いやー、2ヶ月間忙しかったです。
ですが、合間を縫ってやっとこの回が完成!
まぁ忙しいのはこれからが本番ですが。
さて、そんなななかまの事情は置いておいて、今回はとうとう念願のAqoursに椿くんが合います!お楽しみください!
平和な平和な昼下がり。
まだ夏休みは終わらず、先日は果南とテーマパークに行ったことがまた、久しぶりのように感じる日々。
そんなある日、果南に手を引っ張られ、浦の星の前にいる私は。
「いいから椿きて!」
「ででででででも恐れ多くも私などが女子校に足を踏み入れあまつさえ生Aqoursにあうなんててててててて」
「椿!?キャラ壊れてない!?」
そう。ぶっ壊れてました…
「だって果南が言えば!」
「だめだよ。話を作ったのは椿でしょ?」
それはそうなのですが……。
えーと、どこから話しましょうか…。
私が今果南に引っ張られている理由は先日の…果南とテーマパークに行った事にありまして。
ひょんなことからライブの場を設けてもらえる事に。
これ以上ないお話です。果南さんに報告をお願いしたところ、「え、なんで?」と華麗に拒否。
いわく、「椿が貰ったんだから椿が報告するんだよ」だ、そうです。
こういうことは果南はお堅い…。
そんな経緯を思い出していると、もう浦の星の屋上の扉の前。
ここを開けばAqoursがいます。
微かな喋り声がドア越しから聞こえ、その事を実感させされます。
もう心臓バクバクです。
覚悟を決めるまで、数秒かかりましたがこれでも男。
屋上へと続くドアノブをゆっくりと回し、扉を開きます。
ゆっくりと隙間から光が漏れ、かすかに聞こえていた喋り声を阻むものはなくなりより鮮明に聞こえるようになります。
「みんな、おはよう!」
果南が先制攻撃!
いや、これはありがたいです。
なんか知らない男が女学院に入ってきて無言になるとか最悪のパターンですから。
まずはザッと見渡し状況確認。
えっと、花丸さんルビィさん梨子さんダイヤさん鞠莉さん…。
この場は5人ですか。
「あ、果南さん、おはようございま…」
私を見て凍りつく梨子さん。
まーでしょうねといったところ。
正直この反応は考えていましたよ。だって私男ですから。
「隣の人は…」
「椿、自己紹介」
「言われなくてもしますよ。私は子供ですか。
えーと、梨子さんとは初めましてですね、湊斗 椿です。
見たところ私を知ってる人がこの場にいませんね…」
曜とヨハネさんは同じバスだと聞いています。
ならバスが遅れているのでしょうか?
千歌は…まぁ最期らへんに来そうです。
「んん…困ったことになりましたね。知り合いが果南しかいない…」
「椿は私と幼馴染で今日は大事な話があってきたんだけど…そろってないね」
全員で苦笑い。
察するところによれば、千歌は寝坊、2人はバス遅れでしょうか?
「……まぁ、このまま待つのも勿体無いですし、少し私の話をしましょうか」
「あ、椿さん、でしたわね?」
「はい。高校3年生なので、ダイヤさんとは同い年になりますね」
「それで、2人はどこまで…?」
「「え?」」
果南と…どこまで…?
「ダイヤ!そんなんじゃないから!」
「うん?えっと、なんですか?どこまでとは?」
「ダイヤ!ちょっとこっち来て!」
私の質問に答えず連れ去られるダイヤさん。
自然に集まるAqours。
数メートル離れたところで果南とヒソヒソ話。
結構前にも言いましたがヒソヒソ話はロクでもないことなのでツッコミません。
「……え!?そういう関係ではない!?しかし………それで?…なのですか?」
遠くて会話の内容は聞こえませんね。
かろうじてダイヤさんが少し聞こえるぐらい。
ダイヤさんが果南に何か聞いてるのでしょうか?
うん?果南の顔が赤い?
で、私の方を見ました。
なんか変なことでも聞かれ…あ、頷いた。
うーん?なんの話でしょう?
しばらくすると顔真っ赤で帰ってくる果南。
「なるほど。あなた達の関係はわかりましたわ」
「え、えぇ。説明しましたから…」
幼馴染だって。
「そういう事ではなく……。果南さんは本当に不憫ですわね…」
「…?話の全貌が見えてこないのですが」
「そうではなく…。本当に果南さんが可哀想ですわね…」
「す、すいません?」
とりあえず謝っておきます。
何が不憫なのかは分かりませんがダイヤさんの話的に私が原因なので。
それでも私はやってない。なにもしてないはずです。
ダイヤさんとの話が終わった頃、ゆっくりと花丸さんが近づいてきて、
「果南ちゃんの幼馴染ずらね。オラ…じゃなくて、私は国木田花丸ずら」
「いや、ずらってキャラ固定出来ませんよ?それに、もう知っています。その隣で隠れているのが黒澤ルビィさん。そしてそのお姉さんの黒澤ダイヤさん。その奥の子がAqoursの作曲担当の桜内梨子さん。そして浦の星女学院理事長兼スクールアイドル、小原鞠莉さん」
「あら?果南さんからわたくし達のことは聞いて…」
「ますね。聞いてますが…。実はAqoursのファンでして」
苦笑いをしながら答える私。
うーん、本人を前にファン公言するのは少々恥ずかしいですね。
私の言葉に驚いたのか皆さんの顔がみるみるうちに驚きの色に染まっていきます。
意外だったのでしょうか?
そんなにファンと会わないのでしょうか?
この前曜とショッピングしたときも何も変装してなかったですが、意識低すぎではありませんか…?
「ち、ちなみに、推しとかはやっぱりいるんですの?」
「あ、それ聞いちゃうんですか」
興奮して頷くダイヤさん。
果南によると、相当なスクールアイドル好きらしいので、きっとこういうスクールアイドルっぽいことがしたかったのでしょう。
うーん、可愛い。
「えっと、私の推しは」
「あ、待ってください!当てますわ!」
出ました。アイドルファン特有の誰推しか当てるやつ。
やりますやります。
よくやることなのですが…。
その…なんで皆さんそんな自信と困惑が入り混じった表情で…。
まさか…とは思いますが…。
「…ちなみに、もしかして推し私じゃないかなーとか思ってる人」
スッと上がる手。
数えて六。つまりは全員です。
あららー。これ悪いことしてしまいましたね…。
「答えはヨハネさんなんですけど…さすがアイドル。ここで手をあげるんですか…」
答えを言った瞬間、凍りつく空気。
というか…
「ナチュラルに果南手あげてますけど、どういう気持ちなのか教えて頂きたいのですが…」
「だって…幼馴染だし…もしかしたらと思って…」
かーわいい。うん。とても可愛い。
体育座りで落ち込みながら涙目になる果南。
「さて、他の人も弁解があるなら…まぁ一応聞きますけど」
全員果南ほどではありませんが悶絶してますし、一応聞いてあg…
「違うの!だって…!千歌ちゃんが毎日可愛いって言うから…!」
「ま、まるは…あげてないずら…」
「わ、私はスクールアイドルですもの!このぐらい自信がなくては!」
「その…さっきからこっち見てたから…」
うわわわっ!?同時に弁解は聞こえないですって!
私は聖徳大使じゃないですから!
あとルビィさんのほう見てたのではなくて、ヨハネさん探してただけですから!
「にしても意外な人が挙げてますね。まぁ自信がなかったらスクールアイドルは無理なのかもしれませんが」
それに、今回の場合は全員許せる自信です。
可愛いことを自覚するのは悪いことではありません。
問題はソレに見合ってない時であって。
と、言ったら結構顔で判断しがちとか言われるのですが、そうではありませんよと、一応否定しておきます。
さて、そろそろ話し始めて5分が経つ頃、キギッ…という錆びた音が。
「おっはヨーソロー!」
「おはよ…」
「あ、おはようございます」
「ん、おはヨーソ……椿くんっ!?」
「あら?いつぞやの…」
はい、いつぞやの津島善子さん推しです。
というかやっと驚いてくれました。
最初なんて来た途端、関係性を冷静に聞かれたんですよ?
恋人とか勘違いされる前に幼馴染とは言いましたけど。
問題はヨハネさんをどう説明しましょう。
推しであるということは面識ある事の説明になりませんし…。
思考に集中を集め、視界を完全にそっちのけにした瞬間。
グッ、と手を引っ張られる感触が。
即座に誰かに引っ張られているのだと理解はしますが、なにせ視界は一度そっちのけにしました。
反応が遅れて足元がふらつきます。
「おっとと。…なんだ曜ですか。急引っ張らないでくださいよ」
「………!」
ムスッとしながら私の手にギュッとしがみつく曜。
近い近い。
「曜、そんなことしなくても私はとらないわよ…」
「ん?私の腕に何か付いてましたか?」
それで曜はヨハネさんより先にそれを取ろうとして…?
あ、周りの目がなんか変なものを見る目です。
なにか間違えたみた…いっ!?
「うおっとぉ!?びっくりしました、今度は果南ですか…。そんなに僕の腕に何かあるんですか?」
今度は果南が反対の手を引っ張ってきたので一応反応してあげます。
曜ほど大胆に掴んでは来ません。少し照れがある模様。
まぁみなさんがいる前ですからね…。
「…事案ですわね…」
「椿さん…これは…いくらなんでも…」
「えー、私が取り返しのつかない事になってるのは置いておいて、本題よろしいですか?」
「あっ、どうぞ」
一応ダイヤさんが促してくれる。
両手の花はおそらく話しても離れてくれないので無視します。
……そんな構って欲しそうな顔してもダメです。
「それで、ですね。細かい説明は省きますが、Aqoursのライブ場所を作ってきました」
「ほんとですの!?」
「え、えぇ…」
「私と椿が作ったの」
「テーマパークに行って来た際に偶然…」
『テーマパーク!?』
あ、地雷踏み抜いた…。
「それってつまり、デートですか!?」
「違います!」
「違わないよ」
「カナァン!…だァァァ!イタイイタイ!曜!ストップ、ストォォォォップッ!」
「………!だって…」
また腕が!腕がァァァ!
アイドルとしてデートはダメなんでしょうか?
いえ、曜が怒ってるんですから、曜の中ではダメなんでしょう。
んー、コレ前ヨハネさんとの下りでもしましたー!
「ていうかなんで私なんですかー!?私なにも悪いことしてないでしょー!」
『いや、全体的に椿さんが悪い』
全員一致!?
どうしてですか!
「だって、善子さんの前で他の人といちゃついているのですから」
「「へ?」」
善子さんの…前で?
って、ああっ!
「一応言っときますよ!?善子さんは僕の彼女じゃありませんから!」
「あら?でも幼馴染を差し置いて推しと言い切っていたのでてっきりそうなのかと…」
そうだった…!まだ皆さんには善子さんとの関係性を話してませんでした…!
「善子さんは前に、曜と2人でショッピングしたときに、」
『2人でショッピング!?』
ん"ん"ん"ん"!地雷再びっ!
そしてこの流れは…!
「それってデート…」
「ちがががががが!果南痛い!曜は緩くなったけど果南が強くなった!ああっ!もげる!手がもげます!」
これじゃあいつまでたっても進まないんですけどー!?
─── ─── ── ─
なんとか皆さんを説得するとに数分かかり、私の腕も再起不能一歩前まで来たところ。
全く大変でしたよ。
会話のたびに地雷は踏まないよう話しに行くのですが、両手の花が地雷を踏みに行くんですよ。
例えば、果南の話をしてるときは、曜が
「そうそう、ラブホテル街へ逃げ込んでさー、入りそうになったよねー」
で、曜の話を否定すれば今度は果南が、
「私は椿と同じ布団で寝たなー。ハグしながら寝たんだっけ?」
2人とも私に恨みでもあるんですか!?
先先代まで呪われそうな攻撃だったんですが!?
と、そんなこんなで説明をしていたため、Aqoursの皆さんのなかでは私はクズ男に…。
あぁ…視線が痛い…!
そんな中、話を切り出してくれたのはダイヤさん。
「なんにせよ…。ステージを使わせて頂くのはありがたい話ですわ」
「役に立ててなによりです」
「ですが!」
「ん?」
ですが?
「それは、私はお断りさせて頂きます」
「え?」
「ワッツ!?ダイヤ?どうして!?」
「だってそれは、椿がとって来たステージでしょう?なら、演劇部の椿さんのステージで使うべきですわ」
まぁ…私も演劇部として使いたい一面はありますが…。
「それに、椿さんはファンです。マネージャーでも、プロデューサーでもありません。私達がスクールアイドルを名乗る以上そこには超えてはならない壁があるのは確かですわ」
「………なるほど。ダイヤさんの言い分はもっともです。今回は飲みましょう」
「すいません。善意で作ってくれたのはありがたいのですが…」
「いえ、大丈夫です」
さすが三年生。しっかりしています。
かくいう私も三年生ですが、やはり彼女にはあらゆる面で劣りますね。
女性に諭されるとは、男としてもまだまだのようです。
「……あっ、そうだ!つばっきーのお礼に、」
「つばっきー?」
「そこの青春少年の事デース!」
お、おう…。
そんなポケモンみないな感じで私の事呼ぶんですね。
「で、私のお礼に?」
「みんなでカラオケに行きまっショー!」
『カラオケ!?』
ポカーンとする皆さん。
しばらく沈黙が続きますが、それを破ったのは果南と曜でした。
「あー…それは…」
「やめといた方がいいかも…」
「…??なぜです?名案だとは思いますが…」
……私も…反対派です。
理由?それは…その…。
「…椿、なに歌える?」
「……皆さんが知っている曲なら未熟DREAMERとか…ですかね?」
「歌って」
「え、マジですか?目の前にご本家様がいますが…」
「いいから」
果南には言われては…仕方がありません。
はぁ…マジですかぁ…。
あんまり気は進まないんですけど…
「スゥッー!」
「どぉー→んなみ↑ぃーら↓いか→はー!」
『☆%#¥$€〒々〆○*!?!?』
「だれぇー↓もまー↑だしぃー↓らなぁーい!で→もー!」
「すとぉぉぉぉぉっぷ!ストップストップ!」
「たのー!しくしたぃ…」
止められました…。
皆さんが耳を押さえ壮絶な顔をしてるなか、
「ね!?みんな分かったでしょ!?こういう事だよ!」
「果南!?音痴を間接的に"こういう事"でなじるのやめてくださいよぉ!」
「一応聞くけど…カラオケ行く?」
『結構です!』
満場一致ぃ!?
と、理不尽なイジメを受けているなか、後ろからバタン!という音が!
鉄製のモノが勢いよくモノにぶつかる音。
わかりやすく言えば…
「遅れてごめーん!で、聞き覚えのある、いまの音痴は…」
「千歌、おはようございます」
「あっ、つーくん!やっぱりいたんだー!」
扉開く音、でしょうか。
「はぁ…もういいですよ音痴は…いろいろ言われ慣れましたし…」
「まぁ…その、歌の音程はお亡くなりになってるわけだけど…どれだけ酷いわけ?」
ヨハネさんが片耳を塞ぎ、顔を歪めながら問いてきます。
そんなに悪影響は長時間持ちませんって。私の歌声は超音波ですか。
「どれだけ酷い、ね…。皆ちょっと音楽室来てみて」
曜さんも顔を引きつらせながら答えます。
というか音楽室とか行くんですか?嫌なんですけど。
あの場所は先生という名の鬼が無理やり歌わせる場所です!
よし、逃げましょう!役目は果たしました!
「あっ、あぁー!首!首引っ張らないでください果南!あぁー!ドナドナドナドナドーナー!」
「…椿さんって…」
「あの3人の尻に敷かれてマァスネェ…」
「非力ずら」
「うゆ!」
なんか向こうから非力とか聞こえたんですけどぉぉぉぉ
─── ─── ── ─
「はい、とーちゃく」
「うっ…この場所は嫌です…。もう二度と来たくありませんでした」
「椿先輩って一応学生ですよね…」
「そうですよ…でも選択科目で美術取ってるから音楽しないんだよ…。
……!?待って梨子さん!?いま私のことなんて!?」
「え、椿先輩…ですか?」
「…別に同学校ではないなら先輩はいいんですけど…」
「ま、まぁ…果南ちゃんのお友達ですし…同年代ですよね?なら先輩かなぁと」
「…まぁこんなに可愛い子に先輩って言ってもらえるなら全然いんですけど…」
「かわっ…!?」
「はいつーくん!梨子ちゃんを口説かない!」
口説いてるつもりは無かったんですが…。
「そんなに言って欲しいならわたしが言おうか?椿先輩♪」
「で、何しに来たんですか?」
「ガン無視!?」
千歌の茶番は知ったこっちゃありません。
「あっはは…えっと、椿くん後ろ向いて」
「は、はい…」
曜さんに言われるがまま後ろを向きます。すると後ろからギシ…という音が。
ピアノの椅子に座った音ですね。
正面にはAqoursの皆さんが。
「これ、結構昔に椿くんにやった実験なんだけど…」
【ポローン(ミ)♪ポローン(ファ)♪ポローン(ソ)♪】
「椿くん、誰が1番高い音だった?」
「………真ん中?」
『え"?』
「はい椿くん、【ポローン(ド)♪】この音だして。アー♪」
「アー(ミ)♪」
『………』
無言で合掌し始める皆さん。
音程がお亡くなりだそうです。
いやそんなに酷いはずは…!
「椿くんはね、三度以下の差なら全部同じ音に聞こえるの」
「ドとレとミは同じ音に聞こえます…黒鍵を合わせたらさらに酷いです…」
『えぇ…』
どんだけ引いてるんですか。
流石の私もメンタル死にますよ。
トン…と肩に手を置かれ、
「先輩…ちょっと特別練習しましょう…。こんな人にうちの部の3人は任せられません…」
「梨子さぁん!?私あの3人を任されるつもりはないんですが!?保護者でも恋人でもないのに!」
「はいはい」
「梨子さん許してください!もう音楽室で歌いたくないんですゥ!」
こうして、私は梨子さんの特別レッスンを1人、別部屋に拉致され、行いました。
彼女いわく、「人前は鼻歌さえも覚悟してください」だそうです。
私の声を聞き続け、あまりにも険しい顔が般若のような顔だったので目をそらしたらそれはそれで凄い怒られました。
私の方が先輩なのに…!
今日で私の株が急下降する、散々で、ステキな1日でした。
Aqoursの皆出てこれましたね。
ですが次回からまた一人一人回します。
つまり、千歌、果南、曜のどれかのかいです。
お待ちください!
2ヶ月投稿なくても、疾走はしてませんからね!
お気に入り登録!お願いします!