!」
「しょーくん、攻撃されたシールドはどうすればいいの?」
「シールドに攻撃するときはまず、攻撃側がブレイクしたいシールドを選ぶ。今回は1枚ブレイクだから丸山さん、好きなシールドを1枚選んで」
「それじゃあ、一番左のシールドで!」
「氷川さんはそのシールドを手札に加える。S・トリガー…稲妻みたいなアイコンがカードに書かれていたらそのままただで使うことが出来るけど…」
氷川さんが一番左のシールドを確認する。
「…ちぇー、トリガーじゃないね」
「よーし、ターン終了だよ!」
「これでアヤさんが一歩リードですね!」
「でも、シールドがブレイクされたことで日菜ちゃんの手札が増えた…逆転も不可能じゃないわ」
「とりあえず、一通りのルールや動きは教えたからここからはティーチングなしでやってみようか!」
「よーし、このまま押し切っちゃうよ!」
「いやいやぁ、ここから日菜ちゃんがるんっ♪と逆転しちゃうよー!」
さぁ、まだこのデュエマは始まったばかりだ。
スタートデッキ対決、後半に続きます。
※【RDS】…Real Duel System(リアルデュエマシステム)。これを用いることでどんな場所でもクリーチャーやシールドが実体化し、ダイナミックなデュエマを行うことが可能。