モンハン世界で狩猟ツアー【完結】   作:糸遊

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クルルナさん視点のお話です。

なんでトマトのハンターにしたのか自分でも謎です。

それではどうぞ。




第18話 私とトマトのハンターさん

私達は、『英雄』と呼ばれたパーティでした。

 

 

リーダーであるレイリスが決めた方針で、

 

決して無茶な狩猟はしない。自分達の力を過信せず、着実に力を積み重ねて、着実に実績を残していく。

 

そんなやり方をしているうちに、いつのまにかそこそこ名の知れたパーティになっていました。

 

もちろん、クエスト失敗が全くなかったなんてことはありません。

ですが私達は才能に恵まれたのか、そこで立ち止まってしまうなんてことは一切ありませんでした。

 

いつだったかしら…、恐らく風を纏う古龍を撃退した時だったと思います。

 

私達は一流のパーティと呼ばれ始めました。

 

ですけど、私達はそれで慢心したりはしなかった。

 

自分達の力を過信しない。 まだまだ上を目指せる。

 

私達は志を1つにして努力を続けました。

 

 

そして…

 

ドンドルマの街に迫り来る超大型の古龍を倒し……

 

 

私達はとうとう、『英雄』と呼ばれ始めたのでしたね。

 

 

もちろんその高みに辿り着けた時は、みんなで喜びました。

そして、それでも私達は腕を磨き続けようと思っていました。

 

 

 

 

 

ですが…

 

 

 

 

その後、ギルドからの通達があり、私達は離れ離れになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「貴女があの『英雄』の一員ですか!私はこのポッケ村でクエスト管理をしているシャーリーと言います!これからよろしくね!」

 

 

「クルルナと申します。よろしくお願いしますね。」

 

 

 

 

私が配属になった場所は、雪山の麓に抱かれた村でした。

 

 

なんで私だけこんな辺境に……。

他のみんなは穏やかな丘陵地帯や温泉が有名な村だというのに……。

 

ともかく、こんな感じで私の1人きりでのハンター生活は始まりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はいっ!ウルクススの狩猟お疲れ様でした!

流石、あのパーティの一員なだけあるわね〜。

これくらいのクエストならお手の物だもの!」

 

 

1人になってから、私は頑張りました。

 

下手な結果を出してしまうとあのパーティの面汚しになってしまう…。

 

死に物狂いで頑張っていたと思います。

 

 

 

 

 

ですが…

 

ちょっとだけ不安なことがありました…。

 

 

 

村の人達がなぜか私を避けているような気がするのです…。

 

 

 

向こうから話しかけてくれることなんてまずなく、こちらから話しかけてもなぜか怯えたように応対する…。

 

 

私の中で、小さな不安の芽ができました…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かつて、パーティを組んでいたときにとある出来事がありました。

 

 

 

 

 

「ハッ、何が一流のパーティだ。 女は女らしくすっこんで給仕でもやってればいいんだよ!

お前らの成績だって本当のもんか知れたもんじゃねえ。

ギルドのお偉い方に体でも抱かせてやってんじゃねえのか、あぁ?」

 

 

 

私達ほどではありませんが、それなりの実力を持ったパーティの1人からそんなことを言われてしまったのです。

 

私達のパーティの短気なあの2人はその言葉にブチギレて、その男に殴りかかりました。

 

すぐさまレイリスと副リーダー、向こうのパーティのリーダーが止めに入りましたが乱闘はどんどんエスカレートして、あのギルドナイトが出張る事態となりました。

 

 

ともかく、危険な職業であるハンターという分野で私達のような女性だけで構成されたパーティというのは極めて異端です。

 

そして、そんなパーティのことをよく思わない人だってもちろんいるのです。

 

 

今までは、みんなと一緒だったから平気だった。

 

だけど、今の私は1人です。

 

村の皆さんから異質な物を見るような目をされてるんじゃないか…?

 

そう思い始めると、私の中の不安はどんどん大きくなっていきました。

 

 

 

 

ですが…、そんな中でもクエストは届きます。

 

 

 

ここでやめたら…、ここで失敗してしまったら…、

あのパーティの名前に泥を塗ってしまう…。

 

 

何としても成功させないと…。

 

襲い来る不安で体も心もボロボロになっていた私は、それでもクエストを受けました。

 

 

だけど…、そのクエストで私は3回力尽き、

 

クエスト失敗をしてしまったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫よ?大陸にその名を轟かせるようなハンターだって何回も失敗してその栄誉を掴んだんだから!誰にだってそんな時もあるわ!

最近の貴女は相当疲れた顔をしていたし…、しばらく休養を取ってみたらどう?」

 

 

「ありがとう、シャーリー……。」

 

 

休養もいいかも知れないですね…。

 

でも…、体の疲れは取れても心の疲れをどうにかしなきゃならないんです…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はしばらく休養をとることにしました。

 

ですが、それでも心は疲れたままでした。

 

どうしても、村の皆さんが私のことを異質な物を見るような目で見ているように思ってしまうんです。

 

体の疲れは癒せても、心の疲れはどうすればいいのか…。

 

解決策は見えてきませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日、人に会うのが嫌になって村の外れで過ごしていた時のことでした。

 

 

 

 

 

 

「おやおや、こんなところに人がいるとは珍しい。 『英雄』の一員がこんなところでそんな顔をしてどうしたんさね。」

 

 

 

誰かから急に声をかけられそちらの方を見てみると、そこにいたのはポッケ村の村長さんでした。

 

 

「ふむ…、何か悩んでるみたいだね…。どれ、このオババに話してごらんなさい。なに、不安がることはない。これでも人に自慢できるくらいの時間は生きているんだ。人の相談にのることなんて得意中の得意さ。」

 

 

 

村長さんがそう言ってくれたので、私は胸の中の悩みや不安を打ち明けました。

 

すると…、

 

 

「ハッハッハ。そんなことだったのかい。

『英雄』と呼ばれるハンター殿でもそんな些細なことでここまで落ち込むんだねぇ…。」

 

 

ひ、人の相談を聞いて笑うとは…。

ちょっと失礼じゃないんでしょうか…?

 

 

「いや、そう気を悪くしないでくれ。

 

最近、村の皆からよく相談を受けるんだがね…。 いったいどんな内容だと思う?

 

『村長さん!聞いてください!新しく来てくれたハンターさんがなんだか近寄りがたい雰囲気を放っているんですよ…! 元気ドリンコの差し入れでもどうかと思って話しかけようとしたんですが、すごい形相で睨まれてしまって…。

何か悩みがありそうなんですが話しかける隙なんてありゃしません!今度村長さんから何か聞いてみてください!』

 

だそうだ…。

 

いやいや愉快、蓋を開けてみればただの勘違いだったわけだの。」

 

 

えっ…。ただの勘違いだったんですか…?

 

 

「ああ、そうさ。

 

それに…、ヌシは変なところで弱気だねぇ。

 

もっと自信を持った方がいいんじゃないか?

ヌシは仮にも『英雄』と呼ばれたパーティの一員なんだ。

 

かつて、この村にも専属のハンターがいたことがあってね…。

あの『白き神』を単騎で倒してのけるほどの剛の者だったよ。

 

その後、そのハンターは周りのものから賞賛の言葉を雨のように浴びたけど…、

私の目から見るとそのものは周りから讃えられるだけの努力はしていた。

 

そう、周りから讃えられる者というのはそれだけの並大抵ではない努力をしてきているものさ。

 

そして、このオババの目からみてもヌシは相当な努力をしてその高みに辿り着いたと見える。

観察眼にはちょっとだけ自信があるのでね…。

 

ともかく、もっと自分に自信を持ってもいいんじゃないかい?」

 

 

そうか…、そうですよね…。

 

あれだけ頑張ってきたんですから。

 

モンスターの行動を覚える…、武器を使うときのクセや工夫…、アイテムの効果的な使い方…。

 

私は…、いや、私達はあれだけの努力をしていました。

 

そんな私達が自分達を『英雄』と誇るのはおこがましいでしょうか?

 

…決してそんなことはありませんね。

 

なんだ、こんな簡単なことだったんですか。

 

 

「うん…。いい顔をするようになったね。

 

じゃあ、このオババから1つだけ助言を出すことにするさ。

 

かつてのこの村専属のハンターもそうだったが…、人ってのは1人だと思った以上に力を出せないものだよ…。

 

だが…、そんな時はこの村を…、この村にいる皆を頼ってほしい。

 

このオババが保証するよ。この村の皆はきっと、ヌシが助けを求めている時に助けの手を差し伸べてくれるさ。」

 

 

あぁ…、なんだか胸の奥の不安が拭い去られていくような…、そんな感覚がしました。

 

 

「うん、なんだか吹っ切れたようさね…。

 

それじゃあこのオババ直々に、ヌシに依頼をするよ。

 

明日から、是非村人の皆と積極的に関わっていってほしい…。

 

勿論、引き受けてくれるね?」

 

 

えぇ…、勿論です。

 

 

私は満面の笑みで、その依頼を引き受けました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから…、ポッケ村での生活は一変しました。

 

村の皆さんは私と打ち解けて、仲良くおしゃべりなんかをしてくれるようになりました。

 

毎日が楽しい。

 

あのときの自分が嘘のように、クエストでもいい動きができるようになりました。

 

 

 

みんな…、元気にしてるかな…?

 

私は村の皆さんのおかげで、充実したハンター生活を送れてます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ…?レイリスが男性のハンターとペアでクエストに…?」

 

 

「どうもそうみたいなのよ…。なんかベッキーがその2人を応援してるみたいでね…。

ベッキーったら変な事をレイリスさんに吹き込んでないかしら…、彼女ったらモンスターの真似すれば何でも上手くいくと思い込むからねぇ。

『イビルジョーみたいにすれば完璧よ!』とか言ってた日にはその彼が危ないわ。

そのハンターさんはよく迷子になっちゃうハンターと呼ばれてるらしいし、フラフラしているところを一気に喰われたり…って

クルルナ聞いてる…?」

 

 

レ、レイリスに先を越されるとは…、

 

副リーダーはまぁ、出来た人なので先を越されてもしょうがない…なんて思ってましたが

レイリスにも負けるのはちょっと癪ですね…。

 

 

「ねぇ、シャーリー…。 私もその迷子のハンターさんに会ってみたいです…!

なんとか出来ないですかね…?」

 

私のその言葉を聞くと、シャーリーはニヤリと笑い、

 

「任せなさい…!これでもG級クエストを管理できる立場にいるんだから、多少飛行船のダイヤを弄るくらいどうってことないわ…!その迷子のハンターさんも他の拠点に興味が湧いてきてるみたいだし、絶対に何とかしてみせる!」

 

 

よし、何とかなりそうです…!

レイリス…、貴女にだけは先を越されはしませんよ…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クルルナ久しぶり〜!元気にしてた?」

 

「久しぶりですねレイリス!私は元気でしたよ?村の人がよくしてくれたので、しっかり頑張れてます。」

 

「それは良かった!じゃあ、いきなり帰ってきたところで悪いんだけど…私達2人だけでいけるようなクエスt

「あぁ!そういえば、最近レイリスとペアを組んでいるハンターさんもこの村を訪れているみたいですね!私、是非一度お会いになってみたいんですがいいですよね?」

 

「あ、え〜っと… 彼はなんだか飛行船に慣れてなかったみたいで疲れてるみたいだk

「お会いになってみたいんですがいいですよね。」

 

「は、はい…、今から連れて行きますね…。」

 

 

よしよし…、いい感じです!

レイリスに主導権を握らせないようにしないと…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

噂の迷子のハンターさんは、村の外れでオトモさん達とびっくりするほど大きな雪だるまを作っていました。

 

あ、あんな事をオトモアイルーさんは出来るんですね…。 正直今まで侮っていたかもしれません…。

 

さてさて、挨拶に行きましょうか。

 

 

「初めまして。クルルナと申します。レイリスから噂は聞いていますよ?なんでもすごいハンターらしいじゃないですか?

これからよろしくお願いしますね?」

 

 

「いえいえ、こちらこそ。これからよろしくお願いします。」

 

 

なかなか私のタイプですね…。ますますレイリスに負けたくありません…!

 

これからどんどんアプローチしていかなければ…!

 

 

 

 

「今日は皆さんをこの村へ招くことができたことを祝って宴会でもどうかと思ってるのですが… 迷子さんやオトモさん達はどうでしょうか?」

 

 

とりあえず予定通り、用意していた宴会に誘ってみます。

 

 

「ええ、喜んで。 よろしくお願いします。」

 

 

あぁ、よかった。この宴会で好きなものなんかを聞き出せます…。

 

こうして徐々に彼のことを研究していかないと…、

常に乙女の戦いは続いているのです…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宴会はいい感じに進めることが出来ました。

 

彼も出された料理は美味しそうに食べてくれました。

 

これは間違いなく好感度アップですね…!

 

 

 

 

 

「すいません。トマト食べたくなったんですけど頼めますかね…?」

 

「えっ?トマトですか? え…えぇ、今持って来させますね。」

 

 

 

ト、トマトが好物とは…全く予想の範囲に入ってませんでした…。

 

やはり、一筋縄ではいかないのですね…。

 

燃えてきました…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、次の作戦決行の日が訪れました…!

 

今日は大胆な作戦に打って出ます…!

 

 

彼にはオススメスポットとして、温泉施設を教えておきました…!

 

 

これで彼は温泉施設へ向かい、混浴で私とバッタリ!という展開になるはず…。

 

 

私はこっそり彼の後をつけていきました…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて…、温泉施設に来たのはいいんですが…。

 

彼は混浴ではなく、男湯の方へと進んでいきました…。

 

あぁ、もう…、なんでそこで下心を溢れさせて混浴へ進んでくれないのですか…!

 

しょうがないのでプランBです。

 

私は施設の管理人さんに尋ねて、今は彼以外のお客さんが来ていないことを知ると、男湯と混浴の看板を入れ替え、女湯の看板に修繕中の文字を書き足しました…。

 

これで完璧です…!

 

さて、あとは………

 

私が混浴へ突入するのみです……!

 

 

 

だ、大丈夫よクルルナ。あ…貴女ならできる!

 

 

 

恥ずかしさを堪えて、私は混浴へと突入しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は露天風呂でユクモラムネを飲んでいたみたいです。

 

タオル1枚だけで体を隠した私を見ると、ユクモラムネを盛大に吹き出しました。

 

 

「ななな…なんでクルルナさんが…お、男湯にいるんですか…?」

 

 

…………それは私が仕組んだからです。

 

 

 

「あら?男湯?ここは混浴の看板がたっていましたけれど…。

フフッ、迷子さんったらちょっと抜けてる面もあるんですね。

ともかく、私と迷子さんが一緒に入ってもここは混浴なので何も問題ありませんよ? それじゃあ失礼しますね?」

 

 

そういって、私は彼に近づきました。

 

は、恥ずかしさで爆発しそうです……。

 

頑張れクルルナ!貴女ならできる!

 

 

 

「ハハハ… あっ、そ、それじゃあ俺はもう上がりますね!

クルルナさんの邪魔になると思うのd

「いえいえ、そんなことはありませんよ?ぜひ一緒におしゃべりしましょうよ!ね?それがいいですよきっと!それじゃあ私、飲み物買ってきますね!」

 

 

逃がしませんよ? 私はここで好感度をアップさせないといけないのです…!

 

 

 

 

「正直あの宴会の時、トマトなんて頼まれるとは思ってませんでしたよ。もっとこう…肉!とかくるものだと思ってました。

フフッ、トマトが大好きなんて珍しいですね。これからトマトのハンターさんと呼ばせてもらおうかしら。」

 

 

「迷子よりはマシだけどそれもどうかと…、まともなのはないんですか…?」

 

 

なんだかんだで緊張もほぐれ、いい雰囲気で会話ができています。

 

 

好きな女性のタイプや、好物なんかも聞き出そうとしましたがはぐらかされてしまいますね…。

 

でも、慌ててるトマトさんを見るのもなんだか楽しいです。

 

 

「うふふ、なんだかこうしてのんびりおしゃべりも久しぶりで楽しいですね。レイリスもそうだったらしいですけど、私レベルのハンターとなるとなかなかいなくて…。 一緒のレベルの仲間がいるのはこんなに楽しいものだったんですね!」

 

 

さて…、そろそろ時間ですね。

 

 

「さて、そろそろ来るはずなんですけどね…。」

 

 

トマトさんは私の言葉をきいて首をかしげました。

 

 

私は露天風呂の入り口に目をやってみました…。

 

すると…、やっぱりいましたね。

 

 

 

「なっ…なんで迷子君が… 」

 

 

 

フフッ、こうしてレイリスには動揺してもらいます…!

彼女は昔からこういった不測の事態には弱いですからね…!

 

 

 

「あ、あなたたち、いつの間にそんな関係に…

クルルナあんたまさか…私を差し置いて迷子君に近づいて何かしてないでしょうね……!?」

 

「いえいえ、私は偶然ここでトマトさんと一緒になっただけですよ?

トマトさんったら男湯と混浴を間違えたそうで…なかなかお茶目な一面もあるんですね。なんだか可愛いです。」

 

 

仲の良さをアピールして彼女をさらに慌てさせます。

 

 

 

「迷子君が看板を見間違え…?あ、あんたまさか…看板を入れ替えて……!?

それに、女湯が修繕中になってたのもこの場面を私に見せつけるため……!?」

 

 

「さあ?なんのことやら。ともかく、私とトマトさんは仲良くおしゃべりしていただけですよ?」

 

 

実際雰囲気はいい感じでしたからね…!

 

 

 

「ふ、2人ともいったん落ち着いt

「本当でしょうね!?なんだかきな臭いわ……!

迷子君!本当にクルルナに何もされなかった!?私には本当のことを言って!」

 

 

「本当ですよ?ねぇ、トマトさん?楽しくおしゃべりしていただけですよね?」

 

 

「あ、新しい呼び名まで……、迷子君、本当に!?変な所とか触られたりしてない!?」

 

 

な、なんてハレンチな…!?わ、私がトマトさんの体を触るなんて想像をさせないでください…!

 

 

「トマトさん?そうですよね?」

 

「迷子君!どうなの!?」

ついつい慌てて、トマトさんにすごい剣幕で言いよってしまいました…。

 

耐えきれなくなったのか、トマトさんは逃げ出していきましたね…。

 

 

にしても…。これは少々困りました…。トマトさんが予想以上のヘタレです…。

 

 

これは…、止むを得ませんかね?

 

 

 

 

 

 

 

 

「レイリス、聞きたいことがあります。

 

貴女、彼のことが好きですね?」

 

 

「ななななな、何を言ってるのさ!?

そもそも私と彼じゃ全然釣り合わな…

「好きなんですね?」

 

「うぅ…、そ、そうです…。」

 

 

うん、その答えが聞けてよかった。

 

 

「レイリス…、実は私も彼のことが好きなんです…!

でも彼は1人しかいない……。

 

ここは2人で協力して彼を攻略しませんか!?」

 

 

「………ふぇ?」

 

 

私はレイリスに、考えている数々の作戦を話しました。

 

 

すると、レイリスもその気になってくれたようです。

 

 

「確かに彼は私1人だとどうにもならなさそうだもんなぁ…。

一緒に頑張ろうね!クルルナ!」

 

 

「えぇ、レイリス…!私とレイリスが一緒ならどんな相手でも攻略できますよ!」

 

 

 

 

露天風呂で、エルトライト鉱石よりも硬い同盟が結ばれた瞬間でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、同盟を組んで最初の作戦です。

 

簡単に言うと寝込みを襲って体を拘束し、

動けないトマトさんに私達が…………

 

 

まぁ……、そういう作戦ですね。

 

 

 

 

早速実行に移ります。

 

村の小道具屋さんから教わった、鍵開けの方法を使ってトマトさんの家の鍵を開けました。

 

レイリスが口をあんぐり開けていましたが、気にしてはいけません。

恋愛成就には多少危ない橋も渡らないといけないのです。

 

 

静かにトマトさんの家の中を進んでいきます。

 

「あたっ…、あっ…、ヤバッ……!」

 

 

レイリスがつまづき、本棚に激突。

本が何冊か床に散らばってしまいました…!

 

 

マズイ…!ここで起きられては、私達は犯罪者のレッテルを貼られてしまう…!

 

 

頼むから起きないで……!

 

 

 

あぁ、大丈夫そうです。よかった…。

 

 

 

 

 

さて、それでは最後の仕上げです。

 

 

このロープでトマトさんが抵抗できないように縛り上げ、その後は私達2人でトマトさんと愛の契約を結ぶ………!

 

 

あぁ、なんてハッピーな展開なんでしょう!

 

 

それではトマトさん、大人しくお縄にかかって………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………急にトマトさんが起き上がりました。

 

 

 

 

「「お、おはようございます……。」」

 

 

 

「えっ……?あっ……、お、おはようございます……。」

 

 

………反射的に挨拶をしてしまいましたがこれは大変マズイですね。

 

このままだと、私達は英雄から変質者へと早変わりです。

 

なにか言い訳をしないと…!

 

 

「えー…っと、

ふ、2人とも俺の部屋で一体何を…? そんな物まで持って一体どうしたんですか…?」

 

 

「あっ、あ〜…、う…、え、えっとね〜…、

コ、コレニハフカイジジョウガアリマシテ〜…。」

 

 

レイリス……、頑張って時間を稼いで…!

 

 

………………閃きました!

 

 

 

 

 

「まさかとは思いますけど…。 2人ともそのロープを使って俺に何かしようとしてたんじya

「トマトさん!私達が来る前に何か違和感とか不自然なことはありませんでしたか!?」

 

 

「言われて気づいたんですけど…、なんか本棚が荒れてますね…。」

 

 

「ああ…、なんてこと…! いいですかトマトさん?

私は先程、今日はどんなクエストが依頼されているかを確認するために集会所で過ごしていたんです…。

するとそこへレイリスが訝しげにやってきました…。

様子がおかしいので、何かあったのかと聞くと…

『迷子君の家の前でなんだか怪しいヤツがウロウロしてた。』

なんて言うではありませんか!

レイリスと私は、この後どうするべきか相談を始めました…。」

 

 

我ながら全く不自然な点がない、完璧な言い訳です…!

 

 

「えっ…?私達そんなこと全然やってな…

「相談を始めたのです。いいですね?

そして、泥棒かもしれないという結論に達しました。トマトさんは凄腕のハンターですから家にだって沢山の高価な素材を蓄えているはず…。 そう考えてトマトさんの家を狙ったのでしょう…!」

 

 

レイリスは余計なことを言わないでください…!

 

 

 

「そして…二人でトマトさんの家を訪れたところ…、家の鍵は綺麗に開けられていました。戸締りのしっかりしているトマトさんがこの日に限って鍵をかけ忘れるなどまずありえません。

これは大変なことになった…!

そう思い、私達は止むを得ずトマトさんの家に入らせてもらった次第です…。そしてさっきの状況になったと、そういうわけですね。」

 

 

いい感じです…!トマトさんも信じてるみたい…。

 

「ともかく、家の中が無事か捜索しましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとか最悪の事態は回避できましたが、トマトさんは今まで出会ったどんなモンスターよりも強い相手ですね……。

 

だけど、私とレイリスは諦めません…!

 

 

いつか必ずトマトさんをゲットしてみせます…!

 

 

 

 




今まで、直接次話投稿スペースに書き込んでましたが、今回初めて文が途中まで書いていたものが吹っ飛んでしまうアクシデントに見舞われ、メモ帳に書くことにしました…。


はい、クルルナさん視点でした。
相変わらず、他人視点は長くなってしまいます。
キャラがブレッブレな気がします…、後半なんてモンハン要素全然ないし…。


今回、レイリスさんたちのパーティの形態が出ましたが、メンバーは合計で5人います。
ですが、モンハン世界で5という数字は忌み嫌われている数字なので、英雄達のパーティが5人パーティで出撃したことはないです。



今回も一応クルルナさんのフルネームを置いておきます。

クルルナさんのフルネームは 【クルルナ・ヒード】といいます。

ちなみに名前には由来があります。興味がある人は考えてみてください。


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