水底のカタルシス―艦隊これくしょん異聞録   作:憲兵隊長J

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第参話:????年・自分ノ正体

ヲ級達の手も借りて、なんとか装備一揃いを身につけることが出来た。

「全く、一人で装備できなきゃ戦えないだろ................。」

「す、すまない........................ん、たた................かい?」

ヲ級の発した言葉が気になる。........................いい加減耳(?)が慣れてきたのか、それとも頭が冴えてきたのか................二人の会話が、はっきりと聞こえるようになった。同時に、私の話す言葉も片言じゃ無くなっていく。........................順応、ということだろうか。................でも、それよりも気になっているのは。

「................なぁ、戦いって................どういうことだ?」

「................そっか、まずはそこから説明しないといけないか。................まずは作戦室へと案内しよう 。................リ級、ちょうどいいからお前も付いてこいよ。」

目覚めた時に声をかけてきた方――どうやらリ級と言うらしい――は、呆れ顔をして、

「えー、なんであたしまで................?」

「................いや、私には知識があるけど、空母だから他のタイプの戦い方は知らないし........................それにこいつは艦種何なのか分かんないけど、なんか重巡っぽい装備だし。」

「........................ぽ、ぽいって................確かに見たことない個体だけどさぁ........................はぁ、わかったよ。................とりあえず、私達に付いてきて。」

 

二人?の案内で、建物の中を歩いていく。................壁は................なんだ、鉄か?................にしても、薄暗いな................。

「................ほら、ここだ。」

と、リ級が扉を開く。

「ここは資料室も兼ねてるからな。なんかわからない事があったらまたここに来るといい。................道は、覚えたよな?」

私は首をどっちに振るべきか迷う。................とりあえず、縦でいいか。

「................さてと、まずはお前の艦種を調べるか。」

と、ヲ級が分厚いバインダーを持って、パラパラとページをめくる。チラッと見えた限りでは、ヲ級やリ級の絵も混ざってる。やがて、ページをめくる手が止まる。

「........................ふーん、『ツ級』ね。」

横から覗き込んだリ級が、私の『形式名』を告げる。

「................対空砲火に優れる、新個体................。軽巡洋艦タイプ、か。」

「え、軽巡ってもっと小さくなかった?それに、こう................浮いてるというか................」

「新個体だからな。................ヒトの形を取るということは、それなりに強いってことだろう。」

「................私はやはり、軽巡................か。」

「................ん?どうした?」

「........................いや、なんでもない。................それより、私が軽巡洋艦ということは................二人は、何なんだ?」

「ああ、私―リ級は重巡洋艦、そこのヲ級は空母だ。他にも駆逐だの雷巡だの戦艦だのいるんだけど................んー、今は私達だけだな。」

「…………な、なるほど................。」

........................軽巡洋艦『天龍』、改め、軽巡洋艦『ツ級』ってやつか。

「................そうだ、クラス分けも説明しておこうか。................イロハ歌というのは知ってるか?」

「ま、まぁなんとか。」

「あたし達は、戦力順にイ、ロ、ハ................と区分されてるんだ。イロハニまでは駆逐、ホ・ヘ・トが軽巡な。こいつらは沢山いるから形式目も多いわけ。................んで、チが重雷装艦、リが私達重連、ヌが小型空母、ルが旧式戦艦、んでヲが正規空母。ワが補給艇、カとヨが潜水艦な。................初めはそれで良かったんだけど、何時からかお前らみたいな新型個体が見つかるようになってな。そこからは発見順。タとレは新式戦艦、ソが潜水艦................んでもって、お前、ツ級が防空特化型軽巡洋艦ってわけだな。」

........................よ、よくわからん................

「................分からないって顔してるな。................ま、そのうち覚えるから心配すんな。」

「................後はランク分けも説明しとこう。目が赤い個体はeliteと呼ばれ、他の個体よりも強い。................ま、私達みたいなのだな。」

................そういえばずっと気になってはいたけど、二人の目は真紅だな................

「................だが更に上がいてな。金の目................いや、黄色と言った方がいいか。そいつらはflagshipと呼称される。................その名の通り、艦隊の『旗艦』たる戦力を持つ奴らで、普通の奴らはおろかelite級とも一線を画す強え奴ら........................なんだけど、なぁ。」

リ級がため息をつく。................同時に、ヲ級は頭を抱える。

「................それよりも、上がいる?」

「................ああ、目の前にな。」

................え、どこどこ?................ここには、私達3人しか居ないけど。

「................お前だよ。軽巡ツ級改flagship。」

「........................へ?」

思わず目が点になる。

「................flagship級の中でも、更に上位個体はな................目の色が、水色――透き通った青になることが知られてる。通称、改flagship........................ほとんどの個体は経験を積むとランクは上がるとされるけど、................稀に、生まれながらにしてeliteやflagshipの奴がいる。................しっかし、生まれながらで改flagshipなんて聞いたことないぞ................」

................もしかして、私は大変な存在なのでは?

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