【お試し連載】フューチャーカードバディファイト ~炎の剣士の輝跡~   作:巻波 彩灯

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 まず最初に謝罪です。2.5話のファイトシーンでいきなり手札の枚数を間違えていました。申し訳ありません。その後はちゃんと修正したので大丈夫な筈です、多分。自分でもチェックはしていますが、もしルール処理や表記の間違えがあったら教えてください。自分勝手な事ですが、よろしくお願いします。

 さて、暗い話から切り替えて今日は5月11日です。宣言した日に間に合いました! ただ、前回の投稿から約1ヵ月は過ぎているんですよね……あはは。
 あ、今日は「BanG Dream!」のスマホゲームである「ガールズバンドパーティー!」略してガルパに登場するハロー、ハッピーワールドのドラムを担当する松原花音ちゃんの誕生日ですよ! おめでとう、花音ちゃん!!
 ついでに私の誕生日でもあります。ちなみに血液型も一緒です。つまり私はリアルかの、ぐはぁ!(←何者かにフルボッコにされた

 前置きはこれくらいにして本編に入りましょう! 今回は結構長いですよ。心して読んでください。では、後書きでまた会いましょう。


第3話:共闘

 今日は休日で俺と空はファイト施設に向かっていた。

 何もこないだ起きた事件によって行き付けの施設が休業している為、いつもより少し遠い場所の施設に向かわなければいけないのだが……正直、この人の多さはどうかしている。

空「おーい、アウラ。そんなにボーっとしていたらはぐれるよ」

 相棒はこの人の多さに動じていない。普通におかしいだろ!? 周り見渡してもどこもかしこも人だらけで!

アウラ「何だよ、この人の多さは! 祭りでもある訳無いのに何でここまで人が多いんだよ!?」

ラディ「ガウー!?」

空「そんな事言っていないで早く行くよ。ただでさえボクの手元に連絡手段がないんだからさ~」

 さっさとラディを頭に乗せている空は先を歩く。俺も小さい彼女から目を離さない様にその後ろを付いて行った。

 今日はファイト施設で何でも屋と言っていたアイツに会う約束があるのだが、空が言っていた様に俺達には連絡手段が無いから自力でこの人混みの中を掻き分けて探すしかない。

 そもそも何故、連絡手段が無くなったのか、それは今朝に遡る。

 

 今朝、空の部屋に聞き慣れない電子音が響いたので目を覚ましカードから出て、その音源を探していた。

 その音源は相棒の枕元にあった四角い何かのデバイス。それを手に取って音源を止め様としたが……。

アウラ「どうやって操作するんだ?」

 ボタンらしき物が見当たらない。あるのは文字とか時間が映し出された画面だけ。

ドラゴンワールドじゃあ、あまり見掛けない代物だな。マジックワールドやヒーローワールドに出てきそうだ。

 だけど、ボタンが無いのにどうやって操作するんだよ、これ?

 イマイチ操作方法が分からないから少しの間、画面と睨めっこする羽目になった。すると電子音は止んだ。

アウラ「何だったんだ、今の?」

 首を傾げ手に持ったデバイスを見つめる。地球の物は良く分からねえな。

アウラ「まあ、止まったなら戻しておけば良いなよな」

 デバイスを元の場所に戻そうとした瞬間、手に持っているデバイスから再び電子音がなる。

 その音に驚いてデバイスを落としそうになったがなんとかギリギリの所でキャッチした。

アウラ「一体何なんだ、これ?」

 繰り返し音が鳴るって新手の兵器か? いや、そんな事ある訳無いな。と言うか、これは本当にどうやって止めれば良いんだ?

アウラ「一か八かやってみるか……!」

 左の人差し指で思いっ切り画面を叩いた。不吉の音と共に画面に光が点り、同時に空が目を覚まして俺の方を見た。

空「おはよう、アウラ。あれ、何しているの……?」

アウラ「おお、おはよう。今あれだ、これから鳴っている音を止めようとしていたところだ」

 俺は空にデバイスを見せる。先程の電子音が無くなった代わりにかなり不吉な音が聞こえるが。

空「アウラ、それは……」

 空の顔が徐々に青くなって行く。何かが割れて崩壊しそうな音がしている以外は何も問題が無いのだが……と思っていたらパラパラと何かが俺の足元に落ちてきた。

空「嘘でしょ……」

 空の言葉を皮切りにデバイスは粉々になってしまった。原因は多分、さっきの一撃か……?

空「アウラのバカーー!!」

 空の叫び声が耳に響き、無残な姿になったデバイスは供養された。

 

 ――そんな訳で俺達には連絡手段が無い。まさか、あれが地球での連絡手段なんて思いもしなかったぜ。

空「それにしてもいつもの場所が使えないなんて……兄ちゃんも何も教えてくれなかったな」

アウラ「昨日からそんな事を言っているな。クリミナルファイターが暴れていたって公表されているんだから良いんじゃ無いのか?」

空「そりゃそうだけどさ、一人のクリミナルファイターが暴れたってだけでそう何日も閉めるのかなって思って」

アウラ「確かにそうだな……一日や二日ぐらいで元に戻ると思ってはいた。けど、何か他にも問題があるんじゃないのか?」

空「そうかも。でも、今兄ちゃんには聞けないね」

アウラ「ああ、そうだな」

ラディ「ガウ」

 連絡手段が無いというのもあるが、そもそも何故かは知らないがここ数日剛志の奴は浮かれていて真面目な話が出来そうに無い。

 何も惚れた女と仲良くなってその子から誘いが来たんだとか。それで今日はその子と一緒にいると言うのだから、あまり当てにならないな。

空「お、ようやく見えたよ」

アウラ「あれがファイト施設なのか」

 建物は大きく、屋上らしき位置には良く分からないマークの看板が立っている。アイツと待ち合わせいる場所だ。

空「よし、行こう!」

アウラ「そうだな」

ラディ「ガウー!」

 俺達は人混みの中をすり抜けて建物に向かった。

 

 建物に向かう途中にあるそこそこ大きい公園でファイトをしている音が聞こえた。

 俺と空は音がした方に足を運ぶとそこには見慣れた女の子と子供相手に全力でファイトをしている大きな子供の姿があった。

旬「これでトドメだね!」

碧「きゃっ!」

 碧のライフが0になった。大人気無いと言えば大人気無い一面を見てしまった気がする。

 だが、俺はそれで良いと思う。子供だろうが大人だろうが全力で勝負をするのが礼儀だと思うからな。

碧「ありがとうございました」

旬「こっちこそありがとう。良いファイトだったよ……ってあ、空ちゃんにアウラ君!」

 俺達に気付いた旬がこっちに手を振る。俺達はそのまま旬達のもとへ行った。

アウラ「さっきのファイト見てたぞ、と言っても最後のところしか見ていないがな。お前、容赦無いな」

旬「そりゃどうも。オレは何でも屋だからね、頼まれた事を全力でやるのが主義なんだよ」

アウラ「そういうの嫌いじゃないぜ」

碧「それにしても旬さんは強いですね。全く歯が立ちませんでした」

空「え? そうのだったの?」

旬「盾を多く入れているから攻撃を防ぐ回数が多かっただけだよ。元々の突破力とか攻撃力はそっちに分があった訳だし」

アウラ「俺達とやった時も割と盾多かったな」

旬「でも、オレが今使っているデッキは寄せ集めだから、すぐ事故って負けに繋がりやすいんだ」

空「へえ、そうなんだ」

旬「だから、新しいデッキにしようと考えているんだけど……何も考えが浮かばないんだよね~」

 旬は右手で自分の後頭部を掻きながら笑う。その様子はとても困っている様には見えないが。

碧「そう言えば、さっきアウラさんが俺達とやった時って言っていたけど空ちゃんたちも旬さんとファイトしたの?」

空「うん、何とか勝ったんだけどね」

旬「いや~あの時の手札は勝てると思っていたけど予想外だったよ」

アウラ「ま、俺達の力なら当然の事だな」

ラディ「ガウ!」

碧「スゴイね、空ちゃん!」

空「いや、ボクだけがスゴイ訳じゃないから……」

 空は謙遜な態度を取る。コイツらしいと言えばコイツらしい反応だな。

空「あ、旬さん。今日ボクたちが呼ばれた理由は?」

旬「ああ、ちょっと例の件とオレの新しいデッキ作りを手伝ってほしくて」

碧「例の件?」

アウラ「お前は気にしなくて良い。俺の事に関する事だからな」

碧「そうですか……。でも、デッキ作りのお手伝いはしますよ。さっきファイトの相手をしてもらったので」

旬「本当に? じゃあ、行こうか」

 俺達はファイト施設へ向かって歩いて行った。

 

 施設内に入った俺達はまず施設内にあるカードショップに向かった。店の名前はサブマリンとか何とか空が言っていた気がするが……ま、どうでも良い事か。

空「それで旬さんはどんなデッキにしたいの? ……って聞いてもイメージが湧かないんだっけ」

旬「ああ、そうなんだよ」

 早速ビルドコーナーって言う所でカードがテーブルの上に並べられている。旬は俺達と戦った時と変わらずドラゴンワールドを使っている様だ。

 盾が大量にあるのを見て今更思うが良く俺達はこんな堅い守りを突破出来たな。

アウラ「どんだけ盾入れているんだよ」

旬「まあ、センターを空ける戦法を多用するデッキだったし回復する事でどうにか勝とうって寸法さ」

碧「それに見た感じでは打撃力の力不足感は否めませんが突破力は十分にあると思いますよ?」

旬「そうなの?」

碧「はい。でも、ゲージが溜まりづらいかも。結構消費するカードが多いので土壇場で良くゲージが無くなるって事無いですか?」

旬「ああ、結構思い当たるよ……」

 そう言えば俺達とやった時もかなりゲージを消費して戦っていたな。

 空のデッキにはエル・キホーテがいるから安定してゲージが溜められるけど向こうはあまりゲージを溜められていなかった。

 それを碧はカードを見ただけで見抜いたのか、大したもんだな。いやファイターとしては当たり前なのか。

旬「ドラゴンワールドはバランスが良いからどう組もうか、迷うんだよな」

空「それだったらいっその事、別のワールドに変えて良いんじゃないですか?」

旬「……検討しておくよ」

 

 その後、一旦休憩に入り俺と旬は空達と離れて外に出た。例の件、レックスの事だ。

旬「あれ? 空ちゃんは付いて来ていないんだね」

アウラ「俺から後で話す。話がこじれると面倒だからな、アイツがそこまで頭が悪い奴じゃねえのは分かるが」

旬「確かに。彼女はまだ小学生だからね」

アウラ「んで、レックスについて何か分かったのか?」

旬「いや、彼と別れた以降は行方を掴む手掛かりはこれっぽちも掴めていないよ。でも、彼と会った時の事を話そうと思ってね」

 旬は一呼吸を吐くとレックスと出会った時の事を話す。

旬「オレと彼が会ったのは君達とファイトをする前の日だ。彼が現出した時にばったりと出くわしてね……それで彼と少し話していたら奇妙な事を言っていたよ」

アウラ「奇妙な事だと?」

旬「『私には今は亡きバディとの約束があるのだ』ってね。彼、元々バディがいたんだろ?」

 旬の問いかけに俺は目を閉じ少し頭を働かせる。……俺とレックスは年が離れていて先輩、後輩の関係だったが親友同士だった。

 そして、かつてアイツにバディがいた事は俺もアイツの口から聞いた事がある。レックスは人を貶めようとか自分の力を誇示しようとして支配者になろうとか考えない奴だ。

 だが、アイツが盗んだインペリウムには世界を支配しようとすれば支配出来るだけの力を持っている。……もし、そのバディとやらが関わっているのなら奴の行動に納得がいく。

旬「アウラ君……?」

アウラ「ああ、確かにアイツにはバディがいた。何でバディを解消したのかは話してはくれなかった。だが、そのバディとの約束があるのならアイツは必ず守るだろうな」

旬「今は亡きと言っていたから、恐らくそのバディは死んでいるね。つまり……」

アウラ「そのバディの未練を果たそうとしているのかもな。アイツらしい……だが、アイツの手で仲間を傷付けられたんだ。そんなの許せる訳無いだろ……!」

 自然と歯を食いしばり握り拳が固くなっていく。今でもレックスが仲間を傷付けた報せが届いた時を思い出すと腸が煮えくり返る。

旬「……腹を立てるのは勝手だけど、そろそろ戻ろう。彼女達が待っている。君にはバディがいるだろう?」

 旬のその言葉で我に返った。旬は既に踵を返して施設内に戻って行く途中だ。

アウラ「……そうだな、俺にはバディがいる」

 俺自身に向けてそう言うと旬の後を追いかけた。

 

空「おかえり~、アウラ、旬さん」

旬「やあ、ただいま」

 空達の場所に戻って来たら先程とは違う色のカードがテーブルの上に並べられていた。あんまり見掛けないモンスターばっかりだな。

アウラ「これ、何だ?」

碧「さっき空ちゃんが『別のワールドにしてみたら?』って話をしたからちょっと今持っているドラゴンワールド以外のカードを並べてみたんです。あまりカードの枚数は無いですけど……」

旬「へえ、バディファイトってこんなにカードがあったんだな。知らなかったよ」

空&碧&アウラ「「「え?」」」

 衝撃的な言葉が聞こえた気がした。まさか、コイツ実はバディファイトを知らないのか?

 いや、俺達とやった時にルール処理とかちゃんとやっていたから初心者じゃないのは確かだろう。

 だが、さっきのコイツの言葉は本当に知らない人間みたいな言い方をしていたぞ……?

碧「旬さん、もしかして実はバディファイトを知らないままファイトをやっていたんですか?」

旬「ああ、そうだよ。ルールの方は大丈夫だけど、そのフラッグとかモンスターとか良く分からないんだよね~。だから、さっき空ちゃんが言っていた事とか理解出来ないしていないんだよ、あはは」

アウラ「笑っている場合じゃ無いだろ、それ」

空「まさかそう言うパターンの人がいるなんて、思いもしなかったよ」

 同感だ。俺でさえ他にどのワールドがあるかは分かるぞ。まあ、あくまでメジャーなワールドだけだけどな。それでも目の前の男が奇妙で仕方が無い。

碧「えっと、まずそこから説明した方が良いですか?」

旬「よろしく頼むよ」

 とりあえず碧が旬に対して説明を行っている間、俺と空は販売コーナーに行ってパックを2つぐらい買って開けた。……俺達のデッキにはあまり合わなさそうなカードばっかりだ。

空「碧、そっちはどう?」

碧「こっちは一通りの説明は終わったよ。空ちゃん、パック買ったんだ」

空「うん。だけど、相性の良いカードはあまり出なかったかな」

旬「そのカード達を見せてもらって良いかな?」

空「良いですよ」

 空は先程買って開けたばかりのパックを旬に渡す。旬は受け取ったカードを順に見ていく。これらの中からどのワールドを使うか決まると良いがな。

旬「……これ、面白いカードだね。よし、オレはコイツをバディにしようかな」

 その中から一枚カードを取り出し俺達に見せた。

空「何か強そうなカードだね」

碧「確かに結構強いカードですね。でも……」

アウラ「何と言うか、これまた癖があるカードを選んだな」

旬「あはは、オレは何でも出来るからこういうカードの方が燃えるよ」

 さらりとムカつく事を言いやがる。いっぺんぶん殴ってやろうかと思うが周りには空達がいるから我慢をする。

?「己に気安く触るな……!」

全員「「「「「!?」」」」」

 突然声がした。俺達は周りを見渡すが誰もその声を発した思わしき者がいなかった。気の所為か?

?「だから、己に触るなと言っているだろが……!」

旬「うわ!?」

 旬が持っていたカードが光り出すと小さい竜が出てきた。炎を纏い、両手剣と思われる剣を背負っている。……何故か物凄く俺達を見下した様な目付きをしている。気に喰わねえ……!

旬「えっと、君は……?」

トラディティオ「己は『炎嵐竜 ツヴァイヘンダー・トラディティオ』だ。覚えておけ、下等な人間共」

空「うわー、すごく長い名前……」

碧「うん。そうだね」

 俺も正直、一発では覚えられないな。ツヴァイ何とかかんとかは自分の名前が俺達に上手く伝わっていないのが分かったのか、溜め息を吐いた。

アウラ「自分から名乗っておいて、その反応は無いだろ」

トラディティオ「それはこっちの台詞だ。己が名乗ってやっているのに向こうはすぐに覚えてくれない。そんなに己の名前は覚えづらいか」

旬「覚えづらいと言うか、長いからどう呼べば良いのか分からないからなんじゃないかな?」

トラディティオ「そのまま己が名乗った通りにすれば良いのだ」

アウラ「だから、てめえの名前が長ぇって言っているんだろ」

トラディティオ「ほう、人間が己の名前に文句を言うか。面白い、貴様から直々に己が教え込んでやる」

アウラ「上等じゃねえか。やれるもんならやってみろよ……!」

空「だあー! ストップ!! 何でこんな事で喧嘩になるんだよ」

 空が竜と俺の間に入った。珍しく怒った顔だな。別に喧嘩をしようとしていた訳じゃない。だが、あの竜の態度がどうも気に喰わない。

碧「アウラさんもトラ……トラさんも落ち着いてください。今ここでモンスター同士で喧嘩したら周りに迷惑をかけるどころじゃないですよ」

 碧がえらい年に合わないぐらいに冷静な事をいう。その顔は喧嘩するなら他に方法があると言いたげだ。

アウラ「……分かったよ」

 納得は出来ないが、流石に俺達モンスターが大暴れをしたら拙いからな。一応、大人しくしてやる。

トラディティオ「己の名前が何故か省略されたのか後で問い質すとして、貴様もモンスターだったのか」

 碧にトラとかと呼ばれた竜は俺をじっと見つめる。見下した様な目では無く、ただ純粋に興味を持っている様な目だ。

アウラ「ああ、そうだ。そこにいるラディと俺で『竜騎士 アウラ』って言うドラゴンワールドのモンスターだ」

 碧に抱えられている相棒も指して説明する。ラディはともかく俺は何もしていなければ地球にいる人間と見分けが付かないからな。

トラディティオ「ふむ、脆弱な人間が戦うのか。それは竜のお荷物な癖にして偉そうに踏ん反り返っているしか気がしないな」

アウラ「あ!?」

ラディ「ガウ!?」

 今、俺の聞き間違えじゃなかったら物凄い偏見の塊の意見が聞こえたぞ? ……上等じゃねえか……!

アウラ「聞き捨てられねぇ台詞だな、おい。てめえ、竜騎士を馬鹿にすんじゃねえぞ?」

トラディティオ「人間は弱いからその英知で武器を作ったのに、竜と共に戦うなんて笑止。その武器を用いて戦えても所詮は人間、結局は竜の邪魔をしているだけではないか?」

空「それは違うよ」

トラディティオ「ほう、どういう事だ?」

空「竜にだって出来ないことがあるでしょ? 人がそれをカバーするんだよ。竜と人がそれぞれ得意なところと苦手なところを合わせて強くなれるのが竜騎士なんだ!」

 それ、俺が言いたかった言葉! だが、俺と思っている事が一緒って事は俺達竜騎士と戦ってくれているだけにあるな。

トラディティオ「……なるほど、やはり人間は面白いな」

 竜も納得してくれたみたいだ。これで俺の怒りも収まるかと思いきや、

トラディティオ「しかし、そこの男が本当にそれだけの実力があるかは疑わしいな」

アウラ「てめえは俺を貶さないと気が済まないのかよ!」

 この野郎、俺自体が気に喰わないのか……!

トラディティオ「貴様はよく吠えるからな。昔から吠える者程、口先しかないのは道理だ」

アウラ「てめえが俺の事が気に喰わねえ事は良く分かった。だが、俺もてめえが気に喰わない。……言いたい事が分かるか?」

トラディティオ「ほう、ならばファイトと行こうか。おい、己に最初に触った男。今時分だけ己のバディになってくれ」

旬「今だけじゃなく、これからもそのつもりだけど……弱ったな、まだデッキ新調していないよ?」

トラ以外三人「「「あ」」」

 そう言えば、元々の目的はそれだったな。すっかり忘れていたぜ。

旬「まあ、良いや。とりあえず、今のデッキでトラを入れてファイトするよ」

トラディティオ「何故、己の名前が勝手に省略されているのだ?」

碧「そっちの方が呼びやすくて、……すみません」

トラ「なるほど、こっちの方が己の名前が分かりやすいか。うむ、良いな。それで呼ばれる事にしよう」

 随分と柔軟な対応が出来る竜だな。俺に対してもそういう対応が何で出来ないんだ? まあ、良い。待ってばっかりで暇だったから、これでようやく暴れられるぜ。

 俺達はファイトスペースに向かった。だが、そこで思いもよらない出来事が起きようとはこの時の俺達は誰一人も予想出来なかった。

 

旬「さて、ここら辺で良いかな」

 空いているファイトスペースで俺達と旬達は向かい合う。

空「じゃあ、今日はよろしくお願いします」

旬「うん。こないだは負けたけど今回はそうはいかないよ」

トラ「こないだ、貴様が負けたのか?」

旬「まあね。今度はトラがいるから、そう簡単には負けない。だろ?」

トラ「ああ、己に任しておけ。あの竜騎士の男には負ける訳にはいかないからな」

アウラ「望むところだ!」

 俺はいつもの姿になりSD化を解いたラディに乗って剣を構えた。あの竜も本来の姿になっている。そして空と旬がルミナイズしようとした瞬間、轟音が施設内に響いた。

アウラ「何だ!?」

空「まさか、イリーガルモンスター!?」

旬「いや、厄介な人間が来たみたいだよ」

トラ「どちらにせよ、勝負はお預けという事になるな」

 モンスターが外壁をぶち破ってこっちに入って来た。それに続く様に痩せ細った男が入って来る。その手には武器が握られている。それを見た多くの人間は一斉に避難し始めた。

モンスター「木山殿、本当に例の子がいるのか?」

木山「知らねえよ! あの野郎がそう言っていたんだから信じるしかねえだぜ!」

 誰かを探しているらしいが、とりあえず碧や空を外に出した方が良いな。

アウラ「空、碧お前達は一旦外に出ろ!」

空「え? でも」

旬「あそこにいるファイター達は普通のファイターじゃないね。オレ達が無理に相手をすれば何が起きるか分からない。今はアウラ君の言う通り、避難するよ!」

 俺は旬が二人を避難させて行くのを目で追いながら、男のバディと思われるモンスターを警戒する。だが、予想外な起きた。痩せ細った男がカードを取り出すと衝撃波がカードから飛び出し旬達に向かって飛んで行く!

アウラ「くそ!」

 右手で持っている剣を振るって炎を飛ばし衝撃波を相殺させる。ラディから降りて旬達の近くに走って行く。旬達には怪我は無い様だ。

旬「今のは一体……?」

アウラ「分からない。ファイトをしている訳じゃないのに普通のカードが飛び出すかよ」

トラ「己も初めて見たな。ファイト中では無いのにカードが飛び出すのは」

空「でも、あれ本物だったよね?」

木山「おーい、月村碧とかいう子はいねえかいー? 返事しねえとバンバンこの建物壊していっぱいお友達を怪我させちゃうぞー!」

 男が軽く振るっただけで衝撃波が飛び交い建物にダメージを与えていく。早く止めないと建物が崩壊する。しかし、アイツとファイトするにしても危険だ。俺とラディだけで対処するしか無いな。……考えていたが一つ気になる事を言っていたな。月村碧はどこだと。

旬「アイツらはもしかして碧ちゃんが狙いか……新手の誘拐犯にしてはかなり手荒い事をするけど」

アウラ「奴らの目的が分かれば時間稼ぎも容易いぜ。旬、頼んだぜ」

 俺はラディに乗って構える。すると隣に一匹の竜が炎を纏い、風を起こしながらやって来た。

トラ「己の事を忘れるな。悪しき人間如きに好き勝手はさせん」

アウラ「分かったよ。てめえも時間稼ぎ、頼むぜ」

トラ「ふん、元よりそのつもりだ」

旬「この際、そのまま仲良くしてくれたら良いだけどね」

空「あー、ものすごく分かる」

碧「…………」

アウラ「うるせえ、それとこれは違うんだよ!」

トラ「その通りだ。今は状況的に共闘せざる得ない訳であって、そこの竜騎士なんぞ当てにしないわ」

アウラ「ああ!? てめえ、ふざけた事言っていると先にてめえからぶった斬るぞ!」

トラ「ふん、ならやってみせるが良い」

空「何でこうなるのかな……」

旬「まあ、不安はあるけど彼らに任せてオレ達は外に出よう。特に碧ちゃんはね」

碧「……そうですよね」

 旬が碧や空を連れて外に出ようとしているのを傍目で確認した後、改めてモンスターや男の方を見る。隣にいるいけ好かない竜のせいで忘れていたが、大分暴れてやがる。というか、何でこの竜は旬達の方に行かなかったんだ? 正直に言って、俺とラディだけで足りると思うんだが。

トラ「ここをとっと片付けてあの人間達と合流しなければな」

アウラ「そう思うなら、てめえが付いていけば良かっただろ」

トラ「だから、貴様は当てに出来ないと言っているだろうが」

アウラ「この野郎、本当にぶった斬るぞ……!」

木山「おい、お前ら何してんだ?」

モンスター「木山殿、あやつらを攻撃しても良いか?」

木山「ま、良いや。やってくれだぜ」

モンスター「承知」

 モンスターから放たれた衝撃波を俺達は気付いて難無く躱した。戦っていないで時間を稼いでいる様な気がするんだが気のせいか?

モンスター「何だ、ただ喧嘩していただけでは無かったのか」

アウラ「好きでやっているんじゃねえんだよ!」

 剣を横に薙ぎ、炎を飛ばす。ラディもそれに合わせて炎を吐く。

トラ「気に喰わないがそいつの言う通りだ。己も好きでこんな事をしている訳では無い!」

 炎の竜巻が起こり、モンスターと男を飲み込まんと迫っていく。だが、俺達の攻撃は別の方向からやって来たモンスターによってかき消された。

男「おい、木山。例の子は見つけてゲットした、さっさとずらかるぞ」

アウラ&トラ「「!?」」

 大柄の男の手には碧がいた。もがいているが男の力が強靭すぎてびくともしていない。

アウラ「おい、そこのお前! 碧を放しやがれ!!」

男「嫌に決まっているだろ。それに放せって言ってはい、分かりましたって言って放す馬鹿いねえだろ」

トラ「……これでは迂闊に攻撃出来んな」

アウラ「ああ、悔しいがその通りだ……!」

 くそ、今下手に攻撃したら碧を巻き込むかもしれねえし、アイツら碧を利用してどう動くかも分かったもんじゃない。打つ手が無い……!

木山「それにしても平木、お前良くその子捕まえられたな」

平木「上手く隠れて捕獲した。まあ、近くにいた男一人をぶん殴ったがな」

木山「お前、図体デカい癖に隠れられるなんて器用なんだぜ」

平木「うるせえ、今の内にずらかるぞ!」

旬「アウラ君、トラ!」

空「碧、助けに来たよ!」

平木「チッ! もう追いついたか……!」

 旬達が戻ってきた。旬の左頬には殴られた様な痣がある。

碧「空ちゃん、旬さん!」

空「碧を返せよ、おじさん達!!」

平木「嫌なこった。返して欲しけれりゃ力づくで奪い返してみやがれ!」

旬「なら、ファイトで勝負しよう! 君達もファイターだろ?」

木山「けけ、それなら文句は無いな。見せてやるぜ、新しいデッキケースの力を!」

平木「ああ、俺様達の力を見せつけてやる!」

 二人は禍々しいデッキケースを取り出す。何だ、この歪んだ力のオーラは……? 今まで感じた事がないぞ。

旬「どうやら、今回のファイトはかなり危なさそうだね。気を付けて、空ちゃん、アウラ君!」

空&アウラ「「うん(おう)!」」

木山「なら、タッグファイトで勝負なんだぜ!」

 俺達はタッグファイトで勝負する事になった。この勝負、絶対に勝つ!

 

 

旬「まさか、タッグファイトになるとは思わなかったよ」

アウラ「どちらにせよ、コイツらに勝てば良いって事だろ!」

空「うん、そうだね。旬さん、アウラ、このファイト絶対に勝つよ!」

旬&アウラ「当たり前だ(ね)!」

平木「ふん、雑魚共が何人掛かって来ても一緒だ!」

木山「けけ、この新しい力を試すのに良いカモだぜ」

碧「空ちゃん達、頑張って……!」

平木「お嬢ちゃんはそこで観戦してな」

 大柄の男は碧を俺達から遠いところに下ろし、持っているデッキケースから禍々しいオーラが出て、碧を守るかの様に包み込む。なるほどな、向こうもあくまで碧を連れ去る事が目的だから、下手に傷つけられないと……これならお互い思う存分に殴り合えるって事か。

 

平木「絶望を与えし魔獣が闇の力を得て、更なる絶望を与える迷宮と化す! ダークルミナイズ、『絶望の迷宮』!!」

空「「蒼い炎は己の信念を示す証! その燃える信念が今煌めく! ルミナイズ、『蒼炎の輝跡』!!」

木山「闇夜に紛れて裁く桜の色は真っ赤に染まるぜ~! ダークルミナイズ、『血桜吹雪の裁き』!!」

旬「古の竜が受け継いだものを進化させた時、炎嵐が全てを薙ぎ払う! ルミナイズ、『炎嵐無双』!!」

4人「「「「オープン・ザ・フラッグ!」」」」

平木「ダンジョンワールド!」

 平木の手札:6/ゲージ:2/ライフ:10/バディ:サンダースパルティス“Dark Side”

空「ドラゴンワールド!」

 空の手札:6/ゲージ:2/ライフ:10/バディ:竜騎士 アウラ

木山「カタナワールド」

 木山の手札:6/ゲージ:2/ライフ:10/バディ:遊び人 ザ・ゴールド“Dark Side”

旬「ドラゴンワールド!」

 旬の手札:6/ゲージ:2/ライフ:10/バディ:炎嵐竜 ツヴァイヘンダー・トラディティオ

アウラ「んで、このルールはどう動くんだ?」

旬「ああ、それはそれぞれ通常のファイトと変わらないライフ、手札、ゲージでライフやゲージは個人で使用する事になる。そして最初の3人のターンは先攻扱いになって最後の1人が後攻になるんだよ」

空「それでパートナーが攻撃されてもボクが魔法を使って無効化できるんだ」

アウラ「なるほど、仲間同士の連携が重要になるだな」

 そこでチラッと旬の隣にいるいけ好かない竜を見る。

トラ「…………」

 さっきまで共闘していたがコイツとだけは協力したくねえ……!

旬「頼むからファイト中に勝手にリアルファイトだけは起こさないでよ?」

空「あはは……。あ、そう言えば『相手にダメージを与える効果』の処理はどうなるの?」

木山「それは相手一人を選択してダメージを与えることになるぜ」

アウラ「敵にそう言う事を教えるなんて……お前、奇妙だな?」

平木「ファイトが成立しなきゃ、一方的に叩きのめす事も出来ないからな! 俺様が一番最初をもらうぞ! チャージ&ドロー!」

 平木の手札:6→5→6/ゲージ:2→3

平木「最初からコールするぜ! ゲージ2とライフ1を払って『サンダースパルティス“Dark Side”』をセンターにバディコール!」

 平木の手札:6→5/ゲージ:3→1/ライフ:10→9→10/センター:サンダースバルティス“Dark Side”

 

サンダースパルティス“Dark Side”

ダンジョンワールド

種類:モンスター 属性:Dエネミー/魔獣

サイズ2/攻7000/防6000/打撃2

[コールコスト]ゲージ2とライフ1払う。

■このカードは効果で破壊されず、手札に戻されない。

■【対抗】“雷魔獣の咆哮!”相手のモンスターが場に登場した時、ゲージ2を払い、手札を1枚捨てる。そうしたら、登場した相手のモンスター1枚をレストする。「雷魔獣の咆哮!」は1ターンに1回だけ使える。

「絶望をさらに与える為に魔獣は闇に染まる」

 

平木「そして、キャスト『百鬼ミッションカード“連鎖を狙え!”』を設置し、更にキャスト『魔獣の雄叫び』で俺様のデッキの上から1枚をゲージに置いて、カードを1枚引く!」

 平木の手札:5→4→3→4/ゲージ1→2/センター:サンダースバルティス“Dark Side”/設置:百鬼ミッションカード“連鎖を狙え!”(1)

 

魔獣の雄叫び

ダンジョンワールド

種類:魔法 属性:Dエネミー/魔獣

■君の場に《魔獣》があるなら使える。

■君のデッキの上から1枚をゲージに置き、君はカードを1枚引く! 「魔獣の咆哮」は1ターンに1回だけ使える。

 

平木「“連鎖を狙え!”の能力で俺様が魔法を使った時、俺様のデッキの上から1枚を裏向きにして“連鎖を狙え!”にソウルイン!」

 設置:百鬼ミッションカード“連鎖を狙え!”(ソウル:0→1/1)

旬「結構回すね。ダンジョンってもっと癖があると思っていたけど……」

平木「ふん、貴様には分からないだろうな! アタックフェイズ、サンダースバルティスであそこの男にアタック!」

旬「!?」旬のライフ:10→8

 何だ、雷が地面を割った!? そんな事なんてこのファイト中にあり得るのかよ!

空「旬さん!?」

旬「大丈夫だよ、空ちゃん。直撃は免れたよ」

 旬の足元は焼け焦げ地面が割れている。どんだけの威力をしているんだよ。……このファイト、ただ事じゃないな。

平木「ははは、驚いたか! これがダークコアデッキの力よ!! ターンエンドだ!」

 平木の手札:4/ゲージ:2/ライフ:10/センター:サンダースバルティス“Dark Side”/百鬼ミッションカード“連鎖を狙え!”(ソウル:1/1)

アウラ「次は俺達からで良いか?」

トラ「ふん、今回は下等な貴様ら人間に譲ってやる」

アウラ「てめえには聞いてねえよ!」

旬「……次、空ちゃん頼むよ」

空「うん、分かった。チャージ&ドロー!」

 空の手札:6→5→6/ゲージ2→3

空「こっちもいきなり飛ばすよ! ゲージ1払って、キャスト『騎兵学校』を設置! さらにゲージ1を払ってレフトに『竜騎士 アウラ』をバディコール!」

アウラ「早速か! 行くぜ、ラディ!」

ラディ「ガウ!」

 空の手札:6→4/ゲージ3→1/ライフ:10→11/レフト:竜騎士 アウラ/設置:騎兵学校(1)

 レフト:アウラ/サイズ2/攻6000/防4000/打撃2/貫通

空「さらに設置した騎兵学校の能力でアウラの攻撃力と防御力をそれぞれ+1000!」

 レフト:アウラ/攻6000→7000/防4000→5000

空「アタックフェイズ! アウラであっちのガリガリにアタック!」

アウラ「おう!」

木山「ライフで受けてやんよ」木山のライフ:10→8

アウラ「まだまだ! 俺の攻撃でお前にダメージを与えた時、お前の手札を1枚選択してドロップゾーンに送る! このカードを燃やして斬るぜ!」

 宣言通り左手の剣で痩せ細った男の手札を燃やして斬った。

木山「んあ!? そんな面倒な能力を持っていたのかよ!」木山の手札:6→5/ドロップゾーン:0→1(手札:『鬼道 桜吹雪』)

空「ターンエンド!」

 空の手札:4/ゲージ1/ライフ11/レフト:アウラ/設置:騎兵学校(1)

アウラ「おい、そこのドラゴン! 見たか、これが竜騎士の力だ!」

トラ「人間にしてはやるではないか……まあ、人間はおまけに過ぎない割にはな」

アウラ「この野郎……!」

 後で覚えとけよ……絶対に後悔させてやる!

木山「何でモンスター同士で喧嘩してんだか分からねえけど、こっちには関係ないか。チャージ&ドロー!」

 木山の手札:5→4→5/ゲージ:2→3

木山「まず、『電子忍者 紫電』をライトにコール! そして手札の《忍法》を1枚捨て、ゲージ1を払って“サイバー・アラナイズ”を発動して、カードを2枚引くぜ!」

空「うげ! マジか……」

 木山の手札:5→4→3→5/ゲージ:3→2/ライト:電子忍者 紫電/ドロップゾーン:1→2→3(手札:『忍法 アイテム爆砕の術』)

 ライト:紫電/サイズ1/攻3000/防1000/打撃1

木山「けけ、レフトに『流浪忍者 飛び加藤』をコール!」

 木山の手札:5→4/レフト:流浪忍者 飛び加藤/ライト:紫電

 レフト:飛び加藤/サイズ2/攻4000/防3000/打撃3

木山「行くぜ、アタックフェイズ! 飛び加藤であの男にアタック!」

旬「またオレか!?」

空「そうはさせないよ! キャスト、『ドラゴンシールド 青竜の盾』で攻撃を無効化してボクのデッキの上から1枚をゲージに置く!」空のゲージ:1→2

木山「けっ!」

旬「助かったよ、ありがとう」

空「いやいや、どういたしまして」

木山「まあ、良い。ターンエンドだぜ」

 木山の手札:4/ゲージ:2/ライフ:8/レフト:飛び加藤/ライト:紫電

旬「ようやくオレの番だね。ドロー、チャージ&ドロー!」

 旬の手札:6→7/ゲージ:2→3

旬「まずはキャスト、『ドラゴニック・チャージ』でオレのデッキの上から2枚をゲージに置く!」

 旬の手札:7→6/ゲージ:3→5

旬「出番だよ、トラ! ゲージ1払って『竜剣 ドラゴウィング』を装備! 更にゲージ2を払って『炎嵐竜 ツヴァイヘンダー・トラディティオ』をライトにバディコール! バディギフトでライフが回復したからドラゴウィングの打撃力を+1!」

 旬の手札:6→4/ゲージ:5→2/旬:竜剣 ドラゴウィング/ライト:炎嵐竜 ツヴァイヘンダー・トラディティオ

 旬:ドラゴウィング/攻4000/打撃2→3

 

炎嵐竜 ツヴァイヘンダー・トラディティオ

ドラゴンワールド/エンシェントワールド

種類:モンスター 属性:武装騎竜/ネイキッドドラゴン/火/風

サイズ2/攻6000/防6000/打撃2

■[コールコスト]ゲージ2払う。

■このカードは効果によって破壊されず、手札に戻されない。

■このカードが攻撃した時、君の場にこのカード以外の《武装騎竜》か《ネイキッドドラゴン》があるなら、相手の場のモンスターを1枚破壊する。さらにこのカード以外の《火》か《風》があるなら、モンスター1枚を破壊する。

[2回攻撃]/[ライフリンク3]

FT1「これが人間が作った武器か……なるほど、面白い!」

FT2「受け継いで進化していくもの、変わらずにそのままにいるもの、その両方が兼ね備わった竜」

 

 炎の嵐と共にアイツが現れた。そして、両手剣をしっかりと両手で握っている。

トラ「ふん、ようやく己の出番か……存分に暴れさせてもらうぞ!」

平木「悪いがそうはさせねえ。ゲージ2と手札を1枚捨てて、“雷魔獣の咆哮”を発動してテメエのその竜をレストだ!」

 平木の手札:4→3/ゲージ:2→0

トラ「何と!」

旬「あちゃー、いきなりか!」

 ライト:ツヴァイヘンダー レスト!

旬「ま、トラが使えなくてもやるしかないね。レフトに『蒼穹騎士団 スレインジ・ドラゴン』をコール! スレインジ・ドラゴンの効果でオレのライフを+1!」

 旬の手札:4→3/ライフ:11→12/レフト:蒼穹騎士団 スレインジ・ドラゴン/ライト:ツヴァイヘンダー

 レフト:スレインジ・ドラゴン/サイズ1/攻4000/防2000/打撃1

トラ「ぐぬぬ、己の出番が……!」

旬「仕方ないよ。アタックフェイズ! スレイン・ドラゴンでカタナワールドのファイターの方にアタック!

木山「それぐらい受けてやるよ!」木山のライフ:8→7

旬「今度はドラゴウィングでさっきのファイターでアタック!」

木山「キャスト、『うつせみの術』で攻撃を無効化だぜ!」木山の手札:4→3

旬「ターンエンドだよ」

 旬の手札:3/ゲージ:2/ライフ:12/旬:ドラゴウィング/レフト:スレインジ・ドラゴン/ライト:ツヴァイヘンダー

平木「とっとと終わらせてやる、ドロー、チャージ&ドロー!」

 平木の手札:3→4/ゲージ:0→1

平木「キャスト、魔獣の雄叫びで俺様のデッキの上から1枚をゲージに置いて1枚をドロー!」

 平木の手札:4→3→4/ゲージ:2→3

平木「俺様が魔法を使ったから“連鎖を狙え!”の能力でデッキの上から1枚を裏向きでソウルイン!」

 設置:“連鎖を狙え!”(ソウル:1→2/1)

平木「そしてライトに『サラマンダーフィラメント』をコール!」

 平木の手札:4→3/センター:サンダースバルティス“Dark Side”/ライト:サラマンダーフィラメント

 

サラマンダーフィラメント

ダンジョンワールド

種類:モンスター 属性:Dエネミー/魔獣

サイズ1/攻2000/防1000/打撃2

■君のセンターに《魔獣》がいるなら、このカードの打撃力+1。

FT「1体でも厄介な魔獣が2体や3体に増えれば、その絶望感は底を知れない」

 

平木「そして、キャスト『ライトニング・オブ・ボルテックス』で俺様の場に《魔獣》が2枚以上あるからゲージ1を払い、ガキの場にいるモンスターを破壊!」

 平木の手札:3→2/ゲージ:3→2

 

ライトニング・オブ・ボルテックス

ダンジョンワールド

種類:魔法 種類:破壊

■君の場に《魔獣》が2枚以上あるなら使える。

■[使用コスト]ゲージ1を払う。

■相手の場の防御力5000以下のモンスター全てを破壊する。

 

空「そうはいくもんか! ゲージ1を払ってキャスト、『大空を手に入れて』でアウラを手札に戻すよ!」

アウラ「ぬお!?」

 空の手札:4→3→4/ゲージ:2→1/レフト:アウラ→なし

平木「チッ……だが、“連鎖を狙え!”の能力でデッキの上から1枚を裏向きでソウルイン!」

 設置:“連鎖を狙え!”(ソウル:2→3/1)

平木「“連鎖を狙え!”にあるソウルが3枚以上になった時、このカードをドロップゾーンに置いて相手の場のカードを1枚を破壊する。俺様が破壊するのはガキの場にある騎兵学校だ!」

空「そんな!」

 平木の設置:“連鎖を狙え!” ドロップ!

 空の設置:騎兵学校 破壊!

平木「アタックフェイズ! サンダースバルティスでガキにアタック!」

空「キャスト、『青竜の盾』で攻撃を無効化にしてボクのデッキの上から1枚をゲージに置く!」空の手札:4→3/ゲージ:1→2

平木「なら、サラマンダーフィラメントでガキにアタック!」

空「うっ、手札が……!」

旬「キャスト、『緑竜の盾』で攻撃を」

木山「そうはさせねえよ! ライフ2を払って、キャスト『鬼道 桜吹雪』で魔法を無効化だぜ!」木山の手札:3→2/ライフ:8→6

旬「くそ!」旬の手札:3→2

平木「なら、このまま通るな。ガキを叩き潰せ、サラマンダーフィラメント!」

空「うわー!」空のライフ:11→8

 攻撃は直接には当たっていないが、その衝撃で空が吹き飛ばされた!

アウラ「空!?」

碧「空ちゃん!?」

 俺や碧はその場を動く事は出来ない。だから、近くに駆け寄る事は出来ないから声を掛ける事しか出来ない。だからこそ信じるしかないんだ……!

空「大丈夫、まだ行けるよ!」

 空は派手に吹っ飛ばされた割には目立った怪我は無く、難無く立ち上がった。

碧「良かった~」

 碧は安堵したのかその場にへたり込んだ。まあ、あんだけ派手に吹っ飛んでりゃ誰だって心配するな。流石に俺も胆を冷やしたぜ。

アウラ「ああ、分かった。頼むぜ、相棒!」

空「うん!」

平木「ふん、強がりを! 俺様のターンはこれで終わりだぜ!」

 平木の手札:2/ゲージ:2/ライフ:10/センター:サンダースバルティス“Dark Side”/ライト:サラマンダーフィラメント

空「行くよ、ボクのターン! ドロー、チャージ&ドロー!」

 空の手札:3→4/ゲージ:2→3

空「まずはレフトにゲージ1払ってアウラを再びコール!」

 空の手札:4→3/ゲージ:3→2/レフト:アウラ

アウラ「もう一度勝負だ!」

ラディ「ガウ!!」

平木「なら、ゲージ2を払って、手札を1枚を捨てて“雷魔獣の咆哮!”を発動! 竜騎士アウラをレストだ!」平木の手札:2→1/ゲージ:2→0

アウラ「何だ!? 体が重いぞ!」

ラディ「ガウ!?」

 ラディは地面に伏せ、俺も身体が自由が効かない。これが魔獣の力か……! ちくしょう、こんな時に……!!

 レフト:アウラ レスト!

空「うっ! でもライトに『竜騎士 トモエ』をゲージ1を払ってコール! トモエの能力でトモエが登場した時ドロップゾーンに《竜騎士》があればカードを1枚ドロー出来る! ドロップゾーンにある《竜騎士》には、さっき破壊された騎兵学校とかがあるからカードを1枚ドロー!」

 空の手札:3→4/ゲージ:2→1/レフト:アウラ/ライト:竜騎士 トモエ

 ライト:トモエ/サイズ1/攻5000/防2000/打撃1

空「よし、『竜剣 ドラゴフィアレス』を装備!」

 空の手札:4→3/空:竜剣 ドラゴフィアレス/レフト:アウラ/ライト:トモエ

 空:ドラゴフィアレス/攻3000/打撃2

空「アタックフェイズ! トモエとドラゴフィアレスでサンダースバルティス“Dark Side”に連携アタック!」

平木「なら、キャスト『ヒドゥン・クロスボウ』でトモエを破壊するぜ!」平木の手札:1→0

空「うっ……防げない……ごめん」

 空のライト:トモエ 撃破!

平木「けっ! 手札が無くなっちまった……」

空「……ターンエンド」

 空の手札:3/ゲージ:1/ライフ:8/空:ドラゴフィアレス/レフト:アウラ

 空は俯いて落ち込んでいる。こんな場面だからこそ一撃が入れば活路があると思っていたんだろうな。結果は失敗に終わったが――、

アウラ「空、こういう時こそ前を向け! まだまだこれからだぞ!」

空「! そうだね、まだファイトは続いている……!」

 空を顔を上げた。その目にはまだ戦う意志がある。大丈夫そうだな。

アウラ「そうだ! ライフがある限りまだチャンスはある!」

木山「ま、お前らにチャンスがくれば良いけどな! 俺のターン、ドロー、チャージ&ドロー!」

 木山の手札:2→3/ゲージ:2→3

木山「ようやく来たぜ……まずはキャスト『明鏡止水』でデッキの上から3枚をゲージに置く!」

 木山の手札:3→2/ゲージ:3→6

木山「さらに紫電の効果発動、“サイバーアラナイズ!”でゲージ1と手札の《忍法》1枚を捨て2枚ドロー!」

 木山の手札:2→1→3/ゲージ:6→5/ドロップゾーン:6→8(手札:『流星十字手裏剣 右打ち』)

木山「けけ、行くぜ~! 紫電と飛び加藤をドロップゾーンに置き、ゲージ3を払ってライトに『遊び人 ザ・ゴールド“Dark Side”』をバディコール! 手札から《忍者》1枚をソウルイン!」

 木山の手札:3→2/ゲージ:5→2/ライフ:6→7/レフト:飛び加藤→なし/ライト:紫電→遊び人 ザ・ゴールド“Dark Side”(ソウル:1)

 

遊び人 ザ・ゴールド“Dark Side”

カタナワールド

種類:モンスター 属性:忍者

サイズ3/攻7000/防5000/打撃2

[コールコスト]ゲージ3を払い、手札の《忍者》1枚をこのカードのソウルに入れる。

■このカードがモンスターに攻撃をする時、代わりに相手の場のモンスター全てに攻撃する!

■“闇夜の桜吹雪!”このカードの攻撃で相手の場のモンスターを破壊した時、ライフを1払い、君の手札から1枚捨ててよい。そうしたら、相手に破壊したモンスター全ての打撃力分だけダメージを与える! 「闇夜の桜吹雪!」は1ターンに1回だけ使える。

[ソウルガード]

「裁くのは何も日がある内じゃない。闇の中に咲く桜は血の色だ」

 

木山「んで、『忍者刀 散桜』を装備するぜ~」

 木山の手札:2→1/木山:忍者刀 散桜/ライト:遊び人 ザ・ゴールド“Dark Side”

 木山:忍者刀 散桜/攻2000/打撃2

木山「アタックフェイズ! ザ・ゴールド“Drak Side”でツヴァイヘンダー・トラディティオに攻撃! ザ・ゴールド“Drak Side”の能力でお前ら二人の場にいるモンスター全てに攻撃するんだよ!」

空「え、そんな!?」

旬「これはキツイね」

アウラ「上等だ、そんなもんぶっ飛ばしてやる!」

 さっき攻撃に参加出来なかった分の返しをここできっちりと返してやる!

空「ごめん、アウラ戻って! ゲージ1を払ってキャスト、『大空を手に入れて』でアウラを戻すよ!」

アウラ「またか!? だが、良い判断だ!」

 空の手札:3→2→3/ゲージ:1→0/レフト:アウラ→なし

 空の判断でまた俺達は空の隣に戻った。この魔法、急に後ろに引っ張られるから心臓に悪いな。

木山「チッ、だがまだそっちの男のモンスター全てに対するアタックが残っているぜ~!」

旬「流石に一度には守れないからトラを選択してキャスト『ドラゴ・ボンド』でトラを場に残す! そしてオレのライフを+2!」旬の手札:2→1/ライフ:12→14

トラ「当然の選択だな」

木山「それでもトラディティオとスレインジ・ドラゴンはきっちり破壊させてもらうぜ!」

 旬のレフト:スレインジ・ドラゴン 撃破!

木山「ザ・ゴールド“Dark Side”の攻撃で相手のモンスターを破壊した時“闇夜の桜吹雪!”を発動! ライフ1を払って、手札を1枚捨てる事で相手に破壊してモンスターの打撃力分のダメージを与える! スレインジとトラディティオの持ち主であるお前にダメージだぜぃ!!」

 木山の手札:1→0/ライフ:7→6

旬「ぐっ!」旬のライフ:14→11

木山「散桜でガキの方にアタック!」

空「うっ!」空のライフ:8→6

木山「ターンエンドだぜ~」

 木山の手札:0/ゲージ:2/ライフ:6/木山:散桜/ライト:ザ・ゴールド“Dark Side”

旬「オレのターンだね。ドロー、チャージ&ドロー!」

 旬の手札:1→2/ゲージ:2→3

旬「……?」

 旬は引いたカードを手にじっと見つめている。何かあったのか? 

アウラ「おい、どうした? 手が止まっているぞ」

旬「いや、ごめん。続けるよ、ゲージ2を払って『蒼穹騎士団 ボンブレイド・ドラゴン』をレフトにコール! ボンブレイドの登場時の効果でサイズ1以下であるサラマンダーフィラメントを破壊して、オレのライフを+1! そしてオレのライフが回復したからドラゴウィングの打撃力を+1!」

 旬の手札:2→1/ゲージ:3→1/ライフ:11→12/旬:ドラゴウィング/レフト:蒼穹騎士団 ボンブレイド・ドラゴン/ライト:ツヴァイヘンダー・トラディティオ

 旬:ドラゴウィング/打撃力:2→3 レフト:ボンブレイド/攻防5000/打撃1

平木「そう来るか」

 平木のライト:サラマンダーフィラメント 撃破!

旬「そして、ライフ1払ってセンターに『武装炎竜 バーニングブーメラン・ドラゴン』をコール」

 旬の手札:1→0/ライフ:12→11/旬:ドラゴウィング/レフト:ボンブレイド/センター:武装炎竜 バーニングブーメラン・ドラゴン/ライト:ツヴァイヘンダー・トラディティオ

空「前見た時と違う姿になっている……!」

 空の言う通り、今コールされたブーメラン・ドラゴンが前に見た時と違い炎を全身に纏っている。何で変わったんだ……? いや、そんな事よりも今はファイトに集中だ!

 

武装炎竜 バーニングブーメラン・ドラゴン

ドラゴンワールド

種類:モンスター 属性:武装騎竜/火

サイズ0/攻3000/防1000/打撃1

■[コールコスト]ライフ1を払う。

■このカードのバトル終了時、このカードを手札に戻し、君のデッキの上から1枚をゲージに置く。

 

碧「これなら、トラさんの能力が……!」

旬「アタックフェイズ! トラでサンダースバルティス“Dark Side”にアタック! トラの能力でオレの場に《武装騎竜》がいれば、相手のモンスターを破壊する……ザ・ゴールド“Dark Side”を破壊!」

木山「何だとぉ!」

 木山のライト:ザ・ゴールド“Drak Side”(ソウル:1→0)

旬「まだまだ! さらにオレの場に《火》のモンスターがいれば、もう1枚モンスターを破壊できる。もう一回、ザ・ゴールド“Dark Side”を破壊だ!」

トラ「己が相手だった事を悔やむんだな!」

木山「マジかよ!? 何も出来ねえ……!」

 木山のライト:ザ・ゴールド“Drak Side” 完全撃破!

平木「チッ、こっちも防げねえ!」

 平木のセンター:サンダースバルティス“Dark Side” 撃破!

 あのモンスター達を一瞬で片付けやがった! あの竜、見かけだけじゃないって事か……気に喰わねえがその力、認めるしかないな。

旬「バーニングブーメランでそのまま大男の方に攻撃!」

平木「ぐわっ、アチィ!」平木のライフ:10→9

旬「バーニングブーメランの能力でバトル終了後にバーニングブーメランを手札に戻して、デッキの上から1枚をゲージに置く! 更にトラは[2回攻撃]を持っているからスタンド!」

 旬の手札:0→1/ゲージ:1→2/旬:ドラゴウィング/レフト:ボンブレイド/センター:バーニングブーメラン→なし/ライト:ツヴァイヘンダー・トラディティオ

 ライト:ツヴァイヘンダー・トラディティオ スタンド!

旬「トラで大男の方にアタック!」

平木「くそっ!」平木のライフ:7→5

旬「ボンブレイドで今度は痩せ男の方にアタック!」

木山「うごっ!」木山のライフ:6→5

旬「ドラゴウィングで痩せ男の方にアタック!」

木山「ぐへっ!」木山のライフ:5→2

旬「ターンエンドだよ」

 旬の手札:1/ゲージ:2/ライフ:11/旬:ドラゴウィング/レフト:ボンブレイド/ライト:ツヴァイヘンダー・トラディティオ

平木「まさか、たった1枚のカードの能力でここまで追い詰められるのかよ……! 俺様のターン、ドロー、チャージ&ドロー!」

 平木の手札:0→1/ゲージ:2→3

平木「俺様はまだ負ける訳にはいかねえ! ゲージ3を払って『大魔獣 ディスペア・ビースト』をセンターにコール! ドロップゾーンにある《魔獣》1枚をソウルイン!」

 平木の手札:1→0/ゲージ:3→0/センター:大魔獣 ディスペア・ビースト

 

大魔獣 ディスペア・ビースト

ダンジョンワールド

種類:モンスター 属性:魔獣

サイズ3/攻8000/防10000/打撃3

■[コールコスト]ゲージ3を払い、君のドロップゾーンにある《魔獣》1枚をこのカードのソウルに入れる。

[2回攻撃]/[ソウルガード]/[ライフリンク2]

FT「その魔獣は純粋に強く絶望を与えるに相応しい」

 

アウラ「最後の最後で固いモンスターを出して来やがったな」

空「でも、トラがいるから簡単に突破出来ると思うけど……」

アウラ「俺達の攻撃に照準を合わせてきたって事か」

空「そうだね」

 俺と空の現在の攻撃力では突破出来ない。空が何かモンスターか魔法を引かないとな……それよりも今はアイツの攻撃をどう防ぐかがだ。頼むぞ、空。

平木「アタックフェイズ! ディスベア・ビーストでまずガキにアタックだ!」

空「うわっ!」空のライフ:6→3

平木「ディスベア・ビーストをスタンドさせて、もう一度ガキにアタック!」

空「キャスト、『ドラゴンシールド 緑竜の盾』で攻撃を無効化にしてボクのライフを+1!」空の手札:3→2/ライフ:3→4

平木「俺様のターンはこれで終わりだ!」

 平木の手札:0/ゲージ:0/ライフ:7/センター:ディスペア・ビースト

空「ボクのターン、ドロー、チャージ&ドロー!」

 空の手札:2→3/ゲージ:0→1

空「ふう……行くよ、アウラ! ゲージ1を払ってレフトにアウラをコール! そしてライトに『竜騎士 エル・キホーテ』をコール!」

 空の手札:3→1/ゲージ:1→0/空:ドラゴフィアレス/レフト:アウラ/ライト:竜騎士 エル・キホーテ

 ライト:エル・キホーテ/サイズ1/攻防2000/打撃2

空「アタックフェイズ! まずはエル・キホーテでガリガリにトドメ!」

木山「くそ~、負けたんだぜ~!」木山のライフ:2→0

空「エル・キホーテの効果でファイターにダメージを与えた時、ボクのデッキの上から1枚をゲージに置く!」空のゲージ:0→1

空「そしてアウラとボクでディスペア・ビーストに連携アタック!」

平木「けど、それじゃあ届かないぜ!」

空「まだまだ! キャスト、『ナイトエナジー』でアウラの攻撃力を+3000!」空の手札:1→0

アウラ「力が溢れてくるぜ!」

ラディ「ガウ!!」

 空のレフト:アウラ/攻6000→9000

 魔法の力で激しく熱くなったラディの炎がディスベア・ビーストを焼いた。

平木「んだと……だが、ソウルが残っているぜ!」

 平木のセンター:ディスペア・ビースト(ソウル:1→0)

アウラ「それでも俺の剣はお前に届くんだぜ!!」

 上空でラディから飛び降り、ラディの炎を受けて更に燃える上がった二本の剣を相手に振り下ろす。

平木「ぐわー! その事をすっかり忘れていた……!」平木のライフ:7→5

 攻撃が終わったらラディに飛び乗って元の場所に戻る。今回は相手が手札が持っていなかったから、俺の能力は発動しなかった。

空「ボクのターンはこれで終わりだよ」

 空の手札:0/ゲージ:1/ライフ:4/空:ドラゴフィアレス/レフト:アウラ/ライト:エル・キホーテ

平木「木山の野郎がやられたから次のターンは俺様になるぜ。更に木山のところにあるゲージも引き継いで俺様が使える。ドロー、チャージ&ドロー!」

 平木の手札:0→1/ゲージ:2→3

平木「くく、まだ俺様にはツキがあるようだな。このままアタックフェイズに行くぜ! まず、ディスペア・ビーストであの小賢しい炎嵐竜とかやらにアタックだ!」

旬「ごめん、トラ。今回は何も出来ないよ」

トラ「ふん、そう言う時もある事ぐらい百も承知だ」

 旬のライト:ツヴァイヘンダー・トラディティオ 撃破!

旬「トラのライフリンクでオレはダメージを3受ける」旬のライフ:11→8

平木「[2回攻撃]で次にガキにアタック!」

空「うわー!」空のライフ:4→1

平木「ファイナルフェイズ!」

空「!?」

旬「マズイ……!」

 旬の焦る通り、今空の手札はない。だから、今ダメージを与えられると確実に負ける……!

平木「相手のライフが3以下で俺様の場に《魔獣》がいて、相手のセンターが空いているからゲージ3を払って、キャスト『ピリオド・アドベンチャー』! ガキにダメージ3だ!!」

 平木の手札:1→0/ゲージ:3→0

 

ピリオド・アドベンチャー

ダンジョンワールド

種類:必殺技 属性:Dエネミー/魔獣

■相手のライフが3以下で君の場に《Dエネミー》か《魔獣》がいて、相手のセンターが空いているなら使える。

■[使用コスト]ゲージ3を払う。

■相手にダメージ3!

FT「冒険が終わる時、それはダンジョンで命を落とした時だ……」

 

アウラ「空ぁー!!」

空「うわーー!!」空のライフ:1→0

 空の周りに砂煙が巻き上がって空自身の姿見えない。頼む、無事でいてくれ……!

平木「これでターンエンドだ! もう俺様の勝ちは決まったもんだな!!」

 平木の手札:0/ゲージ:0/ライフ:5/センター:ディスペア・ビースト

 ラディ俺は砂煙が収まった後、空の隣に駆け寄った。空は尻もちをついた状態でいて、見た感じでは大きな怪我はしていなさそうだ。

アウラ「空、大丈夫か!?」

空「う、うん。な、何とか……でも……」

アウラ「ああ、分かっている。でも、俺達の負けはまだ決まっちゃいないぞ」

空「え?」

アウラ「旬と……気に喰わんがあの竜がまだ残っている……!」

 本当に気に喰わねえが、あの竜の力は本物だからな。それに旬もこういう場面に強そうだし、まだ逆転できる筈だ。

空「でも、トラは!」

旬「そうだね。さっきのターンでやられちゃったけど、大丈夫。もう一回引けば良いだけの話さ。ドロー、チャージ&ドロー!」

 旬の手札:1→2/ゲージ:3→4

平木「そう簡単に引けるものかよ! そんな時に限ってカードってものは来ないのは貴様だって分かっているだろうが!!」

旬「……それでも、諦めずに信じて引くから来るんだよ。ゲージ2を払って、ツヴァイヘンダー・トラディティオをライトにコール!」

トラ「慢心した奴に勝利など無いのは貴様も分かっているだろう……!」

平木「何だとお!? あり得ねえ!」

旬「このままアタックフェイズに入るよ! トラでディスペア・ビーストにアタック! そして、オレの場にトラ以外の《武装騎竜》がいるからトラの効果でディスペア・ビーストを破壊!!」

トラ「これが己の力だ。とくと味わうが良い!!」

 名前の通り、あの竜は両手剣から炎の嵐を放ち、ディスペア・ビーストを飲み込んで跡形も無く消し飛ばした。無駄に胸を張っているのがむかつくが、やっぱりアイツは強い。

平木「ここまで来てぇ……!」

 平木のセンター:ディスペア・ビースト 完全撃破!

トラ「力の代償だ。その身にしっかりと焼き付けておく事だな」

平木「ぐおおおー!!」平木のライフ:5→3

旬「トラをもう一度スタンド! そしてボンフレイドとトラでトドメだ!」

トラ「バディ、貴様も来い!」

旬「……オーバーキルになるけどオレもアタック!」

平木「嘘だーーー!!!」平木のライフ:3→0

 

WINNER:空&旬チーム!

 

 

 ファイトが終わると碧の身の周りに漂っていたオーラが消えた。空は立ち上がり近くに駆け寄った。

空「碧、大丈夫?」

碧「私は大丈夫だよ。それより、空ちゃんの方が……」

空「ボクは平気だよ……って言っても説得力は無いか」

 確かに目立って大きい怪我こそ無いがあっちこっち細かい怪我をしている。さっきのファイトが如何に壮絶だったのかというのが分かる。

アウラ「それでも平気なら大丈夫だ。だろ?」

碧「アウラさんはもう少し心配した方が良いと思います」

アウラ「心配はしているんだけどな……」

旬「その言い方だと楽天的すぎるんだよ。どちらにせよ、今すぐには手当てが出来ないから我慢するしかないけどね」

トラ「己のバディの言う通りだな。バディポリスとやらが来ない限り、この悪党共の面倒も出来んからな」

 トラが言う悪党共とは先程ファイトしたあの二人組の事だ。ファイトが終わった後、倒れ伏して先程までの暴れっぷりが嘘の様に静かになっている。まるで、力が全て抜かれたかの様だ。

アウラ「はあ、それにしてもファイト中のアイツ等のパワーは異常だったぞ」

トラ「うむ。通常のファイトをしている感じでは無かった、むしろ、己達が普段戦っている感覚に近かった」

アウラ「てめえもか」

トラ「そうだ。あれだけの威力を持つ攻撃……ファイトシステムというものの関係上、己の力はセーブされる筈なのだが……?」

旬「かなり分からない事になっているね」

 そう言うと旬は悪党共の傍に寄った。そして手から離されたデッキケースをじっと見つめる。原因があるとすれば、あのデッキケースだろうか……?

旬「見た感じ、デザインが普通のデッキケースと違うだけでさっきまでの禍々しいオーラは無い。何だか、変だね」

 そう言った同時に突然男達が立ち上がった。旬はすぐさま距離を取り、俺とトラは臨戦態勢に入る。

平木&木山「「……」」

 何だ、何もして来ないのか? 不気味で仕方がねえ。と思った瞬間、アイツ等のバディモンスターがカードが出てきた。そして直後に男達はまた倒れた。

空「どうなっているの……?」

碧「空ちゃん達がファイトに勝ったんだよね?」

旬「どうも様子が変だね。何か操られているみたいだ」

アウラ「どうであろうとぶっ飛ばして、正気に戻せば良いんだろ?」

トラ「なら、全力で以って奴らを止めるぞ」

アウラ「当たり前だ! ラディ、もう一回合わせてくれ!」

ラディ「ガウ!」

 向こうもどうやらこっちに敵意剥き出しにしている。そして同時に俺達とアイツ等は全力の攻撃を放った。が、何者かが間に入って打ち消した。

?「ようやく、間に合いましたね」

 竜の上に女? 竜騎士か? だが、俺の記憶の中にはこんな奴は知らないぞ。

?「あんな方法であのモンスターを止めては周りに被害に出るだけです。もう少し考えてください」

アウラ「どこの誰だが知らないが、他に止める方法があるのか?」

トラ「……!」

 トラが何かに気付いた様だ。俺はさっぱし分からねえけど。

?「ええ、あります。そして今からそれを実践するのですよ」

 女はそう言うと右手に持っている剣を上に掲げ、剣は光を発した。そしてその光でモンスターの闇のオーラが取り払われるとモンスター達はカードに戻った。

アウラ「何がどうなっていやがるんだ?」

空「ただ光を出しただけにしか見えなかったけど」

碧「あのモンスターって、もしかして……」

旬「ん? 碧ちゃん、何か知っているのかい?」

碧「あまり詳しくは分からないですけど、竜騎士の中に神竜騎士って言うモンスターがいるって聞いた事があるんです。あの人はもしかして……」

旬「神竜騎士って事かもしれないか」

?「かもしれないのではなく、まさしくその通りです」

アウラ「じゃあ、てめえが……!」

アウローラ「私の名は『神竜騎士 アウローラ』。やっと会えましたね、日向空、アウラ」




 如何だったでしょうか? 何故かタッグマッチを書いてしまい、書いている途中で後悔していましたがこんな感じでタッグマッチはやります。ルールはどこか変更する可能性がありますが。
 しかし、思ったより多い文章量を書いたな~。短い方がやっぱり読みやすいですかね?
 それと下記にオリキャラのプロフィールを載せます。本編中、あまり容姿の説明が出来ていないのでこれでイメージが掴めればと思っています。

日向 空(ひゅうが そら)/女性/小4/10歳
使用フラッグ:ドラゴンワールド/使用デッキ:竜騎士/バディ:竜騎士 アウラ
容姿:緑がかった黒髪にショートカットで中性的な顔立ち。動きやすい服装を好み、ハーフパンツとパーカーにスニーカーで大変ボーイッシュな格好をしている。身長は138cm
性格:見た目に違わず活発でボーイッシュ。正義感が強く芯もしっかりしていて間違っていたらどんな人だろうとはっきりと物を言うことができる。ただ良くも悪くもはっきりと物を言ってしまうのでそこからトラブルに発展することも少なくない。一人称は「ボク」。

竜騎士 アウラ/男性/20代
容姿:紺色の短髪と額に巻かれた暗く濃い緑色の鉢巻が印象的。少し目付きが鋭く、やや悪人面。戦闘時の服装は赤くボロボロなマントの下に袖なしの灰色のシャツ、鎧は付けず金属製の胸当てに指ぬきグローブ、黒いパンツにブーツ。非戦闘時は鉢巻をバンダナに変えシャツとジーパンとシンプルな格好でいる。比較的細身な体つきだが筋肉隆々で剛腕の持ち主。身長は180cm。
性格:やや無愛想だが義に厚く芯が通っている熱血漢。竜騎士である事を誇りとしている為、竜騎士をバカにした発言を聞いた時はブチ切れる。その割には意外と冷静なところがあり、時と場合に応じて弁える事ができる。騎兵学校出身な為、割と知識はあるが地球では知らない事ばかりなので奇行に走る事もしばしばある。一人称は「俺」。

 と、とりあえずこんな感じです。うーむ、これ性格が行動に表れているのか……?

 それでは次回の更新で会いましょう。感想と活動報告欄のコメントもお待ちしています。
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