私がこんな気持ちなのはどう考えても黒木が悪い!   作:昼間ネル

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お久しぶりです。
今回はギャグ回です。


蠱惑編
もしも智子が乙女ゲーのやり過ぎで天然ジゴロだったら


あ~眠てぇ!

ゴールデンウィークだから、せっかくゆうちゃんと遊ぼうと思ったら学校の友達と約束があるって断られるし。

向こう断って、もこっちと遊ぶなんて言い出したから慌てと止めたけど。…そのせいでハブにされたらかわいそうだしな。

いい機会だから、溜まった乙女ゲー全部クリアしてやろうと思ったけど…。

まさか完徹する羽目になるとは…。今日、学校なのに…。

ちっきしょー。久しぶりにやったらドハマりしちまったよ!

そろそろ朝飯食べなきゃ…。

前に比べりゃ友達はできたけど、相変わらず男とはろくに喋ってねーし。

ゲームの中だったら、何もしなくても男が寄ってくるイケメンホイホイ状態なのに。

そろそろ行くか…。

 

 

 

 

 

 

あ~頭がクラクラする。

電車の揺れがキモチ悪い。起きてるのか寝てるのか分からん。頭ん中でゲームのセリフがリフレインしてるわ。

そう言えばあのキャラ、前行ったサイン会の声優さんだったな。あんな声で囁かれたら、それだけで妊娠するわ。

 

「おはよう、黒木さん」

「ん、あ~おはよう、ゆり。今日も可愛いね」

「何か眠そう…え?」

「ん?どうしたの田村さん」

「えっと、その…。今、私の事ゆりって…。それに、か、可愛いって…」

「うん、ゆりはゆりでしょ。名前で呼ばれるの嫌だった?」

「い、嫌じゃないけど…」

「良かった。ゆりみたいな可愛い子に嫌われたら、私生きていけないよ」

「かっ、かわ…///く、黒木さん?」

「駄目だよ」

「え?」

「私の事も智子って呼んでよ」

「う、うん。…智子」

「なあに、ゆり」ニコッ

「…!!な、なんでも…ない///」

 

(どうしたんだ?急にメスの顔して…。私もゲームしてる時こんな顔してんのかな)

 

 

 

 

 

 

 

結局、学校に着くまで田村さん、ほとんど喋んなかったな。まぁいつもの事だけど、その割にはチラチラこっち見て話したそうにしてるし。

あ、田中さんだ。

 

「あ、おはようゆり(ん?何か顔が赤い様な…)」

「おはよう真子。今日も会えて嬉しいよ」

「おはよう黒木さ…へっ?」

「どうしたの?」

「い、いやその…。な、名前で呼ばれたからその…」

「あぁそうだね。今まで名前で呼べなくてごめんね。あんまり可愛いから名前で呼ぶの照れ臭くて」

「えっ!?く、黒木さん?か、からかってる…の?」

「からかってなんかいないよ。好きな子の事は名前で呼びたいだけだよ。…迷惑だった?」

「そ、そんな事ないけど!…そんな事///」

 

(ね、ねぇゆり。く、黒木さんどうしちゃったの?)

(私にも分かんない。朝からあんな感じで…)

 

「どうしたの二人とも。私に内緒の話?」

(わわっ!く、黒木さん顔近いっ!!)

(き、今日の黒木さん凄い積極的…)

 

…?何だ二人とも。私には聞かせられない話でもしてんのか?

もしかして私匂う?昨日風呂入ったし、汚くはないと思うんだけど。

 

「おっはよ~クロ!相変わらず眠そうだね。目に隈できてるよ」

「おはようネモ。いや、陽菜」

「へっ?ひ、陽菜?」

「今まではネモなんて失礼な言い方してごめんね。これからは名前で呼ぶよ。よろしくね陽菜」

「え?べ、別にいいけど…。どうしたの?何かいつもと感じ違うけど」

「陽菜はいつもと同じで可愛いね。その顔見れただけで学校に来た甲斐があるよ」

「んなっ!?ど、どうしたのクロ?ね、熱でもあるの?」

「そうかもね。陽菜にお熱って意味でね」

「///!?」

 

(ちょ、ちょっと田中さん。クロどうしちゃったの?何か…その)

(私も分からない。ゆりは朝からあんな感じだったって…)

(黒木さん、根元さんにも可愛いって…。私の事可愛いって言ったのは嘘だったの?)

(ゆり!?)

 

「おっす陽菜」

「あ、あ~ちゃん。お、おはよ…」

「?どうしたんだ。顔赤いぞ」

「へっ?そんな事無いよ!」

「おはよう、岡田さん」

「えっ?黒木?あっ、ああ、おはよう」

(な、何だ?いつもと違う気が…。黒木ってこんな奴だったか?)

「岡田さん、いつも髪縛ってるけど、下ろさないの?」

「へ?べ、別にそんなのどうでもいいだろ」

「そっか…。ネズミーの時、髪下ろしてたでしょ?あの時の、岡田さん凄い可愛かったからさ」

「へぁ?か、可愛い?」

「あ、もちろん今の岡田さんも好きだよ♪」

「んなっ///」

 

(あ~ちゃんが照れてる顔、初めて見た…)

(黒木さん…また可愛いって…。私以外に…っ!)

(ゆり!?)

 

 

 

 

 

お、やっとお昼だ。

そう言えば今日は…。

 

「く、黒木さん。お昼、た、食べよ?」

「もう、ゆりったら。智子って呼んでって言ったじゃない」

「う、うん。と、智子///」

「ありがとう。でも今日は前に会った新入生の子と約束しててね。ゴメンね」

「そ、そう…。な、なら仕方ないね」

 

「明日は…一緒に食べようね」

「ッ///!?」

 

 

 

ホントは田村さん達と食べたいけど、約束しちゃったからな。まぁあの新入生と仲良くなっとけば、彼氏とのドエロ話聞けそうだしな。お、いたいた。

 

「あ、黒木先輩!」

「お待たせ。ゴメンね。こんな可愛い子を待たせちゃって」

「へっ?ど、どうしたんですか急に」

「どうもしないよ。早く食べよ?」

「はっ、はい」

 

 

 

 

 

 

「でも、先輩って、私と違って一杯友達いますね。本当は今日も誰かと食べる約束してたんじゃないですか?」

「どうしてそんな事聞くの?」

「いえ、その…。私に付き合ったせいで、先輩迷惑だったんじゃと思って…」

「全然そんな事ないよ。むしろ嬉しいよ。こんな可愛い子にお昼誘われて」

「えっ///せ、先輩、さっきからどうしたんです?な、何か前と雰囲気が違う様な…」

「はは、そうかもね。こんな可愛い子を前にドキドキするなって方が無理かもね」

「えっ?ええっ!?」

「彼氏さんが羨ましいよ。中学の時は、こんな可愛い子を独り占めできたんでしょ?でも今は…私だけを見てほしいな♪」

「///?」

 

(ど、どうしたんだろ?今日の黒木先輩、何か妙に格好良いって言うか…。な、何言ってるの?黒木先輩、女の人よ!で、でも…///)

 

「雫ちゃん、女友達はできた?」

「(雫ちゃん?)い、いえ。まだ…」

「そっか…。じゃあもう少し、雫ちゃんを独り占めできるね」

「せ、先輩っ///」

 

 

 

 

(何よアイツ!あんな新入生に楽しそうにしちゃって!それにあの新入生も何なの!?あんなに顔赤くしちゃって、キモイキモイキモイ!!)

 

「ん?」

「へ?(マズっ!バレた!)」

(あ、あの人、前に廊下で肩がぶつかった先輩だ)

 

絵文字?

何でこんな所にいるんだ?いつもの友達はいないのか。ハブられたのか?

 

「あの、内さん」

「な、何!?」

「良かったら、一緒に食べない?」

「へ?い、いいの?」

「もちろん。断る理由なんて無いでしょ?」

「そ、そう!まぁせっかく誘われたんだし、一緒に食べてもいいかな?」

(っしゃあああっ!!黒木と一緒にご飯だぁっ!!毎日張り付いてて良かったああッッ!!!)

(何か凄い嬉しそう…。もしかしてこの人も黒木先輩と一緒に食べたいのかな)

 

 

 

何だ?てっきり断ると思ったのに。絵文字の奴、友達と喧嘩でもしてんのか?

 

 

 

「内さん、今日はどうしたの?友達と一緒に食べないの?」

「べ、別にいいでしょ!何?私が一人でいちゃ駄目なワケ?」

「ううん、少し嬉しいかなって」

「う、嬉しい?何で?」

「内さん、とっても可愛いから、もっとお話したいなって思って」

「か、可愛い!?」

「うん、顔も可愛いしスタイルも良いし、私と違って友達も多いし。そんな内さんと一緒にご飯なんて、クラスの男の子が見たら嫉妬するかもね」

「///?く、黒木?あ、あんたどうしたの?な、何かいつもと…」

(可愛い?私が?や、やっぱり黒木って私みたいな可愛い女の子が好きな訳?そ、それに今日の黒木いつもと違う。本当に黒木?まさか偽者?)

「ねえ」

「なっ、何!?」

「これからは笑美莉って呼んでいい?」

「ッッ///い…ぃよ」

「ありがと。私の事も智子って呼んでね、笑美莉♪」

(ほわあッッッ!!もう偽者でもいいわあッ!!)

 

 

 

 

 

 

(はぁ…。今日はどこで食べよう。毎日3-4行ったら友達いないってバレるし…)

 

(ん?キバ子?何してんだアイツ。デコと食わねーのか?そう言えば最近アイツらと話してんの見ねーな)

「ねぇ、南さん」

「へ?…黒木?」

(何でこんな所に黒木が?それにうっちーと…誰?うっちー、黒木と仲良かったっけ?)

「良かったら私達と一緒に食べない?」

「へ?く、黒木達と?」

(ちょっ…黒木!私がいるのに、他の女誘うつもり!?)

「ま、まぁ本当は学食行くつもりだったけど、こっちでも良いかな!」

(しっかり弁当持ってるじゃねーか。本当にデコと喧嘩してんのか?)

(せっかく黒木が誘ったのに何なのその言い方!嫌なら学食行きなさいよ!黒木は私と食べたいんだから!!)

(あの人も私と一緒で、食べる人いないから誘ったのかな?黒木先輩優しいな…)

 

 

 

 

 

「く、黒木はさ…。何で私を誘ったの?私達話した事無いよね?」

「南さんと一緒に食べたかった…それじゃ駄目?」

「はっ、はあ~っ!?それって私と仲良くしたいって事?」

「うん、そうかもね。だって南さん、私と違っていつもニコニコして可愛いし。その髪止めも可愛いよ」

「んなっ!?…あ、あり…がと」

(あれ?黒木ってこんなキャラだったっけ?もっとドモってキモい奴じゃなかったっけ!?)

(黒木の奴…!また私以外の女にデレデレして!あんたのお目当ては私でしょ!私の事だけ見なさいよ!!)

「…本当はあんたも私の事、悪口ばっか言う嫌な奴って思ってんでしょ?無理しなくていいよ」

「悪口言えるって事は、その人の事良く見てるって事でしょ?でなきゃそんなにすぐ言えないよ」

「えっ?そ、そう…かな?」

「私も南さんに悪口言われたいな。だからさ、今日からはもっと私の事良く見てよ。私も南さんの事もっと見るからさ」

「ふぇっ!?」

(ば、バッカじゃないの女同士で!…で、でも、そんな風に言われたの初めてだな。それに黒木の奴、良く見たら目がキリッとして格好いい…///)

(黒木っ!私はあんたの事いつも見てるよ!!何時の電車に乗ってトイレはどこに入って、お昼はいつもここに来て帰りにコンビニでコーヒー買う事も知ってるよ!!

(私はこれだけ見てるのよ!もっと私の事も見なさいよッ!)

(何だろう…隣の先輩、怒ってる気が…)

 

「お、教室いねぇと思ったらこっちかよ」

 

ん?ヤンキー。そう言えばこいつ前にここのベンチで寝てたし、ここが指定席なのか?まさか、私達に独占されて怒ってるのか?

 

「ホラよ」

「へ?あ、前のプリン?」

「おまえ旨そうに食ってたからよ、もう一個やるよ」

「ありがとう吉田さん。やっぱり吉田さんって優しいね」

「あぁ?何だよ急に…」

「美人な上に優しいし、情に厚い…。私が男だったら惚れてるよ」

「はあっ!?な、何言ってんだおまえ…」

「前から思ってた事だよ。こんな私にも優しくしてくれるし。あ、そうだ。何かお礼したいけど…」

「別に要らねぇよ。そんなつもりでやったんじゃねーよ」

「そう…。吉田さんにだったら何でもするのにな。何だったら体でも」

「ば、バカ言ってんじゃねーよ!…ったく///」

(吉田の奴、照れてる…)

(く、黒木先輩こんな怖い人とも仲良いんだ。凄いな)

(黒木が体でお礼?女同士でキモい!でも何する気?どこまでOKなの?あんな所舐めてくれるの?私も黒木のアソコ舐めていいの!?いやーーッ!キモいキモいキモい///!!)

 

 

 

 

 

 

ふぅ~。校庭でダベってたらすっかり時間経っちまったな。それに内さんとキバ子と食う事になるなんて。

考えてみたら、あの二人とまともに喋った事、無かった気がするな。キバ子ってもっと嫌な奴って思ったけど、それ程でも無いな。

 

「あ、黒木さん…じゃなかった、と、智…子///今日はあの一年生と一緒に食べてたんだっけ。どんな子なの?」

「う~ん。普通の子だったよ」

「…そう」

「大丈夫だよ。私はゆりが一番好きだから」

「ッッ…!べ、別にそんな意味で言ったんじゃ…」

「顔真っ赤にしたゆりも可愛いね♪」

「…バカ///」

(滅多にデレないゆりがデレた!!)

 

田村さんって、やっぱり普通に可愛いよな。これで陽キャだったら彼氏なんかすぐできるだろうに。まぁそのお陰で私の友達でいてくれるんだから、感謝しなきゃな。

 

「あ、クロ。今日学食にもいなかったけど、どこ行ってたの?」

「ゴメンね。ホントは陽菜と一緒に食べたかったけど、一年の子と約束しててさ」

「そ、そう…。一年って、前のあの子?」

「うん。あまり女友達ができないみたいでさ…」

「へ~。見た目はとても可愛いのになぁ…」

「うん。でも少し理由解ったよ」

「え?何なの?」

「陽菜と同じで可愛過ぎるから、他の女の子が嫉妬しちゃうんじゃないかな?」

「!ま、またぁ~。く、クロちょっと変だよ?」

「何で?可愛い子を可愛いって言っちゃ駄目なの?陽菜はとっても可愛いじゃん。間違ってる?」

「わ、わー!!ちょっとクロ、そんな大声で…///」

 

こいつも中身は嫌みったらしい所あるけど、見た目は可愛いよなぁ。私と違って陽キャの中で2年も修行してきただけあって、男受けする仕草とかもよく解ってるし。

ん?あれ?デコの奴髪下ろしてんじゃん。どうしたんだ。

 

「よ、よう黒木…」

「岡田さん、髪下ろしたんだね。前の髪型もいいけど、やっぱりこっちの方が可愛いよ」

「///あ、ありがとよ」

「陽菜が羨ましいな。こんな可愛い子と親友になれて」

「べ、別に可愛いとか…そんな事…」

「ねぇ、岡田さん。私も茜って呼んでいいかな?」

「ふぇっ?く、黒木が?」

「うん。考えてみれば岡田さんとは一年の時から一緒だったけど、話す機会無かったからさ。ホントはずっと話したかったんだ」

「ま、まぁ…別にいいけど…」

「良かった。陽菜が親友に選んだ人だもん。きっといい人だよね。こんなに可愛いし」

「だ、だから可愛いって…言う…」

「よろしくね、茜」

「///」

(な、何だ?黒木の奴って、こんなに明るかったのか?そ、それに何かイケメンと言うか…って何考えてんだ私は!わ、私には陽菜が…って、違ーう!!)

(可愛い…照れたあ~ちゃんも可愛いよ~///)

(私が一番の親友私が一番の親友私が一番の親友…)

(ゆり!?)

 

デコの奴も、髪下ろすと普通に可愛いよな。何でいつもあんなパイナップルみたいな髪型してんだろ。

 

「どうしたの~?皆で何話してんの?」

 

(ッッ!!)

(加藤さん!!)

(つ、遂にラスボス来たッ!)

 

「…こんにちは加藤さん」

 

(おおっ!!)

(ちょっ!黒木さん、まさか加藤さんも攻略するつもり?)

(む、無理だよクロ!知恵熱とオーバーワークで自滅するだけよ!!)

(そうだよ智子…。私ッ!私ならいつでもウェルカムだから)

(ゆり!?)

 

「あれ~、何か今日の黒木さん、いつもと雰囲気違う気がするなぁ。もしかしてメイクしてる?」

「う、ううん。でもしてくれば良かったかな」

「そうだよ~。黒木さん目パッチリしてるから絶対可愛くなるよ~」

「でも、私がしても加藤さんが綺麗なの引き立てるだけだから、止めた方がいいかな?」

「クスッ。もう、何言ってるの。今日の黒木さんちょっと変じゃない?」

「ははっ、そりゃそうだよ。こんな美人を前にして平常心でいるって方が無理だよ」

 

(おっ、おお~っ!)

(い、行った~ッ!)

(あ、明日香も満更じゃなさそうだ!黒木の奴やるな!)

(私の方が黒木さんの事知ってるのに…。弟に触った事もあるのに…!!)

(ゆり…)

 

「ふふっ、ありがとう。でも…」

「でも…?」

「私は、いつもの黒木さんも可愛くて好きよ」

「へっ…?」

 

(明日香の奴、軽くいなした!?)

(もしかしてクロって…)

(普段褒められ慣れてないから、受けに回ると弱くなるんじゃあ…)

(大丈夫…。弟さんが変なキーホルダー集めるの好きなの知ってる私なら受け入れられるよ!)

(しつこい…)

 

「あ、ありがとう…ござい…ます」

「うふふっ、いつもの黒木さんだ♪」

「あ、エヘヘ…」

 

やっぱNo.1キャバ嬢のオーラは違うわ!!こんな笑顔で微笑まれたら、そら貢ぐ気にもなるわ。ゆうちゃんとは違うタイプの圧倒的オーラ!!こりゃホンマ○起モンやで!!

 

 

 

あ~それにしても今日はやけに疲れたな。頭もボーッとするし。次に目、開けたら実は夢でしたなんてオチだったり。

何でもいいや。は、早く帰って寝な…きゃ…。

 

 

 

 

 

 

 

「お、おはよ…智子///」

「え?あ、あぁおはよう田村さん」

「えっ!…ど、どうして?」

「え、な、何が?」

「…昨日は名前で読んでくれたのに」

「ええっ?(そ、そうだったっけ?)

「ご、ゴメン。…ゆり」

「…うん!!」

 

うわあっ!手繋いできやがった!ちょ、ちょっとそれはマズいんじゃあ…。

 

「おはよう黒木さん…智子さん」

「へ?あ、おはよう、田中さん」

「ふふっ、今日は名前で呼んでくれないの?残念」

(ガチレズさん、おまえもか!!)

 

「クロおはよ~」

「あ、あぁ、おはよう根元さん」

「あれ?もう陽菜って呼んでくれないの?呼んでもいいんだよ♪」

(呼べねーよ!そんな事したらデコに何されるか…)

 

「よ、よう黒木…」

「へっ?お、岡田さん…」

(何だ髪下ろしてやがる。いっちょまえに色気付いてやがんのか?)

「あ、あたしさぁ、暫くこの髪型で行こうかなって思ってんだけど…ど、どうだ?」

「へ?あ、い、いいんじゃ…ないかな」

「…そうかよ!」

な、何だ?いきなり機嫌悪くなった。やっぱりコイツとは気が合わねーわ。

 

 

 

 

 

 

あ~やっぱ。中庭でボーッとするの落ち着くわ。今日は雫ちゃんもいないみたいだし。友達できたのかな。

 

「遅かったじゃない!」

「へ?あ、う、内さん?」

「笑美莉!!」

「へ?」

「笑美莉って呼んでくれるんでしょ!」

「え、あ、あ~(そんな事言ったか?)」

「まぁいいわ。何?クラスにいても喋る奴いないの?だから私と食べたくなったんでしょ!い、いいわよ。かわいそうだし、私が付き合ってあげても!」

「い、いや、別に…」

 

「先輩!やっぱり来てくれたんですね!」

「あ、雫ちゃん」

「先輩、人気者だから今日は来てくれないんじゃないかって思ってたんですよ。そこの先輩も私より前からず~っといたんですよ」

「ちょっ!余計な事言わないでよ!」

 

え?何なの?

雫ちゃんはともかく、何で絵文字までいるの?友達どうしたの?本格的にハブられてんの?

 

「おう」

「へ?あ、よ、吉田さん…。どうしたの?」

「今日はここで食う」

「え?な、何で…もしかして友達いないの?」

「オラー!!」

「ぐえ!?」

「せ、先輩!や、止めて下さい!」

「そ、そうよ!私の黒木に何するの?」

「今のはコイツが悪いだろ!」

 

くそ~、ヤンキーの奴、相変わらず口より先に手出しやがって!口だったら負けないのに…。

 

…うん?

何か殴られて頭がスッキリしたら、昨日の事思い出してきたぞ…。

そう言えば昨日、朝まで乙女ゲーやってたな。

何か頭ん中で、ずっとイケメンキャラのセリフがリフレインしてた気がする…。何か喋ってる時も、こんな時あのキャラだったらこう返すな~なんて考えてた様な…。

 

…まさか。

もしかして昨日、考えてた事全部、口に出して…。

え?嘘…。で、でもそう考えると今日の田村さんの反応とかも納得できる…。

 

マジかっ…!!

 

まさか、本当に…!!

 

「先輩、大丈夫ですか?」

「黒木、大丈夫?保健室で寝る?…二人で」

「ちっ。…悪かったな。ほら、こっち来いよ」

 

 

 

 

 

 

「あ、クロ。今日も外で食べたんだ?」

「う、、うん」

「あ、黒木さん。いい所に来た」

「あ、加藤さん。ど、どうかしたの?」

「うん、良かったら明日、私と一緒に食べない?」

「あ、うん。いいけど…」

「やった~」

「あ、あの…加藤さん」

「何?」

「あの…私、昨日…何か変な事言わなかった…かな?」

「う~ん、特に言ってない気がするけど…」

 

よ、良かった!てっきり何かやらかしたと思ったけど、気のせい…

 

 

 

 

 

 

「私の事、綺麗とか美人とか、それ位しか言ってないよ?」

 

 

 

 

 

「…」

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、クロは?田中さん、今日クロお休み?」

「うん、何か今日は誰とも会いたくないって、さっきLINEで…」

 

 

 

 

 

 

(黒木の奴、今日休みか…。せっかく髪止め、新しいのにしたのに…)

 

 




ちょっと強引かもしれませんが…。最初は夢オチにしようかなと思ったんですが、催眠術とかの方が良かったかな…。
最新話で智貴君、吉田さんと伊藤さんとフラグ立った様な…まさかね。
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