ジョジョの奇妙な冒険、第?部『マジカル・オーシャン』   作:piguzam]

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|д゚)チラッ    ( *゚Д゚)ノ⌒゚ ポィ    ニゲルンダヨォオ!! ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ


リハビリという名の妄想垂れ流し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 人理継続保障機関・カルデア

 

 

 

 

 

 魔術だけでは見えない世界、科学だけでは計れない世界を観測し、人類の決定的な絶滅を防ぐために成立された特務機関である。

 彼らは人類社会を見守る機関であり、有事の際はあらゆる手を尽くして人理を守り通す。

 根源へ到達する事を至上の目的とする魔術師とは異なり、彼らは人理を、歴史を継続する為に集った集団である。

 

 

 ――2015年。

 

 何の前触れもなく近未来観測レンズ、シバによって観測されていたこれから先の未来領域が消失。

 演算の結果、人類は2016年で絶滅する事が判明―――否、証明されてしまった。

 

 

 誰もが驚愕し、慌てふためるそんな中、シバは新たな異変を観測した。

 西暦2004年 日本のとある地方都市。

 ここに今まではなかった、「観測できない領域」が現れたと。

 カルデアはこれを人類絶滅の原因と仮定した。

 そしてそれを回避するために、いまだ実験段階だった第六の実験を決行する事となった。

 

 

 

 

 それは、過去への時間旅行。

 

 

 

 

 術者を霊子化させて過去に送りこみ、事象に介入する事で時空の特異点を探し出し、これを解明、あるいは破壊する禁断の儀式。

 

 

 その名を聖杯探索 ――― グランドオーダー

 

 

 これを実行するのは優秀な魔術師ではなく、数合わせとして呼ばれた素人のマスター候補生だった。

 カルデアで発生した事故で、殆どの研究員とマスター候補生を亡くしたための致し方ない処置であった。

 これには事故から生き残ったカルデアの職員達も絶望したが、素人のマスター候補生は彼らの想像を遥かに超える働きを見せた。

 原因不明の爆発事故により強制的に送り込まれた、人類滅亡の原因―――――最初の特異点を既に正常な状態へと戻している。 

 死の渦巻く本物の地獄と言っても差し支えない特異点へ突然投げ出された、一般人であるマスター候補生。

 そんな彼女が、傷つき、苦悩しながらも足掻いた末に、特異点は正常化された。

 破滅を約束されている人類にとって、それは認知できなくても英雄とも呼べる行いであっただろう。

 

 

 

 無論、ただの一般人であった彼女一人では成し得なかった。

 

 

 

 カルデアで出会った自分を”先輩”と慕う、英霊の力を宿した少女――マシュ・キリエライト。

 

 怯え、嘆きながらも自らの責務を果たそうとしたカルデア所長、オルガマリー=アニムスフィア。

 

 そして特異点で出会った過去の英雄――魔術師(キャスター)のサーヴァント、真名をクーフーリン。

 

 

 

 

 彼らの力を借り、協力し、共に歩んだ末に、彼女は特異点を正常な歴史に戻すことに成功したのだった。

 

 

 

 しかし代償は大きくカルデアを爆破した裏切り者のレフ=ライノールにより、彼女――藤丸立香はオルガマリーを目の前で失う。

 なんとか崩壊する特異点に巻き込まれずに退去する事には成功したものの、帰還した彼女を待っていたのは新たな試練の報告である。

 先ほど修復された特異点の他に、新たに七つの特異点が発見されていた。

 人類の歴史における重要なターニングポイント。

 その全ての歴史に何者かの手によって改竄が行われている。

 人類が辿った歴史の重要点が改竄され覆されるというのはつまり、人類史の土台が崩されるに等しい。

 なればこそ、シバの観測は正しく――人類には滅亡の未来しか残されていない。

 

 

 

 しかし、全ての時間軸に取り残されたカルデアは違う。

 

 

 

 崩壊直前の歴史に踏み止まったカルデアには過去への時間旅行を可能とする『レイシフト』の技術がある。

 これを行い、改竄された歴史を全て正しい形に定礎復元すれば、人類の未来は取り戻せる。

 しかしそれは同時に、只一人残されたマスター適正者の立香に茨の道を歩ませる事と同義だ。

 ともに戦ってくれるサーヴァントは、デミ・サーヴァントとして覚醒したマシュのみ。

 全人類の未来を取り戻す為に、藤丸立香は七つの特異点を全て巡り、歴史、英霊、伝説と戦わねばならない。

 

 『……自分に出来る事なら』

 

 ――そして、彼女は……藤丸立香は覚悟を決めた。

 

 ――勇気を振り絞った。

 

 怯え震え、終末の時を待つという誘惑を、彼女は振り切った。

 所長代理となったロマニ・アーキマンの問いかけに対する自信の無さそうな答え。

 『任せておけ』などという、絶対の自信など皆無。

 

 しかし、それで良かった。

 

 何故なら彼女は強力な力を持つ、他を超越した英雄ではなく。

 

 恐怖しながらも、とてもゆっくりでも……。

 

 前に少しづつ進む――『人間』なのだから。

 

 そんな立香の姿を見たからこそ、ロマニもマシュも、そして先んじてカルデアに召喚されていた過去の英霊であるレオナルド・ダヴィンチや職員達も奮起する。

 

 

 

 ――そして。

 

 

 

 聖杯戦争という過去の英霊を呼び出し従わせ、戦わせる儀式戦争を参考に作り出した召喚システム、フェイト。

 

 

 

 来る戦いに備え、藤丸立香は初めての英霊召喚に臨む。

 

 

 

 

              ―――――――――――――――

 

 

 

 

 聖晶石と呼ばれる莫大な魔力の塊である石を、魔術サークルの上に3つ放り投げる。

 これだけで、過去の英霊を召喚できるんだから不思議なもんだと立香は思いつつ光る魔術サークルをぼーっと眺めていた。

 やがて光は強力なものになっていき、真ん中の光の柱を中心に金色の輪が三つ現れる。

 

 『こ、これは……ッ!?凄い魔力反応だッ!!これはかなり強力な英霊が来てくれるかも――』

 

 ビーッ!!ビーッ!!

 

 スピーカーから聞こえる所長代理となったロマニ・アーキマンの喜ぶ声を聞き安堵した瞬間、けたたましい警報が召喚室に鳴り響く。

 すわ何事かと思う間も無く、目の前の魔術サークルの金色の輪の周りにバチバチと音を響かせながら紫電が奔る。

 

 『え、ちょ!?魔力反応が強すぎる!?ま、まだ上がるのかッ!?』

 

 ロマニの焦る声を聞きながら召喚サークルに目を向けると、眩しいくらいに光輝いていた紫電が収まり、新たに金色の輪が一つ増えた。

 その光の輪が一つに集約し、黄金に輝く美しいカードの様な物が浮かび上がる。

 果たしてカードの絵柄は、事前にロマニから見せてもらった七つのクラスカードのどれでも無かった。

 

 

 

 召喚サークルの前に立つ立香の目には、一人の男が何やらスタイリッシュなポーズで立ちつつ、男の影が盛り上がった巨人を背後に従える絵柄が映し出された。

 

 

 

 【……クラス……サモナー?】

 

 『なんだこのクラスカード!?今まで召喚された記録のどのクラスにも当て嵌らないぞ!?』 

 

 カードの下に映るクラス名を読み上げた立香と、霊基情報を見て驚愕するロマニの声が重なる。

 そして二人の言葉が終わると同時、カードは溶ける様に虚空に消え、光が人の形を型どりはじめた。

 

 

  

 「………OH MY GOD……」

 

 

 

 はっきりとした人になったとき、その呼び出されたと思わしき英霊はいきなりぼやき始める。

 

 

 「勘弁してくれよ……一回で終わりって話だったろーが…………俺の人生の平穏が期間限定過ぎんぜ」

 

 

 その英霊はおかしかった――どこか奇妙だった。

 

 着ている服は現代のそれであり、アーマーなどの防具の類は一切見につけていない。

 てっきり過去からの英霊が呼び出されると思っていた立香はその部分にかなり驚いていた。

 それどころか……その姿は余りにも予想とはかけ離れていた。

 

 【こ、子供?】

 

 立香の呟きにも反応せず、目の前の英霊――否、少年は頭を抱えて蹲っていた。

 そう、特異点で出会ったキャスターや、立香達の前に立ち塞がったシャドウサーヴァント達は、皆過去に名を馳せた英雄の現身。

 故に、彼らは皆生前の全盛期の姿で現れるのが通常であった。

 しかし、目の前の召喚された少年の姿が全盛期などとは、どうにも考えにくい。

 初めての英霊召喚故に失敗したのかと、立香は不安な気持ちに陥る。

 

 「はぁ……まぁ……しょぉ~がねぇなぁ……何時までもウジウジしてらんねーし……っと」

 

 と、一人自己完結したのか、件の少年は立ち上がり、立香へと向き直る。

 

 年の頃、小学生程であろうか?

 灰色の長いコートを羽織り、白のカッターシャツを着こんだ上半身。

 裾をルーズに仕立てた黒のスラックスに、腰には見慣れぬガンベルトとホルスター。

 襟元をだらしなく緩め、藍色のネクタイを緩く締めたVカットの隙間から見える、妖しい色気に満ちた胸元。

 

 そんな、奇妙な出で立ちの少年は後頭部を搔きながら、誰が見ても声を揃える程にだらけた目を、立香へと向ける。

 

 「えっと……おねーさんが俺のマスターって事で……良いんすかねぇ?」

 

 目の前の少年からの言葉に、立香はハッと意識を戻しながら、笑顔を浮かべる。

 高校時代から【コミュ力のモンスター】等と不名誉なアダ名を付けられた程のコミュ力を持つ立香にとって、それぐらいは造作も無かった。

 ……もっとも、件の不名誉な名前を付けてくれた男子達には友人達による制裁が加えられていたのだが。

 

 【うん。私がマスターの藤丸立香です!よろしくね!】

 

 向日葵が咲いた光景を思わせる笑顔を浮かべて手を差し出した立香に、少年はポカンとするも、直ぐにククッと低く笑った。

 その反応に首を傾げるも、それは少年が差し出した自身の手を握った事で意識が変わった。

 

 「やっぱ俺ってツイてるなぁ――”今度”のマスターも、底抜けのお人好しときた……改めて、よろしくお願いします。俺は――」

 

 

 

 そこで言葉を切り、少年はまるで洗練された彫刻を思わせる様な立ち姿を呼吸するかの如く自然にとった。

 別の控室にてロマニ達とモニターをみていたかの天才芸術家が『う、美しい……ッ!?完全な黄金比ッ!!』と、歯軋りをする程のポーズ。 

 それを意識せずにこなした少年は、堂々と立香に名乗る。

 

 

 

 ――翻った彼の藍色のネクタイに刻印された――

 

 

 

 「エクストラ・サーヴァント。サモナー……真名は城戸定明――アダ名で【JOJO】とも呼ばれてました……まっ、ゆる~くやりましょうッス」 

 

 

 

 自身の名(JOJO)を、告げて。

 

 

 

 

 

 

 ――――――

 

 

 

 

 

 呼び出した当初は、呼び出した本人を含めて名前を知らないことから、これは若干はずれではないかと思っていた。

 

 デミ・サーヴァントであるマシュ・キリエライトも。

 

 事故により人手不足のカルデアを仕切っているロマニ・アーキマンも。

 

 カルデアが召喚した英霊、レオナルド・ダ・ヴィンチですらも。

 

 しかも翌々話を聞いてみれば、件のサーヴァントであるジョジョは(立香がこの名前を気に入り、そう呼んでいる為)なんと伝説を残した英霊ではないと判明。

 彼は並行世界で、まだ生きて生活している少年だと言うではないか。

 そんな少年が何故フェイトの召喚システムによって召喚されてサーヴァント等という超常の存在として現れたのか。

 彼の言葉によれば『多分、前に一度聖杯戦争に喚ばれたからっス……その時の縁が残ってたんじゃないっすかねぇ?』という衝撃的な発言が出てきた。

 なんと彼は過去に行われた聖杯戦争(調べてみると記述などに無く、並行世界の聖杯戦争だと思われる)にて、勝者になったらしい。

 その時戦った相手の英霊の話も、妄想等の類では無かった事がより信憑性を持っていた。

 特に、立香達が冬木で対峙したセイバーのアーサー王の容姿等が酷似していた事が、尚の事信じるに至る。

 

 「まぁ、信じられねぇってんなら……かなり、滅茶苦茶めんどくせぇ~っすけど……俺と戦ってみます?えーっと、キリエライトさん、でしたっけ?」

 

 「え!?わ、私、ですか!?」

 

 ジョジョの詳しい話を聞きながら、ティータイムを過ごしていた、次の日の食堂。

 そこで集まったロマニ、ダヴィンチちゃん、立香――そして、今話の矛先を向けられたマシュ。

 皆一様に驚愕の表情を浮かべる中で、ジョジョは呑気に”懐から出した”瓶コーラを呷る。

 

 「んぐ……ふぃ。まぁ、そんな身構えないで下さい。只、俺っていうサーヴァントがどんだけ戦れるモンか、戦力の把握は必要っしょ?じゃねーとマスターも指示、出しにくいだろーし」

 

 【まぁ……うん】

 

 「ふーむ。それは確かにジョジョ君の言う通りだねぇ。ぶっちゃけ私達にはもう後が無い。召喚を行う頼みの綱である聖晶石は、彼の召喚で使ったのが最後。つまりこれ以上の戦力アップは無理だ」

 

 カルデアの頭脳であるダヴィンチちゃんの言葉に、ロマニも渋い顔で頷く。

 現状、カルデアの戦力はガタガタだ。

 サポートを行う職員達ですらも深刻な人手不足。

 そんなカルデアに召喚されたのがジョジョであり、皆が不安になってしまう要素の一つである。

 

 ”あんな子供で大丈夫なのかよ……”

 

 ”折角、生き残ることが出来たのに……”

 

 そんな、絶望に塗れた言葉を漏らす職員も少なくない。

 元はカルデアの医療部門のトップであったロマニの必死のメンタルケアも追い付かず。

 自分に猜疑と怨嗟の心が向けられている事等、ジョジョはたった一日しか経っていなくても思い知らされた。

 故に、普段は「めんどくせぇ」と逃げるであろう戦いを、敢えて行うという提案をしたのだ。

 

 「めんどくせぇけど、少しでもスタッフさん達が安心できる様に、いっちょ俺の力ってヤツを見せておきますよ。それに俺も、マスターを守る盾であり、戦場で背中を預ける事になるキリエライトさんの力を知っておきてーんで」

 

 「ジョ、ジョジョさん……わ、分かりました。不肖、マシュ・キリエライト。ジョジョさんとの模擬戦、受けさせて頂きますッ!!」

 

 「GOOD……(キリエライトさんも持ってんじゃん……すげ)(ー輝きだわ、これ)

 

 「?ジョジョさん、何か仰いましたか?」

 

 「いえいえ、何でも無いっスよ……さて、と」

 

 首を傾げるマシュに手を振って答え、ジョジョは伸びをする。

 コキコキと小気味良い音を肩から鳴らしながら、ジョジョは立香に視線を向けた。

 

 「そんじゃあマスター。ロマニさんやダヴィンチさんとモニターしてて下さいっス……マスターの命、俺に預けれるかは、どーぞ見てから判断してください」

 

 【……分かった……二人とも、頑張ってねっ!!】

 

 「へいへいっと」

 

 「はいっ先輩ッ!!ジョジョさんッ!!よろしくお願いしますっ!!若輩のデミ・サーヴァントの身ではありますが、胸を貸して頂きますッ!!」

 

 「そ~固くなんねぇで下さいって。焼く前のホットケーキの生地みてーに、ゆる~くいきましょーや」

 

 「いえッ、模擬戦とはいえ戦闘。そしてジョジョさんと先輩にも私の力を見て頂く重要な場面なので、冷やした鉄の如き気概で挑む所存ですッ!!」

 

 「……」

 

 「さっ!!急いでシュミレーション室に向かいましょうッ!!時間は有限ですッ!!」

 

 フンス、と気合を入れてシュミレーション室に向かうマシュをポカンと見ていたジョジョだが、彼女が食堂から出て、深々と溜息を漏らす。

 

 「はぁ……やれやれだぜ……大人しい小動物系の人かと思ったら……まさかまさかの真面目な委員長タイプだな、ありゃ……」

 

 まるでやる気を感じさせない表情を浮かべながら、ジョジョは食堂を後にする。

 そんな二人の様子を見ていた三人の内の一人であるロマニも、苦笑しながら立ち上がる。

 

 「う~ん。まぁ、一抹の不安もあるけど、僕達も行こうか?」

 

 「うむ。世界に名を残した我々英雄とはその成り立ちが違う並行世界の少年。私としても興味が尽きないからねぇ。勿論見学させてもらうとも」

 

 「軽いなぁ、レオナルドは。まるで野次馬根性じゃないか」

 

 「そうとも。それに、彼には芸術としての価値もあるからねぇ!!あの自然体で繰り出す黄金比の姿勢ッ!!悔しいけど嫉妬しちゃう程に美しかったんだッ!!これで興味が無いなんてあり得ないさッ!!」

 

 「まったく、これだから天才ってやつは……じゃあ、立香ちゃんも行こうか?」

 

 【了解ッ!!】

 

 

 

 

 

 そして、3人はトレーニングを行うシュミレーションルームをモニターする為に管制室に向かい――。

 

 

 

 

 

 不安渦巻くカルデア。

 頼りになるのか分からない正体不明のサーヴァント、サモナー。

 英霊の力を宿したとはいえ、全てを受け継ぐことは出来ず、元は只の人間だったマシュ。

 このたった二人の戦力から始めなければならない、世界を救う旅路。

 通常なら、不安に思うのが当たり前である。

 

 

 

 

 

 しかし、現在。七つの特異点を正常化した彼らがジョジョの召喚に再び携わったら声を揃えてこう言うだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――――この戦い、我々の勝利だ(勝ったッ!第三部、完ッ!!)――と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――第一特異点、AD,1431―邪竜百年戦争 オルレアン。

 

 

 

 

 『GYISYAAAAAAAAA!!』

 

 「そこのお方ッ!!どうか、武器を取って戦って下さいッ!!」

 

 フランス、百年戦争の真っただ中に降り立った立香達。

 襲い掛かる疲弊したフランス兵をマシュが返り討ちにし、逃げた彼らの誤解を解いて辿り着いた城砦。

 そこで兵士に聞いた、かの世界的に有名な聖女、ジャンヌ・ダルクが蘇ったという――明らかな異変。

 まさに歴史が変わる出来事に立香達は驚きを露わにしたが、そこに、大空から招かれざる客が現る。

 客の正体はドラゴンの亜種とも言われるワイバーンだった。

 間違っても十五世紀のフランスに存在していい代物では無く、殺意の対象は人間。

 

 そして、なし崩しにその場で戦闘が開始される寸前に乱入した謎の女性。

 

 彼女の助言を合図に、ワイバーンは狙いを定めて炎を口内に蓄え始める。

 竜種の代表的な技である炎のブレスだ。

 

 「先輩ッ!!エネミーの攻撃が来ますッ!!」

 

 【うんッ!!やるよ、マシュッ!!ジョジョ君ッ!!】

 

 「了解っす。そんじゃあまぁ、折角よぉ。天気良くて心地いい温度なんで……」

 

 と、立香の言葉に答えたマシュが盾を構え、ジョジョは……何も構えず、自然体で二人の前に出る。

 上空には、今か今かと体内の殺意の塊を吐き出そうとしているワイバーンの群れ。

 遺物漂う上空を何時もの様にボーっと眺めるジョジョの周囲に――冷気を伴う空気が発生した。

 

 ビキッ――ビキビキッ

 

 凡そ聞こえる筈の無い、”氷”の固まる音が鳴り響き、ジョジョの周囲に成人男性程はあるかという、氷の杭が無数に現れた。

 その氷の杭は、主人の命令を待つ猛犬が如く、解き放たれるのを今か今かと待つ様に震えている。

 

 「出張日焼けサロンにゃご退店願うぜッ!!ホルス神ッ!!」

 

 『SYAAAAAAAAA!!』

 

 と、ジョジョの言葉に、彼の背後から現れた鈍色に輝く鳥型の頭をしたロボットの様な存在が、その6本の手から杭を射出する。

 そしてそのロボットの存在は――マスターである立香以外には見えない。

 

 ドドドドドドドッ!!

 

 『GISYAAAAAAAAAAAAAA!?』

 

 生み出された氷の杭はその巨体に見合わない速度で撃ち出され、ワイバーンを紙切れの如く貫き、絶命させる。

 そして、新たに生成された杭が撃ち出され、また新たなワイバーンがその生を終えて――ワイバーンは全て消滅した。

 

 『うわー……下手なB級映画よりも面白みに欠ける戦いだね』

 

 『この前マシュと戦った時にも思ったけど、ジョジョ君の宝具が反則的に強すぎるんだよ。こんなのチートじゃないか』

 

 『”常時展開型”の宝具に、強化系統のスキル。そしてこれまた凄まじすぎてスキルにまで昇華された”幸運”。もう全部乗せだね』

 

 「馬鹿言わねえで欲しいっスねぇ。こちとら命賭けて戦ってんだ。安全にやって何が悪いっつーんすか」

 

 「さすがに今の台詞は不謹慎です、ドクターもダヴィンチちゃんも」

 

 【まぁまぁ。二人ともお疲れっ!!】

 

 ワイバーンが全滅した所でカルデアからきた通信に答える二人と、その仲裁をしつつ労う立香。

 周囲から驚愕の視線を向けられる中で、三人の空気だけはとても澄んでいた。

 

 

 

 

 

 ――――

 

 

 

 

 

 「ねぇお願い。だれか私の頭に水をかけてちょうだい。アッハハ!!本気でおかしくなりそうなの――」

 

 「おし。”降らせて”やるッスよ」(ゴロゴロ……)

 

 ドザァアアアアアッ!!!

 

 「え?おぶぇっ!?」

 

 「えぇッ!?ジ、ジョジョさんっ!?」

 

 砦から共に同行した謎の女性――ルーラークラスのサーヴァントとして蘇ったジャンヌ・ダルク。

 彼女とは別に蘇ったと言われている、竜の魔女と呼ばれるもう一人のジャンヌダルクの行方を捜索する事になった立香達。

 そして情報を集める為に立ち寄る予定だったラ・シャリテの町が燃やされているのを発見したのが先ほどだった。

 既に住民は皆死に絶え、間に合わなかったと思うも束の間。

 こちらの存在を感知した竜の魔女のジャンヌ――ジャンヌ・オルタ達が反転して戻ってきたのだ。

 計測していたロマニの情報によると、数は五基。

 数で勝てない以上逃げるのが定石だが、意外と頑固なジャンヌが残ると固辞。

 判断に迷う立香達の元に、遂に敵が到着してしまったのだ。

 

 

 

 そして、こちらのジャンヌを嘲笑うジャンヌ・オルタに――。

 

 

 

 「おぐえっ!?あううッ!?」

 

 「どした?お望みの水だぜ?ブッかけて欲しかったんだろ?」

 

 「せ、先輩ッ!?敵のジャンヌオルタの周囲だけに、とんでもない量の”雨”が降り注いでいますッ!!」

 

 【い、痛そう……ッ!!】

 

 ジョジョは立つ事すら出来ない程の”スコール”を降らせたのだった。

 地面に這いつくばりながら悲鳴を漏らすジャンヌオルタを冷たく見下ろしながら、指を一つ鳴らす。

 たったそれだけの動作で、雨はピタリと止んだ。

 

 「お、ゔぇッ……ッ!?」

 

 「おやおや?泥だらけになって、ちったぁ女っぷりが上がったんじゃないッスか?」

 

 「――い……あ、あぁ、あのガキを殺しなさいッ!!八つ裂きにしてワイバーンの餌にするのですッ!!」

 

 四つん這いで起きたジャンヌオルタの指示に従い、バーサーク・サーヴァントが一斉に襲い掛かる。

 ジョジョはその光景を見つめて首を鳴らした。

 

 

 

 「あー、イラつくぜ。テメーの復讐にゃ無関係の人達を殺すわ子供を殺すわ、挙句の果てにゃ死を弄んでゾンビにするわ――なによりそいつ(ジャンヌオルタ)からあのクソKOOL野郎の臭いがプンプンするからよぉッ!!灰の塔(タワー・オブ・グレー)ッ!!」

 

 

 

 初めて見せる怒りの表情を浮かべたジョジョの背後から、立香は人の頭ほどもある”クワガタ”の様な生き物が現れるのを視認し――。

 

 ドジュバァッ!!!

 

 「ガッ!?」

 

 「ゔっ……!?」

 

 「――ァァッ!?」

 

 「ッ!?くっ……あ゛……ッ!!」

 

 そのクワガタが、襲い掛かった四人の――バーサーク・アサシン。バーサーク・ランサー。バーサーク・セイバー。バーサーク・ライダーの霊核とをブチ抜いた。

 

 「ひ、ひいぃぃっ!?」

 

 「ッ!?な、なんという……ッ!?」

 

 『ひいぃ!?グ、グロ過ぎるぅ!?』

 

 【す、すぷらったー……ッ!?】

 

 ブチ抜かれた舌が宙を浮き、血が滴る場面に腰を抜かすジャンヌオルタ。

 口元を抑えて慄くジャンヌ。画面の向こうで『は、吐き気が……』と喚くロマニと戦慄する立香。

 そして震えながらも敵に対して油断なく盾を構えるマシュと、戦場は騒然としてしまった。

 そんな惨状を作り出したジョジョは特に気にする事もなく、指をパチンッと小気味良く鳴らす。

 

 「ビンゴォ!!舌を引きちぎった!!――そして俺の目的は、特異点の修復だけじゃねぇ……俺の目的は――」

 

 そこで言葉を切ったジョジョの背後の壁にクワガタは移動し、舌から出る血で文字を記す。

 

 

 

 ――流暢な血文字で記された鮮烈なスペルは――

 

 

 

 「Massacre!――皆殺しだクソッタレ」

 

 

 

 revenge(復讐)に対する、明確なantithesis(反逆)を示していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――この旅は――

 

 

 

 

 

 「ま、まさか、この私が……ッ!?フラウロスの名を持つこの私が、こんな餓鬼に……ッ!?」 

 

 「フラウロスだかウスノロだかボウフラだか知らねえよこのクソボケ――俺の”ウィルス”で、その贅肉の塊溶かし切ってやる――パープル・ヘイズ・ディストーションッ!!」

 

 『うばしゃぁあああああああああああああっ!!』

 

 「うげぁぁぁあああああぁぁ……」

 

 「先輩ッ!!目を閉じて下さいッ!!これは閲覧禁止ですッ!!」

 

 【ナニカがグジュグジュって溶ける音が……今日はお肉食べれないかも……】 

 

 「先輩!!今日は一緒にサラダオンリーにしましょう!!エミヤさんならサラダだけでも満足させて下さる筈ですので!!」

 

 「承知した。今夜の夕食は満足いく品を約束しよう……ジョジョには後で説教せねばならんなッ」

 

 「立香よ!お主食べれない”かも”なのか!?余は絶対に食えん!!やはりあの少年、美少年だが毒を持っていたか!!手を出さず正解であったぞ過去の余!!」

 

 

 

 

 

 ――人類の滅びが――

 

 

 

 

 

 「■■■■……ッ!!■■■■■■■■■■■■…………ッ!!……」

 

 「はぁー、はぁー、はぁー……マスターも無茶言うぜ……でも、何とか……12回……ブチ殺し切ってやった……ぜ……しかし、強敵だった……初めてだ……こんなに疲れるとは……」

 

 「ヘ、ヘラクレスが……ッ!?う、嘘だ……ッ!?俺たち(ギリシャ)の最強がッ憧れが……ッ!?」

 

 「わー。ダーリン、凄いねあの子。ヘラクレスを倒し切っちゃった」

 

 「凄い、っつーかあり得ねえだろ。なんであんなぶっ飛んだ人間が現代に生きてんだ?神代っつーのはそこまで伊達じゃねぇんだけどな……」

 

 「や、やりました先輩ッ!!作戦を聞いたときは不安でしたが、ジョジョさんがヘラクレスを倒してくれましたッ!!」

 

 【負担押し付けてゴメン!!後でいっぱい甘やかしてあげるからっ!!】

 

 「先輩ッ!!ズルいですッ!!わ、私も甘やかしてほしいですッ!!平等を主張しましゅッ!!」

 

 「はぁー、はぁー……そりゃ勘弁して欲しいっす……(なんかあの人に似てきてね?)

 

 

 

 

 

 ――約束された――

 

 

 

 

 

 「はっ!!滑稽ここに極まれりだなッ!!俺達作家の悪夢が目の前で動き、優雅にコーラを飲むなんぞ悪夢でしかないッ!!ましてや一緒の空間で茶を共にするなぞ、怖気も走るというものだッ!!」

 

 【対面0.5秒掛からず罵詈雑言ッ!?】

 

 「お、落ち着いてくださいミスター・アンデルセン。ジョジョさんはまだ何も仰ってませんが……」

 

 「はっ!!落ち着けとは難しい注文をするッ!!お前は真横に爆弾があっても落ち着けるのか?物書きからすれば悪夢でしかないぞッ!!メアリー・スー(・・・・ ・・)が生きて、闊歩しているなんてなッ!!」

 

 「あん?誰だよそのメアリーなんちゃらってヤツは?俺にあんだけ生意気言えるお前がそこまで嫌がるヤツなのかよ?」

 

 「メ、メアリー・スーとは、二次創作にて使われている用語の一種です。定義は無限に存在しますが、主に「原作ファンによる二次創作の中に登場する、原作の主要キャラクターよりも格段に優秀な、作者の分身であるオリジナルキャラクター」などを指して使われます。例えば、優秀で英雄的な活躍をし、自分ひとりであらゆることをやってのけ、なんでも解決し、原作の主要キャラから慕われ、異性と恋愛関係になるようなキャラクターなどです」

 

 「なんだそりゃ?そんなヤツ居たら他のヤツ等いらねーじゃねーか」

 

 「そうともッ!!いいか?作家なんて者は現実がままならなかったからペンに走るしかなかった馬鹿者の総称だっ!!そしてそれに走るしかなかった馬鹿者達が出したくなくても、自分の欲求や投影目的で生み出してしまう、あるいはそうなってしまったキャラクターこそメアリー・スーッ!!そうなってしまった時点でもうご破算ッ!!徹夜で、或いは閃きで生まれた物語そのものがケツを拭く紙にすらならないゴミと化すッ!!物語に居てはならない、しかし作者の迷いや欲望一つで簡単に生み出されてしまう悪夢ッ!!それがメアリー・スー、俺達作家が書きたくない存在そのものだッ!!それが生きて優雅に自分の傍で茶でもしようものなら叫びたくもなるッ!!デウス・エクス・マキナと並んで最悪だッ!!」

 

 「……”前”にも言われたっスよ……あんたみてーなスゲー作家さんにね……『君みたいなメアリー・スーは不愉快だ。読者が離れていく原因だから僕に近づかないでくれるかな』ってね」

 

 「俺ならそこまで言われる前に斬ってるぞ」

 

 「その人の本のファンだったんスけどねぇ……しょーじきヘコみましたよ」

 

 「それは言われて当たり前だ。悪いが、いやそうも言いたくないが、俺達物書きにとってお前は”万能過ぎる”。そして物書きは自身の体験や記憶、想像を元に書く。故に、どんな場面でも有能に動けるお前の体験を聞いても食指がピクリともせん処か、全て丸く納めてしまうからな。創作意欲が削られてしまうのさ」

 

 「まぁ、そうは言われてもそれが俺なんで……気にせず好き勝手させてもらいますよ」

 

 「あぁそうしろ。何を言おうと所詮俺もその作家も外野。お前の体験がネタにならないだけで、お前の人生そのものには無関係だからな」

 

 

 

 

 

 ――どん詰まりの世界に――

 

 

 

 

 

 「お前ならば、私を殺せるか?」

 

 「俺の宝具なら手段を選ばなきゃ殺れますよ?」

 

 「――ほう――なら」

 

 「ただし、マスターの許可なきゃやりませんけどね。今の俺はサーヴァントなんで」

 

 【仲間内で殺し合い駄目っ!!ゼッタイ!!】

 

 「――くっ、ならば」

 

 「マスターを狙うからその流れで殺す……ってのは無しッスよ」

 

 「……むぅ」

 

 「可愛く剝れても駄目っスよ……って何ニヤついてんですか?」

 

 「……ふっ……そうか……お前にはこの年上のお姉さまが可愛く見える、と?私もまだまだ捨てたものじゃないらしいな」

 

 「……はぁ……まぁ、さっきの顔が可愛かったと思ったのは事実なんで、好きに受け取ってください」

 

 「――っ――ま……まぁ、あれだ……今回はこの辺で止めておこう」

 

 「今回じゃなく永久に止めて欲し――マスター?……何で俺を抱き上げてるんスか?」

 

 【……】

 

 「……なに頬膨らませてるんで?」

 

 【……てない】

 

 「は?」

 

 【私、ジョジョ君に可愛いって言われた事ない……】

 

 「……」

 

 【……(チラッチラッ)】

 

 「サラッと令呪出すの止めて下さいって。後、マシュさんが盾持ってアップ始めてるんで降ろしてもらえません?逃げる準備しねーと」

 

 「逃げるなんてひどいですジョジョさん。私達、先輩の初めてのサーヴァントじゃないですか。ですからお話しましょう?主に私とジョジョさんの扱いの違いとか密着度の違いとか、えぇ、えぇ。その辺りの格差はあってはいけませんよね?あぁこの盾は気にしないで下さい。先輩に迫る悪い虫を追い払う時だけ使いますので。主にこう、えいやっと潰す時に」

 

 「ますたぁ(安珍様)に甘やかしていただけると聞いて♡まずはお邪魔虫を焼いてしまいましょう」

 

 「逃げるんだよぉおおッ!!」

 

 

 

 

 

 ―――――――城戸定明(スタンド使い)が――

 

 

 

 

 

 「首を出せ」

 

 「っぶねぇ!?いきなり首狙うとか何考えてんスかこの爺ッ!?更年期障害もそこまでにしとけやッ!!」

 

 「ジジジジジョジョ殿っ!?初代様に何という事をッ!?」

 

 「……世界を救う力がありながら、己の環境に対してのみ力を振るうその所業。堕落なり。故に、喝を入れたまでの事」

 

 「はっ。大いなる力には大いなる責任がってヤツかよ?あんたとベンおじさんに言われるんじゃ、言葉の重みってヤツがちげーわな」

 

 「……己の利己、己の感情のみに、その力を振るうと?」

 

 「たりめーだ。俺は英雄じゃねぇ。のんべんだらりグータラして、良い女と恋をして、トラブルのねぇハッピーな人生を送る為に生きてる”人間”なんだよ。勝手に英雄扱いすんな」

 

 「……いまだ汝に晩鐘は鳴らず……さりとてその怠惰の極み、許し難し」

 

 「へっ、俺は『正しい』と思ったからグータラしてんだ。後悔は無い。こんな世界とはいえ、俺は自分の信じられる道を歩いていたい」

 

 「働け」

 

 「我が心と行動に一点の曇り無しッ!!全てが『正義(自堕落)』だッ!!」

 

 「さすがにそれは違うと思いますジョジョさんッ!!これはカルデアに帰還したら、エミヤさん、エレナさん、ジャンヌさんからのお説教コースかとッ!!」

 

 【その後は私とマタ・ハリとアタランテとブーディカさんがいーっぱい、ダメになるくらい甘やかしてあげるからねッ!!】

 

 「先輩ッ!!鞭と飴では効果が薄いかとッ!!後、甘やかすならぜひ私をッ!!」

 

 「……静謐よ、私にはこんな会話をしながらも初代様の斬撃の悉くを躱しているジョジョ殿に驚愕を禁じえんのだが」

 

 「そ、それは私もです、呪腕様……」

 

 

 

 

 ―――呼び出された――否、放り込まれた――

 

 

 

 

 

 「ブフッ!!フハハハハハハハハハッ!!暫し待て、待つが良いッ!!我呼吸困難不可避である故にっ、フハハハハハハッ、ゲェフッ!!」

 

 「……人の顔見て笑うの止めて欲しいっすね……」

 

 「お、王?」

 

 「せ、先輩……ギルガメッシュ王が何故か……」

 

 【ジョジョ君を見た瞬間大爆笑してらっしゃる……】

 

 「フハハハハハハッ!!こ、これはまずい!!シドゥリ、水差しを持て、これはまずい、命がまずい!よもや未来に於ける最高峰の道化を連れてくるとは、フアハハハハハハハッ!!」

 

 「道化、ねぇ……おどけて笑わせた記憶は皆無、なんすけど」

 

 「フハハハハっ!!存分におどけておるではないかッ!!平穏を求め、結局は闘争に身を投げ入れ足掻き、束の間の平穏を享受する間もなく次の厄介事に自ら飛び込むッ!!その損な性分故であろうが、何時までも手に入らぬ平穏を追い求めて藻掻く様や良しッ!!これからも励むが良いッ!!フハハハハハハハハッ!!」

 

 「……」

 

 【ドクター、ジョジョ君の目がずんどこ死んでいってる!!】

 

 『そりゃ、ねぇ。全てを見通す千里眼の持ち主にこれからも励めって言われてるのって、実質まだまだ苦労して足掻くって言われてるって事だし』

 

 「……やれやれだぜ」

 

 

 

 

 

 ――物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ジョジョの奇妙な冒険――第?部――聖杯探索。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『――やっと――やっと、見つけたゾ……ッ!!定明君……ッ!!』

 

 「」

 

 「先輩ッ!!カルデアが月の新王(・・・・)を名乗る女性から攻撃を受けていますッ!!あちらからの要求は『ジョジョさんの契約の変更及び引き渡し』だそうですッ!!拒否すれば実力行使も辞さないとッ!!ってあぁ!?ジョジョさんが驚愕のあまり固まってます!?」

 

 【ジョジョ君は渡さないッ!!この子は私のサーヴァントだもんっ!!】

 

 「ああ!?先輩そんな、月の新王に見せつける様にジョジョさんを抱きしめたら火に油、いえダイナマイトです!!」

 

 『ぐぬぬ……ッ!!定明君を返しなさい……ッ!!彼を抱っこして良いのは私だけだ……ッ!!この胸でいっぱい癒してあげるんだ……ッ!!』

 

 【そ、そんな巨乳に挟んだら窒息しちゃうでしょ!?私くらいのが丁度良いってジョジョ君言ってたし!!】

 

 「言ってないッス」

 

 『手頃などこにでもある普通よりちょっと上程度の乳じゃ、定明君が満足出来る訳ない……私が上、君は下だッ!!』

 

 「いや、頭重かったッスけど」

 

 【……――――全面戦争だぁあッ!!】

 

 『望むところだぁあッ!!』

 

 『【定明君/ジョジョ君は、私のサーヴァントだぁあッ!!】』

 

 「あららー。モテモテだねぇジョジョ君。しかし聖杯探索を完了して直ぐこれとは、この天才をしても思わなかったよ……所でエミヤ?君はなぜそんな嬉しそうな顔をジョジョ君に?」

 

 「あぁいや、今まではそう思わなかったのだが……彼とは良い茶飲み友達になれそうだと思って、ね(女難EX)」

 

 「あぁ、先輩!?突貫してきた相手のクーフーリンさんとこちらのクーフーリンさんが両陣営のスカサハさんに刺し穿たれました!!」

 

 「ランサーが死んだッ!?」

 

 

 

 

 

 『【こーの人でなしぃッ!!】』

 

 

 

 

 

 to be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 城戸 定明(ジョジョ) クラス・サモナー

 

 

 

 マテリアル レアリティ☆5

 

 

 

 キャラクター詳細

 

 

 

 見た目は普通の少年。

 しかし彼が使う能力はサーヴァント達にも見えず、触れず、認識できない。

 敵の認識できない場所から繰り出す致命の一撃は、どんなサーヴァントも倒していった。

 

 その正体は遥か彼方の並行世界より招かれた(強制)超能力者である。

 

 今現在も生きるこの少年は、今日もカルデアのマイルームでダラけた生活をコーラ片手に満喫している。

 ――かなりの頻度でマスターである立香やブーディカ、マタ・ハリといった女性陣に抱き枕兼抱っこぬいぐるみ扱いされているが、最早諦めた様子。

 

 「ぷはぁ……俺の話ぃ?切った張ったなんて無縁のなんてない日常っスけど……それでもよけりゃ、聞いていきます?って、ナチュラルに俺を抱っこしねえでくださ……もう良いッス……」

 

 尚、この少年の生活は切った張ったとは無縁どころではなく、常に世界の平和を脅かされる動乱の日々である(無慈悲)

 

 

 

 パラメーター(本体)

 

 筋力  C+        耐久  C

 

 敏捷  B+        魔力  E

 

 幸運  EX        宝具  EX

 

 

 

 プロフィール1(絆レベル1で解放)

 

 

 

 身長 155cm  体重 41kg

 

 出身 海鳴市  地域 日本 

 

 属性 中立・中庸 (善)

 

 性別 男

 

 

 

 プロフィール2(絆レベル2で解放)

 

 

 

 今も尚並行世界で生きている少年。

 己の周囲に危険が迫らない限りは、自身の能力を殆ど行使する事がない。

 精々が高い所にある物を取る時、等である。

 しかし彼の周りの環境が特殊故にか、もっぱら誘拐事件等の危険な事件に遭遇しやすい。

 その為、突発的なアクシデントに対応できる様にと、普段は行使しない能力のトレーニングは日々欠かさない。

 ■■より与えられた身体能力を強化する”太陽のエネルギー”を自己で練り上げる『波紋』の技術。

 そして自然からスケールを得る事で”無限”へと繋がる『鉄球』の技術。

 自分自身を鍛えるトレーニングを彼は日々こなしていた。

 

 「平穏にのんびりしたいのに、肝心の俺がのんびり出来ず修行って……おかしくね?」

 

 彼の疑問は、彼の性根が「目の前の困っている人を助けてしまう」という彼の性格と真逆を向いているが為。

 その為咄嗟に体が動いてしまう事が多く、彼の疑問には誰もその答えを見いだせない。

 

 最近他の世界へ迷い込む事が多く、割とこういった事態に慣れっこになってきている。

 同じ様に別世界に迷い込む事の多い魔法少女とは、苦労を分かち合える仲だと理解しあった。

 

 しかしその少女と話していると、どことなく自分の世界から良く分からないプレッシャーを感じているんだとか。

 

 

 

 プロフィール3(絆レベル3で解放)

 

 

 

 彼の正体不明の能力。

 

 その正体は並行世界の■■によって与えられた幽波紋(スタンド)という能力。

 彼はそのスタンドを操る”スタンド使い”であり、魔術とは無縁の存在である。

 スタンドとは、自身の精神エネルギーが形を作って顕れる”パワーあるヴィジョン”。

 傍に現れ立つところから、このヴィジョンを総称してスタンドと呼ばれている。

 本来、スタンド能力は”一人につき一つの能力”を持つが、彼は並行世界の■■によって、様々なスタンド能力を得た。

 その全てのスタンド能力は多岐に渡り、明確な対処法は”全ての能力に対処すること”以外に無い。

 

 更にスタンド能力は本来”スタンドが見えるのは同じスタンド使いのみで、触れられるのはスタンドだけ”というルールが存在する。

 

 この為、マスターとして明確な繋がりを持つ立香(或いは以前のマスター)にしかジョジョのスタンドは認識できず、攻撃をする事は立香すらも出来ない。

 

 故にサーヴァント達はジョジョの攻撃に対処する術を持てず、攻撃の認識すら行えず、ただ倒されるばかりであった。

 

 その後、幽霊ならスタンドが見えるといったジョジョの発言を元に霊体化する事で、ジョジョのスタンド能力を認識する事に成功。

 しかしサーヴァントは霊体では攻撃できず、逆に幽霊にすらジョジョのスタンドの攻撃は通ると判明。

 意気揚々と仕返しの為に霊体化したジャンヌ・オルタはあっさりとボコボコにされていた。

 

 その時の様子を見ていた巴御前の「ちぃとは駄目です!!ばん対象です!!」との言葉に、ジョジョは「勝てばよかろうなのだぁぁ」と返したそうな。

 

 

 

 プロフィール4(絆レベル4で解放)

 

 

 

 〇50億分の1のluckyguy

 

 ジョジョの人生に於いて約束された(報酬)幸運がスキルとして昇華したもの。

 人類の中で頂点に輝く幸運の証であり、これまでの戦いや善行に対する報酬である。

 宝くじを買えば必ず一等……ではなく、その運が最も発揮される時、彼のスタンド『へイ・ヤー』が、その時を教えて励まし、導く。

 その導きに従う事で、ジョジョの人生は幸福で満ち溢れる。

 ……例え、その幸運を得る為に戦いに身を投じる事になっても、全体で見れば幸運な出来事になっている。

 ジョジョはこの結果に首を傾げるが、全体で見れば幸運なので文句も言えない。

 その幸運へ導いた『へイ・ヤー』はそんなジョジョをケタケタと笑いながら見ている事だろう。

 

 

 

 〇波紋の呼吸

 

 太陽のエネルギーと同じバイブレーションを引き出す生命の神秘。

 傷や病気の治療にも効果を発揮する。

 極めれば水の上を走り、指一本で鉄柱にくっつく事も可能。

 人体すらも溶かす波紋を持つカーズのランクはEXであり、測定不能。

 今のジョジョの波紋の能力は日々の修行により、現役の頃のジョセフ・ジョースターに近づいている。

 

 

 

 〇鉄球の技術

 

 ツェペリ一族の回転技術と黄金長方形の軌跡の回転。

 極めれば無限に続く回転エネルギーの力を発揮し、その力は次元の壁を超える。

 ポールブレイカー発現時のジャイロはA++となる。

 

 王族護衛官のウェカピポの持つ戦闘用の鉄球の回転技術。

 

 別名『WRECKING・BALL』レッキング・ボール(壊れゆく鉄球)とも言われる。

 「衛星」と呼ばれる14個の小さな鉄球が付いており、鉄球を投球することで「衛星」がランダムに飛び散る。

 これに直撃すればもちろん重症は免れない。

 体にかすっただけでもその衝撃波によって十数秒間「左半身失調」状態に陥る。

 (全ての左半分が消えていると脳が認識するため、全ての物体の左半分が見えず、左側からの光や音や手触りが認識できない)

 

 

 

 プロフィール5(絆レベル5で解放)

 

 

 

 『傍に立つもの(スタンド)

 

 ランク:EX   種別 対人 対界 対軍 宝具

 

 常時展開型の宝具であり、ジョジョの基本能力にして真骨頂。

 無数にあるスタンド能力の中から選んだ能力に連続で攻撃させる。

 その攻撃は認識できず、対処する事は非常に難しい。

 更にスタンド能力の中には星(地球や月、太陽に果ては重力等)に影響を与えるものも存在。

 

 

 

 

 クラススキル

 

 

 

 SKILL1  対魔力:E  魔術に対する守り。無効化はできず、ダメージを軽減するに留まる。

 

 SKILL2  聖杯の魔力供給:A+ 自身に毎ターンNP獲得状態を付与。

 

 SKILL3  『D4C』 HPが0になった時、確率でガッツ&完全回復。

 

 SKILL4  『ノトーリアス B・I・G』 HPが0になった時、確率で敵全体に大ダメージを与える。

 

 

 

 保有スキル 

 

 

 

 SKILL1 50億分の1のluckyguy+『ヘイ・ヤー』

 

 自身のNPを大幅に増やす&スターを大量獲得&味方全員に回避状態を付与(2ターン)

 

 

 SKILL2 波紋の呼吸+『ザ・キュアー』

 

 指定した相手の体力を大幅に回復&状態異常を回復&クリティカル率をアップ&自身の攻撃力をアップ

 

 

 SKILL3 鉄球の技術

 

 自身の全てのカード性能をアップ&攻撃時にスタンを付与

 

 

 

 宝具

 

 

 

 傍に立つもの(スタンド) 

 

 ランク:EX 

 

 種別 対人 対界 対軍 宝具

 

 自身のBusterカード性能を大幅アップ(1ターン)

 

 <オーバーチャージで効果アップ>+敵全体に超強力な回避無視攻撃+即死効果付与+無敵貫通。

 

 

 

 カード構成 Buster Buster Arts Arts Quick

 

 

 

 

 

 戦闘開始1

 

 「はあぁ~……しょぉ~がねぇなぁ~……いっちょ、やるとしますか……めんどくせぇ」

 

 戦闘開始2

 

 「テメーはこの城戸定明が直々にブチのめす」

 

 戦闘開始3 

 

 「あんたは果たして、滅びずにいられるかな……?」

 

 

 

 スキル1

 

 「さーて……ちょっくら強気でいくか」

 

 『YO!YO!YOOOOOO!!!行ケエェ定明ッ!!オ前サンニハ、幸運ノ女神ガツイテルッ!!!』

 

 スキル2

 

 「希望とヤル気がムンムンわいてくるじゃねーか、オイッ!」

 

 『YO!YO!ッテ言エッ定明!YO!ッテよォーッ!!』

 

 「へへっ……YO!YO!YOオォォーーーッ!!」

 

 スキル3

 

 「コオォォォォォ……」

 

 『キュキュッ』

 

 スキル4

 

 「俺がする呼吸のリズムは……奇妙な波紋エネルギーを生み出すッ!!」

 

 『キュウッ!!』

 

 「そして俺のザ・キュアーはあらゆる傷・病魔を吸い取って癒すッ!!毒だろーとなんだろーとなぁッ!!」

 

 スキル5

 

 「回転は無限の力だ……無限の渦、無限の回転……黄金長方形の軌跡」

 

 スキル6

 

 「LESSON4、敬意を払えってな」

 

 

 

 コマンドカード1

 

 「はいはいっと」

 

 コマンドカード2

 

 「お任せあれッス」

 

 コマンドカード3

 

 「え~……まぁ、やるかぁ」

 

 

 

 宝具カード1

 

 「死ぬのは……俺のスタンドを見るお前の方だ」

 

 宝具カード2

 

 「テメーには、死んだことを後悔する時間をも、与えねえッ!!」

 

 宝具カード3

 

 「俺のスタンドで……然るべき報いを受けさせてやるッ!!」

 

 

 

 アタック1

 

 「宣戦布告だぜッ!!コオォ……ブッ壊す程ッ!!シュートォッ!!」

 

 アタック2

 

 「シャボン・ランチャー&シャボン・カッターッ!!食らって田舎に帰りな」

 

 アタック3

 

 「刻むぜぇッ!!波紋のビートッ!!波紋疾走(オーバードライブ)ッ!!」

 

 アタック4

 

 「撃ち殺せッ!!エアロスミスッ!!」

 

 アタック5

 

 「行けッ!!セックス・ピストルズッ!!」

 

 『『『『『『YEEEEEEEEHAAHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!』』』』』』

 

 アタック6

 

 「皇帝(エンペラー)ANDハングドマン(吊られた男)ッ!!」

 

 アタック7

 

 「スティッキー・フィンガーズッ!!閉じろジッパーッ!!」

 

 『アリアリアリアリアリアリアリィッ!!』

 

 アタック8

 

 「食らわせろッ!!パープル・ヘイズッ!!」

 

 『うばしゃぁあああああああああああああっ!』

 

 アタック9

 

 「直は素早いんだぜぇ……ザ・グレイトフル・デッド」

 

 アタック10

 

 「グリーン・ディッ!!カビをバラ撒けッ!!コイツ等ブッ殺すぞッ!!」

 

 アタック11

 

 「馬鹿めッ!!消化してやるよッ!!ハイプリエステス(女教皇)ッ!!」

 

 『ウシャシャシャシャシャシャシャッ!!』

 

 

 

 エクストラアタック1

 

 「焼き尽くしてやるッ!!魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)ッ!!クロス・ファイヤー・ハリケーンッ!!」

 

 『クオァアアッ!!』

 

 「チッ♪チッ♪ YES I AM !!」

 

 エクストラアタック2

 

「道を切り開く時は――星の白金(スタープラチナ)ッ!!」

 

 『オラオラオラオラオラァッ!!オラァアッ!!』 

 

 「――と、こうやるんだぜ?」

 

 エクストラアタック3

 

 「法王の緑(ハイエロファント・グリーン)ッ!!食らえッ!!半径20メートル、エメラルド・スプラッシュをッ!!」

 

 エクストラアタック4

 

 「銀の戦車(シルバー・チャリオッツ)ッ!!本来のスピードをお見せしようッ!!今度の剣捌きはどぉだーッ!!」

 

 

 

 宝具1

 

 「マヌケがッ!!知るがいいッ!!世界(ザ・ワールド)の真の能力は正にッ!!世界を支配する能力だということをッ!!――世界(ザ・ワールド)ッ!!時よ止まれぇッ!!」

 

 宝具2

 

 「既に射程距離に入っているッ!!今度は逃がさないッ!!――キング・クリムゾンッ!!俺以外の全ての時間は消し飛ぶッ!!」

 

 宝具3

 

 「もうお前は、何処にも行くことは無い……特に、真実に辿り着く事は……決して……ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」

 

 宝具4

 

 「星の白金・世界(スタープラチナ・ザ・ワールド)ッ!!――ブチかますぜッ!!」

 

 『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!!オラァアッ!!』

 

 「テメーは俺を、怒らせた」

 

 

 

 

 勝利1

 

 「おっし。勝てた勝てたじゃあマスター。俺はこの後、イリヤちゃん達と約束があるんで……秒で抱っこすんの止めてくれません?これ絶対ブーディカさんとかマタ・ハリさんとかに盥回しにされるヤツ――」

 

 勝利2

 

 「てめーの敗因はたった一つだぜ……たった一つの単純(シンプル)な答えだ――”テメーは俺を、怒らせた”」

 

 勝利3

 

 「アリーヴェデルチ(さよならだ)ッ!!」

 

 

 

 ダメージ1

 

 「いっつぅ!?」

 

 ダメージ2

 

 「ぐおぉ……っき、効く……ッ!?」

 

 

 

 戦闘不能1

 

 「くそっ……何か……挟める”モノ”は……あったぁッ!!」

 

 戦闘不能2

 

 「ガハッ……最後に、置き土産っだ……精々死なねえ様にな……ノトーリアス・BIG」 

 

 

 

 レベルアップ

 

 「んー……あんまり、強くなった実感はねぇッス」

 

 

 

 霊気再臨1

 

 「おぉ?服が変わるんスね……コートを脱げて、身軽になりました。ありがとうございますッス、マスター」

 

 コートを脱ぎ、ジョセフの帽子を被る。

 

 霊気再臨2

 

 「ん?こりゃ確か……あぁ、アリサに着せられたヤツか。窮屈で動きにくい――マスター、ジリジリ距離詰めんの止めましょ?手をワキワキさせんのも――」

 

 モリアーティ教授のバーテンダー服のミニ版。ネクタイは変わらず。

 

 

 

 会話

 

 

 

 「マスター。ダルいのは分かります。至極わかりますけど……行きましょうか。ここにエミヤさんから貰ったサンドイッチあるんで、向こうで食いましょう」

 

 「主従ってのは正直良く分かってねぇんスよ。俺の場合、助けたい、力になりたいと思った人がマスターになってるんで……マスター運だけは良いんスよ」

 

 「好き嫌いはありますよ、勿論人間なんでね。俺は――何の罪もねぇ人とかをテメーの都合だけで巻き込むやり方がだいっ嫌いッス……まぁ、マスターがそんな事するはずねぇんで、俺は気持ちよく力を貸せてるんスけどね」

 

 「あの魔法少女のイリヤちゃん。中々苦労人体質っつーか、巻き込まれ体質っつーか……波長が合いましてね。最近は良くおしゃべりしてま……何で頬膨らましてんすか?え?ずるい?……じゃあ、お茶します?」

 

 「はぁ……あぁ、マスター。いや、なんつうか……ブーディカさんとかマタ・ハリさんの甘やかし攻撃が……こっ恥ずかしいっつーか……だからマスターも出会って数秒で抱き上げようとしねーで下さいって、逃げますよ?」

 

 「俺にも何人か、近づきにくいサーヴァントは居ます。まずはアンデルセン先生にシェイクスピアでしょ?キングハサンは会った瞬間「働け」の一言と一緒に斬りかかってくる。キャスターのギルガメッシュ王はまだ俺の顔見る度に腹筋抑えて笑うし、アーチャーのギルガメッシュさんは宝具撃ってくるし、子ギル君も笑顔で鎖投げてくるし……あれ?……同一存在3人がアウト……?あれ?」

 

 「青髭、ジル=ドレェだきゃあ駄目だ。いくらマスター命令でも俺は許せねえし、聞く気もねぇっす。俺はヤツを無視するし、話しかけられたらスタンドで返す。こればっかりは罪を憎んで人を、とか言われても無理だ……それぐらい、ヤツのやった事を許せねーんで……カルデアに居るのを許可したのは最大限の譲歩ッス」

 

 

 

 好きなこと

 

 

 

 「んなもん決まってますよ。夏はクーラー効いた部屋で映画鑑賞して、コーラとピザをキメる。冬は炬燵を占拠して動画サイト見ながらあったかいお茶と柿ピー、蜜柑で飛ぶ。これ以上の贅沢は無いッスよ」

 

 

 

 嫌いなこと

 

 

 

 「俺の日常と平和をブッ壊す奴ですね。そんな馬鹿には振り掛けてきた火の粉をナパームにして返してやりますよ。あと青髭」

 

 

 

  聖杯について

 

 

 

 「あったら便利なんでしょーけど、それ狙ってくるヤツもわんさか沸いて出てくんでしょ?だったら要らねーかなぁ……それの所為で俺の周りが危なくなんのも嫌ですし」 

 

 

 

 イベント開催中

 

 

 

 「やれやれだぜ。何か起きてるみたいっすよ、マスター。どうやらのんびりした休日は、浮気旅行にでも行っちまったみてーです」

 

 

 

 誕生日

 

 

 

 「誕生日ぃ?それを早く言って下さいッスよ。とりあえずどうすっかな……確か、エニグマの紙の中にアリサから貰った超・特上肉と超・高級鮮魚の刺身盛り合わせがあった様な……おっ、あったあった。よし、ちょいと待ってて下さいマスター。今からエミヤさんに美味しい寿司に、肉は焼いて貰ってきますんで」

 

 

 

 絆LV1

 

 「お、マスター。お疲れ様ッス」

 

 絆LV2

 

 「マスター。頼まれてたお菓子、持ってきたッスよー。外が燃えてる所為で、柿の種とかポテチにチョコなんか全滅ですからね。いやー、エニグマの紙に保存してたモンが全部持ち込めてて良かったっす。じゃあ、楽しんで下さい」

 

 絆LV3

 

 「ちょいちょいマスター。顔に傷が……何言ってんスか。綺麗にしといたほーが良いでしょ。ほい、クレイジーダイヤモンド……はい、これでOK……あぁ、良いっスよこれぐらい大した事じゃないッスから。怪我したらナイチンゲールさんの前に、どーぞ俺ん所に。綺麗さっぱり治しますから」

 

 絆LV4

 

 「ほら、マスター。気分を落ち着けるカモミール入りのハーブティーです。隠し味も入ってるから、美味しいですよ……一人でこんなとこで膝抱えてないで、誰でも良いから相談してください。俺達はサーヴァント。マスターの為に戦い、寄り添います。誰もマスターを情けないなんて思いません……えぇ、そうッス。俺も思いません。寧ろ、俺達みてーな超常の力が無くても、常に俺達と一緒に戦場に立ってる貴女を、俺は尊敬しています……え?抱っこ?俺が”する”方ですか?……分かりました……背が足りねえのは、ご容赦下さいッス」

 

 絆LV5

 

 「あー……前のマスターとは、その……喧嘩別れ、みたいなもんス……まぁ、あの人の日常に俺みたいな異物や、家族が死んだ事をそのままにしておく訳にゃいかなかったんで……別れるのが嫌だって泣いて駄々をこねるマスターにはちょいと寝てもらって、その間に全部元通りにして、俺は退去しました……確かめる術はねーけど、まっ、大丈夫だと思いま……え?……自分の時は絶対にやるな、と?……はぁ……分かりました分かりましたよ。だからそんな泣きそうな顔しないでくださいって……って掌返し早っ、だから抱き上げんのは止め……令呪見せられちゃ、黙るしか無いじゃないッスか……(っち、白野さんの事負い目になってるしなぁ)……はぁ、やれやれだぜ」

 

 

 

 

 

 

 







 各キャラクターとの掛け合いまで書けなかったブルブル((;゚ェ゚;))ブルブル


 圧倒的……ッ圧倒的衰え……ッ!!


作者として再起不能の俺には、読者を満足させるだけの執筆力は既に無い……ッ!

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