魔法少女リリカルなのは~転生者は魔法剣士~   作:ピーナ

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ちょっと思いつくのに時間が掛かり日付は過ぎちゃいました。
短いですが楽しんでいただければ幸いです。


第二十話 七夕の日の夜

さて、今日は7月7日。七夕の日だ。

正確に言うと旧暦換算が正しいから一月ほど早いがそんな細かい事はどうでも良い。

まあ、七夕と言っても特別何かをする訳では無い。ただ、「ああ、七夕だなあ」って思っただけ。

普通に一日が流れ、夜。

今日は守護騎士の皆が古代ベルカの魔法についての調査で管理局に出ている。家に居るのは僕とはやてだけ。

 

「なあ、八雲君」

 

夕飯の片付けも済ましてのんびり本を読んでいる僕に話しかけるはやて。

 

「はやて、何?」

「七夕やし、庭で星でも見やへん? 朝は雨降ってたけど、お昼から晴れてきたから、綺麗な星空が見えそうやし」

「そうだな。んじゃ、ちょっと準備しますか」

 

それだけ言って僕は一回部屋に戻って、とあるものを持って来た。

 

「八雲君、変な物持ってんなー」

「でも、風流でしょ? 蚊に刺されるのも嫌だし」

 

僕が持って来たのは豚の形をした陶器に蚊取り線香を吊るす奴。何でか知らないけど家に置いてあったので持ってきていた。

蚊取り線香の用意をして僕達はリビングから庭に出た。

 

「うわ、すご……」

「ホンマやなあ……」

 

外に出た僕達は思わずそう呟いた。

『満天の星空』と言う言葉がピッタリくる綺麗な夜空が広がっていた。

 

「どれが織姫と彦星なんやろ?」

「あー…たしか、前読んだ本だと、時期的には今より旧暦の七夕の頃の方が見やすいみたいだよ。だから、多分今の時間は見れないんじゃないかな?」

「そっか…。でも、こんな綺麗な夜空が見れたんやし、良いかな」

 

少し残念そうなはやて。まあ、自然の事だから仕方ない。

 

「今考えると、織姫と彦星のお話がもし、自分に起こったら、絶対耐えられへんやろなあ。一日会えんだけで、凄い寂しいもん。一年とか絶対無理やで」

「そりゃ、僕だって無理だよ。こうやって、はやてと毎日を過ごすのが当たり前になってるから、それが無くなるのは嫌だね」

 

ふと、僕の脳裏には「闇の書事件の時もしもはやてを助けられなかったら」と言うのが浮かんできた。その時は当たり前だけど、はやても守護騎士の皆も居なくて、僕自身も多分こんな普通の生活は出来ていなかったはずだ。一生助けられなかった事で自分自身を責め続けていくだろう。

……こんな暗い事を考えるのは止めよう。もしもの事を考えても意味が無い。

僕と守護騎士達ははやてを呪いから助け出せた。そして皆で笑顔でいる。それが今現実にある事実だ。

僕は夜空では無く、空を見上げているはやてを見ている。

 

「ん? どうしたん、八雲君?」

 

僕の視線に気づいたのか、はやてがそう聞いてきた。

 

「いや、やっぱりはやては可愛いなって再確認してただけだよ」

「……嬉しいんやけど、面と向かって言われると恥ずかしいわ」

「……そう言われると言った僕自身も葉鹿しくなってきた」

 

訪れる沈黙。僕の顔は熱い。見てないけど、多分はやての顔も赤いんだろう。

 

「そ、そろそろ中にはいろか!」

「そ、そうだね!」

 

結局その日は寝るまで何かギクシャクしたままだった。

 

七夕。それは一年に一度だけ一組の夫婦が再会し愛を確かめ合う日。

でも、僕はそんなロマンティックな物はいらない。

ただ、はやてと、一番好きな人と何でも無い日々を過ごせたらいい。もし、この先短冊にお願い事を書く機会があるのならこう書こうと思う。




これを書こうと思ったきっかけが、BGMとしてミュージックプレイヤーに入れてあった曲を垂れ流していたら流れてきたsupercellの「君の知らない物語」が流れてきて、「ああ、そういや今日は七夕だった」と思い、これをネタに一本書こうと思い、書きました。

「君の知らない物語」と言えば化物語のEDなので、今から…は流石にしんどいんで、明日にでも一気に見ようと思います。BDが全巻あるんで。
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