結有と吹雪が異世界に放り込まれたようです   作:SAMICO

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ちょっと大きな矛盾が発生したので書き直しました。

プロットでは夕立姫がユウ姫になっててわかりにくいと思って
夕立にした結果結有が偽名を名乗る必要がなくなった時雨周りの修正がメインです。


まだあったら随時直します。


王都で

フレーゲル一行と結有達は、一路カガミハラ分家に向かっていた。

カガミハラ分家は………ひと目見て判る建物だった。

周囲から浮いている()()()()()で、木製の門を、袴姿で月代を剃っている()()が守っている。

「さあ、こちらがカガミハラ分家邸だ。ジャポネの文化をふんだんに使ったお屋敷で、全てジャポネから材料を飛行船で……」

「マジか……?」

フレーゲル男爵のウンチクをスルーしつつ、薄雲(智紀)はぼそっと呟いた。

――まあ、そうなるな。

誰かのセリフを真似た新井田博士が、智紀に応えていると、縁側に十二単衣を身に着けた女性が現れる。

姿形は、どっからどう見ても……()()だった。

「ようこそ、おいででしたっぽい?私は、ここの当主のユウダチ・カガミハラっぽい」

「姫様。ぽいは、お止しくださいませ」

女中に窘められているその姿は、やはり夕立だった。

「お初にお目にかかります、姫様。僕は、ユウ・カガミハラと申します」

深々とお辞儀をすると、夕立姫はユウの姿に、目をまん丸くして驚いた。

「すごいっぽい!断絶してた、シグレのお家の末裔がいたっぽい。ジャポネの女性は皆、親と同じ姿っぽいから、わかるっぽいの!」

どんどん大きくなった話に、苦笑いを浮かべ、更なる作り話をする。

「夕立姫様。残念ながら、シグレのお家は没落致しまして、今ではフィレンツの、貴族とは名ばかりのお家でして。フレーゲル男爵殿のご厚意がなければ、お目通りも許されない立場でして……」

そう言い終わる前に、脇に控えている女中が止める間もなく、結有の前に草履を履いて歩いて来る。

着物が汚れないように、慌てて女中も追い掛け、着物(十二単衣)の裾を持つ。

「シグレは、時の雨って読むっぽい?」

その言葉に、結有は跪いて顔を上げる。

「はい。時の雨と書いて、時雨と申します」

その様子を眺めている、フレーゲル以下御一行。

「結有、私の友達になるっぽい!今日からシグレ・カガミハラの当主として、時雨を名乗るっぽい」

「……はい……えっ?」

 

その様子を見た一同は、フレーゲルを含めて、

「マジかよ……?」

と呟いたとか。

 

「また百合ップル拡大か」

「女同士の友情は、見ていて美しいもんだぞ。ウスグモ殿」

ちなみに、フレーゲルはローミアに到着するまでに、結有による()()()()()()()()()のおかげで、もう不埒なことはしなくなった……のだが、

落ち込んだフレーゲル()を慰めた薄雲(智紀)にぞっこんになってしまい、

「取り敢えず、子爵になったら考えるわ」

と、安易に言ってしまった結果、フレーゲルは()()()()()()()()()と、勘違いしてしまうし、

改心したフレーゲルとは、普通に付き合っている、中身は男子の薄雲(智紀)は、これはこれで、いいコンビになっている。

 

「ところで、姫様。お客様をご案内いたしますので、姫様もお部屋にお戻りを」

女中の言葉に、「ぽいー」と鳴きながら、しずしずと縁側に戻ると、振り向く。

「時雨、何してるの?時雨も一緒に来るっぽい」

「……はい、姫様」

 

 

結有が、夕立()()の夕立姫と一緒にいる間、通された離れに落ち着くと、瑞希が口を開く。

ちなみに、フレーゲルはお屋敷へ戻って行った。

「新井田、何か気づいてるだろう?」

その言葉と共に智紀は、主導権を新井田博士に預けた。

薄雲(新井田博士)は真面目な顔になると、

「まだ確証ではないが、メルフィ。もう一度、この世界の魔法文明の成り立ちを、解説してくれないかね?」

「ふぇ……ウスグモさんって、二重人格だったんですか?」

驚いた顔をするメルフィに、クツクツと笑みを浮かべる。

「ご名答だ、ダメルポ君。私のことは、ニイダとでも呼んでくれ」

「わかりました。伝記によると、数百年前に機械文明というものが栄えていて、()()()と呼ばれる、魔神の大侵攻により、人類は10%にまで減少して、文明は全て破壊されました。その後、伝説の勇者に率いられた仲間達により、魔神王は討伐され、じわじわと勢力を盛り返して、その頃魔法が発見されて、今の文明になり、300年くらい経過しました。そのお仲間の一人が、カガミハラ家のユージ・カガミハラ様だ、ということです」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()に、一同は大きな溜め息を吐いた。

 

―――――――――――

「へっくしょい!!」

その頃、各務原裕二大佐は、東富士演習場で大きなくしゃみをしていた。

 

―――――――――――

「今も、山岳地帯や海は魔神の領域で、ジャポネは最前線だ、と聞いております」

その言葉に吹雪が、

「どうやって対処しているのですか?」

その言葉に、襖が開いた。そこには、十二単衣を脱いで身軽になった夕立姫と、着物を着せられた結有の姿があった。

「ジャポネには、機械文明の頃から残っていた船を模した機械、「ギソー」という物を身に着けて、()()()()()()が海に出て闘うっぽい。今は、男も魔法使いも海に出てるっぽいけど、主力は女だから、ジャポネでは女が家を継ぐっぽい」

その言葉に、薄雲(新井田博士)はふむ……と考える。

()()()()()()()()か……」

――案外、()()()()()()()()が関わってそうだな?

(あり得るな、私は天才だ。)

――そろそろ返してもらうぜ?

その言葉と共に、主導権を奪い取られる新井田博士。

「ところで、姫様。ジャポネに行かれる機会は無いのですか?私は、瑞希と申します。結有様の家臣ですので、姫様も何なりとお使いください」

そう瑞希が跪くと、

「わかったっぽい。瑞希は上位魔神っぽい?」

「はい……」

否定せずに応えると、ぽいぽい(夕立)姫は目をまんまるにする。

「凄いっぽい!時雨は魔神使いっぽい!」

「もったいないお言葉です」

結有を独占されている吹雪は、いい加減ご機嫌斜めだ。

「夕立姫様。結有…時雨は、私のパートナーなので当然です。あ、私吹雪っていいます」

「吹雪もお友達になるっぽい!二人共、仲良くなりたいっぽい!」

純真爛漫な夕立姫に、ちょっと大人気ないか、と思った吹雪は、笑みを浮かべて、

「喜んで」

そう答える。

「ほんで、俺が薄雲。こっちがダメルポ」

「ダメルポ言わないでください!メルフィです!」

「だったら、まともに召喚術成功させろよ」

「なら見ててください。はぁぁぁっ!!!」

「おいこらやめ……」

ムキになったメルフィが召喚術を行うと、ポンとやって来たのはほっぽちゃんだった。

「あれ。ここどこ?あ、皆居る」

「凄いっぽい、魔神を召喚したっぽい。しかも、可愛いっぽい」

その様子を見て夕立姫は大喜びだが、Sハウンドの面々は大溜め息である。

『またやりやがった……』と。

 

―――――――――――

その頃、いずも改二リペアでは……

「うーん……また一人消えた………うーん……」

陽子が寝込んで、魘されていた……

そんな陽子を、島風が心配そうに見ていた。

「うーん……どうせ、皆いなくなる……うーん」

「縁起でもないよ!陽子提督!」

 

―――――――――――

「ところで。夕立姫様は、ジャポネにお戻りの予定はありませんか?」

瑞希のその言葉に、少し考えると、

「優秀な護衛がいれば、と思ってたっぽいけど。皆と行けばいいっぽい!」

その言葉で、ジャポネ行きが決定した。

 

 

その夜、薄雲(智紀)は自問自答している。

――ところで、一つ気がかりなことがあってな?

(何だよ?)

――消えたMeTuberは、どこに行ったんだ、と。私は、それを利用しただけに過ぎないが。

(まさかとは思うが……()()()()()()()()に来てるとか?)

――考えたくはないがな……何れにせよ、特異点の共鳴を利用して、ゲートを開けねばな。

(これで、世界を修復すると……?)

――夕立姫達は、消えてなくなるだろうな。平行世界を、徒に融合させるべきではない。

(だろうな………)

――いずれにせよ、鍵はジャポネにあると見ていい。焦らず、様子を見ようではないか。

「全く。面倒臭いことだ」

薄雲(智紀)は溜め息を吐いた。

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