英雄育成の為に周回で狩られる腕の裏話   作:夢見 双月

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一応、前話の昼投稿(よく見たら昼でもなかった)は、これから毎日やるわけではないです。死にます。マジで。

ただ、長い休みが終わっても続いていく感じなので、若干焦ってはいます。
全然連載してる作品の方が進められていないし。

それでも完結まで頑張る。地道にコツコツと。これ大事。


影の国の神殺し

 とあるカルデアの、過去の出来事。

 

「……ん? お主……」

 

『あ、姐さんじゃないですか。おっすおっす』

 

『相変わらずのタイツですね。姐さん綺麗なんですからお洒落しないんですか?』

 

「なんだ、口説いているのか? それなら丁度いい。付き合え。今の儂は退屈故、一瞬で葬ってやるが」

 

『アレ? なんで急に血生臭くなるん?』

 

「それとも、手ほどきでもしてやろうか。なぁに、すぐ終わる」

 

『すぐ終わるトレーニングって……。あなたの場合、嫌な予感しかしないだが?』

 

「むぅ、つれない奴め」

 

 

『こっちだって色々あって忙しいんですよ。この前だって、やっと15372回目の作戦によって、清姫による「貴方こそ安珍様なのでは!? ムーブ」を解くのに成功したばかりなんですから』

 

「………………頑張るがよい」

 

『姐さんのそういう空気読めるところ大好き」

 

 

 

 

『そういえば、トレーニング場で闘志が滾ってる人が何人かいたんですが、なんか知ってます? 主にケルトの皆さんが鍛錬してるだけなんですが……』

 

「何、いつものように言ったまでさ」

 

 

「儂を殺してみよ、とな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……ランサー』

 

「……行くぞ。奴も役目を果たそうと動いただけだ。……私達はルーラーを止めるぞ!」

 

 城内に進入した藤丸立香とセイバーが一直線にルーラーのいた玉座の間に向かう。

 

 城の中の道は、腕と共に来た時の道をなぞるだけだ。

 しかし、だからこその違和感に気付く。

 

『ここの辺りって……?』

 

「広く……なっているな」

 

 見回すと、壁には見たことのない飾りや模様が浮き出ている。

 建築物に興味がないとは言っても警戒して入ったために、壁に見覚えがないというのはおかしな話である。

 

『何かの罠に引っかかった……!?』

 

「いや、違う。ここは……、 ……っ!? 避けろリツカ!!」

 

 セイバーが藤丸立香を押し飛ばす。

 藤丸立香は大きく体制を崩す事になるが、その瞬間に赤槍が頰を掠める。

 セイバーが手を出さなければ、確実に眉間に刺さっただろう事実が悟れる程の精度を持っていた。それ程の技量の持ち主が目の前にいた。

 

「ほう……。避けられても当たるように投げたつもりだったが……、 なかなか運の良い男のようだな」

 

 目の前にいるのは、二槍を携えた麗人。

 

 茶色がベースの一張羅に身を纏ったその女性は、実に美しかった。

 

 

『……っ!』

 

 

 おそらく、この人は敵ではあるだろう。

 しかし、何故だろう。何かが薄く思える。

 

 簡単に言うなら……必死さ、だろうか。

 殺気、というか。生存意欲というか。

 

 覇気を感じない。

 この一言に尽きた。

 

「リツカ」

 

 同じような違和感が解消したのか、セイバーも藤丸立香に言葉を投げかける。

 

「奴の声……私に似ているぞ……!?」

 

 ……どうでもよかった。

 

 

 

「なんだ? かかってこんのか? 儂としては、そのぐらい血気盛んな方が愉しみだというものだが」

 

 

「奴は……おそらく強い。ルーラーなどとは戦いの毛色が違う。……全力で行けばどう転ぶかは分からないが、マスターを守りながらとなれば敗走は目に見えているぞ」

 

『……でも、やるしかない』

 

 

 いつ戦いの火蓋が切られるか分からない緊張感が張り詰める。

 

 セイバーは軍神の剣を、敵サーヴァントは朱槍を構える。

 

 

 そしてその空気をしぼませるかの様に、猛犬が乱入した。

 

 

 

「なんだよ、やっぱおもしれぇ事になってるじゃねぇか」

 

 

 

 セイバーが振り向くと同時に、敵の麗人は目を見開いて呟いた。

 

「……セタンタか」

 

「よう、師匠。……おいセイバー、そして坊主。コイツは貰っていくぜ」

 

「……マスター」

 

 セイバーが藤丸立香の方を向く。

 

 正直、答えは決まりきっている。

 戦力が少ない自分たちからしてみれば渡りに船だ。

 

 それに、敵サーヴァントの実力的に苦戦は必至。即撃破が目標のこちら陣営に対して敵サーヴァントは時間稼ぎ、又は焦りを利用してこちらが敗北するまで見えていた相手である。

 

 ここでの増援に、なんの不満があるか。

 

『任せる。青のランサー』

 

「青、ねぇ。変に呼ばれるよりかはマシさね。おら、さっさと行きな」

 

「……頼むぞ!」

 

 二人が上に向かう階段に消えたところを見送り、青のランサーは首に掛けていた槍を器用に回し、姿勢を低くして構える。

 

 

「久しいな。セタンタ。あれからも立派に成長したように思える。だが、よもやそれだけではないだろう?」

 

「はっ、言ってろ。こちとらアンタと戦いたくてうずうずしてたんだ。念願叶って万々歳ってな。今度こそ殺してやるよ」

 

「良いだろう。どれ、殺してみるがいい。期待してるぞ? セタンタよ」

 

 

 

 

「いくぜ!」

 

「力を示せ! このスカサハに!」




三人目のサーヴァント。スカサハ。

第三のカード。
影の国の女王VS光の御子


師弟として、武を示す。
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