結有と吹雪が異世界に放り込まれたようです   作:SAMICO

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今回もショートです


砂漠と海の進撃~ジャポネへ~

砂漠を走る戦車の中で、感動の再会を果たした夕立姫。

戦車の燃料は霊子コンデンサなのだが、この世界は()()()()()()()()()が濃厚な為、

コンデンサー残量が殆ど減らない。

「爺、生きててよかった……」

「姫様こそ、ご無事で何よりでございます」

そんな中、外では激戦が繰り広げられているが、

この地域では、イ級魔神(駆逐イ級)しか現れてこない為、特別教導隊の敵ではない。

 

そんな中、薄雲(智紀)から通信が入って来た。

『予定通り、いずも改二をピックアップ。インド南で会おう』

「智紀は、ちゃんと裏で動いてくれてたんだね?」

時雨(結有)の言葉に、裕二は頷く。

「そうだね。兎に角待機せよ、と言われたからどうなるかと思ったけど、いきなり敵だらけだから、びっくりしたよ」

そんな中、外からの報告が入る。

「隊長!黒いトカゲに乗った鉄鎧の集団が接近中。携SAM(携帯地対空誘導弾)で先制攻撃しますか?」

この部隊(特別教導隊)は、海兵旅団生き残りの軍志願者の精鋭が揃っている為、先制攻撃が()()()()なのである。

「許可する。先頭の……アレはドラゴンか?アレに誘導して撃墜せよ!」

 

隊員が、携帯していた携帯SAMを構えると、狙いを澄ます………トリガーを引くと、誘導弾が空へと撃ち上げられて行き……

ドラゴンが大爆発を起こし、地面へと叩き付けられる。

爺も顔を出すと、顔面蒼白になる。

「何てことをしたんですか!?アレは告死隊と言って、精鋭の竜騎士で‥…」

その言葉を、途中で制した裕二はニヤリと笑った。

「問題ありません。奴等にはこう言ってやります。『()()()()()()()()()()()()』と。対空攻撃始め!」

その号令の後、自身は12.7㎜重機関銃M2で弾幕を張る。有効射程は2000mだが、十分な距離にいる竜騎士は、

その銃弾に貫かれ、次々と命を奪われて行く。

竜騎士の魔法で制御している黒龍は、制御不能に陥って同士討ちをしたり、墜落したり、と近づけさせない。

それと同時に、やってくる地上の七星軍の人間部隊も、隊員達の89式小銃の餌食となって、次々死んで行く。

「すごいっぽい……()()()()()を………」

感嘆の声を漏らす夕立姫に、戦車の操縦員は冗談交じりに答える。

「奴等にとっては、()()()()()()()であります。姫様」

結有も外に出て、迎撃に参加している。

こちらの竜騎士団も逃げ散って行くと、今度は地上の部隊を蹴散らしにかかる。

銃を乱射したり、滑腔砲を発射しながら敵陣を切り裂いていく。突破の際は、銃剣に変えた特別教導隊(海兵旅団)の面々と、敵のプレートメイルの兵士達の殴り合いが始まるが、一人ひとりがエリートの、百戦錬磨の彼等の敵ではなく、死体の山を増やして行くだけだった。

 

定期的に、いずも改二リペアと連絡を取り合いながら敵を蹴散らして、百名近い戦死者を出したものの、無事合流地点にやって来た。

合流した日向は、「まあ、そうなるな」と言いながら、魔神を蹴散らしていた。

 

 

――――――ー

その頃、ジャポネの()()()()()()には、双子の女皇がいた。

湊と未来。

湊の方は、『()()()()()()()()()』を持っている、とされている。

 

―――ー無事、鋼鉄の方舟を、そちらに御送りできたようですね。

(はい。貴女のお力添えのおかげです)

――――そちらに、増援物資をお送り致しました。()()()()()()にも、宜しくお伝え下さい。

(はい、ありがとうございます)

 

眼の前には、()()()()()が、頭を下げて座っていた。

(おもて)をあげてください。恵奈さん、美雪さん」

『はい……』

 

――――――

 

時雨(結有)と裕二等陸路ルート組と合流した彼等(Sハウンド)は、海を進んでジャポネに向かっている。

既に、この()()()()()を追う者はいない。

いたとしても、復活した艤装能力の、無数の主砲の餌食になって行く。

「初めてお目にかかります。自分(小官)は、あちらの世界のシンギュラリティハウンド司令官の、我那覇陽子と申します」

敢えて臣下の礼ではなく、軍人としての敬礼をする。

「ご丁寧にありがとうございますっぽい。私は各務原夕立です」

その言葉に夕立姫も答える。その後に、杏奈も敬礼をする。

「小官は、艦長代理の村井杏奈と申します」

薄雲(智紀)はコソコソと隠れて、()()()()()戻って来る。

「何か、薄雲調子悪いから寝てるぜ。という訳で、艦長の高天原智紀だ。よろしく」

「知ってるの。薄雲っぽい」

その横で、時雨(結有)がVサインをすると、智紀は大きな溜め息を吐いた。

「予定では、ジャポネに補給物資が届いてる筈だから。まあ、この濃密な霊子の世界、何とかなろう」

 

全員が自己紹介を終えると、一同はラウンジでそれぞれ過ごしている。

フレーゲルの周りには、女中さん達が集まっている。

()()ハーレムか……」

「いいじゃないか。フレーゲル男爵は男を上げたからな」

ゲンナリしている智紀に、瑞希が珍しく笑みを浮かべて、声を掛ける。

 

家臣団の人達や女中さんやフレーゲルは、この機械の城に驚いていたが、

便利なラウンジに次第に慣れて行き、今ではゆっくり寛いでいる。

デッキでは、特別教導隊が反省会をしている。

反省会とは名ばかりの、()()()()()()である。

8分の1の損害を出してしまった為、()()()()()()が始まったのだ。

この教導隊は、()()()()()()()()()()()()()らしいが、いずも改二リペアの一同は、

そんな()()()を、生暖かい目で見守っていた。

 

ヘリコプターで先行して、夕立姫と時雨(結有)を送り、事情を説明してもらっている間、いずも改二リペアは太平洋で待機している、

その間も、ジャポネを攻める魔神達を蹴散らしながらではあるが………

 

そして、漸く皇都名古屋への入港許可を携え、時雨(結有)達が戻って来た。

いずも改二リペアはゆっくりと、ジャポネの皇都である()()()へと、再発進していった……

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