英雄育成の為に周回で狩られる腕の裏話   作:夢見 双月

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遅くなって申し訳ない。(午前2時半過ぎ)

色々あって、執筆時間が取れませんでした……。
ごめんね。

出来るだけサボらないように頑張る作者であった。まる。

それではどうぞー!


神と袂を別つ、天の楔と呼ばれた男

かつて見たもの。

 

金髪の偉そうな男と俺が、ソイツらしくもなく2人で話してる風景。

 

『まぁたダメだったよ。……ゴメンな。ここの召喚システムはランダム過ぎて笑えん』

 

「何、また例の石とやらを掻き集めればいいだろう。それとも貴様、あの言葉が偽りであったとでもこの我に言うつもりか?」

 

『いんや、それはねぇ。嘘にしたくねぇに決まってるだろ』

 

「はんっ、尽く縁のない男よな。貴様の一生の運は犬にでも食わせたのではないか?」

 

「冗談キツいぜ、おい……。まぁ確かに、アーチャーが来てくれた所為で俺の運が消し飛んだのかも知れんけど』

 

「当然だ!本来なら、我を召喚したとて泣いて喜ぶほどの奇跡よ。その上で我が友を呼ぼうとおもいあがるのだから始末が悪い」

 

『あーあ。早く来てくれねぇかな……。歓迎の準備だけ出来てるってのもおかしい話だからなぁ……』

 

 

 

 

『アーチャーに俺が名付けた鎖を預けて、願掛けまでしたってのに』

 

 

 

誰との記憶かは、思い出せない。

 

 

 

 

『基本は魔力節約のために物理で殴れ!……オラァ!!リツカ、お前はただ走れ!お前の魔術で下らん魔力消費をするぐらいならセイバーとランサーに送れ!』

 

『……分かってる!』

 

『……ふんっ。お前は弱いが、無力じゃねぇ。それでいい。……よっと!!少なくともふたりは今のお前のサーヴァントなのだから、そいつらを信じるのがマスターの一番の仕事だと理解出来ているな』

 

 

『リツカ!マスター!……上だ!』

 

セイバーが声を上げると共に、ランサーが己の身を盾とする為に飛翔する。

 

 

城の上空、その一帯が黄金に輝く。

 

『あれは……』

 

 

 

『……金色の……波紋か?』

 

 

上空に現れた波紋から一瞬。

 

光が反射する。

それが幾多の波紋から、幾度となく見えた。

 

その輝きは、掃射を意味する。

 

『ランサァァァアアア!!炎で焼き尽くせぇ!!』

 

「了解した!おおお!!!」

 

ランサーは魔力放出のスキルを保持し、さらに炎に変換する事が出来る。

太陽神の子であるランサーの炎はありとあらゆるものを焼き尽くす。まさに日輪の煌めきを体現した火力となる––––!

 

『うわぁ––––!』

 

藤丸立香やサルは炎熱の壁によって、腕で顔を覆う事しか出来ない。

飛んでくる熱風が全身を襲い、全身から汗が噴き出しているのが分かる。

 

ただ、耐える事しか出来ない。

 

 

 

やがて、ランサーが炎の放出を止める。炎で身を守ったのは数秒の間だけであったのだが、藤丸立香にはそれより長い時間を熱風にさらされたと感じた。

 

 

不意に、身体のエネルギーが吸い取られる感覚が押し寄せた。

力が抜けたように足が動かなくなる。

 

 

「……リツカ。無理をするな」

 

 

『……うぅ』

 

藤丸立花はランサーに魔力を供給した。

結果的にはランサーが今消費した魔力の半分も補えてはいない。さらには、マスターとして契約した藤丸立香の方が魔力不足で動けなくなってしまった。

 

「これは……宝具なのか?……くっ、こんな出鱈目なサーヴァントが敵にいるのか」

 

「セイバー。リツカが回復次第、動くぞ」

 

「分かった。マスターもそのつもりで……」

 

 

 

 

「……マスター?」

 

「……行ったか。セイバー、お前は俺達と共に役割を果たせ」

 

「……まさか、行ったのか……!?一人で……!」

 

 

 

 

 

「来たか。愚かしくも手に余るものを望む薄汚い雑種如きが」

 

『……あの絨毯爆撃を仕向けたのはテメェか。随分な挨拶してくれてんじゃねぇかよ』

 

 

「ふん。身の程を弁えん輩には、この我を拝謁する事すら万死に値する愚行よ。疾く死ぬがいい」

 

そう言い、黄金の鎧を身につけているサーヴァントは背後に波紋を2門浮かび上がらせ、宝剣を二本発射させた。

 

 

 

『こっちも、それは出来るぜ』

 

 

サルの左右から波紋が浮かぶ。

 

飛び出るように波紋から発射された二本の鎖は、二振りの宝剣を瞬く間に弾いた。

 

「何?」

 

目の前のサーヴァントが顔を顰める。

当たり前だ。似たような事をされて反応を示さない奴はいない。

 

『どうよ。なんでかは覚えてねぇけどよ。この鎖は誰かから貰った事はなんとなく覚えてんのよ。……俺の持ってるチカラをパクってんじゃあねぇよ、このウスラトンカチ!』

 

このサーヴァントは傍若無人という言葉が似合うほど、先程のほざいた台詞は理不尽極まりないものだった。

もしかすると、先の鎖を見た事で激怒する事かもしれない。

 

そう思ったサルだったが。

敵サーヴァントの様子がおかしい事に気付いた。

 

 

 

些細な変化だとは思うが。

 

 

 

まるで、誰かがいなくなったかのような。

虚しい表情をしている気がした。

 

 

 

「貴様……名はなんだ?」

 

『……藤丸立香だ」

 

「……」

 

 

 

「もう一度聞く。貴様の名はなんだ?」

 

『ああ?』

 

なんだ?コイツは?

 

 

何を聞こうとしてる?

 

 

 

 

少し考えて。答えを変えた。

 

『俺の同姓同名は沢山いるらしいからな。サル……とでも名付けてっからよぉ、それで区別はつくかよ、金ピカ野郎』

 

「……そうか」

 

『……あーもう!!なんなんだよ、テメェはさっきからぁ!言いてえ事があるならハッキリ言え!』

 

 

 

「ふん、興が乗った。少し遊んでやろう。この我手ずから引導を渡してやる」

「ん?インド王?え?ドユコト?……そんなもん貰っても困るだけだわ!バーカ!」




敵サーヴァントの一人目。
英雄王。

第一のカード。
英雄王VSサルと名乗るマスター

最強と、––––の邂逅。
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