「神にも悪魔にも凡人にもなれる男」という異名をつけられただけでなく「全男子を敵に回した男」とも呼ばれることになった我親友である土見稟。
彼の慌しい日々を近くで見てきた友人Kの物語?である。
―日本・光陽町 国立バーベナ学園―
「こちら本隊、A班状況報告を」
「――こちらA班。目標は依然変わりなし。繰り返す、変わりなし」
「こちら本隊、了解。A班、以後も目標に気をつけられたり。連絡終了」
「――こちらA班、了解。連絡終了」
「こちら本隊、B班状況報告を」
「――こちらB班。A1地点依然変わりなし障害と思われし者なし。繰り返す、変わりなし」
「こちら本隊、了解。B班、変化があればすぐに連絡されたり。連絡終了」
「――こちらB班、了解。連絡終了」
「こちら本隊、――」
今は朝の8時を少し回ったところ、社会人の中にはすでに会社に着いている時間であったりもするそんな朝が早いと言えるのか言えないのか微妙な時間だ。
そんな時間に国立バーベナ学園の校門入って少し離れたところで国立バーベナ学園の制服を着た複数の生徒が横一列に並び立っている。
彼らにとっては全くといっていいほど縁がないはずの銃、それもアサルトライフルと思える物を背負ってる。
そして皆の表情はまるでこれから戦に赴くように感じられる。
そんな彼らの真後ろには1人の生徒が立ち、その手には無線機らしき物がありどこか複数へ連絡をしてた。
連絡が終わったのを感じたのか並び立っている生徒たちの視線が後ろの生徒の方へ向く。
「皆、まだその時ではない。緊張しすぎるな、少し落ち着け」
後ろに立つ生徒が自分に視線が向いてるのに気づいたのかそう声をかけた。
校門を通り過ぎてきたほかの生徒たちはこの光景に慣れてるのか特に気にはしていないが、それはそれでいいのだろうかとふと思ってしまう無線機持ちの生徒であった。
どうやら銃装備の生徒たちは全く動かない様子、少し暇になりそうなので少し我母校となる国立バーベナ学園や住んでいる光陽町についてここにて触れておこう。
国立バーベナ学園は人間、神族、魔族が同じ場所で勉学に励むことを目的として5年ほど前にできた学園である。
バーベナ学園の授業はほかの学校でもある一般授業の他に、ほかではなかなか無いものもある。
それは神族や魔族が使う魔法についての知識等を教える魔法学や、世界史の授業では人間だけでなく神族、魔族すなわち3世界の歴史を教えている。
ここバーベナ学園に似たような学園は他の地域でもあるが、最初にできたのはバーベナ学園であり3種族が通う学園のモデル校となっている。
通ってる私は特に気にしたことはないが制服のデザインは全国的に人気が高いと聞く。
かなり張り切って?できたために国家予算をふんだんにつぎ込まれているために敷地は広く、設備は新しい。
現在の種族割合は人間12:神族4:魔族3:ハーフ1とのこと。
後々、バーベナ学園は光陽町駅から徒歩15分程度、某彼の家からだとこれまた徒歩15分のところにある。
光陽町はバーベナ学園がある私の住んでる町である。
町の中心地にある商店街はバーベナ学園設立時に若者向けのショッピングゾーンとして整備され、通称木漏れ日通りと呼ばれる。
木漏れ日通りは雑誌で特集されるほど人気があり、休日は遠くから来る若者も多い。
この街にはバーベナ学園(今更だが長いから学園でいいか)以外にも光陽学園や光陽学園の付属校もある。
ほかにちょこっと付け加えると、住宅街にあるブランコと砂場だけの緑公園や住宅街の外れにある芝生と噴水がある光陽公園など複数の公園もある。
人間ともかく神族、魔族についての説明は――
「――こちらA班、本隊応答せよ」
「こちら本隊、A班どうかしたのか?」
「――こちらA班、目標に変化あり移動開始を確認。繰り返す、変化あり移動開始確認、尾行開始します。本隊どぞ」
「こちら本隊、了解。A班、目標及び周辺に気をつけつつ尾行されたし。連絡終了」
「こちら本隊、B班応答せよ」
「――こちらB班。本隊どうかしました?」
「こちら本隊、目標の移動開始を確認。繰り返す、目標の移動開始を確認」
「――こちらB班、了解。A1地点に変化があれば連絡します。連絡終了」
「こちら本隊、了解。連絡終了」
――またにしようか。
目標が移動開始したのをA班が確認してから数分が経つ今、無線機らしき物を持っている私は目標が今どこら辺にいるのか気になってきている。
そろそろA1地点と予想してるがB班からの連絡がまだであり、目標はまだA1地点ではないことがわかる。
「――こちらB班、本隊応答せよ」
「こちら本隊、B班何かあったのか?」
「――こちらB班、つい今A1地点に目標到着を確認しました。そして同時にユニホーム姿の生徒Aが出現、目標に対して何か発言すると勢いよく目標に向かって飛びかかりました。そのため本隊に連絡せずに生徒Aを狙撃しました。本隊どぞ」
「こちら本隊。狙撃に関しては緊急のためとするが目標は無事か?」
「――こちらB班、目標は無事。無事にA1地点通過しました」
「こちら本隊、それであればよろしい。B班も問題はないな?」
「――こちらB班、B班も問題ありません」
「こちら本隊。了解した。なお、狙撃した生徒Aに関してはほかの班に回収させるので、B班はもう戻って来るように」
「――こちらB班、了解しました。学園に戻ります、連絡終了」
「こちら本隊、連絡終了」
どうやらいつの間にか動きがあったようだ。
報告連絡は忘れずにといつも言ってるが今回は目標の安全のために事後連絡となったがこれは気にしないでおこう。
目標の安全が第一のため多少のことは目をつぶるべきだから。
B班の連絡からほどなくしてA班からも連絡がきた。
目標が学園校門前に着くとのことで、私の前に並んでいる彼らにお疲れさまと言うと彼らは各教室へ戻っていく。
まだ時間的には遅刻するようなギリギリな時間でないため、皆は余裕をもって各教室へ行けるだろう。
校門近くにいた銃装備の集団いた者はもう私しかいない。
私もそろそろ戻ろうかと思い動きかけると、校門を通過する2人組の生徒が目に入る。
どうやら目標も無事に今日も登校できたんだと喜びつつ声をかける。
「今日も無事登校できたようだな、我友土見稟よ」
「あぁ、なんとか登校できたよ勝忠。途中で少しあったが……これは気にしてはいけない」
「そうか、ならば気にしないでおこう。そうだ、挨拶がまだだったな稟、楓よ。おはよう」
「おはよう勝忠。今日もできるだけ平和に過ごしたいものだな」
「おはようございます勝忠君。勝忠君は今日はお弁当持ってきましたか?」
「楓よ、今日は当然持ってきたに決まってるであ……」
まさか、私がだと?
こんなことがあってもいいだろうか!いや、ない!!
鞄に手を入れ一瞬固まった様子を見た2人の表情が―あぁ、またか―といった感じになる。
「……まさかと思うがまた忘れたとかはないだろうな?」
「勝忠君、今日もですか?」
「……今日もまた歴史は繰り返される。そう、売店のチョココロネを」
なんとなくかっこつけた風に言ってみるがまったくかっこよくはないだろうな。
そう自分でも思えたことだが目の前の二人は優しいからなんにも言わずに校内に入っていく
精神ダメージを癒す間もなく私も2人の後について入っていった。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
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(あとがきの部分の文章は普段の投稿では活動報告にて書いてあることですが、そちらを見られない人もいるかもなので今回はあとがきにも書きました。
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