瞬身の使い魔   作:EKAWARI

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ばんははろ、EKAWARIです。
活動報告でも書きましたが、ルイズに同作者のNARUTO二次作「うちはシスイ憑依伝」よりうちはシスイ憑依オリ主召喚なクロスストーリー「瞬身の使い魔」始めました。
それと始めに、投稿したと思ってたのにプロローグの投稿出来ていなかったことお詫びします。いくら時間がなかったからって確認怠ってサーセン。
一応この話はシスイ伝読んでなくてもわかるようには書くつもりで、大まかな流れ自体は(終盤直前までは)ゼロ魔原作沿いで進みますが、サイトとしーたん(シスイ憑依オリ主)では性格面も戦闘スタイルも大分異なっておりますので、ルイズとの関係性も恋愛方向に進んだりはしない予定です。
大体原作でいうところのサイトが零戦に乗りタルブまでシエスタ達を助けに行き、ルイズが虚無に目覚めて戦艦を落とす話の時間軸ぐらいまで進んだらこの物語は完結する予定です。
短い付き合いですがよろしくおねがいします。


第一章「瞬身と呼ばれた青年とゼロと呼ばれた少女」
プロローグ


 

 

「あんた……誰?」

 

 煙の中から現れたのは、クセの強い黒髪に、まるで闇のように暗い黒の瞳をした、見たことのない装束の血の臭いを纏う青年だった。

 泣いていたのか涙の後の残る顔で、まるで壊れそうな瞳で、呆けるように自分の姿を見るその男は、暫くの間を置いた後狂ったように、笑った。

 

 ―――――その出会いを、彼女が忘れることはないだろう。

 

 

 

 

 

 其の日、彼女……王家に連なるヴァリエール公爵家の三女であるルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは緊張した面持ちでその儀式に臨んだ。

 魔法使いのパートナーを決める春の使い魔召喚の儀式は、ハルケギニアでも由緒と伝統のある大事な儀式だ。これによって召喚される使い魔により術者の力の強さや、属性がわかるとまで言われている。そして、この儀式に失敗することはトリステイン魔法学院で留年してしまうことをさしており、魔法使い(メイジ)としての資質を問われざるをえないほどの大失態を示すことになる。

 だから、彼女は何度儀式に失敗し、学友達に中傷されても、諦めろと言われても使い魔を召喚することを諦めることは出来なかった。

 彼女はヴァリエール公爵家の息女なのである。

 ハルケギニアにおいて、貴族とはメイジであり、メイジの全てが貴族ではなくても、貴族は魔法が使えるのが当然とされるものであり、その証拠に彼女の姉2人も両親も当然のように魔法が使える。

 ルイズだけなのだ。

 何度魔法を使おうとしても、爆発という結果だけ起こして魔法に失敗するのは。

 理由などわからない。なんで出来ないのかわからない。人一倍努力してきた過去もある。周囲に馬鹿にされたくなくて打ち込んだ勉学では座学で学年一位をキープしている。それでも彼女は周囲に笑われ続けてきた。魔法が使えない『ゼロのルイズ』として。

 だからこそ、この使い魔召喚の儀式に失敗するわけにはいかない。

 メイジを見るには使い魔を見ろという。裏返せば立派な使い魔さえ召喚出来たなら、自分はもうゼロのルイズと馬鹿にされることはなくなるだろう。公爵家の娘として相応しいと胸を張って生きることが出来るだろう。

 だから、彼女は強い使い魔が欲しかった。諦め、メイジとしての道を閉ざすことなど到底出来なかった。

 それでも相次ぐ失敗を前に学友達も痺れを切らし始めた。

 それを見て、教員のコルベールは「もう、いいでしょう。諦めなさい」とそう口にした。

 彼はルイズが如何に努力家であるかは知っている。出来るなら諦めろなんて言葉は口にしたくはなかったが、それでも1人の生徒だけを贔屓するわけにはいかないという意味では妥当な判断だった。

 そんなコルベールを前に、ルイズは必死な顔をして、「あと、一回。あと一回だけお願いします」そう頼み込む。その熱意を前に、コルベールも「あと一回だけですよ」とそれを許した。

 失敗は許されない。

 可愛らしいその顔に悲壮な表情を浮かべ、ルイズは再び杖を片手にきゅっと胸を当てながら使い魔召喚の呪文を凛とした声で高々と紡ぎ出した。

 そして何度目に渡るかわからぬ爆音。

 それを聞いた周囲の生徒はまたルイズが失敗したのだと思ったのだろう「もう、いいだろ」とか飽きたような声を出すが、コルベールとルイズ、それと何人かの生徒はそれに気付いた。

 煙の向こうに何かが立っていた。

(わたし……成功したの?)

 呆けたようにルイズはその何者かの陰を見る。

 そして、煙が晴れそれは現れた。

 

 黒い髪、黒い瞳、黒い装束の咽せるような血の臭いを纏った……泣いていたかのような姿をした青年。

 鳶色の瞳と黒い瞳が知らず向き合う。

 

 

 この日、『うちはシスイ』という存在に憑依して生きてきた瞬身の使い魔と、のちにハルケギニアの歴史書にその名を残す虚無(ゼロ)の魔法使いは出会った。

 

 

 続く




ご覧頂きありがとうございます。
今回はプロローグなので短いですが、次回の1話は多分5000~1万文字くらいになりそうです。
それと近々パソコンを修理に出す予定なのでもしかしたら2~3話更新したら暫く更新停止状態になるかもしれませんがご理解いただけると嬉しく思います。
尚、次回の後書きでしーたん(主人公)のスペックのほう載せさせていただきます。
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