風の超越者   作:真の自然支配系能力者

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2話

 翌日の昼休みの時間にレイヴェルと一緒にソーナが居る生徒会室で話をした。

 

 

「お久しぶりですね、ハヤテ、レイヴェル」

 

「そうだな、そろそろ半年は経つか?」

 

「ソーナさん、あれから確りと練習していますか?」

 

「ええ、眷属のみんなに美味しいと言ってもらえる様になりました」

 

「本当ですか?!おめでとうございます!」

 

 

 何の練習かと訊かれればこう答えよう、お菓子作りの練習だと……。

 

 ソーナの作るお菓子はハッキリと言って、神すら殺す兵器になりえる物だった。

 

 実際、死にかけた。

 

 

 お菓子作りが趣味のレイヴェルが怒って叱り、レイヴェル監修のお菓子作り指導が行われた。サポートにリサもいた。

 

 

 端から見ていたシスコン魔王はソーナのお菓子を知っていたため、心を鬼にして見守っていた。

 

 まぁ、最初は怒っていたがレイヴェルに説き伏せられていたけど。

 ソーナの美味いお菓子を食べたくないのかと……。

 その言葉でなんとか鎮まってくれた。

 

 

 

「ハヤテ、今回の転入の本当の理由は何ですか?」

 

「理由も何も家族が学校の話をするから興味を持ったんだよ」

 

「嘘では無いですが本当ではありませんよね?放浪癖のあるハヤテが一ヵ所に留まろうとは思えませんし、以前、私とリアスが学園に行く事にした時、お姉様とサーゼクス様がハヤテの事も誘っていたのに誘いを蹴っていたのは知っています。『超越者』であるハヤテが転入せざるを得ない理由が出来た、と考えるのが一番しっくりと来るのですがどうですか?」

 

 勝ち誇った笑みでこちらを見てくるソーナ。

 

 隣のレイヴェルが苦笑いしている。

 グレモリーと違ってソーナとは交流が多かったのが原因かな?

 俺の性格を熟知出来てるから出来る推理だな。

 レイヴェルと婚約しなかったらソーナと婚約していたかもしれないぐらいには仲は悪くはなかったからな。

 超越者の事を知っているのは俺が喋ったからだし。

 

 

 

「はぁ~……。参ったよ、ソーナ。流石、と言っておくよ」

 

「良いのですか、ハヤテ?」

 

「頭の良いソーナだけなら構わねーだろ。俺の実力を知ってる事でもあるし」

 

「やはり私の推理は当たっていたのですね」

 

「そりゃー最初っから最後まで全部当たってたからな!ククク、笑いを堪えるのに必死になっちまったわ!」

 

 二人とも同時に溜め息を吐く。

 

 しょうがないだろ?全部本当の事だったんだからよ。

 

 

「それで理由はなんなのですか?」

 

 眼鏡の位置を整えて訊いてくる。

 

「言っておくがソーナ、誰にも言うなよ?特にグレモリーにはな、絶対難癖つけてくるだろうからな。……ルシファー様から依頼を受けてな、ソーナとグレモリーが対処出来ない問題が起こった場合、大事にならない様に手助けしてくれって言われたんだよ」

 

「確かにリアスには言えない内容ですね……」

 

「だろ?」

 

 

 

 昼休みの時間が終わりかけていたので話を終えて教室に戻ることにした。

 

 

 

 

 

 

 授業が終わり放課後になったため、リサと一緒に買い物に行く事になっていたのでリサを連れて出ようとしたら、聞き覚えのある怒った声が聴こえてきた。

 

「ごしゅ……ハヤテ様、今の声って雷斗さんのですよ」

 

「見に行くぞ。アイツが怒るって事は許せない事があったんだろうな」

 

 雷斗が神器と雷を使ってない事を願うよ。

 

 

 

 

 野次馬が出来てるなぁ~……騒ぎの収拾出来るか?

 

 

 

 

「グレン何があった?」

 

 野次馬の一人になっていたグレンに何があったのかを訊く。

 

「ハヤテか、俺もさっき来たばっかでよく分かってないんだよ。……雷斗が怒るって相当なことだろうってことは分かるけど……」

 

「……そうだな」

 

 茶髪赤眼の兄貴って風貌なグレンの言葉に同意する。

 

「しゅ……ハ…ヤテ先輩」

 

「陽葉…雷斗は何に怒ってんのか知ってるか?」

 

「はい、私は雷斗と一緒に居りましたので分かっています」

 

 主君呼びが抜けない陽葉の言葉を聞く。

 

 

 

 

 陽葉の話によると、高等部二年に変態三人組と呼ばれる男子生徒が居り、女子の目の前で猥談したり、女子更衣室を覗く等を平気で行い、反省せず何度も繰り返していてそれが悪いことだとも思っていない様子らしい。

 

 

 騒ぎの発端は、その三人組がまたしても女子更衣室を覗いていたのがバレて、女子から逃げていた所を雷斗と共に見つけて、被害に遭った女子生徒に事情を訊いたところ雷斗が怒って三人を取っ捕まえたらしい。

 

 

 その後、雷斗が三人にそういう事を止めるように言っても聞く耳を持たない事で言い争いをしているのが騒ぎの全貌らしい。

 

 

 そろそろ騒ぎを治めた方が良いな。

 

 野次馬をかき分けて前に出る。

 

 

「雷斗そろそろ帰るぞ」

 

「た、大将?!す、すんません!騒ぎ起こしちまって……」

 

 やっぱり、雷斗は根っからの善人だな。

 心優しい自慢の家族だな。

 

「心配すんなって、俺は雷斗が間違っていないって分かってるからな」

 

 雷斗から今回の騒ぎの原因の三人を見る。

 

 その場から直ぐに去りたい衝動に駆られた。

 

 三人組の一人が昨日見たグレモリーの眷属の赤龍帝だったからだ……。

 

 グレモリーの奴、眷属の愚行を黙認しているのかよ……。

 被害に遭ってる女子の記憶消してるか、金でも渡してんのか?

 

 ダメだろ……あぁ、イライラして来た……。

 

「おい、アンタ!ソイツをとっとと連れてけよ。俺達の邪魔をすんなってちゃんと言っておけよ」

 

「先輩に対しての口の聞き方も言っておけよ、ソイツお前の舎弟だろ!」

 

「我々の行いに口を挟まないでいただきたい」

 

 

 

 

 

 ……………………雷斗に言われても何にも感じないのかこいつら?

 

 

 

 

 

 

 さっきまで吹いていた風が─────

 

 

 

 ───────無くなった。

 

 

 近くに居たフォカロル眷属全員に冷汗が流れる。

 

 王であるハヤテが怒ると、どんなに風が強くても風が不自然なほど一瞬で消える。

 

 その現象が起きた事に焦る。

 怒っていることが分かるから。

 

 ハヤテが殺ろうと思えば、相手を一瞬で塵に出来るから。

 

 緊張が走る眷属に救いの女神(悪魔)がやって来た。

 

 

「ハヤテ?どうしたのですか?リサと買い物に行くのでは?」

 

 女王のレイヴェル・フェニックスが来てくれたのだ。

 

「ああ、大丈夫。今から行ってくるよ」

 

 

 また風が吹き始めた事に家族は、レイヴェルにサムズアップをし、眷属がレイヴェルに頭が上がらないことが増えることになったのを本人は知らない。

 

 

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