ハーレム?いえ、既に詰んでいます   作:ねぎぼうし

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さっき地震がありました。震源は鳥取だそうです。怖いですね。斜めにかまえるです。
県違うのに結構揺れまして。ベッドがガタガタいってました。震源地の大きさが伺えます。

さて、今回は一話の「アイドルはラブホはお断り」の裏話。
裏話の第一弾、なのでBack.1です。
特徴としては、短い、椿くんとイチャイチャしない、第三者視点、ということです。
ぜひ見終わったあと一話を読み返してみて下さい。
千歌ちゃん回は待っててください。なかなかいいあらすじが浮かばなくて。
それではどうぞ。裏話です。


【Back.1】先輩は尾行と恋愛に忙しいそうです

湊斗椿と渡辺曜がショッピングへ行くなか、それを見守る、もとい尾行する影が2つ。

 

「ぬー!私は手繋いでなかったじゃん!」

「千歌は走り回ってたから手をつなげなかったんじゃ……」

「そうだよ!果南ちゃんかしこーい!」

 

この二人である。

サングラスをかけ、バッチリ変装している。近くでみればバレバレだろうが遠目でみればただの不審者である。

物陰から隠れてみているいうのがますます怪しさを引き立てている。

さて、なぜこの二人がここにいるかというと、少し時を遡ることになる───────

 

 

 

 

 

 

「見てみて!これつーくんに選んでもらったんだよ!どうつーくん!?」

「いや選んだの僕ですしどうって……」

「かわいい!?」

「えぇ、可愛いですよ。とても」

「えへへ~」

「「……………」」

 

千歌がデレる。

さすがにチョロすぎではないだろうか?

その傍ら曜が手をしばらくくんでいる。

そのあと思い付いたように

 

「今度は私とデートしよっか!」

「デートぉ?」

 

と、提案する。

不思議な顔をする椿。鈍すぎて流石に殴り飛ばしたくなってくるころだ。

だが慣れているのかいつものことのように曜が続ける。

 

「買い物付き合ってよ」

「それをデートとは……いいですけど。千歌?どうしたんです?」

「なんでもない!」

 

分かりやすすぎる。端からみれば「嫉妬わかりやすっ!?」と声に出してしまうだろう。

なんというかこの四人は……。

神様はここら一帯を手を抜いてつくったのだろうか?

 

「あ、じゃあ千歌、こっちこっち」

 

果南が千歌を招く。

それを見て椿は苦笑い。 

なるほど、耳打ちは基本ろくでもない。首を突っ込まないのは賢明だ。

もう一度言おう。賢明だ。

()()()()()()()()

 

 

「あのさ、千歌?」

「なーに?」

「尾行しない?」

 

ほら、神様の手抜き具合が分かるだろう?

千歌は笑顔で首を縦に振っているし、果南はどこから持ってきたんだと言いたくなるようなサングラスを取り出しているし……。

普通の女子高生はサングラスを常備はしないと私は思うのだが違うのだろうか?

 

「ミッション!曜の動向を監視すると共に、椿の好みを探れ!ってところかな?」

「果南ちゃんかっこいい~!」

「ふっふっふっ!こういうのはまかせて!昔は鞠莉の家の警護を突破したこともあるんだよ!」

「流石果南ちゃん!」

 

……まあ本当は突破したのは果南ではなく鞠莉だったのだが。

サングラスをかけ、千歌に煽てられて天狗になっている鼻を折るのは酷である。

どうにかできる立場ではないがほっといてやろう。

 

 

 

─────さて、そんなこんながあって、

 

「つーくん、よーちゃんとなに話してるんだろ?」

「スマホを取り出して……曜に見せたね」

「……………よーちゃん抱きつこうとした!?」

「あ、でもかわした」

「ほっぺた膨らましてるよーちゃん可愛い~!」

 

こんな状況である。

それから椿は周りを見渡し、

 

「あ、女の人に声をかけたよ」

「ナンパ?でも曜と手を繋いだままだよね?」

 

「あーーーーーーっっっ!!」

 

「~~~!?びっくりした!よーちゃん急に叫んでどうしたんだろ?」

「うーん……ここからじゃ遠すぎて上手く聞こえないね……」

「あっ!でもつーくんも女の人も驚いてるみたいだよ!」

 

そりゃ驚くだろう。なんたって善子なのだから。

まぁそんなことは知るよしもない二人はずっと監視を続ける。

だか改めてこの状況を確認してほしい。

椿と曜の後ろで尾行していた二人はつまり、面向かって喋っている善子の正面になるわけであり……。

 

…?あぁなるほどね……

 

「女の人なにか言ってない?」

「それより椿がさっきから曜に絞められてない?ずっと繋いだ手を押さえてるけど……」

「まっさかー!あれはきっと、彼女自慢だよ!”俺にはこわないい彼女がいるんだぞ”ってね!……それはそれでイヤだけど」

「千歌は恋愛脳だね。うん、そうだよ。流石にこの流れから椿が絞められる理由が分かんないや」

 

 

 

──────さて、この先の展開を知っている読者諸兄よ。

ここからは私は口を挟まない。というか挟めない。

なぜなら勢いが勢いで会話の合間が見つからないからだ。

さぁ、心して大きく息を吸って音読してもらおう。

 

「ん?ん"ん"ん"ん"ん"!?」

「きききききききききキス!?ねぇ果南ちゃん!あれ普通!?」

「と、都会では普通なんじゃないかな!?」

「そうなの!?つーくんも焦ってるけど!?」

「アゴを持ち上げて至近距離って完全にそういうことだよね!?」

「で、でもつーくん全然抵抗してない!?ちょっと行ってくる!」

「待って千歌!もうちょっと様子を……!」

「でも~!」

「あ、離れた……」

「な、なにあの女の人……?」

 

あっけにとられる二人。

 

 

 

 

 

 

 

────少し視点を変えてみよう。

 

降り注ぐ日光をUVカット仕様のサングラスでバッチリ反射する女性。

そのサングラスの先には

 

きききききききききキス!?

 

(やっぱりそういうことね……。この男そんな魅力的なのかしら?)

 

視界の先のあわてふためく知り合い二人と目の前の男を交互に見る。

サングラス越しなので誰にもばれていないだろうが思わずあきれてしまう。

まぁあきれ返ってしまってもしかたない。

知らず知らず自分の先輩は三人揃って色恋沙汰に手を染めているのだ。

しかもその相手は全員一致。

かといって女たらしの気配はなく、自分のほうが年下であるのに敬語口調。

正直苦笑いすら溢せない状況である。

 

そんなことを考えていると目の前の椿が腕の激痛の宣言をし、その奥の先輩二人の動揺が激しくなってきた。

流石にこれ以上は不味いと思い、椿から離れる。

 

 

「……なんてね。応援ありがと♪これからもリトルデーモンでいてほしいけど……」

 

そしてチラリと曜を見て、

 

「それじゃ、可哀想ね」

「可哀…想?なにがですか?」

「それはヨハネの口からは言えないわ。あ、でも」

「でも?」

「曜はもう少し頑張らないと私にとられるかもね♪」

 

そう言って善子は椿の唇に細い指を置き、ウィンクを決め、その場を立ち去った。

そしてこれからどうしようかを一瞬考え、めんどくさいからほっとくという考えを0.1秒で思いつき、0.01秒で捨てた。

そして今自分がすべき適切な判断を考え、華麗にUターンを決めた。

 

 

 

さて、一方こっちは……。

 

「ど、どうするの!?」

「………引き続き尾行を続けよう。千歌、例のモノを」

「はい!あんパンと牛乳ですっ!」

 

あいもかわらず騒がしいことこの上なかった。

普通は善子のほうも尾行するのだろうがこの二人の頭にはそんなことを考える器官が欠如しているようなのでしないという結果となる。

よって、二人を尾行すること数時間─────

 

 

 

 

 

「基本は曜の荷物持ち。これが欲しいの一言もなく、使ったお金は食事代と奢り。好みを明かさないね……」

「まぁつーくん昔から興味があるのは読書ぐらいだから……」

 

最初のワクワク顔はどこへいったのかすごく退屈な表情を浮かべるふたり。

警察や探偵も同じ思いをしているのだ我慢しろと言ってやりたいとこだがそうはいかない。

なぜなら……

 

「あ、果南ちゃんそれ新しい味のヤツ!?一口食べさせて!」

 

それぞれスムージーとお菓子を持っており、それなりに楽しんでいたから。

いくらなんでもエンジョイしすぎだろう。

ちゃっかり期間限定を味わってるんじゃない。

 

「結構買ったけど次はどこにいくんだろ?」

「とういかよーちゃん頑なに手を離さないね。つーくんの右手荷物でいっぱいだよ?」

 

荷物持ちのあるべき姿である。

世の男性諸君ぜひ見習いたまえ。

さて、こちらが呑気な会話をしているが、

 

「尾行されています」

 

とっくにバレていることに気付け。

そりゃあ行く店行く店同じ人がいたら警戒ぐらいするだろう。

スムージーなど買うからである。

 

「ん?あれ?二人は?」

「……いた!逃げてる!」

「追いかけなきゃ!千歌ほら、それ早く飲み込んで!」

「ま、待って~!」

 

逃げる二人、追う二人。

まるで映画やドラマのワンシーンのようだ。

状況が状況でなければ。

 

「よし!この調子だと追い付ける!トレーニングの成果を……」

 

 

 

 

「やめなさい」

 

二人の肩に手が置かれる。

誰の?言うまでもないだろう。

尾行することを知っていてかつ、常識人であるのは一人しかいない。

 

 

 

「尾行はそこまでにしなさい」

「善子ちゃん!?なんでいるの!?」

「善子じゃなくてヨハネ!」

 

さすがに至近距離では分かるらしく、お手本のような驚き方をする千歌。

そして全員サングラスを外す。

まぁサングラスがなにか役割を果たしたのかと聞かれれば善子のUVカットぐらいしかないので特に意味はないのだが。

 

「あなたたちは何をしてるのよ……」

「善子ちゃんこそ!」

「ヨハネ!……見てわからないかしら?尾行の阻止よ」

「ま、まさかよーちゃんに買収……」

「されてないわよ。今日は二人だけにさせておきなさい」

「なんで?」

 

………………面白そうだからだ。

この二人が尾行してるはしてるで面白いのだが善子は恋愛は手出し無用というのが自分のルールである。

本人もしたことはないのだが、そんなに気になるなら自分で惚れさせてみろと。それが善子である。

 

ちなみにだが……三人が話してる間、面白そうな二人は

 

(ラブホォォォォォッ!!)

 

面白いことになっていた。

そんなことは知るよしもない三人は止まって話し続ける。

 

「というか尾行なのにスムージー呑んでるんじゃないわよ」

「いる?」

「いらないわ」

「期間限定だよ?」

「……………頂くわ」

 

果南からスムージーを受け取る。

チューっと1飲みしてから本題へ。

 

「あー、まず千歌。こっちに来なさい」

 

果南から離して耳もとでこっそりと

 

「あなた椿って男好きなの?」

「!?!?!?!?」

 

お手本のような動揺をし、疑いの目で見る。

ふむ、そのようだと察し、次は果南を仕留める。

 

「あなた椿って男好きなの?」

「!?!?!?!?」

 

百点だ。まさかここまで綺麗に予想道理だとは。

もうこれだけ聞ければ満足である。

あとは勝手に色恋すればいい。

 

「さ、二人とも来なさい。尾行はお仕舞い。あとでなにしたか聞きなさい」

 

二人の手を引っ張っていく善子。

先輩はどっちだろうか?

こうして尾行は自然に終了した。

 

善子はこの日ひっそりと決意した。

あの椿というオモチャで楽しんでみようと。

 

 

 

 

 

───後日談であるが。

善子は曜から昨日の内容を聞き出すさい、椿が近くにいなかったため、ひどい誤解をいまなおしている。

はてはて、善子がウソと気付くのはいつの日か………




どうでしたでしょう?こんなのが一話の裏で行われていました。
ぜひ今度一話を読み直してくださいね♪

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それでは今度!
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