lollipop sweet heart   作:@ぷくぅ

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Fin.

『ルビィちゃん、お誕生日おめでとう!!』

 

 ついさっきの出来事だったような気がする。後片付けを終え、来客を見送ったルビィは自室へ戻り、もらったプレゼントを机の上に広げていた。

 九月二十一日、今日はルビィの誕生日だ。Aqours(アクア)の仲間だった千歌(ちか)(よう)梨子(りこ)善子(よしこ)花丸(はなまる)はもちろん、東京からダイヤも駆けつけ、こられなかった果南(かなん)鞠莉(まり)からはプレゼントが、理亞(りあ)からはお祝いのメッセージが届き、黒澤の家で行われた誕生祭は大盛り上がりだった。

 

「楽しかったなぁ。みんなからいっぱいプレゼントもらっちゃった」

 

 机の上にはアクセサリーや洋服、本や筆記用具など、個性あふれるプレゼントたちが並んでいた。それぞれが考えて贈ってくれたプレゼントは、実にAqoursらしくて暖かな気持ちになる。

 

「すごく、楽しかった……」

 

 しかし、そんな言葉とは裏腹にルビィの顔は少し沈んでいた。一番祝ってほしい人からまだ何も連絡がきていない。

 晃太(こうた)と離ればなれになってから半年の月日が経つ。連絡こそ取ってはいるものの、その頻度は少しずつ落ち着いてきていた。それこそ、連絡先を交換した直後の頃のように。

 

「晃太さん……」

 

 机に飾っているバイクのキーを見つめ、きつく拳を握る。震える唇が愛しい人の名を紡いだ。

 

「寂し――」

 

 言いかけた言葉を慌てて飲み込む。今、なんて? 寂しいなんて、私だけじゃない。晃太さんだってそう思ってくれているに違いない、そう自分に言い聞かせ、部屋の窓からを惣闇色(つつやみいろ)の夜空を見上げた。

 

「夜空はなんでも知ってるの、か……」

 

 花丸ちゃんや善子ちゃんとなら涙も半分こできるのに、晃太さんとはとてもじゃないけどできないな。ルビィは南の空にひときわ輝く一等星(いっとうせい)を見つめながらひとりごちた。

 

 今の状態は良好とはいえないことに、ルビィ自身も気が付いていた。大好きなはずなのに、素直に思いを打ち明けることができない。

 本当は毎日でも電話したい。『おやすみ』の声が聞きたい。でも、電話をしたら、声を聞いたら、言ってしまいそうな気がする。電話じゃ足りないって、今すぐ会いに来てほしいって。コールボタンに指は届かなかった。

 

「会いたいよ……」

 

 ルビィの頬を一筋の涙が伝って机の上を濡らした。

 

ピンポーン

 

 その時、無機質なインターホンが鳴り響いた。来客だろうか、こんな時間に?

 

 「ルビィ? お届け物みたいです。きっとどなたかからのプレゼントですわ。受け取りに行きますわよ」

 

 隣の部屋から出てきたダイヤが、部屋の前でルビィに声をかけた。ダイヤの言う通りプレゼントなのだろうか。でも誰から? もしかして、いやでも、そんな期待と不安が入り乱れる中、ルビィは涙をぬぐい呼びかけに応じた。

 

 印鑑を用意し、ダイヤと一緒に玄関先まで向かう。戸を開けると、そこにはいかにも配達員らしい服装をし、つば付き帽子を深くかぶった背の高い男性が立っていた。小脇に抱えられる程度の大きさの段ボール箱を差し出し、サインを求める。

 

「ご住所、お名前の確認と、よろしければサインをお願いします」

 

 ここの住所で間違いない。どうやらルビィに宛てた荷物のようだ。

 

「あっ!」

「あら、佐蔵(さくら)さんからのお荷物ですのね」

 

 差出人には佐蔵晃太の文字。ルビィは、その見覚えのある無骨な文字を愛おしそうに指でなぞった。

 

「ルビィ、開けてみてはいかがですか?」

 

 ダイヤが優しく囁く。ルビィはダイヤと少し目配せをし、小さくうなずいて()がり(かまち)を跨ぐ。廊下まで戻ったルビィはゆっくりと包みを床に置き、その封を解いた。

 

「わぁ…!」

 

 中には色々入っていた。誕生日プレゼントなのだろう。まだ持っていなかったバイクグローブ、ネックウォーマー、会話用のインカム等、他にもツーリングに行く為に必要な装備がいくつか入っていた。バイク用品の中にピンク色のクマのぬいぐるみが混ざっているのは何とも微笑ましく、ルビィの頬も自然と緩んでいた。

 

「あれ…?」

 

 ふと、他のプレゼントで折れてしまわないように、クッション材で守られるようにして隅の方にしまってある封筒が目についた。

 

「お手紙ではなくて?」

 

 ダイヤの言葉に、ルビィは慌てて、でも丁寧に確認する。

 

 真っ白な封筒だった。宛名も差出人も書かれていない、正真正銘、純白の封筒。金色の、音符が刻印されているシールで封がしてある。破れないよう慎重にはがし、中に入っている便箋(びんせん)を取り出した。中身は二つ折りにした便箋が一枚。インクの跡があまりないことが裏から見てもわかり、たくさん書かれているわけではなさそうなことが予想できた。少し残念に思いながら便箋を開く。

 

「えっ」

 

 そこには四文字。ただいま、とだけ書かれていた。

 

「ただいま」

 

 いまだ玄関に立ち尽くしている配達員が聞きなれていた声を発した。便箋から目を離し、恐る恐る、それでも心からの期待を込めて、顔を上げる。

 帽子を脱ぎ、ルビィの翠眸(すいぼう)をまっすぐ見つめる青年は、まぎれもなく、ルビィが今一番会いたくて、愛しい人、佐蔵晃太その人だった。

 

「ルビィ、誕生日おめでとう」

「う、うん……」

「いままでごめんな」

「う、ん」

「もう、どこにも行ったりしねーから」

「うっ……」

 

 零れそうになる嗚咽(おえつ)を必死でこらえ、晃太の問いかけに大きく頷きながら声にならない返事をするルビィ。そんな様子を見たダイヤが、ルビィの手から晃太の手紙をそっと受け取り、優しく背中に手を添えた。

 

「う、うぅ……」

 

 それがきっかけになったのか、それとも自然と体が動いたのか、ルビィは晃太の胸に飛び込み、(せき)を切ったように大声で泣き出した。子供のように泣きじゃくる恋人の頭を、晃太はその大きな手で優しくなでる。

 

「うぅ、晃太さん、寂しかった。ずっと会いたいって思ってた」

「ごめん。俺も早く会いたかった」

「そんなの……ずるいよ……」

 

 ルビィはまだ潤んでいる瞳を晃太に向け、しばらく見つめ合ったあと、静かに閉じた。

 

「お、おいルビィ…!」

「あら、私はお邪魔でしたか?」

 

 そんな様子を後ろで見ていたダイヤが堪らず呆れたような声をあげた。

 

「あっ、お、お姉ちゃん……」

 

 はっとしたルビィは、ばつが悪そうにダイヤの方へと振り返る。一方晃太はやれやれといった様子だ。

 

「いや、知らんから。俺だってびっくりだよ」

「それはあなたがルビィを悲しませるようなことをするからでしょう?」

「ぐ……」

 

 軽くため息をついて、こちらもやれやれといった様子のダイヤ。しかしその口調はどこか柔和(にゅうわ)で優しげなものだった。

 

「まあいいですわ。ルビィにも喜んでもらえたみたいですし」

「ああ、助かった。ありがとな」

「え、え…?」

 

 目配せをしている二人を交互に見るルビィ。少しして、これはサプライズだったんだと気付くと、再び目を潤ませて晃太にぎゅと抱き着いた。

 

「……意地悪」

「あー……そう言われると、つらいな……」

「当然です。報いを受けなさい」

 

 手厳しいなぁとぼやく晃太。玄関先で三人は静かに笑いあった。

 

「待って。ってことはお姉ちゃんは晃太さんが沼津に戻ってくるってこと知ってたの?」

 

 何かに気が付いたようにぴたりと動きを止めたルビィが、(いぶか)しむような目でダイヤを見つめる。

 

「ま、まあ、そういうことになりますわね……」

「どうして教えてくれなかったの!?」

 

 ルビィが珍しく語気を強め、ダイヤに詰め寄らんばかりの勢いで問いかける。あまり見ないルビィの仕草に、ダイヤは少したじろぎつつ答えた。

 

「さ、佐蔵さんが黙っててくれと。自分が誕生日プレゼントになるっておっしゃられていたので仕方なく……」

「おいおい、俺一人に押し付ける気かよ。ねえさんだって乗り気だったじゃねーか」

「そう呼ぶのはやめてくださいと何度も…!」

「二人が仲良しさんになってる」

 

 ルビィが唇を尖らせて二人の口論に割り込む。恋人と姉が仲良くなって――あの出会い方だから余計だ――、嬉しい反面、少し妬いてしまう気持ちもあった。

 

「あ、あの、ルビィ? これはですね……」

「俺が頼んだんだよ。十月から、こっちの方の大学に入学することが決まったからさ、ルビィの誕生日に合わせて戻ってこようって。心配させて悪かったな」

 

 晃太が優しく、先ほどとは少し強めにルビィの頭をなでる。少し頬を赤らめたルビィが、惚けたような顔で晃太を見上げた。

 

「じゃ、じゃあ、これからは…!」

「ああ、この辺にアパート借りて一人暮らしする予定」

「やった!」

 

 ルビィは満面の笑みを浮かべ、諸手を挙げて喜ぶ。素直に感情をあらわにするルビィに、晃太とダイヤも微笑をたたえた。

 

「そのためにちょっとダイヤに協力してもらったってだけだ。連絡しなくて悪かった」

「ホントに、色々と相談受ける身にもなってください」

「相談?」

 

 どうやら晃太とダイヤは密かに連絡を取り合っていたらしく、少なからずルビィの話題についても上がっていたようだった。気になったルビィがダイヤに尋ねる。

 

「ええ、あまりルビィと連絡取り合うとボロが出そうになるんだけどどうしようと……」

「バカ、お前それは言わない約束だったろ!」

「ああ、そういえばそうでしたわね」

 

 晃太が慌てて遮ったが時すでに遅し。約束を反故(ほご)したダイヤはというと、表情こそ申し訳無さそうにしていたが、そのトーンは特に様子もなく、今度は晃太がため息をつく番だった。

 

「ふふ、二人が仲良しさんで、ルビィも嬉しい!」

 

 言い合う二人を見て、ルビィが笑顔で返した。今度はさっきとは打って変わって、晴れやかな表情で。

 

「さ、いつまでここにいるつもりですの?」

「あ、そうだよね……晃太さんもお家に帰らなきゃ……」

 

 もう十時を回った頃だろうか。ダイヤがこの場にとどまっていることを咎めた。確かに玄関先でいつまでも話し込んでいるわけにもいかない。ルビィは名残惜しそうに晃太から離れた。

 

「んじゃ、場所変えるか。行くぞルビィ」

「え…?」

 

 思いもよらない一言に、ルビィがきょとんとした声を上げる。

 

「鍵、取って来いよ」

「……うん!!」

 

 ぱっと顔を輝かせたルビィが、大急ぎで自分の部屋へと駆けていった。

 

「佐蔵さん、車庫のカギ、開けておきましたから」

「さすがはねえさん。サンキューな」

「もう、だから……」

 

 ダイヤは、はあ、と呆れ顔で続けた。

 

「まあ、あなたにそう呼ばれるのは、悪い気はしませんけどね」

 

 

 

 

 鍵を取り、ライダースに着替えて戻ってきたルビィと一緒に、晃太は黒澤家の車庫へと足を向けた。そこには、以前と変わらぬ、いや、以前よりも磨かれて美しい光沢を放つ愛車が停めてある。

 

「きちんと手入れしてくれてたんだな」

「もちろん!」

 

 傍らにいるルビィが少しはにかみながら返した。きっと一生懸命なルビィのことだ、毎日のように手入れをしてくれていたに違いない。わからないこともたくさんあっただろうが、調べながら手入れをしたんだろう。最高の状態の愛車を見た晃太は、何も言わずくしゃりとルビィの頭をなでた。

 

「ふふ、なあに? くすぐったいよ」

 

 気持ちよさそうに表情を崩したルビィを見て、少し照れくさい気分になった晃太はそのまま無言でバイクに跨った。

 

「あ、ま、待ってよ」

 

 ルビィも慌ててそれに続く。黒とピンクのフルフェイスが、半年ぶりに縦一列に並んだ。

 

 二人はそれからしばらく海岸沿いを走った。晃太にとっても、ルビィにとっても、半年ぶりのタンデムだ。最初は緊張していたのか、スピードも控えめだった晃太だが、すぐに勘を取り戻したようで、()()()()()()スピードになるのに時間はかからなかった。ルビィが腰に回した腕に少し力がこもる。問題ない。大丈夫そうだ。

 

 ルビィは、先程まで真っ暗だったように思えた星空も、急に明るくなったような気がしていた。大好きな人と、いままで精一杯手入れしてきたバイクと一緒に見てるからかな、と思う。水面に反射した月明かりが走りゆく二人の影を追っていった。

 

 途中コンビニに立ち寄り、温かいコーヒーとココアを買って一休(ひとやす)み。九月の(くれ)ではもう夜は冷える。また、かれこれ一時間ほど走っていたため、温かい飲み物は体に染み渡った。

 

「こんなとこまで来ちまってから言うのもなんだけど、お前門限良かったのか?」

「あー……今日ぐらいは許してくれないかなー、なんて……」

 

 ルビィがあはは、と苦笑いをする。晃太も肩をすくめた。

 

「ねえさんに助けてもらえばいいじゃねーか」

「あんまり頼りきりなのもなって思うの。それに、お姉ちゃん、わざわざルビィの誕生日のために帰ってきてくれたから、今はゆっくり休んでほしいし」

「姉貴思いだなぁ」

 

 コンビニの駐車場で他愛のない会話をする二人。久しぶりに、それも半年ぶりに会ったとは思えないような距離感に、ルビィはなんだか幸せな気持ちを抱いていた。遠く離れていても、心は繋がってたんだ、そんな気がしていた。

 

「そういえば」

「なんだ?」

 

 ちょうどココアを飲み終わったタイミングで、ルビィが晃太に尋ねる。

 

「お姉ちゃんのこと、時々『ねえさん』って呼んでるのはどうして?」

「えっ、それは、その……」

「お姉ちゃん、やめてって言ってたけどなんでなんだろう」

 

 予想していなかった質問に戸惑う晃太。それを他所にルビィは素朴な――彼女にとっては、だが――疑問をぶつけた。対する晃太は、なにやら居づらそうで、落ち着きのない挙動。ルビィは首を傾げている。

 

「さ、最初は冗談から始まったんだよ」

 

 頬をかきながら、観念したように晃太がつぶやく。

 

「ダイヤはお前の姉貴だろ?」

「うん」

「ってことは、俺の姉貴になったりしたりするのかなって……」

 

 そこまで言って晃太は、ルビィに顔が見えないよう、彼女とは反対の方へ向き、そう答えた。

 

「えっと、それって……」

 

 しばらくの間の後、『ピッ』と誰かが蒸発したような声が聞こえ、晃太も思わず顔をしかめた。だから言いたくなかったんだよ、と言わんばかりに。

 

「も、もう行くぞ! 飲み終わったんだろ! 捨ててきてやるからその間に準備しとけ!」

 

 恥ずかしさを隠すように語気を強めた晃太は、ルビィの手から空になったココアの缶を少し乱暴に奪い取ると、バイクを指差してからゴミ箱へと向かった。ルビィはその間ずっと惚けていて、再び晃太に怒られたのだが。

 

 そんな騒動もあったが、二人は黒澤のお屋敷の辺りまで無事戻ってきた。そして最後にあの場所へと立ち寄る。

 

「懐かしいね」

「まあ、全部半年前だしな」

「それもそっか」

 

 穏やかな風、真っ暗闇を照らす星と月、寄せては返す白波、お屋敷の裏手にある浜辺だ。あの時と同じように、肩を寄せ合って(たたず)んでいる。

 

 星を眺め、波の音に耳を傾け、そして二人は自然と見つめ合っていた。

 

 ルビィが目を瞑る。

 

 繋いだ手の力が少し強まった。

 

 晃太が軽く唇を重ね、刹那(せつな)で離れる。

 

 離れてしまった晃太の顔を見つめ、転瞬(てんしゅん)の間、悲しげな表情をするルビィ。繋いでいた手をそっと離した。代わりに晃太の首に回し、もう一度口づけを交わす。

 驚きと、少しの呆れを包容した表情の晃太が視界に入り我に返ったのか、ルビィは恥ずかしげにその真っ赤にした顔を伏せた。

 

「……お前、やっぱり見かけによらないよな」

「ご、ごめんなさい……」

 

 若干気まずそうな顔をしているルビィに晃太が投げかける。

 

「別に謝るようなことじゃねーよ。それにその……それだけ我慢させちまってたんだなって」

 

 晃太も晃太で負い目を感じているのか、ルビィの頭を優しくなでた。二人は再び寄り添い合って海を眺める。

 

「これからはいつでも連絡くれよ。学校でもどこでも迎えに行ってやるから」

「学校まで迎えに来てもらうのは、なんだかちょっと恥ずかしいね」

 

 少し照れくさそうに左手で頬を掻くルビィが、晃太の左腕に自分の右手を絡めた。

 

「いろんなとこ、いっぱい行こうな」

「うん。ルビィもいっぱいデートしたい!」

「デート、そう、だよな。なんか照れくさいな」

 

 行きたいところは山ほどある。沼津に新しくできた飲食店、去年行くことのできなかった秋の行事――紅葉なんか晃太さんはとっても喜ぶんじゃないかな――もたくさん。

 

「半年、経ったんだね……」

「すまん」

 

 ルビィがかぶりを振って遮る。穏やかな表情で続けた。

 

「ううん。今こうやって一緒にいられて、すごく幸せ」

「……俺も、だぞ」

「えへへ。一緒だね」

「ああ、これからもずっと一緒だ」

「嬉しい……」

 

 ルビィはうっとりした顔で晃太にもたれかかる。晃太はルビィの肩を抱き寄せて髪を指で(もてあそ)んだ。

 

「お前が嬉しいと、俺も嬉しいんだよな。不思議な気分だよ」

「ルビィもそうだよ。晃太さんが嬉しいとルビィも嬉しい」

「最高なカップルだな」

「うん!」

 

 二人はしばらくの間、お互い何も言わずにただ見つめ合っていた。風が止み、波の音もどこか控えめになったような気がする。

 晃太が腕時計に目を落とす。そして軽く頷いてルビィに向き直った。

 

「ルビィ、改めて誕生日おめでとう」

「ありがとう!」

 

 最高の誕生日は、最愛の人からのお祝いで締めくくられるのであった。




HBD Ruby Kurosawa.
With all my love.
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