結有と吹雪が異世界に放り込まれたようです   作:SAMICO

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オーガと魔神

いずも改二リペアでは、智紀とミナが、艦長室で話をしていた。

「やはりお二人は、時空の狭間からどこかの世界に飛ばされたことに間違いありません」

 

――だろうな。私の多元世界論は間違っていなかった。

智紀の()()、新井田博士が囁く。

(だろうよ)

「いずも改二リペアの()()()()()()()は、まだ一度だけ使用可能ですので、同じ現象を起こせるか、と思います。ただ、どこに行くかは運次第で……」

そのミナの報告に、智紀は腕を組んで考え込む。

(どう思う、新井田?)

――お前は、自由に世界を行き来できるだろう。()()()()()()な。

(マッドサイエンティストめ。それでやってみる価値はあるか?)

「話は聞かせてもらった」

そこには瑞希がいた。

「結有と吹雪を助けに行くなら、私が行こう」

その言葉に、智紀は苦笑いする。

「最悪、次元の狭間に取り残されても、か?」

「その時は、お前()が助けてくれるだろう?」

ふふっと笑う瑞希に、智紀は両手を上げる。

――一本取られてしまったな、高天原。

(だな。霊子タンクをショートさせ、空間に穴を開けて飛び込む作戦を行うか)

 

こうして、瑞希も異世界へと旅立って行った。

 

瑞希が旅立ったあと、智紀は薄雲に姿を変えていた。

――やはり、お前も行くのか?

(まぁな。面白そうじゃねえか?)

 

こうして、いずも改二リペアで、四名の行方不明者が出た。

島風から事情を聞いた陽子は、そのままぶっ倒れたそうな。

 

―――――――

冒険者の宿の中庭。今日も、各々が訓練をしている。

 

前回の依頼から少し過ぎ、メルフィの訓練がてら、

二人も魔法の練習をしたが、結局魔法は使えなかった。

その代わりに、霊力()()()()を当てる、百歩神拳のような事をできるようになった。

 

「あんた等、暇かね?」

冒険者の宿の女将さんが声を掛けると、訓練を切り上げて酒場エリアにやってくる。

「なにか用?」

結有が声を掛けると、女将さんは依頼書を差し出した。

依頼書は、魔神を操るオーガが農村を全滅させた、退治して欲しい。

というものだった。

「うーん。オーガって、どういう連中だい?」

結有の問い掛けに、メルフィが応える。

「オーガは妖魔の一種で、魔神を引き連れているので厄介です。魔神は、()()()()()一切効かないので、魔法か()()()()でないと…‥」

そんな言葉に、二人は深海棲艦を思い出していた。深海棲艦だと思えば気が楽だな、と想いながらも、依頼を引き受け、前回の依頼で得た金銭で装備を整える。

吹雪は、念の為にプレートメールにバスタードソードを購入し、

結有は、レザーアーマーにトンファーを購入した。

メルフィは、そのままの装備で傷薬を購入した。

 

三人がすっかり打ち解けて歩いていると、道中で見知った女性を見かけた。

「あれ、瑞希!?」

「なんで!?」

驚く二人に、深海棲艦でもある瑞希に怯え、後ろに隠れるメルフィ。

「この娘が、()()()()()()か。よくおモテになって」

「「ちがーうっ!!!」」

 

 

なんとか瑞希の誤解を解いたあと、メルフィには()()()()と説明した。

「私は、結有の家来であるミズキという。よろしく」

「ユウさん、凄いです!上位魔神を家来にしてるなんて!!」

メルフィはテンションアゲアゲだったが、

これで二人は確信した。魔神というのは、深海棲艦のようなものだ、と。

 

瑞希が加わった四人で、オーガが全滅させた村までやって来た。

至るところに死体が転がっており、オーガが広場で肉を食べていた。

周囲は、()()()()が砲台を構えて警戒している。

「やっぱり…‥魔神は深海棲艦だったんだ。ということは……?」

吹雪は目を閉じて、精神を集中させる。その直後、プレートメイルは破壊され、吹雪改二の艤装が現出した。()()でだ………

その音でイ級に気づかれ、オーガ達も襲いかかってきた。

 

まずは、魔神と吹雪&駆逐水鬼に変身した瑞希との()()()()である。

魚雷が、地面をスレスレを走って相手に当たる。

メルフィも、魔法を撃って支援する。

高練度とは言え、相手のイ級も割と強い。

少々のダメージを受けながら、イ級を殲滅させると、

 

結有が躍り出て、オーガに立ち向かう。

オーガは、再び魔神召喚を行った。

空に現れる、黒い靄……

現れたのは、()()()()だった。

「くっ……」

バックステップをしようとしたところに砲撃を受け、結有は吹き飛ばされた。

吹き飛ばされる直前、時雨に変身したことで致命傷は避けられたが、ダメージは中破まで行っている。

「結有ちゃん!」

時雨(結有)は立ち上がると、キッと相手を睨み付ける。

 

――苦戦しているようだな。

 

その声と共に、結有達の背後に黒い靄が現れ、艤装展開済みの薄雲(智紀)が現れた。

そして、銃型の艤装にカードを入れる。

「兵隊さん、行っておいで」

戦艦型人工深海棲艦を召喚すると、戦艦ル級と砲雷撃戦を始めた。

「はぁぁぁっ!!!」

再び、吹雪と結有が手を繋ぎ、艤装のホバー機能で霊子をありったけ注ぎ込んで、体当たりを行う。

「今です!!私もやります!!」

追い打ちを掛けるように、メルフィが召喚魔術を唱え出す。

空が真っ黒になり巨大な龍が現れ、口を開くと迸る霊子=魔力で、もはや()()のようなブレスを撃ち込んだ。

その神々しい龍に、三人は見とれていた……

 

オーガは消し炭となっていた。()()()……

当然ながら、他の四人は全員()()()()で吹っ飛ばされている。

無事なのは、召喚主のメルフィだけだった。

 

―――――――

 

「ば……馬鹿やろうがぁ!!モノには限度があるだろう!?」

「そうだよ!!もっと、穏当なもの呼び出そうよ!!消し飛ばしたら、どうやって証明するんだよ?このダメルポめ」

「えうぅ……召喚できる対象は、まだ選べないんですよぅ……」

薄雲(智紀)時雨(結有)が説教している中、クレーターから宝石を見つける瑞希と吹雪。

「これは証拠にならないか?」

それを見ると、説教から逃げ出して駆け寄るメルフィ。

「はい、なります!」

「なら問題ないだろう。結有に智紀も、あまりダメルポを怒ってやるな」

「そうですよ。今回頑張ったのは、ダメルポさんですから」

もはや愛称が、ダメルポになった瞬間だった……

 

一行がその宝石を証拠として提出すると、報酬を受け取った。

その日は、瑞希監視の下、()()()慰労会が行われた。

 

その夜、薄雲(智紀)は屋根の上で自問自答していた。

(どう思う、新井田?)

――あのメルフィは、誰かの同位体(平行存在)と見るべきだろう。戻るには、()()()()を探し出す必要があるな。

「大特異点ねえ……」

――今、考えても仕方あるまい。足場がためをせねばな。

(そうだな……)

 

薄雲(智紀)は、そのまま眠りに就いた。




現在のパーティ
・結有
グラップラー/なし
特殊;霊力撃 艤装
・吹雪
ファイター/なし
特殊;霊力撃 艤装
・メルフィ
ソーサラー/サモナー
特殊:時空間召喚(成功率2%
・瑞希
ガンナー/未定
特殊;深海棲艦化
薄雲(智紀)
セージ/サモナー
特殊:艤装 異空間転移


Tips《巨大な龍》
応龍
召喚レベル☆×10

高位の召喚生物で幻獣に属している。
ドラゴニックブレスは広範囲を無差別に吹き飛ばす
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