モンハン世界で狩猟ツアー【完結】   作:糸遊

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なんか一瞬ですがランキングになったみたいで…。感謝です。

あと、お気に入り150件、UA20000を突破しました。
こんなに目を通していただけるなんて思っていなかったので感無量です。
完結まで頑張りたいと思うのでよろしくお願いします。




第47話 私とドMなハンター君

 

 

 

 

 

 

「そぉい!」

 

 

彼が少し力の抜けてしまいそうな掛け声を出しながら、ラージャンの回転降下攻撃を避ける。

 

 

「飛鳥文化アタックありがとさんっ! ゆっくり休んでろぃ!」

 

 

3回連続の回転降下攻撃を避け切った彼はそんなことを言いながら、隙を見せたラージャンの後脚を斬りつける。

あ、あすか…ぶんか? 一体なんのことなのだろう…?彼は時々よくわからない言葉を使うからなぁ…。

 

彼が斬りつけた後脚で小さな爆発が起こり、ラージャンが転倒。

おっと…私もボンヤリしていられないな…。

すぐにダウンしているラージャンに駆け寄り、気刃斬りのラッシュ。ラージャンのダウンはそこまで長くないから剛気刃斬りまでは入れられなかった。残念。

 

ダウンから復帰したラージャンはその場でバンザイポーズ。 そして、私達にボディプレスをかましてきた。

それを…まぁどうということなくカウンター。

するとラージャンは再びダウン。どうした…やけに転ぶな。

 

カウンターの動きから前に滑るように進み、剛気刃斬りをラージャンの頭部に叩き込む。

もともと片方の角は破壊していたが、今の攻撃でもう片方の角も砕け散った。

 

ダウンから復帰したラージャンは私達に背を向け、足を引きずって逃げ始めた。

うん、今回も順調だったな。

 

 

「おー、足引きずるの早いですね。 流石ルファールさんって感じ?」

「うん、そう言ってくれるなら嬉しいかな。

でもまだクエストは終わってないぞ? 最後まで油断しないように……といっても罠置いて捕獲するだけなら失敗はしないか」

 

 

ラージャンが凄まじい跳躍で自分の寝床へと帰っていくのを見ながらそんな会話を交わす。

今回は原生林で激昂ラージャンの狩猟。私とドM君以外の4人が別の大連続狩猟に行っているので、今回は2人きりのクエストだ。

………彼と2人きりのシチュエーションなんて初めてじゃないか?

 

 

「2人でクエスト……。な、なんだかデートみたいじゃないか?」

「いや……デートって……。なんでデートでゴリラを狩らないといけないんですか。もっとこう…マシなのないんですか?」

 

 

………ぷぅ。ノリ悪いなぁ…。

私はハンティングしてるのが楽しいし、彼も似たような部類だと思ったんだが…。なかなか上手くいかないね。

 

 

「まぁでもルファールさんがそういうなら、気持ちだけはデートでもいいですよ? 最近はどうもクルルナに襲われてばっかりな気もするんで、こんな風にのんびりと一緒にいる時間を楽しんでもいいですよね」

「おや、そうかい?ま、まぁ君がそう言ってくれるなら……私はやぶさかではないが…」

「あ、別に嫌ならいいんですけど…」

「ごめんなさい!デート気分でいさせてください!」

 

 

……な、なんだか彼のペースに乗せられている気がする。なんか癪だなぁ…。

まぁいいか、それじゃあ少しデート気分を楽しませてもらうことにしよう。

 

 

「それじゃあ仲良くラージャン狩猟デートだな! 出発だ!」

「ムードの欠片もねぇ…」

 

 

そんなことを言いながら、ラージャンの寝床へと向かい始めた私達だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「…………今思ったんだけど、デートって何すればいいんだ?」

「俺もわかりませんよ…。というかラージャン捕獲終わっちゃったじゃないですか…」

 

 

あれから数分後、私達の前には捕獲されて鼻提灯を出すラージャンがいた。

……マ、マズイな。 デートをしよう!と思いついた私から提案しておいてやったことは何だ?

鼻歌を歌いながらラージャンを捕獲しただけじゃないか。 正直今までハンター一筋だったからそういったことには疎い。

疎いけれども、世間一般のデートは鼻歌を歌いながらラージャンを捕獲することじゃないことぐらいはわかる。

ど、どうすれば……!? 普段からクルルナとかに相談に乗ってもらっておくべきだったかっ…クソッ!

 

 

「どっ、どど、ドMくん…。クエスト終わってしまったぞ…!私は人生初のデートをこんな形で終わらせたくない…!どうすればいい…!?」

「えぇ…? そもそも原生林でやることなんて釣りくらいしかないじゃないですか…。2人で黙々と釣りでもしますか? ちょっと違うような気もしますけど…」

 

 

オッサンか!私も君より結構年上だけど、流石に釣りをしながら思いを馳せる様な年ではないぞ!?

 

 

「も、もっとマシなので頼む…」

「う〜ん………じゃあ、あれじゃないですか?

特に何をするでもなく、ベースキャンプに戻ってのんびりおしゃべりとか…。こういうの、案外楽しいもんですよ?」

 

 

お、お喋りか…。たしかに今までよりはマシだけど…。なんか…特別感が無いような気が…。

 

 

「ま、まぁ君のオススメなら…。じゃあそうするか…。モドリ玉は持ってきてるか…?」

「あっ…ないです。それじゃあのんびり歩いて戻りませんか?楽しくお喋りしながら行きましょうよ」

「う、うん…そうするか…」

 

 

というわけでドM君とのんびり歩いてベースキャンプに向かうことに。

ま、まぁラージャン捕獲デートよりはマシだろう…。ほら、幸せってこういう何気ないところにあるっていわれてるじゃん?

 

 

「そういえば、今回のクエスト。ルファールさん宛に緊急で依頼されたって言ってましたけど…。どういうことなんですか?」

「あぁ、まぁ緊急というか知り合いの尻拭いというか…。 私の友達ハンターの2人組がいるんだけどな?そいつらが珍しくクエスト失敗したんだとさ。で、どうせ別のハンターに頼むなら知り合いの私に…って話らしい」

 

 

彼がふとそんな質問を私に投げかけたので、とりあえず答えておく。

今回は他のハンター……あの2人組の後処理って感じかな?

 

 

「あの…いつだかアカム武器を使う奴がいると話をしただろう?ソイツを含めた2人組が失敗したんだとさ。

激昂ラージャン二頭の狩猟だったらしい。危険なクエストだけど、彼らなら失敗する様なクエストじゃないんだが……アカム武器の方が体調悪いこと隠して出発したらしくてな、途中でぶっ倒れたらしいぞ?」

「うええ…。無事でよかったですね…。体調管理もしっかりしないとだな…。ハンターって風邪とか引かないイメージありましたよ…」

「……君もハンターなのに何言ってるんだ。まぁ、彼らが無事で安心はしてるかな。

それよりもその後の……ぶふっ、いや…これは彼女に悪いから秘密かな」

 

 

ウルスが真っ赤な顔で泣きついてきたときは何事かと思ったが、話を聞いたら腹を抱えて笑ってしまった。

笑ったら本気で殴る蹴るの暴行を受けた。いや、それ程のことじゃないだろうに…。

 

 

「と、まぁ今回のクエストの経緯はこんなもんさ。いつかドM君も彼等と会ってみるといいぞ? 私が認める手練れさ。少なくともレイリス並みの技術はあるハンターだ」

「……レイリス並み!?めっちゃ強いじゃないですか! それはいつか会いたいですね」

 

 

ドM君とそんなお喋りをしながら原生林を歩く。

……たしかに悪くないな。何か特別なことをしてるわけでもない、ただのお喋りだ。だけど妙に楽しく感じられる。

 

せっかくの2人きりなんだから特別なことを…とか思っていたけれど、そもそも2人きりになれることが特別なのかもしれないな。

だから…こんな何の変哲も無いお喋りさえ、すこし幸せに感じるのかな?

 

 

そんなことを考え、つい顔に微笑みが浮かんでしまう私だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと、彼がこちらをジッと見ているのに気がつく。

 

 

「ん?どうしたんだ?」

「いや……ルファールさんって…デカイな…と」

「…こんのアホッ!」

「あだっ…」

 

 

………これも特別な時間なのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「おや、話してたらもうベースキャンプが目の前か。いやぁ…ただのお喋りってのも悪く無いもんだな!」

「ええ、そりゃまあ…。ハンターやってたらこんな機会少ないんじゃないんですか? 毎日強大なモンスターと戦ってると、体だけじゃなく心だって擦り減りますよ。 だから人とのんびり喋って過ごすってのはたまにはいいんじゃないですかね? 」

 

 

少しだけ説得力のある言葉を落とすドM君。

………心が擦り減る、ね。

ちょっと苦い思い出が蘇ってしまう。

 

 

「そう…だな。さて、ベースキャンプに到着だ。 小腹も空いたし、こんがり肉を焼くからちょいと待っててくれ」

「えっ、ルファールさん肉焼けるんですか?」

「失礼な……それくらいは大丈夫だ。というかむしろ得意な方だぞ? 最近は出回らないけど、『高級肉焼きセット』があれば『こんがり肉G』だって焼いてみせるさ。ま、期待して待っててくれ」

 

 

ベースキャンプに保管されている肉焼きセットを設置し、予め持ってきておいた生肉を火にかける。

頭に思い浮かべるのは、駆け出しの頃に通った訓練所で教えられた肉焼きの歌。

ドンドルマの訓練所での厳しい指導が不意に脳裏をよぎった。 ……教官、元気にしてるかなぁ。

 

 

「ふんふんふ〜ん、上手に焼けました〜♪」

「マジかっ。正直期待してませんでした。お見事です」

「ふふん。私だってハンターの基本の肉焼きくらいの料理はできるさ!ほい、もう1つ焼くから先に食べといてくれ」

 

 

こんがりと焼け目のついた骨つきの肉を彼に手渡し、すぐに2つ目の肉を焼き始める。

肉焼きの歌を口ずさみながら、2つ目のこんがり肉もすぐに焼きあがった。

 

 

「ほんじゃいただくとするか!味はどうだい?」

「いやぁ、美味いですよ。 なんか普通のより美味しさが閉じ込められているというかなんというか…。ちょっとルファールの肉焼きスキル舐めてましたね」

「はっはっは!満足してくれたのなら結構!美味しくいただいてくれ!」

 

 

ガツガツと肉を頬張る彼を見て、そんな言葉をかける私。

なんか…あれだな。いくらこんがり肉とはいえ、自分が作ったものを好意を抱いている人に喜んで食べてもらうのは嬉しいんだな。

 

レイリスやクルルナが楽しく料理をするのを見て、何が楽しいのか…なんて思ってたけど今ならわかる気がする。

こりゃ、本格的に料理を覚えた方がいいかな…?

 

 

肉を頬張る彼を見て、そんなことを考える私だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「えっ? 仲間達の力になれてるか不安?」

「あ〜…まぁそうですね…。なんか…俺がいる意味があるのかな?とかはたまに思っちゃいます。みんな、ハンターとしての力がとんでもないですから…。俺がいてもいなくても変わらないんじゃないかな…と」

 

 

ギルドの迎えが来るまであと少しというところで、彼が少し自信の無さげな顔をして相談を持ちかけてきた。

なんだ…、彼がこんな相談なんて珍しいな。

 

 

「レイリスとかに言っても、気を遣われて本音で答えてくれなさそうなんでルファールさんに相談してみました。

……なんかずるいですね……すんません」

「あぁいや、気にしないでくれ。確かにレイリスなら気を使ってしまいそうだからな。

さて…ドM君が私達の力になれてるか、か…」

 

 

私は少し考えてみる。

彼のハンターとしての腕はかなりのもの、なんならレイリスだって上回っているかもしれない。

 

まぁ…この間みたいな暴走する癖はいただけないか…。

楽しいのはわかる、私だってクエストが楽しいことは多いんだから。

 

でも、彼の場合はどこか危うい。

何か……根本的なところで私達との価値観の違いがある気がする。

モンスターとの戦いを娯楽の様に感じているような…そんな価値観の違い。

危険だと感じても、それすら楽しんでいるような…そんな危うさがある。

 

私だって強い相手と戦うのは好きだ。だけど、一時の愉悦のために命をかけるようなバカではない。欠片程のものだけど、心の奥底には恐怖という感情がしっかりあるんだ。

勇気と蛮勇は違う。 今までいろんなハンターと出会ってきたけど、最後まで残るのは少し臆病な位のハンターだ。

 

モンスターを恐れない。

モンスターなんて怖くない。

そんなことをのたまうハンターから先に消えていくのがこの世界。

 

幸いに、私達のリーダーであるレイリスはそのことを重々承知していた。だから、危険な真似をすることはかなり少ない。

 

だけど……彼はどうだ?

まるでモンスターと戦う時に一切恐怖を感じていないみたい。

それに、最近はあのレイリスまでそれに感化されているような気もする。

正直いってあまり良くない傾向だ。

 

 

こう考えてみると、確かに彼は私達に迷惑というか…何かそんなものをなすりつけているのかもしれない。

 

 

「………今考えてみたんだが、君はなかなかリスキーな狩りをするんだな。そんなんじゃレイリスに嫌われちゃうよ?」

「タハハ……。すいません、どうもこればっかりはなかなか治らない悪い癖で…」

 

 

そのことについて尋ねてみるが、何処か軽い笑いで返されてしまった。

………これじゃ怒る気にもならないなぁ。

 

………まぁ、これも彼のいいところなのかもしれない。

 

 

「まぁでも、君は私達には必要とされるだけのハンターだとは思うぞ?副リーダーの私が確信を持って言うよ」

「えっ、本当ですか?」

「あぁ、本当さ」

 

 

 

 

………だって、

 

 

 

 

「君が現れてから、レイリスがよく笑ってるからな…。レイリスだけじゃない、クルルナも…セレスもラディスも、みんなが楽しそうだ。たったそれだけだけど、それはなかなか難しいことなんだぞ?」

「えぇ…なんか微妙ですね…。ショボいというか何というか…」

 

 

少し不満げな顔をするドM君。

だけど、私はそれを気にせずに言葉を続けた。

 

 

「ドM君は知らないだろうが…。レイリスは少し前までボロボロだったんだ。

『英雄』と呼ばれた私達が各地に散り散りになってからは、どうもみんな上手くいってなくてな…。あのクルルナでさえ、心が限界寸前だったそうさ」

「え……レイリスが?」

「あぁそうさ。セレスやラディスも他のハンターと問題を起こしてばかり。クエスト成功率だって随分と落ちてたらしい。そんな時に、副リーダーの私は何もやってやれなかったのさ」

「…………そんな時期もあったんですね」

 

 

彼が少し申し訳なさそうな顔になる。

あぁ…過ぎたことだから気にしなくてもいいのに…。まぁいいか、続けよう。

 

 

「だけど……君とレイリスが出会ってから少しずつ変わり始めたのさ。

各地から聞く報せも随分と明るい内容に変わっていった。嬉しかったよ。

そして…レイリス達がドM君をベルナ村に連れて来た時、レイリス達は本当にいい笑顔をしてた」

 

 

あの時は本当に嬉しかった。

無事に辛い時を乗り越えてくれたことを喜ばずにはいられなかった。

 

 

「狩りの力とかそういった問題じゃない。ただ、そこにいるだけでみんなの力になれてるんだ。誇りに思っていいさ」

「そう……ですか」

 

 

うん、そうさ。だから君とはもっと一緒にいたい。みんなそう思ってる筈。

だから…

 

 

「だから……出来れば私達…。特にレイリスに心配かけるような行動は控えてもらえると嬉しいかな…なんて思ってたりはするかな?」

「うぐっ…すみません。以後気をつけますよ…」

「ふふっ…まぁ、頑張ってくれ。

………おっと、ギルドのお迎えが来たみたいだな」

 

 

彼とのお喋りがちょうど一段落したところで、上から動力機関の音が聞こえて来た。

ベースキャンプの木々の間から覗ける空には飛行船が。

 

 

「今日はありがとうな。ラージャンの狩猟に付き合ってもらえた上に、楽しい時間を過ごせたよ」

「いや、そんなお礼言われるほどのことしてませんよ。そんじゃあ帰りますかっ…と」

 

 

彼が「よっこいしょーいち」とか言って重い腰を持ち上げる。なんか……ダサいな。初めて聞くけれど、ダサいということはなんとなくわかる。

まぁ彼らしいというか何というか…。見てて笑えてしまう。

 

 

 

 

………あっ、そうだ。

 

 

 

 

「ドM君、ドM君」

「はい?なんでしょ…」

 

 

声をかけられてこちらを振り向いた彼。

その頬に、私は顔を近づける。

 

 

 

そして、私の唇と彼の頬が触れ合った。

 

 

 

「…………は?えっ、え、あ、え…」

「今回のお礼だ。ありがたく思ってくれよ?

ほら、早く帰ろう!」

 

 

ペロリと舌を出して、凍りついたままの彼に声をかける。

ふふっ、いい反応してくれるね。いつかはこんなことをしてみたいと乙女ながらに決めていた。うん、満足満足。

 

 

固まったままの彼を後ろに、私は帰りの飛行船へと歩みを進めた。

今日もおつ狩り様でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「おわぁ〜…。おわぁ〜〜っ……。キ、キスですよ……」

 

 

月の明るい夜。

俺はマイハウスで1人赤くなっていた。

 

いや…ルファールさんったら魔性の女すぎる。 いきなりキスとかなんなん!?

何!?イビル嬢ってみんなそうなの!?

 

最近は上手くいなしてるけど、襲われることは何回もあるんだ。

だけど、今日みたいな…こう、ロマンチックなのはなかなか無い。

ヘタレなんだ。あんなんされたら固まってしまいますよ。

 

 

「…………唇、柔らかかったなぁ」

 

 

思わずそんなことを口走ってしまう。

いや、だって……ねぇ?

俺だって男なんだ。そんなことを妄想しないでも無い。向こうの世界にいたときだってあることないこと妄想し……いや、やめておこう。

 

……やばいな?今の独り言、クルルナとかに聞かれてないよね?

聞かれてたら、クルルナに貪られる事間違いなしだ。本気を出したクルルナはヤバイ。

イビル嬢強いよ、イビル嬢。

 

 

 

 

 

「ほ〜ん、柔らかかったのか」

「うっぎゃぁぁぁぁああああああああ!?」

 

 

 

 

いきなり耳元で声がして、ひっくり返った。

ヤバイ!聞かれた!喰われる!逃げなきゃ!

 

枕元に用意しておいた、けむり玉なんかを詰め込んだ逃走用アイテムポーチに手を伸ばしてすぐに駆け出す。

 

 

駆け出そうとしたんだけど……

 

 

「あっはっは!待て待て!もう少しゆっくりしなよ!私さ!」

 

 

男とも女とも取れるそんな声が聞こえた。

ん?これって………

 

 

「やぁ久しぶり。元気してた?」

「なんだ…アンタですか…。死ぬかと思いましたよ…。まぁぼちぼちやってます」

 

 

 

そこにはいつぞやのアークS装備の天使さんが。相変わらずどこかへっぽこなオーラを感じる。

 

 

「おいコラ、誰がヘッポコだ。ぶち転がすぞ」

「すいませんでした、許してください」

 

 

相変わらず読心能力は健在らしい。見た目に似合わず、なかなか便利な能力を持ってやがるな。

 

 

「見た目に似合わずって…まぁいいか…」

「で、今日はどうしたんですか?俺もう寝たいんですけど…」

 

 

正直このまま寝ようと思っていたところだ。

なのにそんなタイミングで現れた。

最近の天使ってのは常識を知らないのかね?

 

 

「なんか…わたしのことなめてるな?よしわかった。 ひとまずここいら一帯を更地にして…」

「おいバカやめろ」

 

 

バカって言ってしまったけどしょうがない。

そんなことでこの辺りを更地にされたらたまったもんじゃ無い。

 

 

「おっと、私はそんなに暇じゃ無いんだ。全く…無駄話をしないでくれよ」

「いや…アンタのせいでしょ…」

 

 

なんか……この天使さんと話してると疲れるなぁ…。

まぁいいや、ここは要件を聞いてさっさとお引き取り願おう。

 

 

「うん、いい態度だ。

 

まぁ今回はアレだね。ちょっとアドバイスというか…」

 

 

うん?アドバイス?

こんなヘッポコさんから聞くものなんて何も無いと思うんだけど…。

 

 

 

「マジで地獄に落とされたいのか?まぁいいや。

それでアドバイスなんだけど……。

 

 

今、ポッケ村に行くと楽しいことがあるよ?」

 

 

 

楽しいこと?何だろう…。

あんまり乗り気にならないなぁ…。

 

 

「それって必ず行った方がいいんですか?」

「まぁ…行ってもらいたいところだね」

 

 

う〜ん…まぁみんなに相談して、いいと言ってくれたらポッケ村に行くことにしようかな。

 

 

「わかりましたよ…。まぁみんなに反対されたらポッケ村には向かいませんけどね?」

「オーケーオーケー。まぁ楽しみにしておいてくれ。

それじゃ、私はここら辺で失礼するよ」

 

 

そういうと、天使さんの周りに謎オーラが。

そして、天使さんの体は少しずつ薄くなり…最後には消え失せた。

演出凝ってんなぁ…。

 

 

さて、ちょっと騒がしかったけど寝るとしますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっとアブナイことかもしれないけどね…」

 

 

 

 

天使さんのそんな声が聞こえた気がした。

 

 

 

 

 

 

 






『アカム武器なめんな。』もよろしくね()

ほい、というわけでルファールさん視点でした。
そして恒例の本名紹介。見てる方がいるかはわかりませんが…。

ルファールさんの名前は『ルファール=コムエット』といいます。
今回もしっかり由来はあります。かなり無理矢理な気もしますが…。


感想など気軽にどうぞ、お待ちしてます。

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