もう6000弱まで来てるんだけど……。
早すぎぃ!!
感想も楽しく読ませて、返信させて貰ってます。
今の内に作品の感想を書けば、もれなく返信が返ってくるかも知れません。
ついでに作者のモチベが上がるので是非とも書いてくれるとありがたいです!
『ごめん、見苦しいところを見せてしまったようだ』
「見苦しいどころの騒ぎじゃなかったぜ?」
藤丸立香の謝罪は切り捨てながら、ランサーは思案する。
妙な引っかかりを少し感じた程度ではあるが、そこが気になる。
「アイツら弱くなってるとはいえ、マスター程度にやられるぐらい弱いはずじゃねぇんだけどな」
『えっ、弱いってどういう事?』
「本来、コイツらは既に弱体化している。さっき種火が出ないと言ったろ?その原因でもある。簡単に言やぁ、光ってねぇだろ?」
『確かに……?そうですかね?』
「元々は腕のあらゆる所に伸びている線の部分が光っていて、かつ手の上にある結晶もこんなガラスみたいな状態じゃねぇ」
『そうなんですか』
「それでも、この結晶の中から火の玉が襲ってくるヤツがほとんどだったんだがなぁ。今じゃ、それすら出なくなっちまって、相手するまでもなくなっちまってる。これなら槍を使わない方が速ぇぐらいさ」
『だから、あんな変なノリだった俺でも倒せたと?』
「そうだろ。見たところ、お前さんは戦士じゃねぇのは分かりきってる。……あらよっと」
そう言いながら、ランサーは握り拳で突進してくる腕をサッカーボールキックで吹き飛ばした。
「一応、つまらねぇ義理を通すために案内するだけだ」
ランサーはそう言った。
『え?』
「なぁに、言ったろう?俺は召喚されたってな。その上で自由を与えられてるだけって事だ。俺の主人だと言い張るヤツは新しく来た人間なら喜んで食いつくだろ」
「よぉ、ランサー」
「気配がしたから来てみたが、やはりお前かランサー。少しやつれて見えるが、不運でも起きたか?」
『えぇ!?空から人!?』
空から飛んできたのは、炎に包まれながらも金色の鎧、金色の槍を携えた男。
着地したもう一人のランサーと呼ばれた男たちは、ただ真っ直ぐに藤丸立香を見据える。
「この人間は何処にいた?」
「後ろの林に倒れてたぜ。どう来たのかは知らねぇ」
「そうか」
「アイツに会わせりゃ喜ぶだろ」
「お前のマスターでもあるが」
「平和ボケしたヤツは俺とは合わねぇよ。じゃあな」
ランサーは手をひらひらと振り、そのまま帰っていった。
『……あの、あなたはなんて呼べばいいですか』
「ランサーでいい。……が、そうだな。区別するのなら、赤のランサーと呼べばいいだろう」
『なら、さっきの人は青のランサーって呼びますね。青のランサーは何をしているんですか?』
「何もしていない。正確に言えば、既に役目を果たしたサーヴァントと言えるだろう」
『役目って……?』
「自分の武勇伝を語り、それが済んで用無しとなった」
『マスターの人酷いな!?』
「マスターが青のランサーを喚んだ理由がそれだけらしい。実際の英霊に歴史上での活躍を聴くのがマスターの目的だった」
『サーヴァントって、聖杯戦争って言う争いに召喚されるものって聞いたんですが……』
「ああ、本来はそういうものだろう。だが、今回はイレギュラーな状況に近いだろう」
「我がマスターが言うには、この世界は『夢』だ、という。であれば、一時の夢幻であろうと俺はマスターに従うのみだ」
赤のランサーは気を使って、空を飛ばずに歩いて先導をする。それに藤丸立香が追従する形である。
「む」
『あ!さっきの、腕「真の英雄は目で殺す……!!」
そう言った途端、赤のランサーの目からビームが出た。
目から、ビーム。
『……え?』
「行くぞ」
『えぇ……?』
赤のランサーが止めた足を戻し、そのまま歩いて行く。
サーヴァントって、目からビーム出すんだ。
そう思った藤丸立香は悪くない。
それからしばらく歩くと、草が生えていない開けた場所に出てきた。
その中央には形が歪な木造の建物が一つ、ポツンと建っている。
赤のランサーが止まる事なく入り口に入っていったので、藤丸立香もそれに続いた。
「マスター、客人を案内した」
『えっと……あの……』
「どうかしたか?」
『何処にいるんですか?マスターって……』
『いるだろう。そのテーブルの上だ』
「て、テーブルの上って……」
右からテーブルの上に置いてあるモニュメントを見やる。
モアイ像。
男装金髪騎士のフィギュア。
さっき見た腕の輝いているバージョン。
メジェド。
ちびノッブ。
リヨぐだ子。
……どれ?
『あの……ランサーさん?』
「どうかしたか」
『ヒント、くれません?』
「……なるほど、承知した」
「『生きている』ものだ」
『自分のマスター死んでたらそりゃヤバいでしょうよ』
だとしても、半分以上残ってるし。
『えぇ……。全然分からない。なんかメジェド様とオレンジ色の髪の人がこっち睨んでくるんですけど』
「問題ない。基本的には無害だ」
『基本的にって何!?』
「……了解した。マスターから念話が飛んできた。『俺はここだ』と」
赤のランサーがそう告げた途端、テーブルにいた腕が動き出し、下に着地した。後ろで見えなかった手の甲には、赤い令呪が刻まれている。
「ウネウネ」
「……『よくぞ来た』」
「クネクネ」
「……『もてなすぞ、客人よ』」
「クルリンパッ」
「……『まずは名前を聞かせてくれ』」
『ちょっと待って貰っていいですか?』
「どうかしたか?」
『いや、ちょっと何言ってるかわからなくて……』
『ランサーはこの腕の言っていることが分かるんですか?』
「そうだが?」
「……」(親指立ててる)
『なんで分かるんですか?』
「念話で分かる」
「……アレ?」
『……ちなみにさっきのマスターさんのジェスチャーの様な動きは……』
「ああ、まったく関係はない」
「……!?」
「……マスターが『しばらくそっとしておいてくれ』と言って、小屋から出てこなくなってしまった」
『今まで努力してたコミュニケーションが無駄だと切り捨てられれば、誰でもそうなると思います』
やっと、腕が出てきました。
さぁ、ここからが本番じゃい!