モンハン世界で狩猟ツアー【完結】   作:糸遊

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評価バーに色がついてる夢を見ました。

起きたら真っ白でした。

滑稽ですね。

それでは本編どうぞ。





第27話 飢え渇き生態を蹂躙す

 

 

 

 

「お兄ってマゾ気質あるよね。」

 

 

 

昔、妹からそんなことを言われたことがある。

 

 

 

ちょっと、いや、かなり納得いかないけれど、自分の姿がそう目に映る人もいるのかもしれない。

 

 

難しいと言われてることに挑戦するのが、

そしてそれを成し遂げるのが大好きだった。

 

いつからか、率先して難しい道を選ぶようになった。

これならマゾとか呼ばれてもしょうがないかもね。

 

 

そんなちょっと変わったことを繰り返してるうちに、いつの間にか周りは自分のことを努力家なんて呼んでた。

ちょっと難しい道の方が好きなだけなのにこうなってた。

 

 

 

 

 

 

 

 

でも…、だからこそ俺の今回の選択は自分らしいものだったと思ってはいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ、その選択をしたことにより、俺は大切な仲間に涙を流させてしまった。

 

今回はそういう話だってことだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ロイヤルハニーの納品クエストだったはずが、なんでこんな魔物がいるんでしょうね…。

 

さて…、どうしたもんか…。

 

 

「旦那さん、どうするニャ? いくらボク達でもアイツを相手にするのはちょっと面倒ニャ。」

 

 

うん、面倒だよねぇ…。

アイテムだって持ってきてないし…。

 

 

「なあなあ。

あんなヤバい奴がうろついてるなら、レイリス達が戻ってきたらまた狩猟に繰り出すことになるのかね?」

 

 

オトモ達に聞いてみる。

 

 

「うニャ〜…。多分そうニャ。まぁ、ヤツがここから別の狩り場に移動しなければの話だけどニャ…。」

 

 

移動しなければ……ね。

 

 

う〜ん…普通に考えれば戻った方いいよな…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………でも、こんな強敵とは次にいつ戦えるのかわからないよなぁ。

 

 

 

 

 

 

「なぁ…、ちょっと戦ってみてもいい?

 

絶対にダメ!っていうなら戻るけどさ。」

 

 

俺はネコ達に聞いてみた。

 

 

「うニャ〜…。なんとなくそんなことは言いそうな気がしてたニャ〜…。

 

…………まぁ一回力尽きてしまったらすぐにイビルジョーは無視することにするってことならいいニャ。

 

でも…、装備はどうするのニャ?流石に採取装備だとあっという間にムシャムシャされるニャよ?」

 

 

「あぁ、それについてなんだけど…。

 

俺、実は魔法使いなんだ。」

 

 

「ニャニャ?レイリスさんとクルルナさんに喰われたくせに何言ってるのニャ?」

 

 

うっさいわ。だまっとれ。

 

 

ともかく、あの時の天使さんが言ってたことが本当なら今の俺は装備を変更できるはず。

 

 

 

相手は怒り喰らうイビルジョー。

 

 

俺は目をつぶって、ソイツを相手にするための装備を思い浮かべた。

 

 

そして、目を開けると…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ…?旦那さんは一体何をしたのニャ?」

 

 

 

おし、成功したみたい。

 

 

 

 

 

武器は操虫棍の『天雷宝棍【麒麟帝】』

虫は会心特化のダブルアップ延長虫。

 

防具はエスカドラXシリーズ一式。

 

そして、お守りは俺が持っている数少ない神お守りのうちの1つ

切れ味6 雷属性攻撃12 スロット3

 

 

発動スキルは

『雷属性攻撃強化+2』 『属性攻撃強化』

『無慈悲』 『会心撃【属性】』 『業物』

『属性やられ無効』

 

属性関係のスキルをガッツリ盛った装備だ。

 

物理肉質がだいぶクソな怒り喰らうイビルジョーには属性攻めに限る。

 

 

 

 

「うニャニャ…。あの不思議な夢で言われたことは本当だったのかニャ…。」

 

 

「ん?不思議な夢って何だ?」

 

 

ネコ達が気になることを言ったので尋ねてみた。

 

 

「いつだったか忘れたけど、ボク達の夢の中にアークS防具を身につけた人が現れたのニャ。

 

その人が言うには、旦那さんがちょっと不思議な力を使えるようになったって……。

 

あれは本当だったのかニャ…。」

 

 

あら、天使さんったらコイツらにも伝えててくれたのか。

 

それなら話は速い。

 

 

「じゃあ、アイツと戦うためにお前らも他のオトモと一旦交代だ。結果はどうあれ、戦いが終わったらまた呼び出すからさ。」

 

 

「了解ニャ。武運を祈るニャ。」

 

 

そういってネコ達は地面に潜った。

 

そして、次の瞬間にはアシストオトモのネギトロとファイトオトモのイクラが地面から飛び出して来た。

 

 

「呼ばれて飛び出て参上ニャ!

 

さて、今回はアイツかニャ? ボク達がしっかりサポートするから旦那さんも勝つ気で臨むのニャ!」

 

 

ほい、頼りにしてるよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて…、準備は整った。

 

 

戦闘用のアイテムは一切持っていない。

 

 

どう考えたって絶望的な状況に思える。

 

 

 

 

 

 

 

 

だけど………、そんな状況に立ち向かうのがどうしようもなく面白いんだ。

 

あぁ…、妹が言ってたことがなんとなくわかったかもしれない。

 

この状況を面白いとか言えるのは確かにマゾかもな…。

 

 

 

 

 

ま、今は目の前のゴーヤに集中だ。

 

 

そう考えると俺の中のスイッチが入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ…、狩猟開始だ。

 

 

俺は怒り喰らうイビルジョーに向かって駆け出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イビルジョーの背後から近寄った俺は、猟虫を飛ばして足から白エキスを奪う。

 

こちらに気づいたイビルジョーは天に向かって吠えた。

 

その咆哮をイナす。下がってきた頭に向かって猟虫を飛ばして赤エキスを奪いダブルアップ状態へ。

 

 

前進噛みつきを仕掛けてきたイビルジョーに対して、前転してフレーム回避。

そのまま足元で2連切り上げに繋げる。

 

 

イビルは振り向き噛みつきに繋げてくる。

それもフレーム回避。

そして、足元で2連切り上げ。

 

 

 

 

 

 

だんだん周りの音が消えていく。

 

目の前のイビルジョーとの戦いだけに意識が集中されていく。

 

 

 

 

 

 

足元にいる俺を狙って、イビルは四股踏みをしてくる。

元から左足付近に張り付いていたので、振動をイナす。

そして攻撃の隙に抜刀攻撃、そして飛燕切り。

 

 

そこでイビルは怯んで、体勢を崩す。

 

よろけた方向へ前転回避。

もう一度コロリンしてから、2連切り上げに繋げる。

そして飛燕切り。

 

 

よろけた状態から立ち直ったイビルジョーは

頭に凄まじい量の龍属性オーラを纏い、天に向かって吠えた。

 

 

 

 

 

 

 

いいね。そうこなくっちゃ。

 

じゃないと面白くない。

 

ここからが本番だ…!

 

 

 

 

 

 

 

 

怒り状態に入ったイビルはふざけた速さで振り向きざまの噛みつきを俺に放つ。

それをしっかりフレーム回避。

そして2連切り上げ。

 

 

そのままイビルは連続噛みつきを繰り出す。

左右交互に2回ほど噛みついた後に、こちらに向かって拘束攻撃。

それをイナして、抜刀攻撃。

そして飛燕切りに繋げる。

 

 

 

 

 

 

ハハッ…、何だこれ……。

 

めちゃくちゃ面白い!

 

 

 

 

 

 

遠くでブーメランを投げていたネコ達に向かってイビルは近づいていき、前進噛みつき。

距離を離される。

 

 

攻撃を終えて、こちらを振り向いたイビルは口元に龍属性エネルギーを溜めて、薙ぎ払うようにぶっ放した。

 

それを『絶対回避【臨戦】』を使って避けると同時に距離を詰める。

 

足元に潜り込んだ俺はそのまま2連切り上げ、そして飛燕切り。

 

 

そこでイビルジョーはダウン。

 

 

すかさず前転で距離を詰め、弱点である胸のあたり目掛けてラッシュをかける。

 

エキスの効果が切れそうだったので、ダウンから復帰する前に2色のエキスを再び集める。

 

 

エキスを集め終わるとイビルはダウンから復帰。そして、直立して口元に龍属性エネルギーを蓄える。

 

通称『暗黒盆踊り』。

龍属性ブレスを振り上げる様にぶっ放すその攻撃は、遠距離にいると対処しにくいけど足元にいればそれほど脅威じゃない。

 

俺はすぐさま足元に駆け込み、無防備な足に向かって連撃を加える。

 

 

 

ブレス攻撃を終えたイビルは俺に振り向きざまの噛みつき攻撃をしてくる。

 

痛っ…。ちょっと攻撃を欲張りすぎた。

 

俺が今装備しているエスカドラX防具は一式で龍属性耐性が−20と悲惨な数値。

龍属性を纏った攻撃ならば、今みたいな大して強くない攻撃でも平気で3分の1ほど削られる。

 

だけど…、それがどうした。

 

ダメージがでかいなら当たらなければいいだけだ。

 

 

 

イビルは俺に向かってタックルをかましてきた。

それを尻尾方向へ歩いて回避。

攻撃の隙をついて足をひたすらに切る。

 

 

イビルは再びよろけた。

その隙を見逃さずに前転回避から切り上げに繋げる。

 

 

よろけから立ち直ったイビルはこちらに向き直り、ブレスを放つ構え。

そのモーションだとわかった瞬間に、絶対回避で足元に潜り込む。

そして、先程怯ませた足に連撃を加える。

 

 

ブレスを放ち終えたイビルは足元を狙って四股踏み。

それをイナす。

そして、抜刀攻撃から飛燕切りへと繋げる。

 

 

そこで再びダウン。

そして…、俺の体を青い光が包み込んだ。

 

ブレイヴ状態に入った俺は、コロリンからステップへと置き換わった回避で一気にダウンしているイビルへと迫る。

そして、回避から攻撃へ。

 

 

連撃を加え終わると、イビルは立ち上がる。

 

その頭から迸っていた龍属性オーラは消え、代わりに口からヨダレが流れていた。

 

 

 

 

 

 

…………チャンスだ。 一気にたたみかける。

 

 

 

 

 

 

 

俺は休む間も与えず、イビルの足を斬り続ける。

疲労状態に移行した時の威嚇モーションが終わる頃には、再びイビルがダウンした。

 

 

ステップで即座に距離を詰め、弱点の胸付近を斬りまくる。

 

 

ダウンから復帰したイビルは急に戦いを止め、エリア6へと移動し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

よし……、絶好調。

ゲームと同じなら結構削れてるはず。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はイビルジョーを追ってエリア6へと走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エリア6へと移動したけれど、依然としてイビルジョーは疲労状態のままだった。

せめてもう一回はダウンを取っておきたい。

 

 

こちらに気づいてイビルは前進噛みつきをしてくる。

それをフレーム回避。

そして攻撃を加える。

 

 

その後、イビルは尻尾回転攻撃をしてきた。

すぐさま足元の安置に潜り込み、ひたすらに斬りまくる。

 

 

そこでイビルジョーはダウン。

 

 

絶対回避で距離を詰め、胸に斬りかかる。

薙ぎ払い、2連切り上げ、縦斬り、

更に薙ぎ払い、そして飛燕斬りでフィニッシュ。

 

 

一連のコンボを決めるとイビルはダウンから復帰。

 

そして再び龍属性オーラを頭に纏わせ、咆哮を上げた。

 

 

 

 

 

 

さて……、結構殴ってると思うんだけど…。

 

もうひと頑張りってところかな?

 

 

 

 

 

 

怒り状態に入ったイビルは俺に向かって連続噛みつき。

それを足元を潜り抜けるようにステップで回避する。

噛みつきを終えたイビルはそのまま俺を狙って拘束攻撃。

それをイナす。

そして抜刀攻撃、飛燕斬りのコンボに繋げる。

 

 

イビルは後退しながら口元に龍属性エネルギーを溜める。

ブレスか…。絶対回避は溜まってない。

フレーム回避するか…。

 

 

イビルは龍属性エネルギーのブレスを薙ぎ払うようにぶっ放す。

その攻撃を掻い潜るように俺はステップ回避を行う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして………、吹っ飛ばされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いってぇ…………ミスったか……クソッ!

 

 

 

 

 

 

目の前がチカチカする。

恐らくダメージは相当なもの。

正直力尽きなかっただけでも儲けものだと思う。

 

 

 

 

そして、吹っ飛んだ俺に対してイビルはタックルをかましてきた。

 

 

あぁ…クソ、これはちょっと避けらんねぇや。

 

 

俺はすぐさまそのタックルをイナす。

 

 

直接攻撃に被弾するわけでは無いものの、イナシでは完全にノーダメージになるわけでは無い。

先程のブレスでほぼ力尽きる寸前だったであろう俺の体力は、今だと恐らくあらゆる攻撃を受けただけでもゼロになってしまうだろう。

 

 

 

悲鳴をあげる体を落ち着かせるために、1度大きく息を吸い込む。

 

 

 

残り体力はきっと1。

イビルの攻撃どころか、ジャギィにつつかれただけで俺はきっと力尽きる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だけど…………こんな状況だからこそ笑ってしまう。

 

あぁ、クソ。

確かにこんな状況で笑う奴はマゾ気質あるわ。

 

不服だけど妹の言葉は認めざるを得ないかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今、イビルはオトモ達に狙いを定めてるみたい。

 

エキスの効果が切れそうだったので、近くにいたジャギィノスから橙エキスをもらう。

 

そして、俺は今回初めてのトリプルアップ状態へ。

 

 

 

 

 

 

「オイ、クソゴーヤ。

俺も同じなんだけどさ、多分お前も大して体力残ってないんだろ?

 

俺も長ったらしいのは嫌いだからさ、俺がピカピカしている間にケリをつけるってことでどうよ?」

 

 

 

 

 

 

言葉が通じるとは思えなかったけど、そうイビルジョーに言葉をかける。

 

 

すると、イビルジョーは天に向かって一際大きな咆哮をあげた。

 

 

 

 

 

あら?通じたのかね?

 

 

ともかく、恐らくだけどこの1分で決着がつく。

 

 

さあ、正念場だ。

 

 

 

 

 

俺は操虫棍を構えて、イビルへと駆け出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆け寄った俺に対してイビルは大回転噛みつき。

それをフレーム回避して足元に潜り込む。

そして斬り上げ、飛燕斬り。

 

 

足元にいる俺を狙ったのか、イビルは四股踏みに繋げてきた。

だけど、直撃する場所に俺はいない。

すぐさま2連突きを左足に当て、発生した振動をフレーム回避。

そして2連斬り上げ。

 

 

そこでイビルジョーはダウン。

 

 

絶対回避で距離を詰め、胸を狙って連撃を決める。

強化された雷属性攻撃が残り少ないであろうイビルジョーの体力を奪っていく。

 

 

ダウンから復帰したイビルはふざけた速さで振り向きざまの噛みつきを繰り出す。

回避が間に合わず、イナシで対応。

体が痛みを訴える。

 

 

 

 

 

 

 

あと少しなんだって………、

だから言うこと聞けよコノヤロウ。

 

 

 

 

 

 

 

イビルは暗黒盆踊りのモーションを取る。

 

イナシで納刀していたのでダッシュで一気に距離を詰め、足を狙って攻撃。

 

 

 

 

 

 

 

あとすこし……、もうちょっとだ………!

 

 

 

 

 

 

 

攻撃を終えたイビルは再び薙ぎ払いブレスのモーションをとる。

 

俺の立ち位置はなんとも言えない微妙な位置。

 

ブレスに巻き込まれたら問答無用でネコタクのお世話になるだろう。

 

 

 

だけど……、フレーム回避を決めれれば一気に攻撃チャンス。

エキスの残り時間も迫ってきている。

 

ここが勝負だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前の光景に集中する。

 

周りの音が消える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イビルジョーの口から赤黒い煙が吐き出され、

俺の目の前に迫る。

 

まだだ…、まだ早い。

 

 

 

 

最早ブレスとの距離は1メートルもないだろう。

 

それでも引きつける。

 

 

 

 

そして目の前が龍属性の煙で埋め尽くされ………、

 

 

 

 

 

 

 

 

今だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブレイヴ状態限定のステップ回避。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、俺の体は龍属性ブレスをすり抜けた。

 

…………アタリハンテイ力学万歳。

 

 

 

 

ブレスを回避した俺は斬り上げ、そして飛燕斬りに繋げる。

イビルは足に攻撃を加えられ、よろける。

 

 

 

 

そこでエキスの効果が切れた。

 

 

 

 

イビルジョーの様子を見る。

 

 

 

 

 

イビルジョーは体勢を立て直すと……、

 

 

 

 

 

 

 

 

エリア8に向かって足を引きずり出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

よっしゃ…あと少しだ。

 

 

あぁ…、だけど一旦待って…。

なんかすごい疲れた…。

体力だってギリギリだ…。

 

 

そう考えると足から力が抜けて、俺は渓流の小川の中に座り込んだ。

水が冷たくて気持ちいいです。

 

 

「うニャ〜…、なんだか今回は旦那さんの動きが凄かったニャ〜。

さすがボク達を雇っただけあるニャ。」

 

 

 

うん、すごいでしょ。もっと敬ってくれてもいいんだよ?

 

 

 

「そいつはどうも…。

あ〜…、でもちょっと待ってくれ…。

流石に疲れたわ…。」

 

 

オトモ達にそう言葉をかける。

 

 

「あの戦いぶりをみてればそうだニャ。

体力だってほとんど残ってないだろうから、

一応薬草笛を吹いておくニャ。」

 

 

おお、助かるよ。いつもサンキューな。

 

 

 

 

 

 

「まぁ旦那さんはそこでゆっくり休んでてくれニャ。

 

今、笛を吹いて……………うニャ!?」

 

 

 

 

 

そう言ってオトモ達はなぜか焦った表情になり、ブーメランを手に取った。

 

 

 

 

 

 

「ん?どうしたお前等…………」

 

 

 

 

 

 

そこで俺の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ぐっ………。いってぇな………。

もっと優しくしろよ……。」

 

 

 

 

何かから振り落とされた様な感覚を覚え、意識が覚醒した。

 

 

とりあえず、周りの様子を伺ってみると………。

 

 

 

 

「あれ……?もしかして力尽きた………?」

 

 

 

渓流のベースキャンプにいました。

 

 

 

「え?でもゴーヤは足引きずっていったし……。」

 

 

 

1人で悩んでるとネコ達が地面から飛び出てきた。

 

 

「あっ…、旦那さん。さっきはちょっと残念だったニャ…。」

 

 

一体何があったんだ…。早く教えて欲しいですね。

 

 

「とりあえずイビルジョーはボク達で捕獲してきたニャ。寝てるところに罠を仕掛けてサクッといったニャ。

 

それで…、旦那さんが力尽きた件については…、

 

まぁ言っちゃえばジャギィノスに突っつかれただけだニャ。

どうもエキスを取られたことに腹を立ててたみたいだニャ。」

 

 

 

えぇぇぇ………。締まらないにも程がある。

 

せっかく力尽きずに頑張ったのに最後はジャギィノスかよ…。

 

 

 

「ロイヤルハニーの残り分はボク達で採集してきたニャ。とりあえず今は村に帰ってゆっくり温泉にでも浸かりたい気分だニャ。」

 

 

おっ、ハチミツも集めてきてくれたのね。

流石は俺のオトモだ。

 

 

んじゃあとっとと帰りますか…。

 

 

 

 

 

 

 

そういうわけで、俺の初めてのソロクエストは

無事に成功した。

 

疲れました。でも追加のゴーヤを倒せたのは良かったです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「本当に申し訳ございませんでした!

 

ハンターさんの身を危険に晒す様な真似をしてしまったこと反省しています…。

 

ですから…、ハンターさんからもササユさんにおやつ1週間抜きのお仕置きについてお話してもらえれば…。

 

いや…、でもそれは流石にハンターさんに迷惑ですよね…。」

 

 

 

ユクモ村に帰ってくるなり、コノハさんに物凄い勢いで謝られた。

泣きそうな顔で謝られてもちょっと困るなぁ…。

あとササユさんには俺も何も言えそうにないです。さっきのコノハさんを叱る時の迫力はすごかった。クルルナ並でした。

 

 

 

「ハンターさん…、私の後輩のミスで危険な目に合わせてしまって本当に申し訳ございません…。

 

コノハにはキツく言っておきますのでどうか許してもらえれば…。」

 

 

「あっ、いえいえ、そんなに謝られても困りますよ。

結果だけ見れば無事にイビルジョーを捕獲できたわけだし良かったですよ。」

 

 

「そう言っていただけるとありがたい限りです…。

あっ、そういえばレイリスさん達もそろそろ到着するらしいですよ?

なんでもハンターさんが怒り喰らうイビルジョーに挑んだと聞いて、あっという間にクエストを終わらせたとか…。」

 

 

おっ、レイリス達も終わったのか。

帰ってきたら孤島の話も聞きたいな…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「迷子君いる!?」

 

 

 

聞き覚えのある声が集会浴場に響いた。

 

おっ、帰ってきたみたいですね。

 

 

「あ〜い、ここにいますよ〜。」

 

 

俺はそんな気の抜けた返事を返す。

 

するとレイリスは一目散に此方へと駆け寄ってきた。

 

 

「あ…、迷子君…。

 

ぶ、無事だったの…?怒り喰らうイビルジョーに1人で挑んだとか聞いたんだけど…。」

 

 

レイリスはそんなことを俺に尋ねる。

 

 

「ん?あぁ、採集クエストの途中でちょっとね。

 

アイテムも持っていってなかったし最初は戦うか悩んだけど…まぁ無事に狩猟できたよ。

 

結構…いや、かなりギリギリだったけど…。

というか一回力尽きちゃったし…」

 

 

そこまで言ったところで…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

乾いた音と共に、俺の頬に鋭い痛みが走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬何が起こったかわからなかったけれど、レイリスに叩かれたのだとすぐに気づいた。

 

 

 

 

 

 

ハッとなって、レイリスの方を見ると……、

 

 

 

 

 

 

「なんで君はそう無茶ができるのさ……。

君に何かあったらタダで済まないのは君だけじゃないんだよ………?」

 

 

 

 

レイリスが泣いていた。

 

 

 

 

「お願いだから……、無茶をして私達の前からいなくなるなんてことはしないでほしいんだって……。

 

だって……、君は私が好きになった初めての人なんだから………。」

 

 

 

そういってレイリスは泣きながら、俺の胸に顔をうずめてきた。

啜り泣く声が聞こえてくる…。

 

 

「君がいなくなるなんてのは………本当に嫌なんだよぉ………。」

 

 

 

何も言えなかった。

 

 

 

 

 

自分の力があの存在に通用するのか…。

ただそれだけのために。

自分が挑戦したいという理由だけで今回はイビルジョーに挑んだ。

 

そうだ…、そうだよな……。

 

普通に考えたら"出会ったら即撤退"が常識とされてるモンスターに1人で挑み掛かるなんてどれだけ命知らずな行動なのか誰だってわかることだ。

 

 

 

 

 

以前、レイリスが力尽きた時にこの世界での意識を変えられたと思っていたけどどうやらそうではなかったみたい。

なんだよ……。

俺は全然成長してないじゃないか……。

 

 

 

 

 

クルルナや他のメンバーも沈痛な面持ちでその場を見ていた。

あの元気いっぱいのラディスですら、かける言葉が見つからないようだった。

 

 

 

 

 

 

 

「レイリスさん、ちょっといいかニャ?」

 

 

 

 

 

そんな中、1人…いや、1匹だけ声を上げる存在がいた。

 

オトモのイクラだった。

 

 

 

 

「旦那さんにずっと付いてきたボク…いや、ボク達から1つだけレイリスさん達にお願いがあるニャ。

 

旦那さんはみんなが知ってる通り、よく迷子になってしまうし、ヘタレだし、変態のレッテルまで貼られるトマト好きのハンターニャ。

 

だけど…、その実力は誰もが認めるものだと思っているのニャ。

実際、今日のイビルジョーと戦った時の動きはそれはそれは凄まじいものだったニャ。

 

ただし…、その強さのせいで危うい行動に出るときもあるのニャ。そして、今までボク達はそうなった旦那さんを止めることは出来なかったのニャ。」

 

 

 

 

えっ…?そんな風に見てたときあったの?

 

 

 

 

「今の旦那さんにはレイリスさんみたいなステキな仲間がいっぱいいるのニャ。

 

多分…旦那さんの無茶してしまうクセはいつまで経っても治るモノじゃないと思っているのニャ。

 

そして、ボク達にはそんな旦那さんを止める術はないですニャ…。

 

だから…、レイリスさん達から見て旦那さんが暴走しているようだったら…、

その時は遠慮なく旦那さんの暴走を止めてもらいたいのですニャ。

 

大剣で斬り上げるも良し、ガンランスで吹っ飛ばすも良し。ハンマーでぶっ飛ばすのも大歓迎ニャ。

ボク達が許すのニャ。

 

このお願い、聞いてもらえるかニャ?」

 

 

 

そんなイクラの言葉だった。

 

そして、それを聞いたレイリスは…。

 

 

 

「フフッ…、迷子君はいいネコちゃん達がついてるね…。」

 

 

………笑った。

 

 

「わかりました。『英雄』と呼ばれたパーティの名にかけてそのお願い、引き受けます。」

 

 

………うん、俺にはそれくらいの監視をつけてもらうのがちょうどいい気がする。

 

どうもこのクセはこの世界でも抜けそうにないからな…。

 

 

「というわけだから…、迷子君。

 

これからは遠慮無くいくから覚悟しておいてね!」

 

 

レイリスは赤い髪をなびかせ、雨が晴れた後の様な…、

見惚れる様な笑顔でそう言ってくれた。

 

 

ありがとう…。

こんな俺と一緒にいてくれるなんて感謝してもしきれないや…。

 

 

 

「ありがとうな。こんな俺だけど…、これからもよろしくお願いします。」

 

 

 

目の前にいるみんなに向かって俺はそう言葉を落とした。

 

 

 

「さて、それじゃあ一旦この場は切り上げることにしましょう!

 

トマトさんの無事を祝ってみんなで祝杯でもあげませんか?」

 

「お〜っ!それいいな!じゃあ早速食堂にいこうよ!」

 

「わたくしも辛気臭い雰囲気よりは明るい方が好きですわね。

ほら、貴方もさっさと行きますわよ?」

 

「あっ、待ってよみんな!私だけ置いていくなんてヒドイよ!?」

 

 

 

そういって食堂へと向かっていくみんなを見る。

 

 

 

 

「旦那さん。

旦那さんにはボク達やレイリスさん達。

ステキな仲間がたくさんいるニャ。

 

だから…、これからはそのことを忘れずに頑張るニャよ?」

 

 

「あぁ…、ありがとうな…。」

 

 

イクラが俺にそう言葉をかけて食堂へと向かっていった。

 

 

 

「さて……、美味しいもん食ってトマトジュースをグイッといきたい気分だな…。

 

食堂行きますか…!」

 

 

 

 

俺にはこんなに頼れる仲間がいる。

 

そのことを強く心に感じながら、俺は食堂へと足を運んだ。

 

 

 




長くなりました。

モンハン好きな人ってマゾ気質の人が多いんじゃ…。
自分も友人からそう言われたことがあります。

主人公がまた女性を泣かせましたね。天罰が下りそうです。


今回書いた様に、主人公はヘタレなクセにかなりの強さです。

ですが、ちょっとメンタルとかその辺りがグラグラしてますね。

こんな主人公でも『モンスターハンター』の称号を目指せるのか…?

今後もお楽しみください。


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