結有と吹雪が異世界に放り込まれたようです   作:SAMICO

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ディオリア戦記Ⅱ~かがといなづまの亡霊~

上陸部隊が訓練や準備をしている中……

 

名古屋を出港したいずも改二リペアは、散発する魔神(深海棲艦)を蹴散らしながら、

インド洋へと近づきつつあった。

「そろそろインド洋ですね。艦娘達は、出撃口でスタンバイしています」

副長でもある杏奈が、陽子に声を掛けると、

陽子は渋い顔をしていた。

「如何なさいましたか?」

杏奈のその言葉に、その(渋い)顔のままで、

「あっさり行き過ぎて、陽動だと気づかれたか、あるいは……」

「罠を仕掛けて待っているか、ですかね?」

 

そんな中、突然ミナがポップアップした。

『突然艦娘が現れました!』

「えっ?」

その直後だった。

 

ドゴォン!!!

 

大きな爆発音と共に、艦が傾いた。

「ぐっ………何だ!?」

陽子が、司令官席から立ち上がりながら叫ぶと、ミナが、

『被弾しました。()()()()-()()()()()()()()()()()()!関係パターン照合、大垣湊の世界(双子世界)()()です。』

「兎に角、艦娘部隊は出撃だ!うわぁっ!」

「きゃああっ!!!」」

 

ドゴォン!!!

 

その言葉と共に、ブリッジ付近に直撃したのは、かがのFー35Cだった。

 

二人だけ残った、燃え盛るブリッジに、陽子と杏奈が倒れている。

「大丈夫か……?」

額から血を流した陽子が、倒れている杏奈を抱き起こす。

「っ……大丈夫です」

杏奈も、いくつか傷を負っている。

 

ドォンっ!!

 

 

ザクッ!

その時だった。爆発で飛散した破片が、陽子の背中に突き刺さった。

「ぐぁ……」

「司令官!?」

今度は、倒れそうな司令官(陽子)を抱き起こす。刺さった破片は胸にまで達しており、生命が助かる見込みはなかった。

「自分はもう……無理だ……指揮権を引き継ぐ。汎用艤装で脱出しろ!!」

「そんな…………」

「島風に………すまんと……」

そのまま、陽子は力なく崩れ落ちた。

『杏奈さん、私ももうだめです。バイタルパートをやられました。脱出してください』

「……っく。わかりました」

杏奈は、ブリッジから炎が燃え上がる廊下を走り抜け、出撃口へと急いで向かった。

 

 

出撃した日向、島風、ほっぽ、瑞希にゆらりと振り向いたかが。

「……」

何も言わず、焦点の合わない目で、四人を見つめているかが。

その隣に、ふっといなづまも現れた。

固定翼機搭載型駆逐艦かがに、汎用駆逐艦いなづま。

「沈め」

かがの冷たい言葉で、最期のFー35Cが、いずも改二リペアに体当たりを加えた時、いずも改二リペアは真っ二つに割れ、沈んで行った……

「わっぷ!」

間一髪で、沈没から逃れた杏奈は、綾波仕様汎用艤装で、日向の元にやって来る。

「提督は!?」

「………」

その問いに、力無く首を振った杏奈を見た島風は、再び艤装を展開した。

やはりこっちの世界では、艤装が展開可能らしい。

「こんのぉぉぉぉぉ!!!!」

改二装備に転換すると、飛び蹴りを放った。

「ぐっ……」

しかし、吹き飛ばされたのは、島風の方だった。カウンターの膝が腹部に直撃し、吹き飛ばされ海面を何度も転がって立ち上がると、膝をついた。

「強い………」

「オマエタチは、『ここで死ぬ』のデス」

その言葉に、日向が前に出る。

「いいや。死ぬのはお前達だ。いや、もう()()()()()()()亡霊め」

「帰るべきいずもは既になく、司令官も死んでいる筈……無駄な抵抗を」

 

「そんな事はありません」

そのミナの声がすると、沈みかけていたいずも改二リペアが光り輝いて、

そこには、艤装を着けた()()()()()()が現れた。右肩には、()()()()()と化した陽子もいる。

()()では、死んだら妖精に変わるらしいのだ。

「勝負です、かが!」

「蘇ったか…………」

かが達は、再びいなづまのテレポートで距離を取った。

 

「対水上戦闘用意!」

敵が、F-35Cを撃って来るが、高度が低過ぎる……

「やはり特攻ですか……発展型シースパロー!」

ESSMで、敵のF-35C特攻隊を撃墜すると、今度は、ミサイルも飛んで来る。

SSM-1Bだ。狙いは………杏奈。

「うぇぇぇ!?」

「やらせん!」

ミサイルの進行方向へ、オーバーロードで割り込んで、日向が庇う。

「ぐっ……」

その傷は、明石妖精さん達が一生懸命治す。

「反撃です」

今度はいずもも、()()()()SH-60KやVLS搭載トマホークによる反撃を行う。

「こっちが先だ。沈めぇぇぇ!!!」

その前に、日向がオーバーロード状態での、降霊弾頭超電磁砲を放った。

ぐんぐんと、音速を突破したその弾頭は、いなづまを貫いて……

「解放してありがとう……なのです」

と云う言葉と共に、消滅して行った。

かがにも、トマホークが直撃し………

「ありがとう」

と云う言葉と共に、霧散して行った。

 

それから、いずもの面々はあっちの世界(双子世界)の死んでいった亡霊と延々闘うことになり、

弾薬が尽きると、一度ジャポネに引き返す事となった。

 

 

ジャポネの港に戻った面々は、各務原分家の家老我那覇より、輸送作戦が成功したことを聞かされた。

こうして、いずもは綾波の魂を受け継いだ艦娘に生まれ変わった………

そして、いずれは()()()になるだろう。

 

Sハウンドは、ここに終焉を迎えたのだった。

その陽子だが、人間に戻るのはこちらでも出来ない、という結論に至り、今は島風に大事にされている。

陽子もそれを受け入れた為、陽子は司令官・技術者妖精さんとなることだろう。

この二人も、こうして結ばれたのだった。

 

島風らしく、()()結婚式を行う徹底ぶりである。

 

その頃、ディオリアでも戦闘が行われていた。




次回最終話です
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