艦隊これくしょんー死ねない提督と元ブラ鎮 作:ゆっくりRUISU
Q.なんで服も直るの?
A.状態が死ぬ前で固定されてるからです。
Q.なんで固定されてるの?
A.魔法です。
Q.なんで頭吹っ飛んでも記憶消えないの?
A.仕 様 で す 。
こんな小説ですが読んで頂けたら幸いです。
14:15。
出撃に出していた艦隊が帰投したらしく、窓から鎮守府に向かってくる姿が見えた。
「ちょっと出迎え行ってくる」
「いってらっしゃい。死にすぎ注意ね」
陽炎は言いながら、執務机の影に隠れる。
その時点でどうなるか検討をつけながら喜一は扉を開けて予想通りに爆死。
…とはならなかった。
「…あれ?」
疑問に思いつつ部屋を出て。
瞬間、体が浮いた。
(あ、これ落とし穴か)
落ちた喜一は底の鉄板に膝と顔面を強打した。ついでに脳挫傷で1回死んだ。
復活すると、陽炎が落とし穴の近くに立っていた。
「それ、私が仕掛けたのよ。妖精さんに頼んだらすぐだったわ」
「…なんか癪だから落ちろ」
「えっ」
直後、喜一は陽炎の足を掴んで落とし穴に引きずり込んだ。
…その後、陽炎を肩車して脱出した。
「…そういえば陽炎」
「何?」
「落とし穴覗き込むならスカートはやめとけ。スパッツ見えた」
「…セクハラ司令!」
バキィッ!と、喜一は陽炎にぶん殴られた。
しばらく殴られ続けて失血死し、血の海に沈んでいた喜一は、向かってくる足音に気づいた。
「…喜一、どうしたの?」
「矢矧か…。
いやな、陽炎にスパッツ見えたって教えたらぶん殴られた…」
「そりゃ殴られるわよ。
…寝転がってるとこ悪いけど、艦隊が帰投したわよ。書類は今から執務室に置いてくるわ」
「どーも…。後、今跨いだりしたらパンツ見え…」
バキィッ!という音と共に、矢矧の足が喜一の顔面を踏み砕いた。
しばらくして復活した喜一は、とりあえず雑巾で血を拭ってから執務室に戻った。
…戻ったのだが、入った瞬間頭上から黒板消しが落ちてきた。
「…うちって黒板あったっけ?」
呟きながら、粉を払い落として。
仕掛けられていた着火装置が起動、火花が粉塵爆発を引き起こした。
「…これで本日三度目の爆死。粉塵爆発は滅多に起こらんから死に慣れねぇな」
ちらりと執務机を見ると、書類は吹き飛ばないようにアクリル板の下に入っていた。
安堵しつつ、喜一は書類を引き抜く。
「…あっちゃあ、途中で初霜がワンパン大破か。後は満潮が中破、浜風小破、霞と若葉と矢矧は無傷と。こっちは遠征か。…て事は、黒板消しと発火装置は天龍が置いてったのか?…それかワンチャン矢矧?」
書類を見ながら呟きつつ、サインと判子を押してから『済』の箱に入れる。
と、小さなメモに気がついた。
「『イタズラ大成功なり』ねぇ…。
この文字は漣か。じゃああの仕掛けは漣が…」
仕掛けたのか。とは続けられなかった。
ピン、という感触の直後、頭上からタライが落下し、脳天に直撃した。
脳天を抑えながら呟く。
「『イタズラ』ってこっちか…?」
…尚、黒板消しの仕掛けは陽炎が嬉々として仕掛けたものであることを記しておく。
書類も終わったし間宮にでも行こう、と気を取り直して喜一は執務室を出て。
また落とし穴に落ちた。
「…塞いどけ陽炎っ!」
直後、落とし穴は妖精さんによって要望通りに塞がれた。
喜一が脱出する前に。
「今塞ぐなー!出せー!」
数時間後、たまたま通りかかった山城に床ごと吹っ飛ばして貰って脱出した。勿論1回死んでいる。
この前に窒息で3回死んでいる事は完全に余談。
「いやすまんな、助かった」
「復活しきってから言いなさい。寄られると貴方、正直グロいのよ」
そう言われるのも無理はないだろう。
喜一は復活中、損傷した部位に黒いモヤが集まって修復されるのだが、このモヤが微妙に薄いので近づくと中が透けてしまい、断面を拝む羽目になるのだ。
「…これ、扶桑と一緒に食ってくれ」
言いつつ、喜一は傍らの戸棚から間宮羊羮を取り出した。
「なんでそんなとこに入れてるのかしら?」
「執務室はよく吹っ飛ぶし、置いとくと羊羮が無事でも妖精さんに食われるからここにストックしてる」
「…今度妖精さんに教えようかしら」
「やめてくれ、ストックが無くなる」
喜一は口止め料に2本目の羊羮を取り出した。
が、山城は羊羮を2本とも返した。
「羊羮の代わりに、私と姉様をなるべく早く改装してちょうだい。そうしてくれるなら他言無用を守るわ」
「…設計書は集めてるんだ。後一枚集まるまで待ってくれ」
その言葉を聞いて、満足したように山城は去っていった。
さて、と気を入れ直して。
「隙あり!」
「弓矢っ!?」
瑞鶴にこめかみを矢で射ぬかれた。
「…あ、工廠で明石さんが呼んでたわよ。大規模作戦の前に防弾装甲のテストして欲しいって」
「…そういや言ってたな、んな事」
射ぬいた矢を地面に落としながら喜一は立ち上がり、工廠に向かった。
工廠にて。
「おーい、明石ぃっ!?」
踏み入れた瞬間、喜一に電流走る(物理)。
「アバババババババッ!」
「すいません!その辺感電する場所あります!」
遅い忠告をしながら、明石はコンセントを引き抜く。
電気鰻に食われる魚の気分が分かった、と後に喜一は語った。
数分後、復活した喜一は明石に向き合っていた。
「…んで、新型の防弾装甲だっけ?」
「はい!新しく作った新型で、強度を突き詰めてかつ軽さも追い求めた一級品です!しかも多層式!理論上大和型の46cm三連装砲にも耐えれますよ!」
「…期待せずに試してみるか」
言いつつ、喜一は装甲を持ち上げる。
「…確かに軽いな。駆逐艦でも余裕で装備できるだろ、これは」
言ってから、装甲を胴体に着ける。
「じゃあ長門さん、お願いします!」
「任せておけ」
そして、長門が41cm連装砲を構える。
「…撃ぇっ!」
放たれた砲弾は、装甲に接触し。
貫通できずに表面で弾けた。
爆炎が晴れると、そこには僅かな焦げ後しかない装甲板。
「なんと…!」
「やっりましたぁ!今までは散々貫通されてましたけどこれで…」
長門と明石の話を聞きながら、喜一は口を開く。
「衝撃がモロに来たんだが…。
多分内臓メッタメタだぞ」
「…あっ」
喜一は倒れた。
死因は内臓破裂、出血多量。
復活後。
「…多分手持ちでも意味ないな。一発防いだらまず手がぐしゃぐしゃだ」
「うーん…。ショックアブソーバーでなんとか…」
「それ含めたらデカ過ぎないか?重すぎるだろうし、そうなったらバルジと大差無い」
「うーあー…。大規模作戦には間に合わない…」
「そもそも大規模作戦だがここは補給路の確保だから仕事は大差無いぞ」
ぐへー、と明石は机に倒れこんだ。
そいじゃ、と喜一は工廠を出て。
死なずに自宅に帰りついた。
「…誰も殺しに来んのかい!」
叫んでから喜一は自宅に入った。
本日の死因
爆発 4回
脳挫傷 1回
失血 1回
頭部損壊 1回
弓矢 1回
感電 1回
内臓破裂 1回
窒息 3回
次回は大規模作戦終了後まで時間が飛びます。
ちなみに大規模作戦については現実とはリンクしていませんので御了承ください。
3/20 追記
ちょっと修正。
前の案で鉄パイプ串刺しがあった名残で出てきてた鉄パイプを弄りました。
撲殺の事実は変わり無し。